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2016年04月14日

【てくさぽBLOG】今注目の”ハイパー・コンバージド・インフラ”とは

皆様こんにちは。てくさぽBLOG メンバーの 佐野です。   本記事では最近注目の"ハイパー・コンバージド・インフラ"とはどんなものなのか、どんなメリットがあるのかについて簡単にご紹介します。   1.ハイパー・コンバージド・インフラが生まれた背景 2016年現在で、エンタープライズ向けに最も普及しているであろう仮想化環境は以下の構成内容が多いと考えられます。 サーバー層、SANスイッチ層、ストレージ層の3層から成るこの構成を3Tier(3層)仮想化インフラと呼びます。   この3Tier仮想化インフラは一度構築が済んでしまえば安定して稼働するため、使い勝手は非常によいですが、以下のような課題があります。 特に小規模なお客様であれば、運用管理面での課題が日頃の業務に大きく影響してきます。 また、コスト面においても拡張する際に初期構築と同等レベルの費用がかかってしまうことが大きな重荷になりなかなか簡単に拡張ができないという現実もあります。   そこで出てきたのが垂直統合型のインフラである「コンバージド・インフラ」です。 IBM製品でいえば「PureFlex」がこれに該当します。OracleのExadataなんかも該当しますね。 コンバージド・インフラは3Tier仮想化インフラの課題のうち以下のことを解決してくれます。 ・メーカーが組み合わせを検証済みの状態で出荷をするため、導入時の構成の複雑性を解決。 ・運用管理を統一したインターフェース上から実行することで運用管理負荷の軽減。   先ほどの3Tier仮想化インフラの課題とこのコンバージド・インフラが解決してくれることを見比べると分かりますが、3Tier仮想化インフラの課題全てをコンバージド・インフラの導入によって解決できるわけではありません。 拡張性の観点ではストレージのパフォーマンスがコントローラの性能に大きく依存しますし、ラック単位での導入となるため設置スペースや空調には3Tier仮想化インフラよりも多くのコストがかかります。 また、パッケージ化され管理画面は1つになっていても、サーバー・ストレージ・SANスイッチは別々に管理を行う必要があり、どのようにメンテナンスを行うのかの計画を立てる必要があります。   そんな中で生まれたソリューションが「ハイパー・コンバージド・インフラ」です。 「ハイパー・コンバージド・インフラ」はx86サーバー向けの基盤となり、2Uサイズのアプライアンスに最大4ノードを稼働させることでコンパクトさを実現しています。 また、サーバーの機能とストレージの機能はソフトウェアにより提供されており、サーバー機能はvSphere ESXiハイパーバイザーやHyper-Vなどの仮想化テクノロジーを利用することができます。 ストレージは、Software Defined Storageとしてサーバーローカルのディスクを利用してプール化し、ハイパーバイザーに提供します。   2.ハイパー・コンバージド・インフラのメリット このソリューションを利用することによるメリットは多々ありますが、特徴的なところを3つほどご紹介します。   <設置スペースの削減> 前の章でも書いた通り、SANスイッチと専用ストレージが不要になるため、設置スペースを大幅に削減できます。 以下の図はNutanixというソリューションを利用した場合の実際の事例になります。 5ラックあった環境がわずか1/2ラックに収まってしまっています。 機器が減る分、空調や電力にかかる費用も削減できることが分かりますね。   <運用コストの低減> 3Tier仮想化環境では、新しい機器を環境に追加する場合などにFirmwareを最新版に上げねばならず、都度更新作業が発生していました。場合によってはサービスを停止しての作業だったかもしれません。 ハイパー・コンバージド・インフラの場合には、1台のアプライアンスにサーバーの機能とストレージの機能が載ることで、SANスイッチと専用のストレージ装置が不要になり、管理ポイントが激減します。 そのため、更新対象機器が少なくなり、ローリングアップデートをすることで無停止での更新作業が可能となります。   <導入・追加が簡単> 3Tier仮想化環境の構築では一からハードウェアの構築・設定・テストが必要でした。物品数が多くなればなるほどそれぞれの作業に時間がかかり、数日という単位での作業期間が必要となります。 ハイパー・コンバージド・インフラでは、予めセットアップされたアプライアンスが届きますので、ラッキングした後に電源とネットワークケーブルを接続し、数クリックするだけで仮想環境が利用できるようになります。(HP製品の場合には、OneView InstantOnというセットアップ自動化ツールが提供されますので、そのツールを利用して設定を自動実行します。) これにより、インフラが利用できるようになるまでのスケジュールがかなり短縮でき、アプリケーション開発チームへすぐに環境を提供することができます。 昨今のビジネス環境はスピード感が非常に重要ですので、このリードタイムの削減は大きな効果となります。   3.ここまでのまとめ ・3Tier仮想化インフラには以下の課題が存在する -設置スペースなどのファシリティーコストの高止まり -複雑な構成 -運用管理の課題 -基盤拡張時における費用の課題 -性能拡張の限界 ・「コンバージド・インフラ」により上記課題のうち解決するものもあるが「設置スペースなどのファシリティーコスト」「運用管理」「性能拡張の限界」は依然として課題が残る ・3Tier仮想化インフラの課題を解決するソリューションが「ハイパー・コンバージド・インフラ」である ・ハイパー・コンバージド・インフラの大きなメリットは以下の3つである - 設置スペースの削減 - 運用管理コスト・リスクの削減 - 導入・追加時のリードタイムの削減     4.ハイパー・コンバージド・インフラの具体的な製品 さて、ここからは具体的な製品をご紹介していきます。   <Nutanix> ハイパー・コンバージド・インフラといえば外せない存在なのがNutanixです。 NutanixはIDCの2014年の調査でマーケットシェア52%を獲得している製品であり、Gartnerの2015年版Magic Quadrantでも「リーダー」のポジションに位置づけられています。製品は全世界ですでに2100社以上に導入されています。 「もっとも優れたITインフラストラクチャーはインビジブル(見えない=意識しなくて良い存在)」というコンセプトで、インフラをあまり意識することなく利用できるように作られています。 また、筐体を拡張していくとパフォーマンスが頭打ちにならずにリニアに伸ばせるという特徴を持っています。 Prismという画面からパフォーマンス情報や稼働状況を確認でき、数クリックでインフラの自動バージョンアップを無停止で実施できます。 さらに、製品としてKVMをベースとしたハイパーバイザー(Acropolis Hypervisor)が搭載されていますので、vSphereを購入しなくても仮想化環境として利用することが可能となります。 アプライアンスのモデルは多数あり、2Uサイズに4ノードが稼働するものや、1ノード/1Uサイズのモデルもあります。GPUを搭載できるモデルもあるので、VDI環境でCADを扱うようなケースにも対応できますし、ALL SSD構成のモデルもあるのでIO負荷が高いアプリケーションにも対応ができます。 お客様が稼働させたいワークロードに応じてモデルを選べるのが非常に良い点です。   <Lenovo HXシリーズ> LenovoからはNutanixソフトウェアをOEMで搭載したアプライアンスが提供されています。 ハードウェアは2Uラックマウント型サーバーである「x3650」がベースとなっており、1筐体あたりのドライブ数によりモデルが3種類あります。 ・HX3500:2.5インチSSDを2本+2.5インチHDDを6本のモデル ・HX5500:3.5インチSSDを2本+3.5インチHDDを6本のモデル ・HX7500:2.5インチSSDを4本+2.5インチHDDを20本のモデル 搭載できるCPUやメモリに大きな差はないので、必要なディスク容量に応じてモデルを選ぶこととなります。   Lenovo版の良い点は、LenovoOEM版のWindowsやvSphereライセンスを購入すると問い合わせ窓口がLenovoに統一できることです。 現時点ではNutanix純正アプライアンスほどのラインナップはありませんが、ワンストップでの問い合わせ対応というメリットを受けることができます。   <HPE Hyper Converged 250 System> 最後に、HPのハイパー・コンバージド・システムです。 まず、HP製品の場合はvSphereまたはHyper-Vの利用が大前提になります。自社製の無償ハイパーバイザーというものはありません。 この環境の導入・設定を自動的に実行してくれる「OneView InstantOn」というソフトウェアがHP製品の肝になります。OneView InstantOnを利用することで、初期パラメーターを入力するだけで仮想化環境のセットアップを自動で実行してくれます。 特にHyper-V版ではSCVMM環境のセットアップを自動で実施してくれるので、単に構築作業を減らすという観点でも利用できるツールです。 vSphere版の管理はvCenterの利用が前提となり、管理クライアント上にハードウェアやストレージの管理用タブが新たに追加され、管理クライアントで統一して日々の運用管理をするというのがコンセプトです。   ディスクの冗長性に関してはProLiantシリーズにも搭載されている専用チップを使ったハードウェアRAIDと、StoreVirtual(Software Defined Storage製品)の機能であるNetwork RAIDの2種類の仕組みで保護しています。 サーバーとしては2Uサイズに最大4ノードが稼働できます。   5.最後に ハイパー・コンバージド・インフラとは何なのか、利用することでどんなメリットがあるのか、製品としてどんなものがあるのかをご理解いただけましたでしょうか? つい先月にはCiscoもハイパー・コンバージド製品に取り組むと発表するなど、このカテゴリの選択肢も増えつつあります。 仮想化インフラが利用できる環境であれば、そのままハイパー・コンバージド・インフラに置き換えることもできてしまうので、私はスピード重視のビジネス環境には適したソリューションであると考えています。 このブログ記事が皆様の力になれたら幸いです。     <関連記事> ハイパーコンバージド製品のNutanixを解説! ハイパーコンバージド製品のNutanixを解説! Vol.2 ハイパーコンバージド製品のNutanixを解説! Vol.3 10分でわかる『Nutanix製品』まとめ New! (※ MERITひろば へのログインが必要です。) ---------- この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

2016年04月01日

【てくさぽBLOG】OpenStackとは?-OpenStack基礎講座-

こんにちは。てくさぽBLOGメンバーの高村です。 今回はセミナーに参加すれば必ず一度は聞く「OpenStack」の基礎知識をご紹介します。 OpenStackは「なんだか取り掛かりにくい」「開発スキルが無いと難しそう」など思われたこともあるかもしれませんが、今回で少しでも疑問点を解消頂ければ幸いでございます。 それではさっそく始めましょう! OpenStackってなんだろう? Web検索で「OpenStack」と検索すると複雑な解説が返ってくるかと思いますが、 OpenStackを一言で言い表すと「IaaS環境を構築するためのソフトウェア(群)」と考えてください。 つまり、OpenStackを使用することでAWSの様なクラウドサービス(環境)が作成できてしまうのです。 OpenStackの大きな特徴としては以下が挙げられます。 1.オープンソースソフトウェアである 2.IaaS環境(仮想マシン、ストレージ、ネットワーク等)の構築ができる これまでのインフラ構築はサービス提供開始まで数か月かかることも珍しくありませんが、OpenStackなら一旦環境を作ってしまえばダッシュボードやコマンドからすばやくリソースを割り当てたり仮想サーバを作成することができます。 以下はOpenStackによるクラウドサービスのイメージ図です。   OpenStackの構成要素 前章でOpenStackは「IaaS環境を構築するためのソフトウェア(群)」とお話しました。 ではOpenStackはどのような要素で構成されているのでしょう。 はじめにOpenStackのリリースについて少しお話します。 OpenStackには「リリース」があり、リリースされる毎に新しい機能が追加されます。 毎年OpenStackSummitというグローバルイベントで次のリリースが発表され、2015年10月開催OpenStackSummitでは「Mitaka」(2016年春リリース)というリリースが発表されました。 6ヶ月毎に最新リリースが発表されるという、なかなかの早いペースなのでSEとしては技術に追いつくのが大変ですね。 以下表はリリース名と追加された主な機能(コンポーネント)になります。   OpenStackの内部へ話を進めていきましょう。 各リリースに組み込まれる”コンポーネント”のお話です。 OpenStackのコンポーネントとは、体で表せば、「手」「足」「耳」の役割です。 IaaS環境を構成するために1つ1つのコンポーネントに役割があります。 例えば「Nova」と言われるコンポーネントの役割は仮想マシンの起動を管理し、「Glance」はゲストOSが導入されたテンプレートイメージのカタログを管理します。 先程のクラウドサービスイメージにコンポーネントを配置するとこの様になります。     OpenStackの操作 OpenStackの内部構造がわかったところで、実際どうやって操作するのかご紹介します。 OpenStackの操作は大きく3つ方法があります。 ①REST形式のAPIをコールする方法 ②REST APIをラップしたコマンドラインを利用する方法 ③ダッシュボード機能をブラウザーから操作する方法 順にご紹介します。 ①REST形式のAPIをコールする方法 出ました!APIです。 APIとは外部からプログラム(ここではOpenStack)を操作できる手順やデータ形式の規約です。 ちなみにOpenStackのAPI一覧はOpenStackの公式ページで確認できます。 http://docs.openstack.org/ ①の方法はこのAPIを使用して操作する方法です。 例えば仮想サーバの一覧を取得する場合は「GET /v2/{tenant_id}/servers」という形式でREST APIを呼び出します。 仮想サーバを作成する場合は「POST /v2/{tenant_id}/servers」で次のようなパラメータを与えることで作成したいサーバの情報を渡します。 いかがでしょう。 実は私はインフラ構築のSEでしたのでAPIはUnixコマンドとも違うし、少しわかりにくく感じてしまったのが正直なところです。 REST APIはプログラム運用には重要ですが、人が直接利用するには少々複雑、、、そんな方にお勧めの操作方法が ②REST APIをラップしたコマンドラインを利用する方法です。 こちらはOpenStackコマンドを使用して操作する方法です。 コンポーネント毎にコマンドが用意されており、利用者は「どのコンポーネントを利用するのか」を意識して利用することがポイントです。 例えば、仮想サーバ関連操作を行う場合には「nova」コマンドを。ボリューム関連操作を行う場合は「cinder」コマンドを利用します。 またHelpコマンドを利用すればどのようなサブコマンドがあるか確認できる便利機能も装備されています。 これならUnixコマンドにも似ているのでREST APIを直接入力するよりも簡単ですね! 最後の操作方法は ③ダッシュボード機能をブラウザーから操作する方法です。 「Horizon」というコンポーネントが提供するダッシュボード機能をブラウザーから操作する方法になります。 複雑なAPIのパラメータ、コマンドの知識がなくてもOpenStackを操作できますが、GUI操作によくあるようにコマンドラインに比べると操作できる範囲が限定されることが注意点です。     さて、ここまでお話してきたのはオープンソースのOpenStackについてですが、 やはりオープンソースはサポートが無いから不安というお客様も多いのではないかと思います・・・ 安心してください! OpenStackにはサポートのある商用ディストリビューションも発表されており、2製品ピックアップしてご紹介します。   OpenStack商用ディストリビューション まず、RedHat社が提供するOpenStackパッケージである 「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform(RHEL-OP)」です。 RHEL-OPはオープンソースのOpenStackとほぼ同等のソフトウェアを提供しており、ベースのOpenStackリリース後、ほぼ2,3ヶ月後にリリースされています。 さすがRedHat!アップデートが早いですね。 最新リリースのRHEL-OP8は「Liberty」ベースとなっており、「Liberty」のコンポーネントが使用可能です。 Nodeの機能停止検知機能の追加やOSP Directorが組み込まれています。 OSP Deirectorの特徴としてOpenStackの各コンポーネントを自動で展開、インストールすることができます。   次にIBM社が提供する 「IBM Cloud Manager with OpneStack(CMwO)」です。 こちらの最新バージョン4.3はオープンソースOpenStackの「Kilo」をベースにしています。 RHEL-OPに比べ一つ前のリリースですがきっと…もうすぐ「Mitaka」ベースが発表されることでしょう! CMwOの特徴としては多様なハイパーバイザーに対応している点が挙げられます。 そのため、例えばオンプレミス環境とクラウド環境の異なるハイパーバイザー上の仮想マシンを統合管理できるメリットがあります。 対応するハイパーバイザーは皆様ご存じPowerVM 、z/VM、PowerKVM、x86 KVM、Hyper-V、および VMware vSphereです。 1点PowerSystemsに関して注意頂く点があり、PowerVMの管理はPowerVC経由で管理することが必須となっています。 CMwOについては、構築ガイドも公開されておりますでご興味のある方は是非ご参照ください。 https://www.ibm.com/developerworks/community/wikis/home?lang=en#!/wiki/W3b01d47f6143_4fff_8f84_2c2b102a626a/page/IBM%20Cloud%20Manager%20with%20OpenStack%20%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%20PowerKVM%20%E7%AE%A1%E7%90%86%E7%92%B0%E5%A2%83%E6%A7%8B%E7%AF%89%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89   最後になりますが、OpenStackが向いているユーザとして、 例えばハードウェアの種類やベンダーを意識せずにリソースをコントロールしたいユーザは向いているユーザとして挙げられます。 現在多数のハードウェアベンダーがOpenStack対応のプラグインを開発していますのでOpenStackの操作を習得できれば特定ベンダーにロックされずに使用することが可能です。   今後OpenStackは次世代のインフラ基盤のキーワードとなると思いますので、本ブログで是非ご興味を持っていただけますと幸いです。     この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp   商標帰属 すべての名称ならびに商標は、それぞれの企業の商標または登録商標です。   ※本資料内のアイコンは、freepikからの引用となります。 http://jp.freepik.com/free-vector/casual-characters_774641.htm

2016年03月17日

【てくさぽBLOG】Watson Analyticsを触ってみた

皆様こんにちは。てくさぽBLOG メンバーの 佐野です。   今回は「Watson Analytics」の無料トライアル版が公開されていたので、どんなものなのか触ってみました。   <Watson Analyticsとは?> 「Watson Analytics」は、分析に関する専門知識がなくても分析をはじめられるクラウドサービスとして提供されている分析ソリューションです。 このソリューションには大きく以下の3つの特徴があります。 ―自然言語と視覚化による分析&対話インターフェース ―自動実行される高度な予測分析 ―クラウド環境により迅速な実行を実現 バックグラウンドでは、50年以上の歴史がある予測分析ソフトウェアであるSPSSのテクノロジーやCognosの可視化技術が使われています。 また、特徴の1つ目の部分でWatsonが使われていることが分かりますね。     さて、では早速ですが無料トライアルを試してみましょう。   <【触ってみた】無料トライアル> 1.まずは登録 以下のURLにアクセスし、画面右上の「Try it for Free」ボタンをクリックしましょう。 http://www.ibm.com/analytics/watson-analytics/   すると、メールアドレス、名前、パスワード、国・地域を入力する画面になります。 入力したら「Register」ボタンを押しましょう。 あ、IBM IDを既に持っている人は「Already have an IBM id?」のリンクを押してIBM IDを入力して下さいね。   うまく登録できたら、登録完了画面が表示されます。 登録されましたね。そうするとユーザーの確認のために登録したメールアドレス宛てにメールが届きます。 「メールアドレスの検証」ボタンを押して自分が登録した本人であることを確認しましょう。   登録が済んだら早速ログインしましょう。最初の画面から「Sign In」を押してIBM IDとパスワードを入れましょう。   ログインが上手くいったらこんな画面が出てきます。 全部英語なので、いきなりガツンときますね。何から始めればいいんだろう・・・       2.サンプルデータで分析してみる 英語だからって嘆いてもいられないので、とにかくやってみます。 「Explore」を押してみましょう。   ウィンドウが開きました。このウィンドウを下にスクロールすると・・・ 「Sample Data」があります。これを押してみましょう。   サンプルデータにもいろいろあるみたいです。   何を選んだらよいかもよく分からないので、とりあえずマーケティングキャンペーンデータでも取り込んでみます。対象データセットを選択して「Upload」ボタンを押します。   アップロードの進捗も見れますね。   終わりました。データの品質が88ポイントと結構高いことが分かります。やってみるにはもってこいですね!   データをアップロードしたはいいけど、どうしたら次に進めるのでしょうか? 適当にぽちぽちクリックすると・・・Qualityのあたりをクリックすると先に進めますね。   自動でこのデータに対してWatsonへ質問する候補文が出てきましたよ。   どれもいまいちよく分からないので、拙い英語で聞いてみます。 候補が変わりましたね。 一番左を選んでみます。   質問に対する答えがグラフで返ってきました。   おー。綺麗なグラフと関連する情報が表示されました。 質問をもう少しうまくできるようになれば、これって週次や月次で数字まとめるのにすごく使えるんじゃないか・・・? 関連情報も画面上部に出てくるので、質問した内容以外の傾向も分かりやすいし。 ちなみに、項目から何のデータなのか推測し、合計値にするか平均値にするかを判断してくれるらしいです。賢いですねー。     3.自分のデータを分析してみよう 前の章でどんな分析結果が出てくるのか分かったので、今度は手元のデータをアップロードして分析してみます。メニューなどのインターフェースは英語ですが、データとしては日本語のものも扱えるので安心して下さい。 手元にあるデータはPOSデータのサンプルで以下のようなものです。   早速アップロードしてみます。サンプルデータの読み込みと同じ画面から、アップロードします。   「Browse」から手元のデータをアップロードします。今回はローカルにあるPOSデータを使います。   アップロードできました。82ポイントと高いクオリティとのこと。分析結果に信頼性がありそうです!   前章のサンプルデータ分析と同様に操作して・・・ 自動で質問が出てきますね。 年収とビール・ワインの購入に関する関係を調べてみます。   少し時間がかかりましたが、結果がでてきました。 色の濃淡で年収が表されていますね。 この結果を見る限り、年収が高い人はビールよりもワインを購入しているようです。   ビールとワインじゃなくて、ビールと性別の関係も見てみます。「ワイン」をクリックして、選択肢から「性別」を選びます。 結果、女性はビールの購入有無は依存度がないようですね。男性は年収が高いほどビールを買わないという結果に!!   さて、画面中央上部のメニューからWelcome画面に戻って、違う分析をしてみます。 ビールを購入している人の年収と購入金額の関係を見てみましょうか。 質問の選択肢に該当するものがあるので、選んでみます。   前の分析と同様に、年収が高い人ほどビールを買わないという結果が分かりました。   ワインだったらどうなんでしょうか?「ビール」をクリックして「ワイン」に変更します。   ビールとは真逆で、年収が高いほどワインを購入していますね!     4.まとめ 基本的には選択するだけで分析を進められるので非常に簡単に分析ができます。 データはCSVだけでなくExcelも取り込めるので、ご自身でお持ちのデータでも試してみてはどうでしょうか。   ちなみに、私の手持ちの他のExcelデータではデータの信頼度が20ポイントとLow Qualityで、分析結果もイマイチだったので、データの品質というのが非常に大切だということが分かります。 今回はここまで。   この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

2016年03月02日

【てくさぽBLOG】データベース監査ソリューション“Guardium”最新バージョン「V10」を使ってみた(番外編)

皆さま、こんにちは。 てくさぽBLOG メンバーの梶原です。   今回は、1月に掲載した”データベース監査ソリューション Guardium 最新バージョンV10 使ってみました”の番外編として、 実際にGuardiumの箱を開けてみましたので、そちらをご紹介したいと思います!   ■Guardiumの箱ってどういうこと? GuardiumはIBM製品の中ではソフトウェア製品の位置づけです。 しかしながら、アプライアンス製品ですので、 ハードウェアアプライアンスを購入した場合は、物理的な機器が納品されます。 ですので、今回はGuardiumのハードウェアアプライアンス製品X2164をご紹介します。   ■こんなものが納品される。 ということで、早速ですが、↓こちらがGuardiumの箱です。 ムム、今回は木枠がついてきました。 こういった廃棄物の処理については、設置場所の廃棄ルールがありますので、 事前に設置場所管理者へ確認しておくか、 搬入業者に持ち帰ってもらえるように交渉しておきましょう。 ちなみに、今回は搬入業者さんに持ち帰っていただきました。 この時注意なのですが、周りに巻かれたビニールテープに「PACKING LIST」など 書類が入っているので、誤って捨てたりしないように注意してください。   ■箱を開けてみる。 それでは、箱を開けてみましょう。 うーん、やっぱり新品機器の箱を開けるのって、ワクワクですねー 付属品の箱が5つ入っています。 これらは、 -ラック用レール(上画像中央の長細い箱) -ケーブルマネージメントアーム(上画像左端の長細い箱) -NEMA5-15P 100V電源ケーブル 2.8M×2本(上画像上部の小さい箱の1つ) -IEC320-C14 200V電源ケーブル 2.8M×2本(上画像上部の小さい箱の1つ) -NEMA6-15P 200V電源ケーブル 2.8M×2本(上画像下部の大きい箱) となっていました。 ちなみに、発注時に100Vや200Vを選択することはできません。 (当然電源機構は100Vも200Vも対応しています。)   それでは、メインとなる、本体を出してみましょう。 ↑見てのとおり、1Uのアプライアンス機器ですので、すべて組み上がった状態で納品されます。 いわゆるQCOS製品のように、CPUやメモリ、HDDなどを組み立てる必要はありません。 そして、↓前面はこちらです。       えっ?なんですか? 「L****oのIAサーバでしょ。」って声が聞こえてきましたけど。。。 や、やだなー   こ、これは、Guardiumに決まってるじゃないですか! 証拠として↓を見てください。 はい、そういうことです! また、↓でHWの状況を確認できます。 次に↓背面です。アップを2連発です。 電源は当然冗長化されています。 ソフトウェア製品といえども、アプライアンスですので、 設置に関わる各種検討事項 -搬入経路の確認 -廃棄物の取り扱い調整 -電源数、電源規格の確認と準備 -ラックサイズ、重量の検討 などが必要ですので、忘れずに調整しましょう。   というわけで、短いですが今回の番外編は以上です。 次回の更新をお楽しみに!!     ■おまけ ディスプレイを繋げて電源を入れてみます。 ん?! 「IBM System x」・・・・・・・・・・ 気にしないでください。。。   データベース監査ソリューションGuardium 最新バージョンV10 使ってみました【前編】 データベース監査ソリューションGuardium 最新バージョンV10 使ってみました【後編】   この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

2016年02月18日

【てくさぽBLOG】「セキュリティ マネジメント カンファレンス 2016 冬」に参加した ~日本最大級、最新のセキュリティ対策を知る セミナー&展示会~

皆さま、こんにちは。 てくさぽBLOG メンバーの梶原です。   今回は、先日2月4日(木)に開催された、 SBクリエイティブ株式会社主催「セキュリティ マネジメント カンファレンス 2016 冬」 に参加してきましたので、どんなカンファレンスだったかレポートします。 会場はベルサール神田の2階、3階を貸切にした大規模イベントです。   ■どんなカンファレンス? このイベントでは、各種セキュリティ製品の説明や、 標的型攻撃等のトピックの説明だけでなくセキュリティの課題に対して、 国際情勢なども含めた現状認識と、対応策を整理するというイベントでした。 ↓は前半の全体セッションが行われた会場です。 この会場が最終的に満員に近いレベルまで参加者で埋まりました。 やはり、昨今の情勢からセキュリティに関する企業の関心の高さが感じられます。   ■当日の内容 ◎基調講演 :慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 兼 総合政策学部教授 土屋大洋 氏 サイバーセキュリティと国際政治 ◎全体セッション :KPMGコンサルティング株式会社 河合 剛志 氏 サイバー・フィジカル・アタックに対する次世代セキュリティ戦略 ◎個別セッション:4つの会場に分かれ、 主に【ネットワークセキュリティ関連】【ID管理関連】【端末管理関連】のセッション開催 ◎特別講演:国立研究開発法人 産業技術総合研究所 中田 亨氏 情報セキュリティにおけるヒューマンエラー対策 ◎展示ブース   :10社の展示。 詳細は下記のURLをご覧ください。 http://www.sbbit.jp/eventinfo/30822/   ■基調講演 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 兼 総合政策学部教授 土屋大洋 氏 「サイバーセキュリティと国際政治」 この基調講演では、国際政治における発生イベントとそれに関連して発生した、 サイバーセキュリティ問題について具体的な事例を時系列で解説することで、 映画の世界のような出来事が、すでに日常の中で起こっている時代であることを実感させられる内容でした。 ・3つのタイプのサイバーアタック ①DDoS攻撃:国際問題発生後の、DDoS攻撃の事例を具体例を交えて紹介 ②APT:JPモルガンのコメント「企業には二つのタイプしかない。すでにハックされた企業と、これからハックされる企業だ、そしてそれは、ハックされた企業と、もう一度ハックされた企業になる」という言葉とともに、具体例の紹介 ③CCC:CCCとは、Cyber-Conventional Combinationの略。サイバーアタックによる物理的な攻撃事例などを紹介 例えば、コンピュータウィルスにより大規模な機械を誤作動させることで、物理的な破壊に至らしめる事例 これらの内容を踏まえて ・インテリジェンスの必要性 ・ソフトウェアだけなく、ハードウェアを如何に守るか ・味方になるギークの必要性と育成 などが語られました。 ■全体セッション KPMGコンサルティング株式会社 サイバーセキュリティ アドバイザリーグループ マネージャー 河合 剛志 氏 「サイバー・フィジカル・アタックに対する次世代セキュリティ戦略」 基調講演でも触れられましたが、何らかの物理的な事象を発生させる、 サイバーフィジカルアタックについて、具体的な事例を交え紹介するとともに、 企業に与えるインパクトと、経営層がとるべき対策について講演されました。 現状の課題 ①OSやプロトコルのオープン化が進んだことによる、脆弱性増加 ②企業のサプライチェーンに対するガバナンス対策の難しさ ③攻撃のオーダーメイド化(標的型攻撃など、特定の攻撃対象にカスタマイズ化した攻撃) この課題に対して、経営層は ①サイバーフィジカルアタックのインパクトを理解すること ②経営課題として経営者が認識し、説明責任を果たすこと ③パラダイムシフトに順応し、次世代セキュリティ戦略を行うこと を実行する必要があると語られました。   ■個別セッション 個別セッションでは、最新のセキュリティ製品についてのセッションが開催されました。 私は、主にネットワークセキュリティ機器のセッションに参加しましたが、 展示ブースも含めて「如何に気づくか」に主題を置いた製品が多かったと言えるでしょう。 現状では、残念ながらサイバーアタックを完璧に防ぎきることはできないという認識が 一般的であり、如何に早く、正確な対処をすることができるかが重要になってきています。 ですので、利用者は自社のセキュリティリスクを理解して、 適材適所なセキュリティ対策を実施していく必要があります。   ■特別講演 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 知識情報研究チーム長 中田 亨氏 「情報セキュリティにおけるヒューマンエラー対策」 この講演では、結局のところ最終的には「人」ということで、 ヒューマンエラー対策について講演されました。さまざま事例が紹介されましたが、 対策としてPC持ち出しルールの厳格化や、 メール誤送付防止、社員教育や日々の声掛けなどの基本動作が、 結局最後の砦になると語られました。   ■まとめ -国際政治とサイバーセキュリティは密接に関連しており、 企業活動においても対岸の火事ではない。 -サイバーフィジカルアタックに備えた、経営層の説明責任を果たす姿勢と対策が重要。 -如何に防ぎつつ、如何に気づくかという考えに基づき、インテリジェンスのある、 セキュリティ製品の適材適所な配置が必要。 -最後の砦は「人」当たり前の動作を徹底することがすべての基本。 情報の重要度の意識を合わせることが重要。 最後に今回のカンファレンスに参加したことで、 ITインフラ(サーバやストレージなど)の販売・構築を主要サービスとしている 企業の方々に、ぜひお伝えしたい点があります。 それは「BCP対策やDR対策」もセキュリティ対策の1つになるということです。 震災以降、BCP(事業継続計画)やDR(ディザスタリカバリ)に対する注目が集まりました。 これらは、地震等の自然災害を主眼としたイメージがありますが、 サイバーセキュリティ対策にも必要な大事な要素です。 情報セキュリティには 「機密性(Confidentiality)」「完全性(Integrity)」「可用性(Availavility)」 という3大要素があります。 (最近はこれに、 「信頼性(Reliability)」、「責任追跡性(Accountability)」「真正性(Authenticity)」 を加え6要素とされることもあります。) この中の可用性は、 「情報へのアクセス許可のある人が必要な時点で情報にアクセスできること」 を意味していますから対応策としては、システムの2重化やRAID、UPSなどになります。 セキュリティと言えば、外部からの不正なアクセスや、内部犯行等を思い浮かべますが、 基調講演にあったように、大規模なサイバーテロによる停電や通信回線の遮断などが起きた時 のことを考えれば、「BCP対策やDR対策」も必要なセキュリティ対策と言えるのです。 この場合、サーバ構築を主体としていますので、 セキュリティ製品を自社のソリューションとして必ずしも持たない企業でも、 顧客に対してサービス提供ができると言えるのです。 ということで、今回のレポートは以上になります。 セキュリティに携わる方はもちろん、そうでない方も、 色々な気づきがあるかと思いますので、 こういったカンファレンスに参加されてはいかがでしょうか。     ★★★おまけ★★★ 今回のカンファレンスでは、軽食が提供されましたので、そちらを紹介・・・ こちらです。何かな~。               どーん 軽食どころか、昼食として十分なサンドイッチじゃないですか! これを、参加者全員に用意するなんて、素敵です。 このあと、美味しくいただきました。   この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

2016年01月21日

【てくさぽBLOG】データベース監査ソリューション“Guardium”最新バージョン「V10」を使ってみた(後編)

皆さま、こんにちは。 てくさぽBLOG メンバーの梶原です。   前回、オシャレに変身した、「IBM Security Guardium Data Activity Monitor V10」の 基本機能である、「ポリシー作成・インストール」及び「アラート表示・レポート作成」まで を使ってみました。(前編はこちら!) 今回は、GuardiumV10の新機能をいくつか使ってみたいと思います。 特に、メインディッシュとして、不正なアクセスからデータベースを守る、新機能の クエリー・リライト機能をご紹介しますので、ぜひ最後までごらんください!     ■前菜として、細かいけど素敵な新機能。 とりあえず、ログインしましょう。 もう大丈夫、 「ようこそ」と言われても、驚きませんよ。   新機能①:通知機能 おや? 前回は急にツアーに誘われて、動揺していたため、気づきませんでしたが、 中央上に鈴のマークがありますね。そのうえ、携帯電話の着信通知ばりに、 「2」の文字がでています。 さっそくクリックしてみましょう。 アテンションとインフォメーションメッセージがでているようです。 それぞれクリックしてみます。 クイック検索機能は16GB必要だと言っています。 仮想アプライアンス版を使っていますので、割り当てメモリが少なかったようです。 また、インフォメーションでは、パッチが出ていることを教えてくれてくれます。 ダウンロードをクリックすると、FixCentralのタブが起動しました。 このように、さまざま通知が、わかりやすく表示されるようです。   新機能②:検索機能 メモリが足りないと怒られたクイック検索ですが、そんなことはお構いなしに、 検索してみましょう。右上の検索バーを利用します。 例えば、バックアップしたいけど、メニューの選択肢がわからん! というときは、ここに 「バック」と入れている最中から、 その画面へのパスが表示されます。虫眼鏡マークをクリックしなくても大丈夫です。 そして、リンクをクリックすれば、一気にその画面へ移動します メモリが足りなくなくても、使えちゃえましたね。 (商用サービスでは、当然必要メモリを割り当ててください。)   新機能③:ダッシュボード機能 次は、マイ・ダッシュボード機能を試してみましょう。 マイ・ダッシュボード > 新規ダッシュボードの作成 レポートの追加をクリックします。 設定されているレポートを選択できます。 ポップアップのリンクを選択していくと、後ろの画面でレポートが追加されていきます。 1つづつ選択を繰り返す必要がありません。 好きなものを選択して閉じるボタンをクリックで終了です。 ダッシュボードができました。よく使う画面をここに設定しておきましょう。   新機能④:レポートの列表示の変更 作成したダッシュボードの、1つのレポートを大きくします。 右端のボタンをクリックします。 大きくなりました。次に、下記赤で囲んだボタンをクリックします。 列構成がポップアップされました。 表示が不要な列のチェックを外します(わかりやすくするため、ほとんど外します)。 OKをクリックします。 列が変更されました。 左端のエクスポートリストをクリックすると、 変更した表示レコードのダウンロードも選択できるので、 自分のPCへ落とし込む時に楽になりますね。     ■本日のメインディッシュ、クエリー・リライト機能 さて、本日のメインディッシュ機能である、クエリー・リライト機能を味わってみましょう。 クエリー・リライト機能とは、文字通りSQL文をルールに従い書き換えたうえで、 実行してくれる機能です。この機能で、不正なSQLからデータベースを守ります。 この機能は、AdvancedEdition機能ですので、ライセンスが登録されているか確認します。 たどるのが、面倒くさいので検索から移動します。 ライセンス登録を確認します。 また、Guardiumエージェント(S-TAP)側にてinitファイルの編集が必要ですので、 監視対象にログインして編集します。 tapiniを、qrw_installed=0から1に設定し、有効化します。 変更前 変更後 さらには、コレクターのコンソール画面での設定変更が必要です。 restart  inspection-engingsコマンドを実行、検査エンジンの再起動を行います。 これで、準備は整いました。では、クエリー・リライト機能画面に移動しましょう。 今回はリンクからいきます。 (ちなみに、検索機能で「クエリー・リライト」では検索ヒットしませんでした。照会再書き込みならヒットします。) 保護 > セキュリティー・ポリシー > 照会再書き込みビルダ なにやら、細かい設定画面がでてきました。 今回は、nicp_tableに対するselect文を変更する設定にしてみましょう。 定義名          :NI+CP TEST データベース・タイプ:Oracle モデル照会:select * from nicp_table と入力して、解析をクリックします。解析結果が表示されるので、保存をクリックします。 再書き込みルールの部分に、赤くなっているnicp_table部分をクリックすると、 吹き出しのように画面が表示されます。ここで、終了に「tab」と記載して保存します。 つまり、select * from nic_tableを実行したら、自動的にテーブル名をtabに変更して、 その結果を表示させる設定とします。 リアルタイムプレビューに変更後の、SQLが表示されました。 右側のテストのセットアップにSQLを入力して、 テスト実行ボタンをクリックすると、変更できるかのテストができます。 右下の変更が「YES」であれば、テストしたSQLは変更されるSQL文ということになります。 ここで定義したルールを活かすポリシーを作成しましょう。 ポリシー作成画面への遷移は前回の内容をご確認ください。 ポリシー作成時には、データベース・タイプの指定が必要です。今回はOracleを指定します。 オブジェクトにnicp_tableを設定します。 アクションにて ・照会再書き込みのアタッチ ・照会再書き込み:定義の適用 (NI+CP TEST) を設定します。 設定したポリシーをインストールします。 (分かりやすくするため、前回作成したポリシーはアンインストールしています。) それでは、データベース側で試してみましょう。 Select * from nicp_table; を実行します。 来ました! SQL文はnicp_tableを指定しているのに、 テーブルの一覧を格納している、tab表のselect結果が表示されました!!   ユーザの実行した、SQL文を知らない間に書き換えるという、 力技をGuardiumが実現してくれました。 Guardiumには、アクセスをブロック機能があります。 ただ、このブロック機能に引っかかった不正なアクセス者は、 それではと別の手を考えてくる可能性があります。 クエリー・リライト機能を使うと、不正なアクセス者に対して、結果を返すけれども、 実は意味のないデータを返すといったことができます。エラーにはならないので、 さらなる攻撃を防ぐことが期待できます。   ということで、 今回の「データベース監査ソリューション Guardium 最新バージョンV10 使ってみました」 はこれにて終了です。   今後も、新製品・新バージョン製品を使ってみる機会があれば、 どんどんご紹介していきます。読者の皆様、お付き合いありがとうございました! 番外編「箱開けてみました」はこちら!   この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 テクニカル・サポート部 梶原 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp 商標帰属 ・Oracleは米国Oracle Corporationおよびその子会社、関連会社の登録商標です。 ・他のすべての名称ならびに商標は、それぞれの企業の商標または登録商標です。

2016年01月14日

【てくさぽBLOG】データベース監査ソリューション“Guardium”最新バージョン「V10」を使ってみた(前編)

  皆さま、こんにちは。 てくさぽBLOG メンバーの梶原です。   さて、今回は、昨年12月に日本語版がリリースされた、 「IBM Security Guardium Data Activity Monitor V10」を使ってみました。 「V10って、だいぶ変わったという噂だけど、今のスキルを活かせるの?」とか、 「そもそもGuardiumさわったことないんだけど」という方々に、 基本機能と、追加された主な機能の「さわり」をご紹介します。   ■そもそもGuardiumってなによ?   さて、本題に入る前に、そもそもGuardiumをご存知の無い方に、 簡単にGuardiumとはなにかをご説明します。 Guardiumにもいろいろなファミリー製品があるのですが、ここで紹介するのは、 「IBM Security Guardium Data Activity Monitor」です。 これは、一言で言うと 「データベースのアクセス監視アプライアンス」 です。 一般的に「Guardium」というと、 この「IBM Security Guardium Data Activity Monitor」のことを指すことが多いです。   主な機能は4つです。 ①DBアクセスログの記録 :DBサーバ内のエージェント「S-TAP」で、ローカル/リモートすべてのアクセスログを収集します。 ②不正発見時のアラート :不正検知ルールを設定すると、不正アクセス発生時には速やかに、 担当者へ警告情報を送付します。 ③蓄積ログのレポーティング :管理者用、ユーザ用に多数のレポート様式を用意。 さらに、70種類以上の監査用レポートテンプレートを実装しています。 ④監査ワークフロー :監視からレポートによる報告までのワークフロー全体を自動化。レポート作成・調査コストを削減します。 このGuardiumの最新版が、バージョン10なのです。 「百聞は一見にしかず」早速、V10を使ってみましょう! ちなみに、初期導入は割愛して、重要な設定周りをご紹介します。   ■オシャレに変身、GuardiumV10 基本機能を使ってみる。 その1:ログイン それでは早速、ログインしてみましょう。 今回違いを比べるため、V9.5の画面と対比させてみます。 まずは、V9.5のログイン画面 はい、とっても「IBM」な感じですね。 で、↓が、V10のログイン画面 むむむ。  シンプルな中にも、どこか高級感を感じます。 ではログインしてみましょう。                 うお! 「ようこそ」って言われた! ツアーに誘われた! こ、こんなに歓迎されるなんて、初めてです。 ちなみに、V9.5のログイン後はこんなそっけない感じでした。 しかし、外見に惑わされてはいけません。キチンと中身を評価しましょう。   その2:ポリシー設定 Guardiumといえばポリシー設定ですので、まずはポリシー設定してみましょう。 左端のメニューから 保護 > セキュリティー・ポリシー > データとアプリケーションのためのポリシー・ビルダー と辿ります。 お、見覚えのある画面が出てきました。 赤く囲った、+ボタンでポリシーを追加します。 ボタン表記が、V9.5の文字から、V10では「マーク」に変わっていますね。 この辺りにくると、V9.5と同じ感覚で設定できます。 V9.5では、ボタンで選択だった、ルール追加ですが、 ↓のように、プルダウン選択になりました。 来ました! Guardiumといえばこの画面ですよね。 V9.5と比べると、詰め込み感が無くなった分、スクロールする範囲が大きくなっています。 参考までに、V9.5はこちら↓の画面、実際細かく設定していく場合、ひとつの画面表示で、 多くの情報が入力できるV9.5にやりやすさを感じケースがでてくるかもしれません。 ただ、Webブラウザ側で調整するのもありです。 とりあえず、簡単な設定を入れてみます。 フィールド:test オブジェクト:nicp_table コマンド:select nicp_tableのtest列にselectしたらアラートする設定としてみましょう。 アクション設定を行います。(全詳細ロギングの定義追加画面は割愛しています。) 保存ボタンを押して、戻るボタンで、下の画面になります。V9.5と同じ感覚で設定できます。   その3:ポリシー・インストール 次は、ポリシーをインストールしてみましょう。 保護 > セキュリティー・ポリシー > ポリシー・インストール   基本的には、V9.5と同じですが、「現在インストールされているポリシー」と 「ポリシー・インストーラー」の並びが、縦から横になっています。 赤枠部分にフィルターとやらがありますね。。。 さっき作った「NI+C TEST」を探そうと、NI・・と入力したそばから、フィルターされました。 いままでは、作成したものをさがすのが大変でしたが、これからは楽チンですね。 あとはフツ―にインストール。 ポップアップが表示されるので「はい」を選択 ポリシーがインストールされました。   その4:アラートの確認 では、インストールしたポリシーが効いているか試してみましょう。 監視対象に設定したデータベースで、下記のSQLを実行します。 select test from nicp_table where TEST=’test’ その後、下記の遷移でレポート画面を表示 順守 > レポート > インシデント管理 アラートが表示されました。V9.5と変わりはないです。 その5:レポート作成 次はレポート作成をしてみましょう。 今回は、シンプルに既存のクエリを利用します。 下記の遷移でレポート作成画面へ移動 レポート > レポート構成ツール > レポート・ビルダー +ボタンをクリックします。 照会とレポートタイトルを入力します。 ポリシー・インストールのときに使えた、フィルター機能がここでは使えないですね。 ちょっと残念。 入力完了 レポート作成を押して作成します。 はいを選択します。 画面が切り替わりました。レポートの確認ができます。 ということで、基本機能はここまで。 設定画面にたどりつけさえすれば、あとは比較的V9.5の感覚で設定可能でした。 また、検索機能を使えば、容易に設定画面まで行けますので、かなり使いやすいです。 オシャレに変身こそしていましたが、いつものアイツでホッとしましたね!   また、初めてGuardiumを扱う方には、だいぶ画面遷移が分かりやすくなっており、 敷居は高くないと思います。   次回は、便利な新機能と、Advanced Editionにて追加された、 「クエリー・リライト機能」を使ってみます。お楽しみに!! 後編はこちら!   この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部  テクニカル・サポート部 梶原 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp 商標帰属 ・Oracleは米国Oracle Corporationおよびその子会社、関連会社の登録商標です。 ・他のすべての名称ならびに商標は、それぞれの企業の商標または登録商標です。

2016年01月07日

【てくさぽBLOG】「IT Leadersフォーラム」に参加した ~大容量化、多様化するデータの価値を最大化するために~

「てくさぽBLOG」新年1回目です。テクサポの佐野と申します。本年もよろしくお願いします。 さて、今回は11/26にベルサール神保町で行われた「IT Leadersフォーラム」の参加レポートを投稿します。 (さらに…)

2015年12月25日

BluemixのトライアルライセンスでBIシステム構築 Vol.4 -ERSレポート作成-

はじめに 前回はレポーティングサービスであるEmbeddable Reporting Service (CognosBIのレポート機能と同等)を作成しました。(前回はこちら) 今回は本シリーズの最終回で、そのERSを使用してグラフィカルなレポートを作成します。   今回は下記の枠内の箇所です。 Embeddable Reportingを開いてさっそくレポートを作成していきましょう。   Embeddable Reportingのホーム画面から「新規レポート定義」を選択します。     「SQL」グラフを選択し、「OK」を選択します。後からグラフ以外のコンテンツに変更することも可能です。     「datasource」を選択し、「OK」を選択します。     レポート内で使用したい項目(データアイテム)を取得するSQLを入力し、「OK」を選択します。(構文の検証が行われます。) ここでは右記を入力します。 select 年月日時,気温,降水量 from tokyo     使用するグラフ(ここでは折れ線グラフ)を選択し「OK」を選択します。グラフの種類も後から変更可能です。     「データ・アイテム」タブを選択します。SQLのSelect句で定義した項目が表示され、レポート内で使用することが可能です。     X軸に「年月日時」(Date)、主軸に「気温」(Temp)をドラッグ&ドロップでセットします。「年月日時」(Date)は昇順で表示させたいので、選択した状態で上のツールバーからソートを選択し、Dateの横に▲が表示されることを確認します。 現時点(2015/10/1)では日本語が文字化けするため、正しく表示させたい場合はセットしたアイテムを選択し左下にあるプロパティより英名に変更します。     グラフの場合は気温(Temp)などの数値データはプロパティの「集計関数」を「合計」に変更しないと結果が表示されないので注意が必要です。 「レポートを実行」を選択します。     レポートが正常に実行され、気温の推移グラフが表示されました! 下記は見やすいように、プロパティで折れ線の色を変更しています。 <使ってみて> ・サービス構築が容易 オンプレで環境を構築する場合は、HW・OS・MWの導入が必要になりますが、BluemixはCloudなので本シリーズでご確認頂いたように短時間で環境を構築できるのが最大の利点です。 業務データをCloud上に保管することに抵抗がある方も少なくないかと思いますので、「開発・検証環境をすぐに短期間だけ使用したい」といった場合には非常に有効だと感じました。   ・機能は限定的 ERSのレポーティング機能はCognosBIのReportAuthoringとほぼ同等ですが、データ項目を定義するモジュール(CognosBIで言うところのFrameworkManager)がないため、新規レポート作成ごとに必要なデータ項目を取得するSQLを記述する必要があるようです。手軽にレポーティングできる反面、毎回記述することを考えると個人的にはデータ項目定義の機能があるとうれしいですね。   以上で全4回のシリーズ「話題のBluemixのトライアルライセンスを活用してBIシステムの構築検証をしてみよう」は終了となります。 最後までお読みいただきありがとうございました。     Bluemixは日々新しいサービスが追加され進化し続けています。 今後、他のBlumixサービスもご紹介できればと考えております。     ----- 技術支援本部 テクニカル・サポート部 Analytics担当 伊藤 本件に関するお問い合わせは下記メールアドレスにお願い致します。 nicp_support@NIandC.co.jp

2015年12月24日

【てくさぽブログ】IBM Insight 2015 ミニ探訪記(後編)

皆さま、こんにちは。てくさぽBLOG メンバーの梶原です。 お待たせしました。前回に引き続きトピック3からご紹介します。 (前回の記事はこちら)   トピック3:SparkもBluemixで提供 今回のInsightにおける、テクニカル面の発表において、一番プッシュされていたのが、Sparkでした。 IBMはSparkを「Bluemix Spark-as-a-Service」としてBluemix上で提供する発表をしました。   これにより、Bluemix上でのデータを司る、Cloud Data Service の充実がアピールされました。 Sparkは、特長であるIn-Memory処理で、Hadoopが苦手な、繰り返し処理・ドリルダウン分析を高速に実現できます。 これをBluemix上で提供してしまうのです。 とはいえ、各種制限事項等の不明点も多いので、情報収集が必要です。     IBM Cloud Data Servicesの構成要素     トピック4:Cloudポートフォリオの充実 Insight 2015では、BluemixやCloudMarketPlaceの利用を、大前提にしたセッションが多数開催されました。 また、HyblidCloudや、OpenStack、Cloudセキュリティーサービスについてのセッションも多く開催されています。 これらの情報から、IBMのCloudポートフォリオは、周辺系も含めて、かなり充実してきたと言えそうです。 ですので、IBM Cloud上において、高度な処理を、早く・安く・簡単に実装することができる準備が整ったということになります。 これこそ、今年のInsightのキーワード「Insight Economy」と言えるでしょう。 とはいえ、日本語対応していない製品も多々ありますし、オンプレに比べて拡張性に制限があったりと、適材適所なCloud利用が重要になってきます。   今回のInsightの情報を元にした、ポートフォリオイメージを作成してみました。 IBMの正式なものではないので注意いただきたいですが、ザックリこんなイメージです。     その他、ソリューションエクスポでは広大なスペースに、さまざまな展示がならび、 ミニセミナーや講演だけでなく、その場でビジネスが生み出されていました。   広大なスペースにさまざまな展示や、ミーティングスペースが配置   熱気がムンムンな会場内の様子   すでに、来年の開催も決定済みです!   来年はぜひ皆さんも参加いただき、IBMの最先端を体感してみてください。   詳細資料をビジネスパートナー専用サイト「MERITひろば」で公開しています。 さらに詳細を確認されたいパートナー様は、下記のURLから、11月16日に開催されたエヌアイシーパートナーズ CAMSSセミナー資料をごらんください!! 《資料公開中》11月16日【NI+C P主催】CAMSS&商材セミナー ~ Watson、Bluemixから弊社オススメ商材まで!! ~ https://www.nicpartners.co.jp/merit/information/33232/

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