【参加レポート】「IBM i World 2026」に参加してきた

毎年恒例となっている本イベントですが、今年は6月22日と6月23日の2日間に渡り、日本IBM 虎ノ門本社で開催されました。
今年のテーマは「IBM i × AI が経営と現場の未来を動かす」
昨年10月に開催されたIBM TechXchange 2025 で発表され、今も多くの注目を集め続けているIBM Bob については、多くの皆さんがご存知のことかと思います。
今回のイベント全体を通じて強く感じたのは、まさに IBM Bob一色で、IBM Bobが主役となったAI駆動開発の現在地について理解できたイベントだったということです。IBM iの最新情報やAIエージェント、PowerVSの紹介もありましたが、その中心には常にIBM Bobがあり、IBM iの未来を語るうえで欠かせない存在として位置づけられていました。
IBM i開発の新たなスタンダード ~IBM BobによるAI駆動開発の現在地~
IBM Bobは、IBM i開発を支援するAIプログラマーです。単なるコード生成ツールではなく、既存のRPG、COBOL、CL、SQLといったIBM i資産を理解し、開発・保守・テストを支援するAIパートナーとして紹介されました。特に印象的だったのは、IBM Bobがソースコードを生成するだけでなく、既存プログラムの解析、仕様理解、コンパイルエラーの修正、テスト実行までを一連の流れで支援できる点です。
デモでは、ILE RPGプログラムの生成、組み込みSQLの利用、コンパイルエラーの自動解析・修正、テスト実行などが紹介されました。また、ERDの生成によるデータモデルの可視化や、SQLレビュー・改善提案も示され、IBM Bobが開発者の作業を幅広く支援できることが分かりました。単に「コードを書くAI」ではなく、IBM iの開発現場に入り込み、調査・修正・検証まで伴走する存在として見えたことが印象的でした。
さらに、IBM Bobはモダナイゼーションの文脈でも大きく取り上げられていました。既存のRPGプログラムを解析し、API化やWeb UI化を支援することで、これまでハードルが高かったIBM i資産のモダナイゼーションを進めやすくします。特に、5250画面中心の既存業務をWebアプリケーションへ拡張するデモは、IBM iの既存資産を活かしながら新しいユーザー体験につなげる具体的なイメージを持つことができました。

ついにリリース!~IBM Bob Premium Package for i~
インフラだけでなく、ユーザーのインターフェースとなるデバイスや運用管理側にも変化が起きています。
2026年6月24日には、IBM i環境に特化した生成AI駆動型の開発支援パッケージである 「IBM Bob Premium Package for i」 がリリースされました。Premium Package for iを利用することで、IBM BobはIBM i環境に直接接続し、ソースコードやDB2 for iのデータモデルを参照できます。
これにより、一般的なAIのように推測だけで回答するのではなく、実際のシステム資産に基づいた支援が可能になります。AI活用において課題となるハルシネーションを抑え、より現場に即した開発支援が期待できる点は、IBM iユーザーにとって大きな価値だと感じました。
IBM iの未来を担うIBM Bob
今回のイベントを通じて、IBM BobはIBM i開発者の生産性向上だけでなく、既存資産の可視化、保守性向上、モダナイゼーション推進にも大きく貢献する可能性があると感じました。
IBM iを長く利用してきた企業にとって、これまで蓄積してきたプログラムやデータをAIで理解し、未来に活かしていくための現実的な手段として、IBM Bobは非常に重要な存在になると思います。また、国産メインフレームからIBM iへ移行し、IBM Bobを活用してモダナイゼーションに挑戦されているお客様の事例も紹介されました。
既存資産を単に置き換えるのではなく、AIで理解し、整理し、次の時代に活かしていく取り組みとして、今後のIBM i活用を考えるうえで大変参考になる内容でした。
おわりに
イベント全体を振り返ると、IBM iのAI活用はIBM Bobを中心に進んでいくというメッセージが非常に明確でした。AIエージェントやクラウド環境との連携も紹介されましたが、それらをIBM iの既存資産とつなぐ重要な役割を担うのがIBM Bobです。IBM Bobがプログラムやデータを理解し、整理し、使いやすい形に変えていくことで、IBM iはAI時代の基幹システム基盤としてさらに活用範囲を広げていくと感じました。
なお、今回のイベントは7月21日から8月4日までの期間でオンデマンド配信も予定されています。現地に参加できた方も、参加できなかった方も、ぜひご覧ください。
オンデマンド配信はこちら
IBM Bobについては、弊社エヌアイシー・パートナーズでも、BlogにてIBM Bobの最新情報や検証報告を発信しております。今後、「IBM Bob Premium Package for i」についても、検証ができ次第ご報告いたします。ぜひお楽しみに。
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