特集・ブログ

全て

2022年06月06日

HCL ライセンスとソフトウェア・サブスクリプション&サポートのまとめ [2022年6月版]

こんにちは。 事業企画部メンバーの栗本です。 (さらに…)

2022年06月03日

【動画】Webアプリケーションの潜在的な脅威と保護対策

HCL AppScan は、Webアプリケーションやモバイルアプリケーションの脆弱性を診断/検出を行い、脆弱性の箇所と修正に関する情報を提供する業界をリードするソリューションです。 (さらに…)

2022年04月21日

【基礎からわかる】IBMソフトウェア製品の「サポート・ポリシー」

こんにちは。 事業企画部メンバーの栗本です。 例えば「Db2 V11.5 はいつまでサポートがありますか?」など、継続してお問い合わせの多い IBMソフトウェア製品の「サポート・ポリシー」について説明いたします。 (さらに…)

2022年04月04日

【てくさぽBLOG】Azure Stack HCIを導入してみた Vol.3 -Azureと連携編-

こんにちは。 てくさぽBLOGメンバーの宮里です。 (さらに…)

2022年03月11日

特集一覧 (ブログ、コラム、ホワイトペーパー 他) [2021年度]

コーポレートサイトに掲載している2021年度のコラムやブログ、ホワイトペーパー等の一覧です。 (さらに…)

2022年03月11日

運用の課題解決へ導くオンプレサーバーの従量課金プログラム「Dynamic Capacity」

クラウドファースト時代といえども、セキュリティやコスト上の理由から、リフト&シフトできないシステムは多いものです。 (さらに…)

2022年03月01日

【てくさぽBLOG】Azure Stack HCIを導入してみた Vol.2 -管理機能編-

こんにちは。 てくさぽBLOGメンバーの宮里です。 前回に引き続きAzure Stack HCIの検証で得られた知見をお伝えします。検証の目的は、Azure Stack HCIの構築・管理・クラウドとの連携をどのような手順でおこなうのか、使いやすいのか、を実機を使って体感してみることです。 今回は3回シリーズの2回目で、Azure Stack HCIを管理するサーバーを構築した手順をご紹介します。 Azure Stack HCIを導入してみた Vol.1 -Azure Stack HCI構築編- Azure Stack HCIを導入してみた Vol.2 -管理機能編- *本編 Azure Stack HCIを導入してみた Vol.3 -Azureと連携編- なお、現在のAzure Stack HCIは専用のAzure Stack HCI OSを利用してクラウドから管理するAzure Stack HCIと、従来からのWindows Server DataCenterエディションを利用するAzure Stack HCIの2つがありますが、本ブログのAzure Stack HCIはWindows Server DataCenterエディションの方となります。   Index はじめに 1. Windows Admin Center (WAC) の構築 2. Lenovo XClarity Administratorの構築 3. WACとLXCAの連携 さいごに お問い合わせ   はじめに 第一回に続いて、今回は管理機能の検証としてWindows Admin Center(以下、WAC)サーバーとLenovo XClarity Administrator(以下、LXCA)サーバーを構築した内容になります。 今回の検証環境の概要図はこちらになります。WACサーバーとLXCAサーバーは仮想マシンで立てることにしたのでMXサーバー以外にもう1台物理サーバーを用意し、そこにHyper-V環境を構築しました。このHyper-V環境上にWACサーバーとLXCAサーバーを構築します。 LXCAはハードウェアを一元管理するサーバーです。そのためAzure Stack HCIを利用するにあたって必須ではなくオプションですが、WAC向けにLenovo XClarity Integrator for Microsoft Windows Admin CenterというLXCAと連携させる拡張機能が提供されているので、WACでハードウェアまで管理できるとどのように便利になるかを確認するために検証してみました。   1. Windows Admin Center(WAC)の構築 WACはマイクロソフト社が提供する無償で利用できるリモート管理ツールです。Azure Stack HCIはWindows Server 2019の標準機能を組み合わせて利用するので、そのままでは複数の管理ツールを使い分ける必要があります。WACを利用することでWebベースで一元管理が可能なので今回はその構築と実際の利用を検証してみました。 ブログ記事の順番は前後しますが、今回の検証ではまずWACサーバーを構築してからAzure Stack HCIサーバーを構築しました。Azure Stack HCIサーバー構築については当ブログ第一回を参照ください。 1-1. WACインストール WACのホームページからインストールファイルをダウンロードします。ダウンロードには以下のフォームで必要情報を入力し[Continue]をクリックするとダウンロードが始まります。 WACの展開方式はいくつかありますが、管理するWACと管理対象のMXノードが分かれていてWACには複数クライアントから接続できるゲートウェイサーバー方式が実際の案件でも選択される場合が多いとの想定から、ゲートウェイサーバーで検証することにしました。 最初の画面で[使用許諾契約書に同意します] にチェックを入れ、次に進みます。診断データのマイクロソフトへの送信はデフォルトのままで進みます。 デフォルトのまま次に進みます。 SSL証明書も今回は検証なので自己署名証明書のままで進みます。 インストールが完了したら、表示されているURLに接続して管理者アカウントでログインします。 WACに接続して自身のサーバーが確認できれば完了です。特に設定項目を変更することなくほぼデフォルトでインストールできてとても簡単でした。 1-2. クラスタの追加と確認 MXサーバーの2台をWACに追加し、続いて第一回で作成したnicp-clusterという名前のWindowsサーバークラスタを追加します。追加が完了すると以下のように確認できますのでこれをクリックして接続します。 WACからできるクラスタ管理を確認しました。以下のように状態を確認したり、 ボリュームを作成できることや、 仮想マシンの作成などもできました。 使ってみた感想としては、WACのインストール作業や操作性はシンプルでわかりやすく、スムーズに済みました。 GUIなども見易いのですぐ慣れると思います。   2. Lenovo XClarity Administratorの構築 続いてLenovo社のXClarity Administrator(以下、LXCA)を構築します。LXCAは無償で利用できるハードウェア管理ツールです。*LXCAはサポートは無いので本番利用でサポートが必要な場合はXClarity Proを購入する必要があります。 2-1. LXCAインストール まずLXCAのファイルをダウンロードします。仮想アプライアンス形式で提供されているので、今回はHyper-V用をダウンロードしました。 次にHyper-VマネージャーでLXCA用仮想マシンを作成します。仮想マシンの新規作成ウィザードが始まります。 分かりやすい仮想マシン名を付けて次に進みます。 仮想マシンの世代を「第一世代」、次の画面でメモリ割り当てを8GBにします。このあたりはLXCAのマニュアルを参考にしました。 今回の検証環境は固定IPの利用が必要な環境だったのでネットワークは一旦「接続しない」とし、後で固定IPを設定してからネットワークに接続することにしました。 次の画面で「既存の仮想ハードディスクを使用する」を選択し、ダウンロードしたLXCAのファイルを指定します。 これで仮想マシンの作成は完了です。以下の設定値で作成しました。 仮想マシン後に1箇所設定を変更します。作成した仮想マシンの設定画面で、仮想プロセッサの数をデフォルトの1個から2個に変更します。これも上記LXCAマニュアルに書かれている内容です。 ここまで終わったら仮想マシンを起動します。 起動が完了すると、仮想マシン画面上に以下のようにネットワーク設定を選択する画面が表示されるので”1. To set a static IP address for Lenovo XClarity virtual appliance eth0 port"を選択して固定IP設定に入ります。 続けるかどうかのメッセージが出るので”y”と入力します。 次に設定するIPの種類を聞かれるので”ipv4"と入力します。 続いてIPv4の各項目を入力していきます。IP address、netmask、gateway、DNS1、DNS2と順番に入力していきます。 継続するかの確認が出たら”y”を入力します。 しばらくすると固定IPが設定された画面が表示されます。 この後、Hyper-Vマネージャーにて仮想スイッチに接続することでネットワークに接続できます。 以上でLXCAがネットワークに接続しました。 2-2. LXCA初期セットアップ ブラウザでLXCA仮想マシンのIPアドレスに接続するとライセンス使用許諾から始まり各項目を順番に設定していくようになっています。では、早速設定していきましょう。 まずはライセンス使用許諾からです。内容を確認し[同意する]をクリックします。 次にユーザー・アカウントの作成です。スーパーバイザー・アカウントを2つ作成するようあるのでrootとroot2という2つのユーザーを作成しました。 次はネットワーク設定です。固定IPの設定は済んでいるのでここは確認だけでした。 次はサービスおよびサポート設定の構成です。左ペインにある[定期的なデータ・アップロード]から[サービス・リカバリー・パスワード]までの各項目を設定します。 以下は2つ目の[コール・ホームの構成]画面です。本番では管理対象サーバーがコール・ホーム対象のイベントを記録した際に自動的に通報される機能の設定を行いますが、今回は検証なのでここはスキップしました。 3つ目の[Lenovoアップロード・ファシリティー]の設定画面です。Lenovoサポートからサービス・データのアップロードを指示された場合のアップロード設定を行います。こちらも今回の検証では利用しないのでスキップしました。 4つ目の[保証]画面です。内容を確認してそのまま[適用]をクリックします。 5つ目の[Lenovo Bulletin Service]設定画面です。Lenovo がセキュリティや新バージョンリリースなどの情報をXCLAに送信するのを許可する設定です。デフォルトで許可する設定になっていますのでそのまま[適用]をクリックします。 6つ目の[サービス・リカバリー・パスワード]設定画面です。リカバリーの際に利用するパスワードを設定します。 すべての項目の設定が完了したら[システム管理の開始]をクリックします。 最初にデモデータを含めるかを選択します。どちらでもよいです。 [新しいデバイスの検出と管理]画面で、MXノードのXClarity Controller(管理プロセッサのこと。以下、XCC)のIPアドレスを手動登録します。 XCCのIPアドレスを入力して次の画面でユーザーID・パスワードを入力して登録します。 以下のようにMXノード2台のXCCを登録しました。 以上でLXCAのインストールと設定は完了です。   3. WACとLXCAの連携 WAC対応のLenovo XClarity Integrator(以下、LXCI)を利用することで、WAC画面からLXCAの管理情報にアクセスすることができるようになります。これでWACからハードウェア管理もできるようになります。 まず、WACにて[Lenovo XClarity Integrator]という拡張機能をインストールします。 左ペインの[拡張]を選択し、右ペインで[Lenovo XClarity Integrator]を選択してインストールします。 インストールが完了すると、[設定]から[Lenovo XClarity Integrator]が選択できるようになるのでこれを選択します。 LXCAを登録します。LXCAのIPアドレスと初期セットアップで登録したスーパーバイザーアカウントで接続します。 接続が完了するとLXCAが[接続済み]というステータスで確認できますのでこれをクリックします。 次にMXノードをLXCAに追加します。画面ではnicp01というMXノードに接続しています。拡張機能がインストールされたので、ノードの左ペインに[Lenovo XClarity Integrator]が選択できるようになったのでこれを選択して右ペインで”接続されたXClarity Administrator管理サーバーにノードを追加する”を選択してLXCAのIPアドレスを指定します。 するとWAC上のLenovo XClarity Integrator画面にMXノードが追加されます。以下はMXノード2台の登録が済んだ状態です。ThinkAgile MXと正しく認識されていることが確認できます。 WACに統合されたLXCAを利用してみました。以下のようにWACからLXCAのハードウェア情報を確認することができます。 このように、WACとLXCAの連携もとても簡単にできました。WAC上でハードウェア管理もできるようになるのでWACもLXCAも利用するのであればぜひ連携機能も利用してみては、と思います。   最後に WACとLXCAを連携することでHW、SWの両方を一度に管理することが出来、あれこれ見に行くことが無くなるので非常に見易く、便利だと感じました。 それぞれWACとLXCAの操作も切り分けが出来ていて、操作としてもGUIがシンプルであるため困ることは無いでしょう。 是非ともWACにLXCAを連携して使ってみてください。   管理機能編は以上になります。 如何でしたでしょうか、次はクラウド連携編になりますので是非ご覧ください。   お問い合わせ この記事に関するご質問は下記までご連絡ください エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp  

2021年12月28日

【10分で早わかり】IBM Power10の真の価値とは(後編)

※当インタビューは「前編」「後編(当記事)」に分けてお送りしています。   登場者 ゲスト 日本アイ・ビー・エム株式会社 テクノロジー事業本部 IBM Power 第二テクニカル・セールス 部長 釘井 睦和 氏 インタビュアー エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 テクニカル・サポート部 佐藤 正忠 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 ソリューション推進部 村上 文香   キーワードは「アジリティー」と「摩擦レス」 さらなる経営課題に応えるIBM Power10 - IBM Power10 はセキュリティもかなり強化されているようですね。 釘井) おっしゃるとおりです。IBM Power10 のプロセッサーは、セキュリティ機能をさらに進化させました。 具体的には、コアの暗号化機能を向上させるとともにパフォーマンス劣化のないメモリー暗号化も実現しています。 暗号化という作業を CPU やソフトウェアに頼らずにすみ、自動的な暗号化が可能であるため処理能力の低下というストレスを経験することなく、それでいて、すべてのデータが常に堅牢に守られている、という状態を享受いただけます。 - 最近の産業界では、環境負荷の軽減も強く求められています。 米国のパリ協定復帰を機に、いわゆる "環境関連銘柄" に再び注目が集まるようになり、日本でも「カーボンニュートラル」をサプライチェーン全体で達成しようといった動きが見られます。 あらゆる企業がその一挙手一投足で、都度「それは環境にとって正しい判断か」を考える時代が来ました。 釘井) この点でも IBM Power10 は大きく貢献できます。 最新の 7nm Power10プロセッサーによる高い集約性とリソースの効果的な活用の実現により、IBM Power E1080は、同じワークロードを実行した場合、IBM Power E880C と比べて52%、IBM Power E980 と比べても33%の消費電力削減を達成できます (※IBMによる自社従来品との比較調査 (2021年))。 IBM Power10 にアップグレードすることで、より少ない CO2排出を実現できることになります。 また、エネルギー効率の向上のみならず、リサイクルや環境に優しい材料の活用促進、製品パーツのアップグレード、修理、再製造、再利用によるプロダクトライフサイクル拡大など、IBM Systems全体でハードウェア製品や製造過程における環境面への影響を考慮したイノベーション活動を続けています。 販売に際しても、導入によって年間約20トンの CO2削減を見こむお客様には、製品の一部を割り引く「SDGs割」制度を導入しています。 こちらもぜひ活用いただきたいと思います。   IBM Power10の最も効果的な利用シナリオ - 釘井さんにとって、IBM Power10 はどのように活用するのが最も効果的だと思いますか。 釘井) いろいろお勧めはありますが、ニーズも高くて効果的だと思うのは、最新型ERPシステムの基盤として動かすことです。 ここで重視すべきなのは、CPU の性能です。 7nm Power10プロセッサーは、8スレッドSMT (Simultaneous Multithreading) をチップあたり最大15コア搭載でき、コアあたりの処理能力は、POWER9プロセッサーと比較して約1.3倍のパフォーマンス向上を実現しています。 また、この高い CPUコア処理能力と高密度・高速なメモリー・アーキテクチャーの実現により、アプリケーションが必要なコア数を削減できます。 結果として、サーバー台数の削減や TCO の改善が可能になります。 「クラウドでERPを動かしてみたけれど満足した性能が得られなかった」「完全クラウドシフトはコスト感が合わない」という経験をされたお客様が "脱クラウド" に向かわれる現象も出てきており、IBM Power10 はそうしたお客様の受け皿になれると考えています。 もう1つは、データベースシステム基盤として活用することです。 例えば、これは実際に合ったケースですが、それまで x86ベースで126台のサーバーを運用されていたのが、IBM Power E980 にリプレースすることにより、なんと3台に統合できました。さらに IBM Power E1080 にアップグレードしたとすると2台にまで集約可能です。 これをエネルギーという観点で見ると、102kW から約20kWと1/5に、ライセンス数としても約1/3に削減可能です (※IBMによる自社従来品との比較調査 (2021年))。 いろいろな意味で大きな節約になります。   手が届く存在にする賢い買い方 - E1080 というフラッグシップ製品から登場したこともあって、お客様からは「理想的なシステムであることは認識しているが、当社には『高嶺の花』」といわれることがあります。 釘井) IBM では、IBM Global Financing という組織を通じて様々なお支払い方法の選択肢を用意しています。 一括購入するのではなく分割月額払いにする、分割月額払いにリースを組み合わせる、また、分割月額払いも、均等割ではなく最初は低い金額で開始する、支払い開始時期を後ろに倒す、現在のリース残を新たなリースに包含してすべてリース払いにする、などの方法があります。 冒頭でご紹介した「Dynamic Capacity」も節約術の1つとして活用いただけます。 ぜひ、ご相談ください。 来年以降も新製品を予定しておりますので、楽しみにお待ちください。 - 本日はありがとうございました。   CEOの直面する経営課題の解決策が全部入った1台 新しい時代に突入し、道を切り拓いていくことが求められている現代の企業。 IBM Power10 は、そうした企業の CEO が抱く切実な "思い" を真摯に受け止め、妥協を許さず様々な機能を実現した製品だと実感しました。 NI+C Pも、「リプレース時期が来たら検討する」ではなく「IBM Power10だから検討する」といっていただけるよう、パートナー企業の皆さんを通じて、このサーバーの魅力やメリットを引き続きお伝えしていきたいと思います。     この記事に関するお問い合わせ エヌアイシー・パートナーズ株式会社 企画本部 事業企画部 この記事に関するお問い合せは以下のボタンよりお願いいたします。 お問い合わせ   関連情報 早わかり!ここが進化したIBM Power10 (コラム) - よりスピーディに、よりスマートに、企業活動を発展させ、デジタル競争の勝者となるためには…?   .btn_B{ height:25px; } .btn_B a{ display:block; width:100%; height:100%; text-decoration: none; background:#eb6100; text-align:center; border:1px solid #FFFFFF; color:#FFFFFF; font-size:16px; border-radius:50px; -webkit-border-radius:50px; -moz-border-radius:50px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #eb6100; transition: all 0.5s ease; } .btn_B a:hover{ background:#f56500; color:#999999; margin-left:0px; margin-top:0px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #f56500; } .bigger { font-size: larger; }  

2021年12月28日

【10分で早わかり】IBM Power10の真の価値とは(前編)

登場者 ゲスト 日本アイ・ビー・エム株式会社 テクノロジー事業本部 IBM Power 第二テクニカル・セールス 部長 釘井 睦和 氏 インタビュアー エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 テクニカル・サポート部 佐藤 正忠 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 ソリューション推進部 村上 文香   キーワードは「アジリティー」と「摩擦レス」 今日、日本の企業は様々な経営課題に直面しています。 さらなるスピード経営の実現、クラウドや AI活用による DX推進で継続的な成長を追求する一方で、情報セキュリティ対策を高度化し、脱炭素社会や SDGs の実現に向けた施策も必要です。 こうした中、IBM Power10 は「アジリティー」と「摩擦レス」をキーワードに、このような経営課題に応えるために誕生しました。 具体的にどのような解決策が提供されているのでしょうか。 日本アイ・ビー・エム (以下 IBM) で Power テクニカル・セールスを担当されている、ITスペシャリスト 釘井 睦和 氏にお話を伺いました。 ※当インタビューは「前編 (当記事)」「後編」に分けてお送りします。   世界のCEOが注目しているテーマは「アジリティー」 - 本日はよろしくお願いいたします。 日ごろ日本企業と対話される中で様々な声を聞かれると思いますが、課題としてはどのようなものが多いでしょうか。 釘井) IBMには、お客様の声を聞く媒体の1つとして、定期的にグローバル経営層に対してアンケート調査を行い、その結果を発表している「IBM CEO Study」があります。 世界中の13,000名以上の CxO (最高責任者) レベルの経営層に、今日のデジタル時代をリードするために何が必要かについて尋ねるものです。 2021年度は前年がコロナ禍に見舞われた転換の年であったため、かつてない規模での調査を実施しているのですが、それによると、56%の CEO が「アジャイルで柔軟なオペレーションを積極的に追求する必要がある」と回答しました (図1)。 「アジャイルである」とは、俊敏であること、機敏であること。つまり、状況に合わせて自在に "伸び縮み" できることを意味します。 アンケート回答の結果は、不確実性の高い時代の危機を乗り切るために、企業にとってこの経営判断や組織づくりにおける俊敏性、機敏性を指す「アジリティー」を持つことが必須となっている状況を表しています。 [caption id="attachment_109017" align="alignnone" width="491"] 図1:今後2,3年で最も良い業績を生み出すための最重要課題とは?出典:IBM CEO Study (グローバル経営陣スタディ)[/caption] 確かに、コロナ禍以降の状況が時々刻々と変化したこの2年を振り返れば誰でも実感できることです。 昨日は可能であったことが今日はそうでなくなり、今日禁じられていたことが明日は許可されるという世界。紙の裏表のように変わる環境に即応して適切な対策を講じることができなければ、企業経営はたやすく危機に陥るリスクをはらんでいました。 「アジリティー」とは、俊敏であること、機敏であること。つまり、状況に合わせて自在に "伸び縮み" できることを意味します。 経営と IT が不可分である今日、このような危機を乗り切ろうと思えば、IT こそがこの「アジリティー」を持つことを強く求められているのです。 そして必然と言えますが、「アジリティー」を担うのが IT です。 - 新しく登場した IBM Power10 はまさに「アジリティー」と「摩擦レス」をキーワードとして誕生していますね。 釘井) そのとおりです。この「アジリティー」を象徴する機能として、IBM Power10 には「Dynamic Capacity」が備わっています。以前の IBM Power でも一部のモデルで提供されていましたが、このバージョンで全面展開となります。 どういう仕組みかというと、同じサーバーモデルでエンタープライズプールという形で "チームを組む" ことによって、コアやメモリーといったリソースを全サーバーで共有が可能になります。 超過して使いそうな可能性がある場合は、従量制課金の考え方でそれぞれのサーバーでリソースを事前購入して搭載しておきます。 このようにしておけば、ふだんは最小限に見積もった容量で利用し、一時的に利用が増えるというときも特段の準備なく用意しておいたリソースで事業を継続できます。超過使用量は分単位で課金計算が行われ、それはハードウェア管理コンソールを通じて Cloud Management Console で自動管理されたデータで確認できます。 そして、一時的な利用増大が終了すればまた元の状態に戻れます。 これまでは、利用が増えればサーバーを追加するしか選択肢がなく、調達するまでのタイムラグをどうしのぐか、という問題がありました。さらに、利用が減っても一度増やしたサーバーを減らすのは簡単ではありません (図2)。 [caption id="attachment_109018" align="alignnone" width="547"] 図2:Dynamic Capacityを用いたシナリオ例[/caption] - なるほど。ちなみにリソースを事前購入しておくのはなぜですか。 Cloud Management Console で使用量が確認できるのであれば、すべてオンデマンドで課金計算してもいいように思います。 釘井) 事前購入の方が、発生するコストを想定しやすいからです。 クラウド利用でも見受けられることですが、日本のお客様はコストが予想以上に膨らむことを懸念されます。事前購入はコストコントロールに配慮した仕組みです。 将来的に「Dynamic Capacity」は、IBM Cloud上で動く IBM Power Virtual Server を含めた利用も可能になる予定です。これを併用することによって、より急激な利用増大ニーズにも対応しやすくなります。 コロナ禍でマスク販売サイトやワクチン接種予約サイトへのアクセス集中を私たちは経験しましたが、産業界でも同様のことは起きています。 システムの拡大・縮小対応がますます現実的になる中、ニーズは高いと思われます。 - いつごろ利用可能になりそうでしょうか。 釘井) 現時点では開発意向表明のみが出ていて提供時期をお伝えすることはできませんが、北米の数社でパイロットとして利用が始まっていると聞いていますので、比較的早い段階で提供できるのではと考えています。   IBM Power10で「ハイブリッドクラウド」と「AI」をどう実現するか 釘井) IBM Power10 は、IBM としての方向性である「ハイブリッドクラウド」と「AI」とも足並みを揃えたシステムになっています。 - IBM Power10 で対応する「ハイブリッドクラウド」とはどのようなものですか。 お客様は実際どのように「ハイブリッドクラウド」環境をお使いでしょうか。 釘井) お客様のクラウドニーズはほんとうに様々です。最も多い利用ケースは、開発・検証環境の実装ですね。 従来オンプレミスシステムでは、開発・検証環境の構築は不自由さを強いられていました。 それなりの環境を基幹システム基盤に環境を確保すれば、本番システムの性能に影響を与えてしまいます。かといって制限を設ければ、十分な開発・検証が実施できません。 その点クラウドであれば、必要なときに必要なボリュームを用意して心ゆくまでリソースを活用、作業が終われば即撤収、という使い方ができます。 また、災害対策としても有効です。 これまでは「途切れない事業継続のためには、本番システムと同様のシステムを遠隔地にご用意ください」と申し上げるしかありませんでした。 しかし、クラウドであればハードウェアを別途調達する必要はありませんから、災害対策コストは軽減されます。 しかも、IBM Cloudのコロケーション環境で仮想環境を提供しているIBM Power Virtual Server を利用すれば、オンプレミスの本番システムとまったく同じアーキテクチャーをもった災害対策環境を、オンデマンドで構築することができます。 必要なデータをクラウド・ストレージにコピーしておく、サービス環境を立ち上げるのに必要な定義情報を IBM Cloud に保管しておく、といった準備は必要です。 こうすることで、平常時は最低限のサーバーのみで運用コストを抑えつつ、万が一のときは災害対策用の業務サーバーを自動作成して迅速に事業継続を図れます。この方法もよく選択されるクラウド活用法です。 システム運用からの解放やクラウド先端技術活用のために全面的なクラウドへのリフト&シフトを進められているお客様があるかと思えば、その一方で、パフォーマンスやコストコントロールの観点から「脱クラウド」を掲げ、オンプレミスシステムへ回帰されるお客様もいらっしゃいます。 IBM Power10 は、これらすべてのニーズに対応します。 つまり、オンプレミスシステム志向からクラウド志向まで、お客様がどのフェーズにおられても、また、どのフェーズに移行されようとしても、IBM Power Virtual Server との連携によって「摩擦レス」にシステムの構築・移行を実現します。 - よくわかりました。 それでは「AI」という方向性についてはいかがですか。 AI活用といえば、お客様は「IBM Power AC922」などを用いてディープラーニングによる機械学習を行ってきたかと思うのですが、それが IBM Power10 でも行えるようになるのでしょうか。 釘井) AI活用には、学習と推論という2つの側面があります。 膨大なシステムリソースが必要になる学習には、引き続き「IBM Power AC922」のようなGPUを搭載したサーバーが有利です。 しかし、完成したモデルにデータを投入して推論させる段階になると、必ずしも GPUマシンを用いる必要はありません。 たとえるなら、レーシングコースを走るなら F1カーが最適ですが、街なかを走行するのにも F1カーに乗りますか?ということになります。 IBM Power10 は「Train Anywhere, Deploy Here」をキーワードに掲げ、データの蓄積された場所、つまり基幹システム上で推論を実行することを想定しています。 その意味では「すでにモデルはいくつか作り上げた、そこに生のデータを当てて検証を繰り返し、さらに精度を向上させていきたい」といった、AI活用がある程度進んだお客様にお勧めしたい機能です。 このサーバーは、Matrix Math Assist (以下 MMA) という行列計算などを専門として処理するエンジンが IBM Power10 のチップに組みこまれており、MMA につながるメモリーまわりの帯域幅やキャッシュ容量も増えているため、膨大なデータを高速に処理することができます。 例えば、同じ筐体内に業務システムを動かす IBM i や AIX の区画、AI を動かす Linux区画を置き、IBM i や AIX の区画に続々入ってくる日時の営業トランザクションや製品の需要情報を Linux区画に送って推論を行い、その最新計算結果をまた業務システム側に反映する、といった利用法が考えられます。 「データのある場所でAIを実行しよう」が、IBM Power10 のメッセージです。   後編「さらなる経営課題に応えるIBM Power10」~へ進む     この記事に関するお問い合わせ エヌアイシー・パートナーズ株式会社 企画本部 事業企画部 この記事に関するお問い合せは以下のボタンよりお願いいたします。 お問い合わせ   関連情報 早わかり!ここが進化したIBM Power10 (コラム) - よりスピーディに、よりスマートに、企業活動を発展させ、デジタル競争の勝者となるためには…?   .btn_B{ height:25px; } .btn_B a{ display:block; width:100%; height:100%; text-decoration: none; background:#eb6100; text-align:center; border:1px solid #FFFFFF; color:#FFFFFF; font-size:16px; border-radius:50px; -webkit-border-radius:50px; -moz-border-radius:50px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #eb6100; transition: all 0.5s ease; } .btn_B a:hover{ background:#f56500; color:#999999; margin-left:0px; margin-top:0px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #f56500; } .bigger { font-size: larger; }  

2021年12月28日

【てくさぽBLOG】Azure Stack HCIを導入してみた Vol.1 -Azure Stack HCI構築編-

こんにちは。 てくさぽBLOGメンバーの宮里です。 今回はAzure Stack HCIの検証をしてみたので3回シリーズで検証で得られた知見をお伝えします。 (さらに…)

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