【やってみた】Instana×IBM Bob part.1 ~Bobで運用レポートを作成してみた~
こんにちは。てくさぽBLOGメンバーの和田です。
近年、システムの規模が大きくなるにつれ、障害対応や日常の運用業務はますます複雑化しています。 エラーが発生するたびに複数のダッシュボードを行き来し、ログを読み解き、関係者へ報告し、 原因を特定してコードを修正する——こうした一連の作業は、エンジニアの多くの時間とコストを奪い続けています。
一方で、ここ数年のAI技術の進化は目覚ましく、コードの生成・調査・ドキュメント作成を自律的に行うAIエージェントが実用段階に入りました。 では、こうしたAIエージェントを監視・オブザーバビリティツールと組み合わせることで、運用対応の現場はどのように変わるのでしょうか。
今年の3月に発表されて以来、注目を集めているIBM Bobと、 IBM Instana をMCP連携させることで、 日常の運用から障害対応の中でなにをどこまで効率化できるか検証を行ったためその成果を複数回に渡りBlogでご紹介します。
第1回目は、InstanaとIBM Bobを連携させ、運用レポートを作成してみたという内容になります。ぜひ最後までご覧ください。
今回の目的
今回は運用改善の一環として、IBM Bobによる支援を検証します。運用の中には月次報告のアウトプットとしてレポート作成をされている方もいらっしゃると思います。
Instanaと連携したBobがアプリケーションのメトリクスを収集・分析し、パフォーマンス状況やボトルネックの特定をレポート化することが目的となります。
InstanaとIBM Bobを連携するにあたり、MCPを利用します。
Instanaは公式のMCPサーバーを提供しており、BobにInstana用MCPサーバーを設定することで、Instanaの豊富な監視データへ直接アクセスできるようになります。
Bobへの指示一つで、Instanaが管理しているデータを元にアプリケーションのパフォーマンスとボトルネックについてのレポートを作成してもらうのが今回の目的となります。

検証環境セットアップ/検証内容
今回の検証は下記のような構成で実施します。

Robot ShopはGithub(https://github.com/instana/robot-shop)で公開されているマイクロサービスデモアプリです。InstanaによるRobot Shopの監視については、EC2インスタンスへのInstana Agentのインストール及びアプリケーションパースペクティブの作成でインフラ・アプリケーションの両面に対して設定しています。
今回は検証のためアラートの設定などは行っておりません。
Bobの設定ファイル(.bob配下のmcp.json)に下記図のように追記することで、Bob上から自然言語でInstana APIを呼び出せるようになります。

Robot Shopリポジトリにはアプリに対して継続的なリクエストを送出する負荷生成スクリプトload-gen.shが予め配置されているため、今回の検証ではそちらを利用します。
このスクリプトは通常の閲覧操作(商品一覧取得・カート操作等)を模倣し、同時接続クライアント数や実施時間まで調整できます。
検証内容手順として、以下の通り実施しました。
1. load-gen.shを30分間実行
2. Bobでアプリケーションのパフォーマンスとボトルネックについてレポートを作成
Bobによりアプリケーションのレポートが作成されれば検証完了です。
Bobによるレポート作成
実際にシナリオに沿って実施しました。
サーバー上でスクリプトを実行してから30分経過させた状態がこちらです。

ここからBobに指示をだします。
「アプリケーションパースペクティブ:instana1-robotshopのパフォーマンスとボトルネックを分析してレポートにまとめてください。」

Bobは内部でMCPツールを順次呼び出し、以下の情報を自律的に収集しました。
– manage_applications → アプリケーションの設定とカタログ情報やサービス別・エンドポイント別のメトリクス取得
– manage_events → サービス別メトリクスとイベント(過去1時間のインシデント)取得
BobがAPIを呼び出す様子はチャット画面上のツール呼び出しログとして確認でき、どのAPIに何を問い合わせているかが透明な形で可視化されます。

2,3分するとレポート作成が完了します。
プロンプト内に作成されたファイル名が表示され、「開く」ボタンや「ワークスペースに保存」ボタンが表示されます。

サマリーとして以下のような情報もだしてくれます。
実際に生成された完全なレポートは 「パフォーマンス分析レポート」を参照してください。

続いて、1か月間のパフォーマンス・ボトルネックのレポートを作成してみます。
同じプロンプトで「アプリケーションパースペクティブ:instana1-robotshopの1ヶ月間のパフォーマンスとボトルネックを分析してレポートにまとめてください。」と入力し実行すると、5分も経たず作成されました。

「instana1-robotshop 月次パフォーマンス分析レポート(過去30日間)」というようなタイトルで作成されました。
作成された項目は下記のようなものですが、希望項目があれば、プロンプトにてその旨を伝えるとInstanaで取得できる項目であれば追加してくれます。
・月次 KPI サマリー
・サービス別パフォーマンス
・Instana イベント履歴
・ボトルネック分析と推奨対応(優先度順)etc.
レポートの内容については「月次パフォーマンス分析レポート」を参照してください。
まとめ
今回の検証では、BobにInstanaのMCPを設定し、パフォーマンス・ボトルネックに関するレポートを作成できる ことを検証しました。
本来であれば様々なデータを手動で集め作成するレポートをプロンプトに一文流すだけで作成してくれるので、毎月のように作っている場合は稼働時間をかなり減らすことができます。
今回は運用対応を想定してInstanaとIBM Bobを利用してみましたが、障害対応時にはどういった形で利用できるかなども検証をしているので今後ご紹介させていただきます。
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