特集・ブログ

ブログ

2018年07月13日

【参加してみた】IBM i World 2018

皆さんこんにちは。てくさぽBLOG メンバーの 河野です。 2018年6月に IBM i が AS/400 として誕生してから30年が経ちました。 IBM i は、この30年間に様々なテクノロジーを吸収し、名称をその時々で変えつつ、性能も大幅に進歩しています。長きにわたり全世界のユーザーに支持されているのは、移植性、堅牢性等の製品コンセプトが、誕生から変わらないことが、大きな要因ではないでしょうか。 次の30年に向けてスタートを切った、IBM i。全世界にも中継された、記念すべき IBM i  World 2018に参加してきました様子をご報告します。   IBM i  World 2018は、秋葉原コンベンション・ホールで開催されました。会場内は満席で、その期待と熱気が伝わってきました。そして、14:00 の定刻通りにオープニング・セッションが開始されました。   IBM i ユーザーがすぐにでも取り組める事例 講演は、どれも興味深いものでした。その中でも IBM i ユーザーがすぐに取り組める話として、九州三菱自動車販売株式会社様の開発事例が特に興味深かったので、ご紹介します。 九州三菱自動車販売様では、来店のお客様情報をリアルタイムに把握できないという課題に対して、ナンバープレートをカメラで読み取り、リアルタイムにお客様担当者へ通知する仕組みを導入していました。 しかし、1台のPCにしか情報が届かないために、結果として“ご用件を伺って予約いただいたお客様”に対して、ご来店時に再度ご用件を伺うといったような“効率の悪さ”があり、うまく仕組みを活用できていない、という課題がありました。そこで、通知を専用PCではなく、音声で担当者のPCに知らせる、インカムで来店通知を一斉発報する仕組みを構築しました。 その際に必要となったのが、ナンバープレート読み取り機能と IBM i 上の顧客データとの連携です。そこで、採用した技術がOSS(Open Source Software)を組合せて独自開発して、IBM i と連携させる仕組みでした。 最新の IBM i は、OSS 連携ツールが充実してきており、また、ユーザー研究会等の IBM i コミュニティからアドバイスやヒントが得られることも、実装する上で大きかったようです。 開発が進み、最終的には、インカムへ音声通知する仕組みまでを3ヶ月で完了しました。   私は、IBM i は基幹システム、という堅いイメージがあったのですが、最近の活用のされかたは、画像情報とリアルタイム連携するなど、進化し続けていることを改めて感じました。 増々 OSS が進化することと思います。OSS の進化に併せOSS との連携(データ連携)に関連しセキュリティやネットワークといった技術との連携も意識して取り組みが必要となってくるはず、と感じました。 事例発表の後、IBM からの使用技術の説明があり、更に理解を深めることができ、参加されたユーザーの方々もチャレンジして欲しい内容の話でした。   働き方改革に貢献する事例 もう一つのユーザー事例は、住商モンブラン株式会社様の働き方改革に対する取り組みでした。 それは、IBM i 上のリアルタイムの売り上げデータを IBM Watson へデータ連携することにより、生産計画のための分析資料を、簡単に作成できるというものでした。 住商モンブラン様では、IBM i の基幹データをコアに、様々なツールと簡単に連携させることにより、生産性が向上し、残業を削減させることに成功しました。これはまさに、今問われている働き方改革に IBM i とそのデータ活用が貢献する話でした。   最新技術との連携で課題解決に貢献する IBM i 今後は、IBM i を企業を支える基幹システムとしての役割だけはなく、生産性向上、顧客満足度向上、企業価値の向上など多くの役割を担える、ということがわかった IBM i World 2018での事例紹介でした。 今後も、IBM i をフォローしていきたいと思います。   ※この記事は2018年7月6日時点の情報を基に作成しています。 この記事に関するご質問は、下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

2018年06月27日

“イノベーションはエンジニアがリードする!” IBM Think Japan 2018 に行ってきた

こんにちは。てくさぽBLOGメンバーの山田です。 6月11日―12日に開催された IBM Think Japan 2018に参加してきました。 今、IT業界ではデベロッパー向けのイベントが増えていますが、IBM Think Japan 2018 も、初日を Code Day と称して3,000人を超えるデベロッパーが参加するイベントとなりました。 そのキーメッセージは、 世界はITでできている。イノベーションはエンジニアがリードする。 です。   イノベーションを牽引するエンジニアの時代 今年3月に開催されたラスベガスの IBM Think にも参加しましたが、Code Dayと銘打ってエンジニア向けの日程を設けたり、新世代エンジニアを登壇させたりという企画は、日本独自のものでした。この新世代エンジニアを登壇させるという企画からはグローバル以上に強いメッセージを感じました。逆にいえば、日本ではまだまだエンジニアへのフォーカスが弱いという証拠なのかもしれません。 新世代エンジニア4名が登壇した「エンジニア達の世界観」をテーマとしたパネルディスカッションは、IBMイベントとしては異色でした。 ここがポイント! 彼らは異口同音に、場所や時間にとらわれない働き方が理想であり、エンジニアはそれを実現できると述べている コミュニティへの所属は、個人だけでなく組織や社会への貢献につながる エンジニアは課題を持つ現場と一緒に解決に取り組むことが大事 特に、高齢化という現場の課題を挙げ、テクノロジーによる身体能力拡張や自動化の研究に取り組んでいるという話では、若者たちが高齢化への取り組みを前向きなチャレンジとしてとらえ、日本ならではの強みになると考えていることに感動と期待を感じました。 IBMの主催イベントでありながら、IBM製品やテクノロジーについてまったく話題にしなかったことも面白く、こういった発想をもつエンジニアの皆さんが、どのようなテクノロジーを評価し、どのようなツールを使うのかを、市場は注目しているに違いないと感じました。   IBM Code Patterns はまさにデベロッパーのためのツール 今回のイベントで大々的に発表された 「IBM Code Patterns(コードパターン)」は、まさに彼らにとって有効なツールになりえるのではと思いました。 IBM Code Patterns は、アプリケーション開発に役立つアイデアやコードが、以下のような作りたいアプリケーションの目的別に提供されたものです。例えば、ブロックチェーン・ネットワークを構築する、API Connect と Secure Gateway を使用してハイブリッド・クラウドを作成するなど、ディベロッパーのための様々ツールを提供しています。   コードを読む時間が短縮できるというメリット IBM Code Patterns では、作りたいアプリケーションの目的別にアーキテクチャ、サンプルコード、ドキュメント類がまとめて提供され、コードを読む時間が短縮できるというメリットがあります。 モバイル、クラウド、AI など、現在のアプリケーション開発は複数のテクノロジーが複雑に絡み合っています。そのため、それぞれの分野のスぺシャリストが、コミュニティで活動することが重要です。また、エンタープライズの世界では業種ごとの専門的要件なども関係するため、Context(文脈)も重要になっています。これらの状況を踏まえ、IBM Code Patternsがアプリケーション開発に役立つアイデアやコードを提供することで、開発者の次のステージをサポートするのです。 更にコグニティブの出現とともに”開発者は意思決定者に進化した”というメッセージにもある通り、エンジニアはテクノロジーを使って言われたものを作るのではなく、クリエーターであり、イノベーターであり、ダイバーシティを表現する存在として期待されているということと捉えることができます。   印象に残ったセッション 40以上の Breakout Session では、テクノロジーや開発手法などのトピックがデモやユースケースを通じて具体的に紹介されていました。 二日目の General Session では、この1年でどんなことが起きたのかを日本IBMの社長であるエリー・キーナン氏が振り返っていました。 テクノロジーの変革は大きく飛躍しました。 AI の認知度が上がり、日本でも Watson 導入企業は7倍になった ブロックチェーンの導入により、トレーサビリティの時間も7日から2.2秒に短縮された 量子コンピューターで、アジア初の HUB を開設した テクノロジー以外のことでは、ディスラプション(破壊的イノベーション)について語っていたことが記憶に焼き付いています。元々ディスラプションは Uber のように業界以外から起きると言われていました。しかし、実は業界 TOP の既存企業によるディスラプションが大幅に拡大していることが分かったそうです。 これは、既存企業が持つ非公開データの存在が大きく影響しているようで、データの重要性を裏付ける現象だと言えるでしょう。   楽天の取り組み Keynote として講演された楽天の事例は、初日のエンジニアによるイノベーションと、ディスラプションとなりえる企業の戦略を表したものだったと感じました。 楽天は、昨年、Watson のテクノロジーと楽天のビジネス上のノウハウを活用し、”楽天AIプラットフォーム”という社内システムを構築しましたが、驚くべきことに、1年間に38ものチャットボットを立ち上げ、サービスの品質や利便性を向上させているとのことでした。 更に、このような楽天エンジニアのスペックやその取り巻く環境も興味深いものがありました。 世界8か国に4,600人のエンジニアを抱え、国内に至っても日本人比率は、41% とまさにグローバル化されています。また、女性が23%を占めるダイバーシティな環境でもあります。社内の英語公用語化も、世界中から優秀なエンジニアを集めるための1つの施策だったそうなので、エンジニアへの期待値は相当高いと言えます。 今後、ブロックチェーンの技術を活用した楽天ポイントのグローバル通貨化の構想もあり、楽天ポイントを通じて個人的にも先進テクノロジーの恩恵を受けることができるのかとワクワクしました。 もはや仮想通貨に限らず様々なエリアで活用される技術となったブロックチェーンについては、近いうちに特集で取り上げたいと思います。   まとめ 最後に、初日に講演していたWatsonの生みの親グラディ・ブーチ氏は、 今やデベロッパーはすばらしいコードを書くだけでなく、経済的価値をもち、倫理的・道徳的な課題を解決するコードを書かないといけない。世界を変えているのでその責任があるのだ。 と語っていました。 正直、そこまで言う?とその時は思いました。しかし、二日間セッションに参加するうちに、IBMはこんなにもエンジニアを大事にしている、と感じると共に、ビジネスパートナー様をサポートする立場として、エンジニア向けにどんなサポートができるのかを考えさせられるイベントとなりました。   ※この記事は2018年6月27日時点の情報を基に作成しています。 この記事に関するご質問は、下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

2018年04月27日

[参加してきた]Think2018

皆さんこんにちは。てくさぽBLOG メンバーの 佐藤です。 IBM のグローバルイベントである「IBM Think 2018」(以下 Think )に参加するため、ラスベガスに行ってきました。 Think は 3/18-22の 5日間開催で、IBM の最新の情報や事例などのセッションが 2,700 以上(!)もあり、注力イベントになります。 セキュリティ、Watson 、ブロックチェーンといった最新テクノロジーや量子コンピュータIBM Qといった製品に至るまで幅広い範囲をカバーしています。 本記事ではハードウェアを中心の内容をお届けします。 1.伝統と革新のメインフレームIBM Z IBM Z 関連でいくつか発表・言及がありました。 IBM Zというとメインフレームで枯れたハードウェアで老朽化にともない粛々とリプレースを繰り返す…そんなイメージがあるかと思います。 セキュリティに関しては、z14から、すべてのデータをOSレベルで100%暗号化を実現しています。 しかし、メインフレームであれば基本的にはローカルネットワーク上にあるはずで、そこまで強固な暗号化がそもそも必要なのか?という疑問が出るかと思います。 IBMからのメッセージは、データ活用、クラウド化、ブロックチェーンといったキーワードでした。 すなわちIBM Zのデータをもっと活用してより新しいサービスを提供しよう! 新しいサービスには、Watson等の他のシステムとの連携が必要になり、様々なシステムとつながることになり、よりいっそう脅威にさらされやすくなることを意味しています。 IBM Zは他のシステムとの連携で攻めに転じつつ、100%暗号化で守りも万全という攻守がそろったシステムとなります。 写真はz14、クリアパネルで中が見えるようになっていた特別な展示モデルです。 正確に言うと拡張ボードの筐体、中央のバックプレーンに対して前後で拡張ボードが刺さるという効率的なデザイン。 昔を知る人間からすると、NEC PC‐9800シリーズのCバスを彷彿とさせる構造。 2.OpenPower OpenPower系ですが、IBM Powerとは別に展示がありました。 日本で未発売の1U Power9モデルやラックスペース社のモデル、Googleの社内使用の特別モデル 珍しいところでは、ロシア製の2Uで4ソケット、メモリが最大8TB搭載可能なPower8マシンもありました。 OpenPowerも盛り上がりを見せています。 ラックスペース社の実機。 普段はクラウド提供のため、実機がみられることはほぼないと思います。 PCIeをフレキシブルケーブル延長して横向きGPUを搭載するという凄い仕様 写真右のジャバラは何かと思ったら、引き出し構造になっており2.5インチのDiskスロットが横向きに並んでいる構造です。 おかげでスペース効率はかなりよさそうです。 3.IBM Q IBMは量子ゲート方式の量子コンピュータを世界で唯一サービス提供しています。 ハードだけでなくソフトまで提供しているのはIBMのみで、今回新たに早期アクセス版の発表もあり 日本からは日立金属、本田技術研究所、長瀬産業、慶應義塾大学が参加します。 50Qbitの試作機の展示がありました。 といってもそのほとんどは冷却装置になります。 量子コンピュータにおける量子もつれ状態(重ね合わせ)の状態を維持するには、絶対零度近くまで冷やす必要があるためです。 また、電磁波といったノイズも影響を受けるため、実際動かすときはさらにカバーが付きます。 4.最後に 全体的な印象としては、例年開催しているIBMの複数のイベントをThinkに集約するという初めての試みもあったため非常に盛況でした。 会場はとても広かったのですが、それでも参加者が4万人ということもあり、基調講演といった特別なセッションがおわると人の流れがすごかったです。 基本すべて英語で行われますが、だんだん耳も慣れてきますので、習うより慣れろとはまさにこのことでした。 来年はサンフランシスコで行われますので興味のある方は参加をおすすめします。 Think2019のために、予定はあけておいてね!との事。 この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

2018年03月30日

いまさら聞けない25GbpsEther

こんにちは。てくさぽBLOGメンバーの佐藤です。 ハイパーコンバージドや、次世代移動通信「5G」等、今後さらなるネットワークの高速化の需要が高まることが予想されます。 現在10Gbpsを採用されるケースが多いかと思いますが、2018年以降普及しそうなNVMeOF等を踏まえると10GbpsEtherですらボトルネックになることが想定されます。 今回は、10Gbpsの次の世代、今から覚えておいて損はない25GbpsEtherの紹介をしたいと思います。 RJ45の終焉 以前、10GbpsEtherは何を選べばよいの?で10GBase-Tについて触れました。 有線LANといえばRJ45アダプタというのは一般の人にも広くなじみがあるのではないでしょうか? 気になるのは後継にあたる25/40GBase-Tだとおもいます。 25/50GBase-Tでは?と思われますが、技術的に実現できないという事で、25/40GBase-Tで規格化されました。 25/40GBase-Tについては、2016年にIEEE 802.3bqで標準化されましたが実際の製品は2018年3月現在、残念ながら存在しません。 技術的な課題から製品の登場は2020年以降と言われています。 また、スイッチとなるとさらにそのあとにリリースとなりますので、現時点では普及するのが全く見えない規格といえます。 今現在、10Gbpsを超える規格については、RJ45は選択できません。 40/100Gbpsを振り返る ご存じの方は、40/100GbpsEtherが先にあるのに、なぜ今になって遅い25/50Gbpsなのだ?違和感を覚えるかもしれません。 そこで、40/100GbpsEtherを振り返ってみましょう。 40/100GbpsEtherは10GbpsEtherの技術をなるべく流用しようとのコンセプトの元作られています。 簡単に言うと、40GbpsEtherは内部的には10GbpsEtherが4つ束ねられています。 100GbpsEtherは大きく分けて2つの規格があるのですが、一つは10GbpsEtherを10本束ねる方式 もう一つは25Gbpsを4つ束ねる方式を標準化しました。 40/100GbpsEtherの問題点とは? さて、当初40/100GbpsEtherは規格化も製品化も比較的スムーズに進んだのですが、課題の低コスト化が解決できずに普及がなかなか進んでいません。 問題は何か?これらの規格は見た目のケーブルは1本ですが、内部的には4ないし10のケーブルが束ねられています。 実際、ネットワークスイッチやNICカード内の配線が過去の4倍もしくは10倍必要で、特にネットワークスイッチは内部配線が大変なことになります。 当然、10Gbpsを10本束ねるタイプの100GbpsEtherについてはかなりコストが高止まりすることになりました。 25/50GbpsEtherとは? そんな問題点を解決する策は1つしかありません。 技術的にはハードルが高いですが、1本あたりの転送速度を25Gbpsする必要があります。 100Gbpsであれば10Gbps×10ではなく、25Gbps×4の100Gbps方式をとるということです。 25GbpsEtherの期待値が高いことがこれでお分かりになると思います。 規格一覧表 文章で説明してきましたが、かなりややこしいと思いますので、一覧にまとめます。 イーサネット クロックレート レーン数 データレート 1GbE 1.25GHz 1 1Gbps 10GbE 10.31GHz 1 10Gbps 25GbE 25.78GHz 1 25Gbps 40GbE 10.31GHz 4 40Gbps 50GbE 25.78GHz 2 50Gbps 100GbE 10.31GHz 10 100Gbps 100GbE 25.78GHz 4 100Gbps ケーブル種類 ケーブルについては、メタル、光と豊富にありますので、戸惑いますが、自由に組み合わせることができます。 現在主流のSFP/QSFP系のみ紹介します。 選び方は、低コストは短距離、高コストは長距離となります。 1.DAC(DirectAttachCopper) ・最も安い ・最大長~5m 画像はmellanoxから、直販価格は、25Gbps SFP28 3m $59 2.AOC(ActiveOpticalCable) ・DACに次いで安い ・最大長~100m 画像はmellanoxから、直販価格は、25Gbps SFP28 20m $220 3.Optical Transceiver ・高コスト(Transceiver+Cableが必要) ・最大長 SR~100m LR~10km 画像はmellanoxから、直販価格は一つ当たり、25Gbps SFP28 LC-LC SR $155 画像はmellanoxから、LRが25Gbpsはまだ出てなかったので参考で100Gbpsになります。 直販価格は、一つ当たり100Gbps QSFP28 LC-LC LR4 $4315(!) まとめ 10GbpsEtherの時もそうでしたが、10Gbpsを超える速度の世界は種類が非常に多く悩ましいと思います。 現状を踏まえると ・RJ-45タイプは製品が出ていないので選択肢から外れる。 ・25Gbpsより上の速度はマルチレーンになり、同じ100Gbpsでも10Gbps×10と25Gbps×4では互換性がない。 ・RDMA/RoCE,NVMeOFといった技術を使うことにより、規格上の帯域だけでなく実効転送速度も期待できる。 となります。 現状RJ45のケーブルを敷設しているユーザーはケーブルの敷設のやり直しが必要になります。 単純にネットワークの高速化だけではコストが高すぎるとなるケースもあるかもしません。 25Gbpsですと帯域的にもファイバチャネルの置き換えも可能になりますので、SANネットワークの置き換えも併せてご提案というのが良いシナリオになるかと思います。 IBM Storage製品ではV7000/V50x0シリーズが25GbpsEtherに対応しておりますので、ご提案検討に含めていただけると幸いです。 この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

2018年03月30日

ご存知でしたか?VMware on IBM Cloud の優位性

皆さま、こんにちは。てくさぽBLOG メンバーの 岡田です。 前回ブログ”VMware on IBM Cloudでクラウド化の提案してみませんか”の第2弾として、前回ブログにも記載しましたVMware on IBM Cloudの優位性について詳細をご紹介します。 VMware on IBM Cloudの優位性を理解いただくことで他クラウドとの比較検討の際の参考にしていただければと思います。 日本を含む世界中40拠点以上のデータセンターで利用可能 各国にあるIBM CloudデータセンターでVMware on IBM Cloudを利用できるので利用要件に合わせて最適な場所を選択できます。日本も含まれているので、仮想サーバーを日本国内に置く必要がある要件の場合でも利用できます。 また、利用環境であるベアメタルサーバーは全世界で10年以上の提供実績がありますので、安心して利用できますね。 各データセンター間の高速回線を無償で利用可能 これはIBM Cloudそのものの特長ですが、なぜVMware on IBM Cloud環境でメリットがあるのでしょうか。 異なるデータセンター間での仮想サーバー同士の連携や遠隔地保管、災害対策構成などを取る場合、必ずデータセンター間で通信が発生します。このときデータセンター間の通信が無料のため通信料金を気にしないで利用できるので、コスト面で大きなメリットになりますね。 VMwareの管理者権限を保有可能 VMware on IBM Cloud でデプロイされた環境は、オンプレミス環境と同様にハードウェア、ソフトウェアの管理者権限がありますので、これまでの運用要件やスキルを活用しながらVMware環境をフルコントロールしたい場合に最適です。つまり場所がオンプレミスからクラウドに移っただけで他は何も変更を意識せずに運用することができるのですね。 逆に、クラウド移行を機に運用を任せたい場合はIBMのマネージドサービスを利用することも可能です。 要件や規模に応じた複数のデプロイメント方式を提供 VMware on IBM Cloudは以下の3種類の構成形態から選ぶことができます。それぞれのハードウェアスペックも1種類ということはなく、複数パターンから選択することができます。どの方式もVMwareライセンスの持ち込み(BYOL)または月額課金の購入が可能です。 ・VMware on IBM Cloud(アラカルト型) - IBM Cloudベア・メタル・サーバーの豊富なラインナップから選択できます。 - この方式は手動で構築が必要ですので、オンプレでのvSphere環境構築に近いですね。 ・VMware vCenter Server on IBM Cloud(VCS) - 共有ディスク構成でのNFS接続が提供されますが、vSANも選択できます。 - vCenter、vSphere Enterprise Plus、NSX Base、vSAN を利用可能。 ・VMware Cloud Foundation on IBM Cloud(VCF) - VMware認定vSAN Readyノード構成のハードウェアです。 - vCenter、vSphere Enterprise Plus、NSX、vSAN、SDDC Manager、Active Directory を利用可能。vSANを利用したハイパーコンバージドをイメージすると分かりやすいと思います。 また、ベアメタルサーバーには最新のGPU を追加可能なので、VDI(Virtual Desktop Infrastructure)環境を構築することも可能です。 補完ソリューションが充実 災害対策、バックアップ、セキュリティ、ネットワークなどの要件を実現するために、以下のようなソリューションを追加することが可能です。VMware製品だけで要件を満たせない場合に追加できるので、実現できる構成の幅が広がりますね。 クラウドへの移行が容易 先月から日本のデータセンターでHybrid Cloud Extension(以下、HCX)が利用可能になりました。HCXは、既存のオンプレミスVMware環境のIPアドレスやルーティングなどネットワーク設定を変更することなく、IBM Cloudとの間で、簡単にマイグレーションを可能にします。 HCXには以下の特長がありますが、一番のメリットは既存オンプレミス側のvSphereバージョンが5.1以降でよいことです。クラウドに移行するためにオンプレミス側のvSphere環境をバージョンアップする必要があるとハードルが一気に高くなるのですが、バージョンアップせずに済めば移行にかかる工数も抑えることができますね。 最後に いかがでしたでしょうか。VMware on IBM Cloudの優位性について理解いただけたかと思います。 特に注目いただきたいのは、3つの提供方式の中から選択できるVCSとVCFです。これまでオンプレミスでvSphere環境を構築するには日単位の工数がかかっていましたが、VCSまたはVCFを選択すると、たった数時間で、VMwareソフトウェアが導入済みの状態で展開されますので、構築やテストの工数を大幅に削減できると思いますので、ご検討の際にはぜひVCS or VCFをお勧めします。 最後にまとめると、オンプレミスvSphere環境の移行先にIBM Cloudを選ぶ最大の理由は”そのまま移行”できることです。現在のスキルや運用手順を移行後も活用できるVMware on IBM Cloudを是非ご検討ください。 (参考情報) 【資料】ビジネスのためのクラウド IBMCloud のご紹介 *弊社パートナー様向けサイトのためユーザー登録/ログインが必要です。 ※この記事は2018年3月27日時点の情報を元に作成しています。 この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

2018年03月30日

【速報】IBM のパートナー様向け旗艦イベント “PartnerWorld at Think 2018” (3/20~22)に参加してきました!

皆さんこんにちは。エヌアイシー・パートナーズ 取締役 企画本部長 平沢 です。 先週、IBM 初の試みとなる全ブランドが集結する世界最大規模のイベント"Think2018"がラスベガスにて開催されましたが、今回は、その中の PartnerWorld at Think の模様をいち早く、ご紹介していきます。 ラスベガス MGM Grand ホテルで盛大に開催! PartnerWorld at Think は 3月20日の Beacon Award 表彰式から 22日のクロージング・セッションまで 3日間に渡り、ラスベガスの MGM Grand ホテルで開催されました。 MGM Grand ホテルでの Beacon Award 表彰式風景 IBM Global Business Partners を率いる John Teltsch ゼネラルマネージャーが「今年は簡素化を一層推進し、パートナー様にとって付き合い易い IBM になる年とする」と宣言し、基調講演が始まりました。今回の際立ったトピックスは以下の2つでした。 ● パートナー様トランスフォーメーション事例 ● スペシャルゲスト Earvin "Magic" Johnson 氏の講演 パートナー様トランスフォーメーション事例 先ず「パートナー様トランスフォーメーション事例」です。Watson Build Challenge の欧州チャンピオンにして世界チャンピオンを勝ち取ったイタリアの blueit 社です。blueit 社は Watson Build Challenge への参加をきっかけにトランスフォーメーション(変革) を目指しました。"Precision Farming as a Service" (ドローンが撮影した畑の写真から病害虫の状況を Watson が特定し、必要な区画に適切な対策をガイドする AI) を開発し、栄冠を勝ち取りました。今後はワイン用のぶどうに固有の病気を予防 (Preventive Maintenance) する AI を開発するそうです。革新(Innovation) はプロジェクトではなくプロセス(終わりの無い継続する活動)であるという言葉が心に残りました。 スペシャルゲスト Earvin "Magic" Johnson 氏の講演 次は基調講演のスペシャルゲスト Earvin "Magic" Johnson 氏の講演です。NBA のレジェンドにして現在は実業家。15歳の時に Triple Double (得点、リバウンド、アシスト、スティール、ブロックの内の 3つを 1試合の中で 2桁回数) を達成し "Magic" の称号を得ました。「僕は十分大きいからステージから降りて話すよ」と言って、聴衆の間を巡りながらの講演です。 "Magic" Johnson 氏のモットーは Winning Attitude (勝ちへのこだわり、勝てるように変わる)。自身の経験談として、「激しく早く動き回るゲームから球をじっくり持って攻めるバスケットボールに変わった時期があり、自分自身とチームがそれに合わせて Adjust することで常勝チームを維持した」、「今の IBM と一緒だね!」という言葉は説得力があります。 "Magic" Johnson 氏は 7人兄弟姉妹の大家族だったため、父親は ゼネラルモータースの給料に加えゴミ回収の仕事を家計の足しにしていたそうです。厳冬のミシガン州で父親の手伝いをした時、こぼれたゴミをきちんと片付けなかった "Magic" Johnson 氏に父親が言った「半分しかしない人間は半人前の人間にしかなれない」という言葉が "Magic" Johnson 氏を Perfectionist (完璧主義者)にしたそうです。そして年2回、自分自身を「1人の男性」、「夫」、「父親」、「ビジネスマン」として SWOT 分析しているそうです。 ビジネスとして "Magic" Johnson 氏とスターバックス ハワード・シュルツ CEO との共同事業の事例を話してくれました。マイノリティ(アフリカやヒスパニック系住民)が多く住む都心の密集地にはスターバックスが全くありませんでした。"Magic" Johnson 氏はハワード・シュルツ氏と 50/50 で出店する説得に成功。唯一の条件は、並べるスウィーツと店内音楽をマイノリティ向けに変えることでした。Overdeliver(期待以上のことを提供) することがとても重要で、この Adjustment(調整 = スウィーツと音楽の変更)で 105店舗を展開しているそうです。 締めくくりは聴衆との質疑応答です。「リーダーシップとは」という問いに「部下や同僚を引き上げること」、「あの時こうしていればと思うことは」という問いには「過去を振り返って後悔することはない。常に前向きに新しいことに向かう」と明快に答えていました。その後は質問者と一緒に並び、ビッグスマイルのツーショット写真です。 6フィート 9インチ(206センチメートル!)の身体は大迫力で普通のアメリカ人男性が子供に見えます。ビジネスのことは分からなかったのでメンターを付けて一から学んだという謙虚で賢い人格が会場を満たしていました。 日本から参加されたパートナー様向け"Japan Forum" 3日間に渡るセッションをまとめる形で日本から参加されたパートナー様向けに Japan Forum が開催されました。日本アイ・ビー・エム株式会社 ジョージ・カチャドリアン (取締役専務執行役員 チーフ・オペレーティング・オフィサー、ストラテジー・チャネルズ&オペレーションズ担当)から "We are OPEN to business." (ビジネスを第一義とし、全ての可能性を追求すると筆者は理解) を Japan GBP (Global Business Partner)のスローガンとしているというお話しで開会しました。 Watson Build Challenge 日本チャンピオンの情報技術開発株式会社 ソリューション・コンサルタント部 工藤弘隆様と宮崎温子様が「コグニティブビジネスへの取り組み - Create New Generation Zoo by Smart Zoo」をお話しされました。前半は宮崎様が英語でのプレゼンを短縮版で披露され、聴衆を魅了しました。素晴らしいの一言です!後半は情報技術開発株式会社様の Watson への取り組みを工藤様がご説明くださいました。 今回 Japan Forum の目玉は、アメリカのパートナー様 Stan Wysocki (スタン・ワイソッキ), VP, Mark III Systems 社による "Transformation (変革) or Transit(遷移)" という講演でした。Mark III Systems 社はテキサス州の創立 20数年のインフラビジネスを得意としてきた会社でしたが、オープンソースを活用したソリューションカンパニーに、最近はアウトカム(お客様の目的を達成し結果を出す)カンパニーに進化してきたそうです。重要なのは Stay Relevant - お客様のビジネスに関わり続けること。IBM のイベントではありましたが、「IBM が変われと言うから変わるものではない」、「自社はこれまでお客様に販売、提供してきたモノに自信と責任がある」とぶれない考えを披露してくれました。よって、新しいことを始めることは過去を捨てるのでなく、その上に積み上げる(Additive = move up stack)という考え方で進んでいるそうです。 重要なのは "Stay Relevant" ~ お客様のビジネスに関わり続ける  ~ こと 事例として、昨年 11月に不動産登記の女性経営者からシステムパフォーマンス不具合を相談する電話があったそうです。Stan Wysocki 氏から不具合は全く問題なく解決できること、しかしそんなことができる IT 会社は近隣に何社もあることを説明。それより、その女性が経営する会社が直面する課題について話して欲しいと水を向けると、競合会社の脅威があることを話してくれたそうです。詳しく話を聴くと彼女から「これこそ正に私が話したかったこと」。経営課題に取り組みつつ、システムの課題も解決しました。完全な信用を取り付けていたため、価格交渉は一切無かったそうです。 このような Outcome Conversation (お客様の目的を達成し結果を出すことを話し合う) が最重要との指摘です。Talk to clients what needs to be done! (お客様とは成されるべきコトを話そう!) です。会社を進化させる中でオープンソースに取り組む際、新しい技術に貪欲で尽きない興味を持つエンジニアを採用してきたそうです。そして、エンジニアが「もっと試してみたい」と言う時は言うに任せ、Empowerment しているそうです。実際に会社を進化させてきた経営者のお話しに聴衆全員が聞き入りました。 来年 2019年は 2月12日から15日にサンフランシスコで開催されます。 今直ぐ手帳に予定を書き込み、是非ご一緒に参りましょう。 この記事に関する、ご質問やご意見がございましたらコチラにてご連絡ください。

2018年03月23日

IBMソフトウェア(Passport Advantage)ライセンスの仮想環境における利用【2018年3月版】

こんにちわ。 てくさぽBLOGメンバーの佐野です。 前回はIBMソフトウェア(Passport Advantage:以下PA)製品のライセンス体系・課金単位について解説をしました。 今回は、仮想環境でPA製品を使うケースについて考えてみます。 仮想環境でPA製品を使っていいの? x86環境で仮想化する時によく使う、vSphere ESXi上で仮想マシンとして稼働させる環境にPA製品を稼働させること自体は認められています。ただし、製品毎にサポートの有無やその考え方は変わってきますので、全ての製品・バージョンにおいてサポートがあるとは限りません。仮想環境上でのサポートについては、製品毎にSoftware Product Compatibility ReportsやKnowledge Center、Developer Worksなどでご確認ください。   仮想環境でPA製品を使う場合のライセンス数量は? ライセンスの数量に関しては、物理環境の時と考え方は同じです。 例えばAuthorized Userライセンスなのであれば、ユーザーに紐付くため、物理か仮想かはライセンス数量に影響がありません。 この観点で考えると仮想環境上で稼働させる時に影響があるのが、コア数を元にした課金単位である「PVU」課金と「RVU」課金(コア数課金)になります。 基本的には、PA製品が稼働する環境の物理サーバーが搭載しているCPUコアを元にしてライセンス数量を計算します。これを「フルキャパシティ」と呼びます。 例えば以下のイメージ図にあるように1ソケットで16コアを搭載した物理サーバー上で仮想環境を稼働させ、WASが稼働するゲストOSに2コアを割り当てた場合に、カウント対象を「16コア」とするのが「フルキャパシティ」となります。 「フルキャパシティ」でライセンスを購入すると、購入した対象の物理サーバー上でPA製品が稼働するゲストOSが何台稼働しても追加ライセンスは必要ありません。ゲストOSのコア数を増やしても同様に追加ライセンスは不要です。 それに対して、仮想マシンに割り当てた分だけ(=2コア)のみをカウントするのが「サブキャパシティ」となります。 サブキャパシティって? 「サブキャパシティ」はESXiをはじめとした仮想環境上でPA製品のライセンスを購入する時の一つの買い方になります。 「サブキャパシティ」で購入すると、使う分だけのライセンス数量を購入することになるので、ソフトウェアライセンス費用が安く済むメリットがあります。 「フルキャパシティ」で購入した時と違い、「サブキャパシティ」の場合には、ゲストOSの台数を増やしたりコア数の割り当てを増やす場合には追加のライセンス購入が必要です。 じゃぁ仮想環境の場合には「サブキャパシティ」で購入すればいいことづくめじゃん。と思うかもしれませんがそうではありません。以下のようなことに注意する必要があります。 ・サブキャパシティ対象の仮想環境・ゲストOSの組み合わせを利用しなくてはいけない ・IBM License Metric Tool(ILMTと略称で呼びます)を導入し、運用しなくてはいけない ・ILMTを利用してライセンス数量の監査レポートを最低でも四半期に一度出力し、2年間保管しなくてはいけない 対象の仮想環境・ゲストOSの組み合わせを利用しなくてはいけない どんな環境でもサブキャパシティでライセンスが購入できるかというと、そうではありません。サブキャパシティを利用できる環境はeligible virtualization technologiesに掲載されている組み合わせでなくてはいけません。しかも、このリストは不定期に更新され、リストから削除された組み合わせはサブキャパシティ対象ではなくなってしまいます。そのため、バージョンアップや環境の移行をしてサブキャパシティ対象環境に適した環境で利用をしないとコンプライアンス違反となってしまいます。 ですので、塩漬けして使いたい環境ではバージョンアップが難しいのでサブキャパシティの利用はお勧めしません。 また、相当古い環境(Windows 2003など)を仮想環境上で稼働させるような場合にはこのリストの組み合わせから外れるためサブキャパシティの適用対象とはできません。 ILMTを導入し、運用しなくてはいけない 仮想環境では、簡単にゲストOSにコア数を足すことができてしまいます。なので、購入したライセンス数の中で利用しているかを監査するためのツールとしてILMTを導入し、正しい数量でライセンスを利用しているのかを証明する必要があります。 ILMT自体は無料で利用することができますが、ILMT専用サーバーを用意し、対象の環境にILMTエージェントを導入する必要もあります。 また、ILMTは定期的に新バージョンが出ますので、それに追随する必要があります。(だいたい四半期に一度更新版が出ます) これらの初期費用としては見えずらい作業・費用が発生しますのでサブキャパシティの適用には注意が必要です。 ILMTを利用してライセンス数量の監査レポートを最低でも四半期に一度出力し、2年間保管しなくてはいけない ILMTは導入しておしまい、ではなく定期的にレポートを出力し保管する必要があります。最低でも四半期に一度のレポート出力が必要ですが、作業を忘れてしまうと大変なことになるので、毎月レポートを出力するということをお勧めします。 こうしてみると、ライセンスとしては安く買えますが、いくつかの条件があるため維持運用(特にILMT関連)に少なからず手間がかかることが分かると思います。サブキャパシティとして提案・購入する場合にはこれらのことも総合的に判断する必要があります。 じゃぁクラウド環境で使う場合は? 自社のデータセンター内の仮想環境で使う場合は、分かった。でもクラウド利用する場合はどうなるの?AWSなどのクラウド環境も仮想環境だよね?と疑問に感じる方もいらっしゃると思います。 そのご指摘は正しく、クラウド環境であっても同じことが言えます。 ただし、一部のパブリッククラウド環境においては、ILMTの導入ができない環境であるため、例外的にILMTによる監査をしなくてもよいということがIBM Eligible Public Cloud BYOSL policyに記載されています。(ただしマニュアルレポート作成は必要です) 大手のAWSやAzure、GCEなどが書いてあり、1vCPUあたりいくつのPVU購入が必要なのかも記載されています。 残念ながら現時点では国産クラウドベンダーはここに記載が無いのでILMTの免除対象とはなりません。もし、そういったクラウド環境上でPA製品を利用したい場合には、ILMTを導入できるか交渉をするか、サブキャパシティ対象ではない課金単位(例えばManaged Virtual ServerやVirtual Processor Coreなど)でライセンスを購入する必要があります。 国産クラウド環境を使いたいけれど、どうすればいいの?というご相談を多く頂きますが、このような事情で環境をそのままは移行できずライセンスを買い直し、という結果になることがほとんどです。 まとめ 環境毎のサブキャパシティ適用可否とILMT導入要否について以下に一覧表としてまとめます。 PA製品の導入先 サブキャパシティ適用 ILMTの導入 パブリッククラウド (IBM Eligible Public Cloud BYOSL policyに記載有り) 可 不要 パブリッククラウド (IBM Eligible Public Cloud BYOSL policyに記載無し) 可 ※適用にはILMTが必須条件 必要 プライベートクラウド、IBM Cloudのベアメタルサーバー、その他仮想環境 可 必要 仮想環境でPA製品を利用する際には、サブキャパシティという買い方もありますが、ILMTの運用・レポート保管という別のワークがかかってきます。 これらのことを勘案した上で、サブキャパシティ・フルキャパシティでの購入をご判断下さい。 もし、環境を塩漬けにする可能性があるようでしたら、フルキャパシティでのご購入を強く推奨いたします。   <参考情報> ・Passport Advantage Virtualisation Capacity (Sub-capacity) Licensing ・Sub-capacity licensing FAQs   ※この記事は2018年3月20日時点の情報を元に作成しています。 この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

2018年02月19日

【特集ブログ】AI に怯えず積極的な活用と人の武器を磨いてみよう!

AI は怖い?怖くない? AI がトッププロ棋士に勝利し、AI 時代を踏まえ、大手銀行が大規模なリストラを発表したのは、記憶に新しいかと思います。 AI が仕事を奪う、AI が暴走する... テスラ社の最高経営責任者であるイーロン・マスク氏は、急速に発達する AI に対し"人工知能(AI)が人類文明の存在を根本から脅かす" と警鐘を鳴らしています。 心理学では、ある人が自分の状態を自分で認識している場合、「洞察(insight)」という用語を当てはめる。(中略) 大多数の人間が持ち、動物が持たない能力だ。そして、AI が本当に人間並みの認識力を備えるかどうか確かめるもっとも優れた方法は、この種の洞察を実行できると示すことだと、私は確信している。・・・・・(中略) スタートアップ企業文化の精神は、文明破壊 AI の設計図になる可能性がある。かつて Facebook は、「素早く動いて破壊せよ」というモットーを掲げていた。その後「安定したインフラとともに素早く動け」に変わったものの、維持するのは自分たちが構築したインフラであり、他者のインフラなどでないとしている。自分たち以外の世界を、自分の食べるオムレツに必要な卵と見なして割るような態度は、AIから見ると“終末をもたらせ”という最優先命令になりうる。・・・・・ 出典:『シリコンバレーが警告するAIの恐怖、その本質を 「メッセージ」原作者が分析』BuzzFeed News AI の急速な発展に恐怖を抱く方も多いのかも知れません。しかし、日進月歩のこの世界において、怖いからと言って耳を塞いで、身を潜めることで解決されるものではありません。ましてや、IT に関わる業界においては、避けては通れないテーマであることは間違いないでしょう。 先にご紹介の記事で”超高度 AI の恐怖をあおる行為を策略した"首謀者の 1 企業として挙げられていた Google 社の AI 部門のトップは、反対に"人びとは汎用の人工知能に対して心配しすぎだ" と語っています。 “今はAI に関して大量の誇大報道がある。多くの人が、汎用 AI の勃興をめぐって、いわれのない不安を抱えている”、と Giannandrea は語る。“機械学習や人工知能はきわめて重要であり、産業に革命をもたらすだろう。Google は検索エンジンのような、そのための建設工具を作って、生産性を高めようとしている”。 出典:『GoogleのAIのトップは曰く、人工知能という言葉自体が 間違っている、誇大宣伝を生む温床だ』Techcrunch AI 分野の最先端を行く、Google のトップが「誇大報道」だとし、「AI という言葉自体間違っている」と話しています。 "人工知能(AI)" に対し賛否両論が唱えられてはいるものの、AI の発展は更に加速されると予想されます。そのような中で、我々はどのように AI と向き合い、付き合っていけば良いのでしょうか。実際の事例を参考にして考察を進めていきましょう。   AI 活用を失敗事例から学ぶ AI との付き合い方について、積極的に AI を業務に取り入れる取り組みをしている企業を見てみましょう。 Pepper でおなじみのソフトバンク社は積極的な AI 導入推進企業の1社ですが ・・・ 昨年イベントで、商談に必要な情報が引っ張り出せたり、提案に対してアドバイスをもらえたり、必要な社内手続きが簡単に済ませたりできる IBM "Watson"をベースにした社内 AI "Softbank Brain"をいち早く導入するも、3ヶ月もたつと誰も使わなくなってしまった、という苦い経験を紹介されていました。 「AI に限った話ではないが、IT の社内導入には3つの壁がある。順に『検討の壁』『構築の壁』『導入の壁』、中でも AI 導入で一番のポイントになるのが、最初の検討の壁だ」と強調(中略)「とりあえずAI を入れろというお客さまはいまだに多いが、無理に導入しても、やはり2~3カ月で使わなくなってしまう。AI には『定着の壁』という大きな壁がある」 「この1年で特に分かったことは、AI はユーザーを含めてみんなで育てていくものだということ。AI は例えるとエンジンであり、我々が手がける通信回線は道路であるが、エンジンを載せる車体やガソリンがないとユーザーは利用できない。そこで何が必要なのか。ソリューションが車に相当するもので、パートナー企業とタッグを組んで多彩な車(AIソリューション)を市場に提供しているのが現状だ」 出典:『ソフトバンクもAI導入で失敗していた―― 「3+1の壁」を突破した今だからこそ言えること』ITPro リンクの ITPro の記事によると、ソフトバンク社には、AI 関連プロジェクトが多々あり、大小様々な失敗から日々学び、改善を行っているそうです。企業が失敗について話すことは少ない中、失敗談を語っていただけることは、大変ありがたいですね。また、この「失敗」や「最初から完全を目指さない」ということが AI プロジェクトにとって重要ということがよく伝わってきます。 事例の詳細については、記事をご参照いただければと思いますが、AI の活用に関して、我々はまだまだ何をどのようにすれば活用できるか手探りの状態であり、小さく産んで改善して育てることが重要、成功への鍵となるのです。 人の仕事を奪う、という考えではなく、いかにユーザーの利便性や生産性を上げ、本来の仕事に集中させるかにポイントが置かれます。これは、以前に特集したデザイン思考につながるアプローチです。 ウォーターフォール型のプロジェクトに代表される、利用用途や要件を全て決めてから始める、ということではなく、ある程度の完成度でトライ・アンド・エラーで改善していくアプローチが重要です。また、準備に時間をかけ過ぎず、始めることも外せないポイントでしょう。 自社で使うにせよ、お客様に提案するにせよ「何でも良いから AI を使う」ということではなく、ユーザーに共感し、仮設を立て、課題解決のアプローチを小さい形で始められる環境作りからスタートさせることが、最善の策といえるのではないでしょうか。   AI に対抗する人としての武器とは? では、AI 時代に太刀打ちできる?人間が持ち得る最強の武器とは何でしょうか。 SankeiBiz の記事『グーグルが人間同士の対話を重視するワケ「仕事が奪われる」AI時代に最も重要なスキルは何か』 の冒頭で、立教大学ビジネススクールの田中道昭教授は、"AI とは『人工知能』ではなく、『異星人的知性』の略である"という主張を紹介されています。 "AI"という言葉は、人工知能(Artificial Intelligence) という言葉ではなく、人間とはまったく違う発想をする知能として、異星人的知能(Alien Intelligence) の略と考えるべきだろう "AI"が人間の仕事を奪うか否かという議論に時間を費やすのではなく、われわれの仕事は違った考え方をするマシンを作り、異質な知性を創造することなのだ "AI"は答えることに特化し、人間はよりよい質問を長期的に生み出すことに力を傾けるべきだ 出典: 『これからインターネットに起こる「不可避な12の出来事」』 翻訳:『〈インターネット〉の次に来るもの』 (NHK出版) ケヴィン・ケリー著 元々 AI は、我々、人間にとって代わるものではない、"AI に仕事を奪われる" と怯えることなどないのだと ・・・ では、AI の導入では実現できない、"人"ならではの強みを発揮できるのは、どんなことなのでしょう。 AI 時代だからこそ、本来人が重視すべき「人と人との対話」で AI との棲み分けを... 前述の Google が重視する、「力」について注目してみましょう。SankeiBiz の記事によると、Google 社の人事責任者、ラズロ・ボック氏は、人材育成や評価について、『ワーク・ルールズ!』(東洋経済新報社)で、下記のように説かれています。 「つねに発展的な対話を心がけ、安心と生産性につなげていく」 「(上司は部下に)あなたがもっと成功するために、私はどんな手助けができるかという心がけで向き合う」 「目標を達成する過程で発展的な対話を促す」 「発展的な対話とパフォーマンスのマネジメントを混同しない」 出典:『グーグルが人間同士の対話を重視するワケ「仕事が奪われる」AI時代に最も重要なスキルは何か』Sankeibiz Google や Amazon が AI を研究、導入するよことにより、人を軽視するようになったとは、聞いたことがありません。世の中が効率化され便利になる中で、やはり重要なのは人と人とのコミュニケーションであり、その心構えです。 景気や業績が厳しい中、部下との発展的な対話は難しいように思えます。しかし、AI 時代において、AI の先端企業が重要視する力、「発展的な対話力」なくしては、起死回生のイノベーションも起こりませんし、発展はないのかも知れません。 AI に仕事を奪われることを心配したり嘆いたりせず、まずは、小さいことから AI の活用を試しはじめながら、発展的な対話力を磨いてみるのはいかがでしょうか。コミュニケーション能力は才能ではなく、筋肉のように鍛えることができるといわれているのですから。 次回は、実際の AI 活用の効果的な進め方について、ベースとなるデザイン思考も絡め、考察を深めてみたいと思います。公開は2018年3月中旬頃を予定しています。   IBM Watson 関連情報 今回の記事では、AI に抱かれるイメージやその実態、特に失敗事例からの学びに着目し、AI 時代にこそ重要な人の能力、という観点で話を進めました。 今後 AI をビジネスに活用するために AI の活用例やビジネスのための AI プラットフォームである IBM Watson の概念などをぜひご参照ください。 IBM Watson 活用例 ビジネスのための AI プラットフォーム

2018年01月30日

【特集ブログ】IBM Watsonが支援する「働き方改革」第3弾:資料 & 総集編 ~時間と場所を超えて個人とチームの力を最大化~

カモシーこと、日本IBM 鴨志田です。 IBM Watson が支援する「働き方改革」の第3弾にあたる今回を最終回として、お届けします。最終回は、資料の準備にかかる時間を減らすことをテーマをメインに進めていきます。 これまでの以下の記事もぜひご覧ください。 【特集ブログ】IBM Watsonが支援する「働き方改革」        第1弾:会議編 / 第2弾:メール編   ※出典:*1,2 ガートナージャパン 2016年 *3 IBM調べ資料検索や準備にかかる割合 IBM では、毎年 営業メンバーからある特定の1日をサンプリングして、その日の活動時間を項目ごとにどれだけかかっているか調査しています。その結果、半分近くの 43% を資料の検索や準備に費やしていることが判明いたしました。次のような項目から成り立っています。 営業プラン作成/訪問準備/資料検索/提案書作成/条件調整/提案レビュー/質問回答準備/営業管理報告/営業プラン更新/管理業務 資料といえば、Box? 資料といえば、ファイル、ファイルと言えばクラウド型コンテンツ管理プラットフォームである Box が有名です。しかしここでは、短絡的に「Box を使いましょう」と言いたいのではなく、Box というプラットフォームやファイル、データをいかに効率良く、効果的に活用するかが「働き方改革」を支援することにつながっていくかについて考えていきたいと思います。 Box とは あらためて Box とは何かについてご紹介してまいります。大きく特長は 3点 です。 1. 容量無制限 2. プレビュー・セキュア 3. 連携 1. 容量無制限であること ファイルサーバーですと、毎年のようにストレージ容量を追加していかないといけない、現場の各部門にヒアリングして必要容量を計算して予算を確保および、そのバックアップも考えなければいけない、そのようにコスト試算が面倒ですし毎年どんどんコストが膨らんでいく傾向にあります。しかし、Box であれば、一定の使用料を確保しておくことで毎年の予算が定常化され、運用していくことができます。また、最近は動画や音声ファイルも電子化されていってますので、容量無制限は非常に魅力的です。 2. セキュリティ クラウドというと「セキュリティは大丈夫か?」という議論が必ず発生いたします。Box は、データの暗号化、通信の暗号化はもちろんのこと、その特長として細かいアクセス権管理があります。例えば、プレビューアーという役割では、ファイルのプレビューはできるけれど、ダウンロードはできないという権限です。「外部のお客様とファイルの共有をして見てもらいたいけど、ファイルをそのまま渡してしまうのは好ましくない」ような場合に使えます。反対にアップローダーという役割では、ファイルのアップロードはできるが、その他のファイルを見ることはできないという役割です。例えば関連業者様や企画会社にファイルをアップロードしてもらう場合や学校のゼミなどで生徒が課題を提出する場合にアップローダー権限を付与し、先生方は編集者として提出されたものを添削、コメントしていくことができます。 3. 連携 Box は様々なソリューションとの連携も大きな特長の1つです。例えば前回ご紹介したような電子メールとの連携があげられます。Box は通常、ブラウザやスマートデバイス上の Box アプリから利用しますが、BoxDrive のモジュールを設定することで、ファイル・エクスプローラー(Mac でいう Finder)や各種オフィスなどのアプリケーションから直接 Box にアクセスしてファイルの読み書き・更新ができます。一方で、そのように直接 Box を利用していくのではなく、デジタル複合機と連携し、契約書などの紙媒体をスキャンする際に複合機の操作パネルから直接 Box のフォルダを選択し、直接 Box に格納して電子的に管理していくことでデジタル複合機を入り口としてアクセスしていくことも可能です。また、IBM Notes/Domino や IBM Connections Cloud およびサイボウズ kintone などのアプリケーションのファイル格納先として Box を利用していくこともできるようになっています。利用者は Box の存在や Box との連携を意識することなく、利用しているアプリケーションから自然と Box にセキュアに情報を格納していくことができるのです。 IBM Watson との連携例 では、次に IBM Watson と組み合わせるとどのようなことができるかご紹介していきましょう。Box でのコンテンツ管理と IBM Watson の各種サービスを組み合わせることで次のようなことが実現できます。 ① AI による高精度な検索 ② 画像の自動分類による属性(タグ)追加 ③ 音声ファイルのテキスト化 ④ Box のコンテンツ操作を対話(チャットボット)で補助 以下、Youtube の動画ファイルがありますので、是非ご参照ください。 ▼AI 時代の box + IBM Waston ナレッジ活用ソリューション (Youtube より) AI による高度な検索 ご紹介の YouTube でご覧いただきましたように、1 つ目の例にある「AI による高度な検索」だけでも大きく「働き方改革」や今回のテーマである「資料の準備にかかる時間を減らす」ことに寄与することがわかると思います。Box のみならず、IBM Notes など様々なアプリケーションでそれぞれ検索機能は搭載されていますが、必要な情報がなかなか見つからないということも多いと思います。そこへ IBM Watson が加わることによって、役立つ資料かどうかの判別ができたり、自らその評価のフィードバックをすることができたりしますので、有益な情報の見える化またその資料探しの短時間化に繋がります。 画面左が IBM Watson によって学習した後の検索結果、右は IBM Watson とは連携しない時の結果です。結果が異なることがわかります。 IBM Watson およびサイボウズ kintone との連携例 次に、サイボウズ kintone と連携していくとどのようなことができるでしょうか?例えば、IBM Watson と サイボウズ kintone そして Box の組み合わせでは、農業改革につながっていったという事例があります。 右のような画像があります。よく見ると白い斑点がありますが、このような写真を含めて、kintone 上のアプリで報告書などのレポートをまとめたり、統計管理をしたりしていきます。 写真は kintone から自動的に Box に格納され、さらにそれが IBM Watson の Visual Recognition というサービスと連携することで、この白い斑点の問題の判定と対応策の提示を行ってくれるのです。 数十年農家に専従している熟練者でなくても、迅速に問題解決を図ることができます。高齢化、後継者対策や専門的な判断の補助など農業に必要な知識の習得期間の短縮に寄与しています。 Box Capture でスマートに働き方改革 先の例のような画像・写真と Box および IBM Watson との連携をよりシンプルに行っていくことができます。それを支援するのが Box Capture (キャプチャー)です。AppStore からアプリをスマートデバイスに無料でダウンロードして利用することができます。 Box Capture は、カメラや録音アプリです。 Box Capture を利用すると、iPhone などのアプリに保存することなく、直接 Box の指定したフォルダに写真や音声をアップすることができます。Box に入った後は、先の Visual Recognition で画像判別をしたり、タグ付けをしたりしていくことができます。 また、IBM Watson と連携をしなくても、リアルタイムに現場での写真を本部の方や遠隔地の方と共有することができますので、例えば建設現場や保守メンテナンスの現場写真を本部の方がレポートにまとめたり、技術の方が見て適切なアドバイスを即座にもしくは、並行作業で行ったりすることができます。個人だけでなく、チームでの働き方改革に寄与できるのではないでしょうか。 「働き方改革」成功のポイント さて、これまで 3回の連載に渡って IBM Watson やコラボレーションツールおよびそれらの組み合わせによって「働き方改革」の事例や解決策の例をご案内してまいりましたが、最後に働き方改革成功のポイントを IBM での経験を元にご案内したいと思います。結論から申しますと、成功のポイントはツールの有効活用だけではありません。 以下の図にあるように領域 0 から 4 までの 5つの点を考え、対応する必要があります。 IT ツールやそれを利用する環境、スマートデバイスのような端末や外出先や自宅からアクセス、共有できるインフラ環境は、領域 1.2. ハード面としています。ここでは、領域3.4. のソフト面および領域 0 の組織風土・意識を整備する方法や IBM での例をご紹介いたします。 領域0. 組織風土・意識 「組織風土・意識」を整備するのはもしかすると最も難しいかもしれません。IBM Watsonを活用するにしても働き方改革を実践するにしても、情報・データ・ファイルなどこれらがナレッジとして活用されていく情報の元ネタが必要になります。まずこれらの情報がないと話になりません。「俺のものは俺のもの」としてみなさま各人の頭の中やPCの中にしまわれていては困ってしまいます。組織内に共有されてそれが活用の土台にあがっていくかが重要です。 IBMでの例としては、トップ自らが情報の重要性を訴えています。具体的には次のようなことを従業員に訴求しています。 「知識をどれだけシェアしているかが社員の勝ちを決める」 こんなふうに訴えかけられたら「俺のものは俺のもの」なんて言ってられませんよね。 トップ自らが情報の重要性を訴える、トップ自らが情報発信をするなどの行動が必要かつわかりやすい訴求方法ではないかと思います。 領域3.4.  ソフト面 「知識をどれだけシェアしているかが社員の価値を決める」と言われてもお客様情報や個人情報など何でも共有できるものでもありません。その辺りのルール整備も必要です。従業員が迷った時の指針となるものがあると安心して行動ができると思います。これも IBM を例に取りますが、IBM では BCG (ビジネス・コンダクト・ガイドライン=行動基準)を定めています。 内容は非常にシンプルでごくアタリマエのことが記述されていますが、IBM 従業員としての基本的な行動基準ですので、行動の拠り所として利用することができ、このようなものが有るというだけでも安心感があります。IBM 従業員は毎年この内容を学習して(クイズなどにも答えます(苦笑))同意し、サインをして働いています。こちらの BCG は外向けにも公開されていますので、参考にしてもらえればと思います。 → 『IBMビジネス・コンダクト・ガイドライン』(IBM企業行動基準) 最後に・・・ 以上、IBM Watson が支援する「働き方改革」と題して身近な「働き方改革」をどのように実現できるかを例を交えて連載してまいりましたが何かヒントになるものはありましたでしょうか? 身近な「働き方改革」で最も重要なことは行動を起こすことかもしれません。みなさまのまわりでできることを何か少しでも実践してみませんか?  

2018年01月18日

VMware on IBM Cloudでクラウド化の提案してみませんか

こんにちは。てくさぽBLOGメンバーの山田です。 クラウドサービスのお問い合わせが少しずつ増えてきていますが、クラウド化については未だ皆さん悩まれているようです。今日はクラウド化を考えるヒントになるクラウドサービスについてご紹介したいと思います。 国内のプライベートクラウド市場 AIやIoTといった最先端のテクノロジー分野の話題が盛んな今日、SaaSのようなパブリッククラウドへの移行が加速する一方、以下のIDC Japanのレポートによると、国内プライベートクラウド市場もまだまだ成長するようです。 ここでいうプライベートクラウドとは、オンプレミス・プライベートクラウド、ホスティング・プライベートクラウド(Dedicated)、ベンダーがプライベートクラウド・サービスを提供するコミュニティ・クラウドを含んでいます。 オンプレミス・プライベートクラウドの比率は下がっていくものの、プライベートクラウド全体は2021年の支出額は2016年比5.2倍、成長率も35%以上と高い成長率が続くと予測されています。 出典:IDC Japan 10・2017 国内プライベートクラウド市場 支出額予想 インフラと密接な関係があるバックアップや可用性、運用監視などの非機能要件は、クラウド化することによって、利用者側の制御範囲が変わったり、アプリケーション側で吸収できるように変更する必要があったり、というアーキテクチャーの変更検討が必要となります。これは俊敏性や柔軟性をもつクラウドを効果的に活用したいと考えている企業にとって、クラウド化検討におけるブレーキにもなっています。 既存環境はオンプレミスのまま使い続けるしかないのでしょうか。既存環境を活かしながらクラウドのメリットを享受することはできないのでしょうか。 そんなお客様には、VMware on IBM Cloudをご紹介してみてはいかがでしょう。   なぜオンプレミスをそのまま移行できるのか クラウド化を検討する際、すべてのケースでアーキテクチャーの変更が必要になるわけではありません。下図のように変えなくてよいものはシステム更改などに合わせてアーキテクチャーを変更せず”リフト”によってクラウド上で稼働させる。また、変えた方がよいものでも、一旦アーキテクチャーを変更せず”リフト”したうえで、クラウドに最適化されたアーキテクチャーに変更して”シフト”する、という方式が考えられます。 リフト&シフトについては、こちらの特集記事”【特集】知らないでは済まされない?! IBMクラウド戦略 3つのキーワードに迫る!”もご参照ください。 図1:IBMホワイトペーパー”VMware環境のクラウド移行を成功させるための最適解とは?”より抜粋 VMware on IBM Cloudは、ベアメタル(専用物理サーバー)上に構築された、インフラ・運用・パートナーソリューションを自由に組み合わせることができるIBM Cloudのソリューションで、オンプレミスで使用していたVMwareのサーバー仮想化ソフトやストレージ仮想化機能をサブスクリプション型で利用できるサービスです。 図2:VMware on IBM Cloudのデプロイメント方式(IBM Cloud柔らか層本より抜粋) 上図のように、VMware on IBM Cloudでは、要件や規模に応じて3種のデプロイメント方式が用意されています。 いずれのデプロイメント方式においても利用者側に管理者権限が付与され、オンプレミス環境でのアーキテクチャーを変更することなく、”リフト”によるクラウドへの移行を実現でき、自由度の高いクラウドの恩恵を得ることができます。 特に図の左側にあるVMware vSphere on IBM Cloudでは、個別カスタマイズ型のため、オンプレミスで培った運用・ポリシー・ツール・スキルなどを活かしながら、クラウドのメリットを享受できます。 VMware on IBM Cloudの優位性 ベアメタルという専用物理サーバーを活用している点で、ホスティング型クラウドと似ている点もありますが、以下のようにクラウドならではの俊敏性や柔軟性を実現しています。一番の優位性は、移行の容易性、すなわち、vSphereの環境のVMをそのまま稼働させることができることですが、他にも以下のような優位性があります。 最短30分、最大でも4時間程度で環境をデプロイメント可能 デプロイメント後のプロセッサー変更も可能 1時間単位での課金も可能、最低契約期間の縛りもなし CPUの選択肢も多く、最新機種や話題のGPU搭載マシンも選択可能 AWSやIIJなどIBM以外のクラウド業者もVMware社との提携を進め、ベアメタルの提供も始めています。 IBM Cloudのベアメタルは2005 年から提供されており多くの実績がありますが、クラウドインフラの特長と合わせ、他社と比較して以下の優位性があります。 要件や規模に応じた複数のデプロイメント方式を提供(図2参照) 日本を含む世界中40拠点以上のデータセンターで利用可能 各データセンター間の高速回線を無償で利用可能 データセンターの場所が公開されており、オンプレミスとクラウド間での専用線接続が可能 利用者がVMwareの管理者権限を保有可能 既存のVMwareライセンスをそのまま持ち込める など たとえば、多くのクラウドベンダーではVMware管理者権限がユーザー側に与えられないため、レプリケーションやセキュリティ機能の独自強化ができないなど、オンプレミスからの移行に大きな影響を与える可能性があります。 また、ここでは詳しくご説明しませんが、オープンスタンダード技術でつくられたPaaS連携やAPIによる操作性の良さもIBM Cloudの特長です。   さいごに 個別カスタマイズ型の”VMware vSphere on IBM Cloud”だけでなく、NSXやvSANの機能を素早く使いたい、VMware社認定構成で使いたい、ZertoやVeeamなどのパートナーソリューションもワンストップで提供してほしい、といった要件であれば、自動構築型の”VMware vCenter Server on IBM Cloud(VCS)”やVMware Cloud Foundation on IBM Cloud(VCF)” といったデプロイメント方式も有効です。 また、今回ご紹介したような“そのまま移行する”が実現できることにより、既存システムとクラウドの連携が進み、オンプレミスとパブリッククラウド、あるいは複数のクラウドをシームレスにつなぎたいという、ハイブリッドクラウドの要件も増えてくると思います。 昨年、VMwareとIBMが共同で発表した「VMware HCX テクノロジー」は、オンプレミスとクラウドのvSphere環境をシームレスに接続し、相互運用やアプリケーション・モビリティを実現する技術で、旧バージョンのオンプレミスのVMware環境から、最新のIBM Cloud のVMware環境に容易にワークロードをマイグレーションできますし、ゼロダウンタイムで大規模な移行が可能になります。 このテクノロジーは、IBM Cloud で先行して提供されるようです。 F5 NetworksやFortinetと協業したパブリッククラウドでのセキュリティ強化サービスも提供されるなど、企業のクラウド化を促進するサービスがどんどん発表されていますので、引き続き皆様にご紹介していきたいと思います。   ※この記事は2018年1月17日時点の情報を元に作成しています。 この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術支援本部 E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

1 2 3 6
back to top