2016年07月

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【てくさぽBLOG】ハイパーコンバージド製品のNutanixを解説!Vol.1

皆様こんにちは。てくさぽBLOGメンバーの佐野です。

 

4月に書いたハイパーコンバージドの紹介記事が好評のようで、ありがたいです。
今回は皆様も興味があると思いますNutanixについて詳しく書きます。

 

1.Nutanixとは

Nutanixは2009年に創業した会社で、GoogleやFacebookなどをスピンアウトした人々が設立しました。

Nutanixが目指す先は「インビジブルなインフラストラクチャー」です。
インビジブルとは「見えない=意識しなくてよい存在」という意味で、ユーザーや管理者があまり意識せずに簡単に使えるインフラを目指しています。

これを実現するために、Nutanixでは専用ストレージやSANスイッチを排除したシンプルな環境であるハイパー・コンバージド製品をアプライアンスとして提供しています。
ストレージやSANスイッチが存在しないことでストレージの管理スキルが不要となり、サーバー管理者が全てを管理できるようになるため、運用管理の点でお客様にメリットが生まれます。

従来のITインフラスタックとNutanixのインフラスタックの簡単な構成要素の比較図は以下になります。
これを見て頂くと、インフラを構成する要素が大幅に減っていることが分かると思います。

Nutanix01

 

日本ではまだ知名度はそれほど高くありませんが、米国での知名度はかなり高く、NutanixはGartnerの2015年のMagic Quadrantではリーダーの位置づけになっています。

(参考サイト)http://www.slaitconsulting.com/nutanix-leader-2015-gartner-magic-quadrant-integrated-systems/

 

2.Nutanixの特徴

Nutanix製品の最大の特長は、GoogleやFacebook、Amazonといった超大規模な独自のシステムのメリット(スケールやメンテナンスの効率化)を一般企業でも利用できるように分散ファイルシステムを独自で開発し、アプライアンスとして提供していることです。

Nutanixアプライアンスは最低3ノードから利用開始でき、1ノード単位で増設することができるため、リソースの利用効率を高めながら拡張していくことが可能です。

拡張の際にも、事前にハイパーバイザーが導入済みで出荷されるため、機器を搭載しネットワークを接続して電源をつなぐだけよく、数十分で利用開始することができます。
もちろん、既存環境に追加・拡張を行う際にシステム停止は必要ありません。

SANやNASがないため、前述のインフラスタックを見ても分かる通り、シンプルな構成となっており障害発生時にも問題の解決がスムーズに行えます。

システム運用開始後には、単一の管理Web画面である”Prism”を見ることで、システムのリソース状況からシステムの状況まで確認することができます。

Nutanix02

上に添付してある画像がPrismの画面ですが、画面を縦に4分割して見ると、左から、システム概要、パフォーマンス、システムヘルス、アラートの情報となっています。
このように、日常の運用管理においても単一のWeb画面を確認すればよいため、個別に確認をしなくてはいけない従来の基盤に比べて運用負荷を格段に減らすことができます。

 

3.Nutanixの信頼性

Nutanixのデータ冗長化は、現在ディスクの冗長化でよく使われるRAIDは利用しておらず、ノード間での2重ミラーリングもしくは3重ミラーリング(Proエディション以上必須)での冗長化となります。
RAIDはノード内でのデータ保護となるため、ノードがダウンすると全てのデータが失われてしまいますが、他のノードにデータをコピーしていればノードダウン時にも復旧ができるのがこのNutanixが採用している方式のメリットです。

また、ノード障害が発生した後、自動的にデータの冗長化を復旧させるセルフヒーリングが発動し、特に管理者が何かの操作を実施しなくても、データの冗長性は確保されます。
副次的な効果として、RAIDのようなパリティーの再計算をしなくて済むので、復旧時間も早く済むことが多いようです。

<イレージャー・コーディング>

2重ミラーリング・3重ミラーリングでは、単純に2倍・3倍のディスク容量が必要となりますが、Nutanixではイレージャー・コーディングもサポートしています。

イレージャー・コーディングはオブジェクトストレージでよく使われるデータ冗長・容量削減の方式です。具体的にはデータを分割し、その分割後のデータに対してパリティを付与することで冗長性を担保します。

簡単にイメージ図を以下に図示しておきます。

Nutanix04

 

メリットは、容量が2重コピーに比べて削減できること、2重コピーと同様に1台のノードがダウンしてもデータが復旧できることが挙げられます。

デメリットは、データの分割・パリティ計算にCPU能力を使ってしまうことです。
処理能力への影響が大きいので、イレージャー・コーディングの利用はコールドデータ(=HDDのデータ)に対してのみの適用が推奨されています。

 

4.Nutanixの動作

ここからはNutanixでのデータを書き込みと読み込み動作について書きます。

Nutanixでは、IO要求は全てController VM(以下CVM)が処理を行います。CVMは、各ノードに1台だけが稼働し、そのノードに接続しているSSD・HDDに対してIOの処理を行います。

・データの書き込み時の動作

データ書き込み時(2重ミラーリング)には、

1.ゲストOSからの書き込み要求が発生するとCVMが要求を受け取る

2.ノードのローカルに接続されているSSDに(容量に空きがあれば)データを書き込み

3.他のノード上のCVMへデータの書き込みを要求

4.2.と同様にローカルのSSDにデータを書き込み

5.ゲストOSに書き込み完了の通知

という流れを踏みます。この流れを見てもらえばわかる通り、データは必ず別のノードにミラーリングして書き込みがなされます。
図示すると以下のような流れとなります。

Nutanix03

SSDからHDDへは定期的にデータが退避されるようになっていて、アクセス頻度の低いデータをSSDからHDDに移動します。このため、SSDは常に空きがある状態となるため、IOを非常に高速に実行することができます。

・データ読み込み時の動作

データの読み込み時は、書き込みしたデータがノードのローカルに必ずあるはずですので、ローカルからの読み込みになります。そのため、ノード間の通信が発生せずパフォーマンス上のメリットがあります。
仮にvMotionなどを利用した後で書き込みをしたノード上に仮想マシンが動作していないような場合には、ネットワーク越しに不足しているデータを読み込みますので、ローカルにデータがないからエラーになるというようなことはありません。この場合、読み込んだデータはローカルに保管しますので、2度目以降の読み込み発生時にはノード間の通信は発生しません。

 

5.ラインナップ

NutanixアプライアンスにはNXシリーズと500名以下の企業を対象としたXpressモデルの2種類があります。

現在Xpressモデルの詳細情報を入手できていないので、ここにスペックなどを書くことはできませんが、
・最大4ノードまで
・ソフトウェアの機能に一部制限あり(専用のXpressエディション)
・ご購入頂ける企業は従業員数500名以下
といった制限がある代わりに、かなり安価にご購入頂けるモデルとなっています。

NXシリーズはXpressモデルのような制限はなく、ソフトウェアも3つのエディション(Starter、Pro、Ulitamate)から選択頂けます。

最新はBroadwell CPUを搭載したG5モデルとなり、以下の4つのモデルがあります。

Nutanix05

機器のサイジング結果次第で、どのモデルを選択するのかは変わってきますが、ほとんどの場合がNX-1000シリーズもしくはNX-3000シリーズからスタートします。

お客様環境のNutanixクラスタ内で、複数のモデルを混在させることができますので、まずはNX-1000シリーズから導入し、追加するワークロードに合わせてNX-3000を増設していくなんてこともできます。

モデル設定の際には特に2U4ノードモデルを採用することでラックスペース削減に大きく効いてきますので、是非既存の環境とTCOを比べてみてください。

 

6.まとめ

本記事ではNutanixに関する概要と少し詳しい解説をお届けいたしました。もっと詳しい内容も書きたかったのですが、記事スペースの関係上、ここまでが限界です。

ご要望や反響が大きければ続編も書きますのでお楽しみに!

 

 

<関連記事>

今注目の”ハイパー・コンバージド・インフラ”とは

ハイパーコンバージド製品のNutanixを解説! Vol.2

ハイパーコンバージド製品のNutanixを解説! Vol.3

10分でわかる『Nutanix製品』まとめ New! (※ MERITひろば へのログインが必要です。)

 

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エヌアイシー・パートナーズ株式会社

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2025年02月07日

【てくさぽBLOG】IBM watsonx Orchestrateを使ってみた(Part1)

公開日:2025-02-07 こんにちは。てくさぽBLOGメンバーの高村です。 早速ですが最近「AIエージェント」という言葉を耳にされませんか?ユーザーの入力に対してコミュニケーションを行い、適切な応答を返すシステムは「AIアシスタント」と呼ばれています。AIアシスタントの例としては、対話型AIチャットボットなどは日常生活で触れたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。 この AIアシスタントですが、最近ではユーザーの問い合わせを理解し、自律的にタスクを実行できる「AIエージェント」へと進化しています。これにより、より複雑な問題も人間が介在することなく対応できるようになり、業務を効率的に遂行することが可能になります。 今回は、IBM watsonx製品群の AIエージェントを担う watsonx Orchestrate を検証し、その感想をご紹介します。 ※Part1(本記事)では、watsonx Orchestrate のご紹介と IBM Cloud版の watsonx Orchestrate のプロビジョニング、Part2(次回記事)では、生成AIスキルやプリビルドスキル、スキルを繋げたスキルフローを作成および検証した感想をご紹介します 目次 watsonx Orchestrateとは watsonx Orchestrateのプロビジョニング さいごに お問い合わせ watsonx Orchestrateとは まず、IBM watsonx製品群における watsonx Orchestrate の位置づけについてご紹介します。図のように、watsonx Orchestrate は AIアシスタントソリューションの中において生成AI で業務を効率化・自動化するAIエージェント製品です。 現状のIT環境では以下のような課題があり、ユーザーの作業効率が最大化できていません。 メールで見積もり依頼を受けて回答する場合、①メールツールで依頼を受け、②営業支援システム(SFA)に登録し、③見積もり作成ツールで見積もりを作成し、④再度メールツールで顧客に回答する、という手順となり、複数のシステムやツールをまたいで作業することでツールの操作に多くの時間が取られる ツール間で手作業でコピー&ペーストや書き起こしを行うことにより、データ入力に時間がかかるだけでなく入力ミスによる手戻りのリスクが発生する 使用頻度が低いシステムを利用する際、単純な作業にも関わらずマニュアルを読んで操作方法を確認する必要があり、取りかかるまでに時間がかかる このような課題に対し、watsonx Orchestrate ではチャットにやりたいことを入力するだけで複数のシステムにログインすることなく処理を実行し、生成AI を活用して効率的に業務を遂行することが可能です。 次に、watsonx Orchestrate の主な機能を簡単にご紹介します。 スキル watsonx Orchestrate はスキルと呼ばれる自動化の機能を呼び出します。スキルには大きく分けて以下の2種類があります。 プリビルドスキル 様々なアプリケーションと連携する30以上のアプリと1000近くのスキルがスキル・カタログとして製品に登録されており、すぐに利用することが可能です。 以下の画像はプリビルドスキルの一例です。 カスタムスキル  プリビルドスキルでは実現できない操作がある場合、 OpenAPI の仕様に準拠したサービスであれば、OpenAPI定義書を記述しスキルとして取り込むことが可能です。 以下の画像はカスタムスキルのインポート画面です。 スキルフロー 例えばチャットに「会議情報一覧を表示して」と入力すると、会議ツールのプリビルドスキルを呼び出して会議一覧を表示することができます。 しかし実際の業務で考えると、「会議情報一覧を表示してから、参加者へメールを招集をして」など複数のプロセスが含まれていることが多いと思います。そういった場合はプリビルドスキルやカスタムスキルを複数繋げて、一連のスキルとして実行できるスキルフローという機能を使用します。 以下の画像はスキルフローの作成画面です。会議ツール Webex の「List all meeting」スキルから会議参加者のメールアドレスを取得し、取得したメールアドレスを Gmail の「Send an email」スキルに繋げることで、自動でメールドラフトに宛先を入力することができます。 なお、2024年12月のアップデートでスキルフローに条件分岐を設定し、条件によって異なるスキルを実行することが可能になりました。例えば、会議に参加してほしい人のカレンダーの空き時間を確認し、条件分岐を用いて空き時間がある場合は会議情報を作成してメール送信したり、空き時間がない場合は、生成AIスキルを利用してメール文を作成しメールを送信する、といった使い方が考えられます。 生成AIスキル watsonx Orchestrate はスキルとして生成AI を活用することができます。 言語モデルを選択しプロンプトへ指示文を入力すると、文章が生成されます。例えば、「顧客情報に基づいて旅行プランを考えて」とチャットへ入力すると、生成AIスキルが呼び出され、顧客情報に基づいた旅行プランを作成してくれます。 チャット(レガシーチャット) 対話型でスキルを呼び出すチャット画面を提供します。 入力バーに呼び出すスキルのフレーズを入力するとスキルを開始します。今回は検証時期の関係でレガシーチャットを使用しますが、2024年12月に新機能の AIエージェントチャットが利用可能になり、今後は AIエージェントチャットへ機能拡張される予定です。 本記事ではご紹介していませんが、watsonx Orchestrate には他にも、AIチャットボットを作成する AIアシスタント・ビルダー機能や承認プロセスなどのワークフローを作成する機能も備わっています。 watsonx Orchestrateのプロビジョニング それではwatsonx Orchestrateのプロビジョニングを行ってみます! ※Part1 では watsonx Orchestrate のプロビジョニング、Part2 で実際にスキル、スキルフローを作成し検証を行います 検証環境について 今回の検証環境では、SaaS提供の IBM Cloud版の watsonx Orchestrate を利用します(他にはAWS版があります)。プランは "Essentialsプラン" と "Standardプラン" の2種類で、今回は Standardプランを利用します。 ※プランの違いについては、エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術企画本部(nicp_support@NIandC.co.jp)までお問い合わせください※IBM Cloud版の watsonx Orchestrate は IBM Cloud のサービスとして提供されるため、事前に IBM Cloudアカウントをご準備ください(本記事ではアカウント作成手順は省略します) watsonx Orchestrateのアクセス権限設定 watsonx Orchestrate をプロビジョニングするためには、まずアクセス権限の設定が必要です。IBM Cloud版の watsonx Orchestrate のアクセス権限は IBM Cloud の管理画面で設定します。設定はアカウントオーナー以外に以下の権限が付与されているユーザーが行えます。 「Identity and Access 対応サービス」の管理者ロールとマネージャーロール 「すべてのアカウント管理サービス」の管理者ロール ※詳細は「IBM Cloud - Assigning access to resources」(IBMサイト)をご確認ください それではアクセス権限を設定します。 IBMid で IBM Cloud へログインしホーム画面へアクセス メニューバーの「管理」から「アクセス(IAM)」をクリック IAMのメニューから「アクセスグループ」を選択し、権限を付与するアクセスグループをクリック(今回はアクセスグループに対して権限を設定) 「アクセス」タブで「アクセス権限の割り当て +」をクリック ポリシー作成画面でサービスの「watsonx Orchestrate」にチェックを入れ「次へ」をクリック アクセス権限の範囲画面で(今回は)「すべてのリソース」を選択し「次へ」をクリック 役割とアクションの画面で(今回は watsonx Orchestrate のすべての操作ができるようにするため)サービスアクセスを「管理者」、プラットフォームアクセスを「管理者」「Service Configuration Reader」「Key Manager」に設定し、「保存」をクリック※設定は環境ごとに適宜変更ください watsonx Orchestrateのサービスが追加されたことを確認 アクセス権限の設定は以上となります。 watsonx Orchestrateのプロビジョニング 次に、watsonx Orchestrate をプロビジョニングします。 IBM Cloudのメニューバーから「カタログ」をクリック カタログ画面の検索バーに「watsonx」と入力し、watsonx Orchestrateタイルをクリック 「標準プラン」を選択し「以下のご使用条件を読み、同意します」にチェックを入れ「作成」をクリック※2025年1月時点ではロケーションはダラスのみとなっています 1分程でプロビジョニングが完了し、以下の画面が表示されます。右側にプロビジョニングされたプランが表示されているのが確認できます。 (プラン確認後)「Launch watsonx Orchestrate」をクリックしてwatsonx OrchestrateのUI画面にアクセス watsonx Orchestrate の UI画面が表示されました! (日本語表記に変更する場合)画面右上のProfileをクリックし「Settings」をクリック 「Platform languages」タブで「Add a language」を選択し、"Default languages for all users" を「Japanese」に設定し「Save」をクリック デフォルト言語変更確認画面で「Confirm」をクリック メッセージボックスで「OK」をクリック 言語が日本語に変更されました。 左上のメニューバーをクリックすると、チャット機能、プリビルドスキルを作成するためのスキル・カタログ、生成AIスキルを作成するスキル・スタジオが備わっています。Part2 ではこれらの機能を使用してスキルを作成、検証していきます。 さいごに watsonx Orchestrate の概要紹介と watsonx Orchestrate のプロビジョニングを行いました。 IBM Cloud版の watsonx Orchestrate のアクセス権限はユーザーごとの設定も可能ですが、複数人使用する場合はアクセスグループを作成しグループごとに設定することをお勧めします。プロビジョニング自体はカタログ画面から作成をクリックし、数分で利用開始できました! Part2では、生成AIスキルとプリビルドスキルを作成し、一連のスキルフローを検証します。実業務の処理フローにより近い内容になりますので、どのような動きになるのか楽しみです。乞うご期待ください! お問い合わせ この記事に関するご質問は以下の宛先までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社技術企画本部E-mail:nicp_support@NIandC.co.jp   .highlighter { background: linear-gradient(transparent 50%, #ffff52 90% 90%, transparent 90%); } .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; } .btn_A{ height:30px; } .btn_A a{ display:block; width:100%; height:100%; text-decoration: none; background:#eb6100; text-align:center; border:1px solid #FFFFFF; color:#FFFFFF; font-size:16px; border-radius:50px; -webkit-border-radius:50px; -moz-border-radius:50px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #eb6100; transition: all 0.5s ease; } .btn_A a:hover{ background:#f56500; color:#999999; margin-left:0px; margin-top:0px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #f56500; } .bigger { font-size: larger; }

2024年12月26日

生成AIを活用してアプリケーション運用の簡素化と最適化を支援する「IBM Concert」

公開日:2024-12-26 世界の IT支出は増加の一途を辿っており、これに AI や最新の開発手法を組み合わせると、近い将来、企業が導入・開発するアプリケーションは爆発的な数量になることが予測されています。新たなテクノロジーは企業に革新をもたらすと同時に、複雑さももたらします。 この複雑なアプリケーションの運用・管理を効率化する方法として注目されているのが「生成AIの活用」です。 今回は、生成AI を活用した洞察で管理を強化し、オンプレミスやハイブリッドクラウド環境全体でアプリケーション運用の簡素化と最適化をサポートする「IBM Concert」をご紹介します。 目次 アプリケーション・ライフサイクル管理の大きな課題 アプリケーション・ライフサイクル管理とセキュリティ対策で必要なのはプロアクティブな対応 複雑なビジネス・アプリケーション管理でプロアクティブな対応を実現する「AIによる自動化」 生成AI駆動型のテクノロジー自動化プラットフォーム「IBM Concert」 IBM Concertの3つの特徴 まとめ お問い合わせ アプリケーション・ライフサイクル管理の大きな課題 ビジネス・アプリケーションは現在、柔軟なリソース配分ができるパブリッククラウドとコンプライアンスを自社でコントロールできるオンプレミス環境を組み合わせて利用するハイブリッドクラウド環境で展開することが主流になっており、今後さらに圧倒的な量のデータと依存関係、絡み合った相互接続や外部サービスとの連携を生み出すことが予測されるため、それらを管理するための様々なツールが必要とされています。 これらの「多すぎるデータ」「多すぎる環境」「多すぎるツール」がアプリケーション・ライフサイクル管理(ALM)の効率を低下させています。 ALM は、ソフトウェア・アプリケーションの構想、開発、デプロイ、管理、保守、および廃止のプロセスを指します。ALM では DevOps とビジネスの各チームがアプリケーション・ライフサイクル全体にわたって協力し合い、アプリケーションをデプロイして提供しており、そこには要件管理、コンピューター・プログラミング、ソフトウェア開発、ソフトウェア・テスト、保守、変更管理、継続的インテグレーション、プロジェクト管理などの多数の関連分野が含まれます。 一方で、ALMプロセスの導入においては大きく「効率的な拡張性」と「一貫した可視性」という2つの課題があります。これらは、ユーザーに継続的なサービスを提供しながらアプリケーションの複雑なシステム全体に更新、修正、新しいコードをデプロイする必要があるため、たいへん困難な作業です。 さらに、アプリケーションとワークロードがマルチクラウドおよびハイブリッドクラウド・プラットフォームに分散されていて、コンプライアンスなどのアプリケーション管理の重要な部分が特定の部門にサイロ化されている場合、それはさらに困難になります。サイロ化によりコンプライアンス、パフォーマンス、その他の重要な要素を維持しながらアプリケーションをリアルタイムで更新することは非常に難しくなる可能性があるからです。 そのため、これらの課題に対応し克服するには各部門を通した可視化と、さまざまな専門分野のチームおよびメンバーに洞察を提供する ALMソリューションを実装する必要があります。また、近年増え続けているサイバー攻撃へのリスクを最小化するためにアプリケーションのセキュリティ対策も欠かせません。 アプリケーション・ライフサイクル管理とセキュリティ対策で必要なのはプロアクティブな対応 企業にとって増えづけるアプリケーションの複雑な管理とセキュリティレベルを最適化し効率化するためには、「リアクティブ(受け身)」から「プロアクティブ(積極的)」な対応に移行をし、問題が発生する前に課題を認識し、対策を練っておくことが重要です。その際に留意すべきポイントとして次の3つが挙げられます。 1. 脆弱性管理の導入と強化 サイバー攻撃から重要な資産を守るためには、脆弱性の管理・対応は重要なテーマです。企業の IT資産の脆弱性を発見し、優先順位を付け、対処するために必要となる継続的なプロセスを導入し強化することで、「プロアクティブな脆弱性の発見と解決」「戦略的なリソース配分」「より一貫した脆弱性管理プロセス」が実現し、脆弱性管理において戦略的に対処しセキュリティ体制を強化することができます。 脆弱性管理には主に次の5つのプロセスがあります。 資産インベントリと脆弱性の評価 脆弱性の優先順位付け 脆弱性の解決 検証と監視 報告と改善 特に1と2は非常に重要なタスクでありプロアクティブに対処する必要があるにも関わらず、リソースに限りがある状況においては軽視されがちであるのが現状です。 2. コンプライアンス要件への対応 精査できないほどの膨大なデータ量に対してコンプライアンス管理を効率化し、リソースの使用を最小限に抑え、セキュリティを強化するためには、コンプライアンスへの影響を一元的に把握することできるアプリケーション・コンプライアンスの管理が必要です。アプリケーション、セキュリティ、およびコンプライアンスの各チーム間でのシームレスな連携が可能となることで、リスク管理とコンプライアンス対応に割く時間とコストを削減できます。 コンプライアンス要件に対応することは、同時にセキュリティ証明書とアプリケーションのパフォーマンスを効率的に管理することも意味します。企業がネットワークに配置されたすべてのセキュリティ証明書のライフサイクルを監視・管理するプロセスは、リリースされるソフトウェアの完全性と信頼性を保証するためにも重要です。 3. 電子証明書管理の自動化 この10年間、セキュリティ強化と危殆化(compromise)リスクの軽減を目的に「SSLサーバ証明書証明書」の有効期間は著しく短縮化の方向に進んでいます。米Google社から始まったこの動きは、2024年10月に米Apple社が現在最長398日の「SSLサーバ証明書証明書」の有効期間を数年かけて徐々に短縮し、2027年までに最大45日に短縮する投票草案を提出したことでさらに加速しました。 有効期間の短縮化はセキュリティ上のメリットがある一方で、頻繁に更新作業が必要となり、アプリケーション管理者の運用にとって大きな負担となります。SSLサーバ証明書の取得やインストール、更新などといった業務を更新のたびに実施する必要があり、有効期限の異なる SSLサーバ証明書を複数利用している場合には、更新作業漏れによる有効期限切れが発生することでサービス中断のリスクにつながる懸念もあります。 リスクを最小化するためには、電子証明書管理を自動化することが不可欠です。 複雑なビジネス・アプリケーション管理でプロアクティブな対応を実現する「AIによる自動化」 管理するアプリケーションの数が数十・数百となると、このようなポイントを人力で全て把握しタイムリーに対応することは非常に困難です。だからといって放置をすれば、セキュリティレベルが低下するだけでなく多くのリスクを抱え続けることとなります。 そこでこの状況を切り抜けるための方法として注目されているのが、生成AI を活用したアプリケーション管理の自動化です。 生成AI には、課題分類の改善、コード生成、自動修復システムの強化、コンテキスト対応の自動化、コードデバッグの高速化、提案の最適化、上質なドキュメントの生成、リバース・エンジニアリング機能、コードのリファクタリングなど、多くの潜在的なメリットがあります。 自律型IT運用によりオブザーバビリティー(可観測性)を強化することで、システムエンジニアは従来の ITヘルスメトリクスの監視に追われることから解放され、システム遅延、ネットワーク・トラフィック・メトリクス、ネットワーク飽和度、エラー率など、「ゴールデン・シグナル」といったアプリケーションの可用性に影響があるメトリックを把握できます。 また、セキュリティやコンプライアンスの領域でのデータ内異常の特定や過去の障害と対応方法などへの関連付けなどにも生成AI の活用は有用です。 生成AI駆動型のテクノロジー自動化プラットフォーム「IBM Concert」 ビジネス特化の AIソリューション「IBM watsonx」を搭載し、アプリケーション管理とテクノロジー運用を簡素化および最適化できる生成AI駆動型のテクノロジー自動化プラットフォームが「IBM Concert」です。 IBM Concert は、従来のアナリティクスと IBM watsonx の生成AI を組み合わせることで、運用の健全性に関する包括的な「インサイト(洞察)」を提供し、アプリケーションのライフサイクル全体にわたって重大なリスクを特定します。 具体的には、アプリケーション・データのインベントリ(ソース・コード・リポジトリ、イメージ、環境)を取り込みアプリケーション・トポロジを構築することで、異なるツール間で生成・サイロ化された膨大な量のデータを元に統合的な見える化および洞察を行います。また、多様な環境やツールセットにわたる複雑なデータを解釈し、さまざまなディメンションを通じて脆弱性(CVEなど)やコンプライアンスの問題、期限切れの証明書、パッケージのライセンスやバージョン管理の問題などに関連するリスクの優先順位付けと軽減、関連するアクションの推奨を行います。 図1. IBM Concertのユースケースと機能概要 IBM Concertの3つの特徴 Concert には、大きく次の3つの特徴があります。 1. 360度アリーナ・ビューによりアプリケーションを統合的に可視化 Concert は、既存の環境やツールセットとシームレスに接続し、生成AI(watsonx)でリアルタイムのデータと依存関係をマッピングすることで「360度ビュー」を提供します。さらに、アプリケーション・データ(ソース・コード・リポジトリ、イメージ、環境)を取り込み見える化とインパクト分析を行うことでアプリケーション・トポロジを構築し「アリーナ・ビュー」* を提供します。 これにより、脆弱性に関連するリスクや期限切れの証明書、パッケージのライセンスやバージョン管理、コンプライアンスの問題などを迅速に解決できます。 図2. アリーナ・ビュー *アリーナ・ビュー アリーナ・ビューは、現在のトポロジー(デプロイされたイメージ、ソース・レポジトリ、アプリケーション定義、環境、プライベート・アクセス・ポイント、および各エンティティ間の関係)をインタラクティブに表示します。オブジェクトの1つにカーソルを合わせるとその名前やその他の識別情報が表示され、依存関係がハイライトされます。また、フィルタリング機能を使い、アプリケーションに関連した情報のみを表示することも可能です。 2. ビジネス・インサイトを生成し問題解決を支援 Concert は、従来の分析と生成AI を組み合わせて運用の健全性に関する洞察を提供し、複雑なアプリケーション管理を省力化するとともに、アプリケーションのライフサイクル全体にわたる重大なリスクを特定します。 さまざまな環境のアプリケーションやツールセットからデータを引き出すことでアプリケーションを全方向から観測できるため、依存関係と接続を分析、リスクやコンプライアンス、費用、セキュリティなどにおける成果主導のビジネス・インサイト(洞察)を生成します。このインサイトを活用することで、アプリケーションの復旧時間を短縮することができます。 3. アプリケーションの状況を統合的に可視化しリスクや問題を把握し早期に意思決定できるように Concert に情報を集約し分析をすることで、アプリケーションに対する様々なリスクを早期に把握し対応することができます。 例えば、アプリケーションが持つ脆弱性への対応については、脆弱性とその影響範囲を把握することができ、リスクスコアに応じて自動的にチケットを起票しパッチを適用するといったアクションへ繋げることもできるため、対応にかかる時間を短縮できます。 証明書の管理についても同様に期限や対象を一元管理できるため、更新状況を把握しチケットシステムと連動させることで更新漏れを無くすことができます。また、設定したコンプライアンスポリシーに準拠しているかをスキャンすることで、コンプライアンス違反がどこで起きているのか、何が違反しているかを確認できます。 このように、Concert を活用することで多くのアプリケーションに対してのリスクを軽減し、早期に問題を解決することができるようになります。 まとめ エヌアイシー・パートナーズは、IBM ソフトウェアおよびハードウェアの認定ディストリビューターとして、IBM Concert も含めた watsonxシリーズのご支援が可能です。 「アプリケーション・ライフサイクル管理で悩んでいる」「AIを活用した自動化について知りたい」「watsonx.aiおよびwatsonxシリーズの理解を深めたい」 といったお悩みをお抱えのパートナー様は、お気軽にエヌアイシー・パートナーズへご相談ください。IBM製品の特徴や利点をお客様にわかりやすくご説明するとともに、IBM ソフトウェア・ハードウェアを組み合わせた、お客様・パートナー様のビジネスに最適なご提案をサポートいたします。 お問い合わせ この記事に関するお問い合せは以下のボタンよりお願いいたします。お問い合わせ   .highlighter { background: linear-gradient(transparent 50%, #ffff52 90% 90%, transparent 90%); } .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; } .btn_A{ height:30px; } .btn_A a{ display:block; width:100%; height:100%; text-decoration: none; background:#eb6100; text-align:center; border:1px solid #FFFFFF; color:#FFFFFF; font-size:16px; border-radius:50px; -webkit-border-radius:50px; -moz-border-radius:50px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #eb6100; transition: all 0.5s ease; } .btn_A a:hover{ background:#f56500; color:#999999; margin-left:0px; margin-top:0px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #f56500; } .bigger { font-size: larger; }

2024年12月26日

【参加レポート】「Lenovo Tech World 2024」に参加してきた

「Lenovo Tech World 2024」パネル こんにちは。ソリューション推進部の宮里です。 2024年11月26日に都内で開催された「Lenovo Tech World Japan 2024」に参加しました。 このイベントでは、AI技術の進化と多様な応用について、豊富な知見とともに最新のソリューションが紹介されました。主なポイントとしては、以下の内容が挙げられます。 Smarter AI for All:AI技術は様々な場所で利用できるようになっており、より多くの分野で活用されています。 Neptune水冷技術の進化:第6世代垂直式液体冷却システムによりデータセンターの効率が向上し、環境への負担も減少しています。 仮想化基盤とハイブリッドクラウド:仮想化技術とハイブリッドクラウドの導入によりお客様は運用コストを削減し、システムの拡張も容易になっています。 クライアントコンピューティング:AI搭載デバイスで作業効率がアップし、新しいカテゴリーのWindowsPCによってユーザー体験がさらに向上しています。 以下に、参加したセッションのより詳細な内容をお伝えいたします。 レポート目次 Smarter AI for All Sustainabilityに貢献する「Neptune(水冷技術)」 仮想環境に最適なHCIソリューション AI PCによるこれからの世界 まとめ レポート Smarter AI for All セッションの全体構成は「AI」を中心に展開されており、デバイス(Edgeやサーバーなど)やサービスも含めて全体的に AI が中心に位置づけられている内容となっていました。数年前の AI導入時代から AI を活用していく時代に入っていると考え「様々な場所でAIを稼働させることが必要」であるとメッセージされていました。 「Lenovo AI Now」のセッションではデモンストレーションがあり、実際に AI PC を操作している画面が映し出され、その機能が詳細に説明されました。特に印象的だったのは、スケジュール管理が非常にスムーズである点や、ローカルに保存されているファイルを検索する際にファイル名だけでなくその内容までをも読み取って検出できるという高度な検索機能です。 さらに、説明の中で非常に興味深い機能も紹介されました。それは、メールの返信文書を作成する際に使用者の書き方の癖を学習し、まるで実際に使用者が書いたかのような文章を自動作成するというものです。この説明を聞いて、AI技術が日々進化していることをあらためて実感しました。 Sustainabilityに貢献する「Neptune(水冷技術)」 第6世代の垂直式液体冷却システム「ThinkSystem N1380 Neptune」と、Neptune水冷技術を採用する高性能サーバー「ThinkSystem SC777 V4 Neptune」。レノボでは IBM からの技術継承以降、10年以上にわたり水冷技術を進化し続けてきた結果に繋がったとメッセージされています。AI や HPCデータセンター向けのサーバーであり、サステナビリティの観点で今後のデータセンターへの展開に注目していきたいと考えます。 以下にその特長について簡潔にご紹介いたします。 水冷サーバー 展示 レノボの Neptune®テクノロジーは水冷技術のスペシャリストとして知られ、”100%直接水冷(市場をリードする独自開発技術)” ”温水による冷却(最大45°Cまで)” ”ExaScaleからEveryScaleの設計によるPUE(電力使用効率)向上” が主な特長として挙げられます。 直接水冷の利点としては、”CPUやGPUなど、熱源となるコアコンポーネントを対象に冷却することによる高効率冷却” や ”グリコールを使用せず産業廃棄物扱いされない純水で冷却することによる環境への配慮” などが挙げられます。 第6世代Neptuneシステムは以下のラインナップとなっています。 NeptuneV5(6Uエンクロージャー):最大12ノード、23.4kW対応 NeptuneV6(13Uエンクロージャー):最大8ノード、60kW対応 仮想環境に最適なHCIソリューション 仮想化基盤の見直しは企業にとって重要な課題です。VMware製品のライセンス体系変更によるコストの増加やデータセンターの統合が進む中、運用コストの削減と管理の合理化が求められています。また、ハイブリッドクラウドの導入による拡張性、柔軟性、コスト削減が期待されています。レノボのソリューションは、これらのニーズに応えるための強力なツールです。 迅速なAI導入と仮想化基盤(ThinkAgile HCI) レノボの ThinkAgile HCIソリューションは、エッジからクラウドまであらゆるワークロードや、Nutanix GPT-in-a-box、Nutanix Edge AI、VMware Data Center、Azureクラウドサービスといった AIアプリケーションを容易に実行できるよう最適化されています。また、Microsoft、Nutanix、VMware と事前に統合されたソリューションが提供されるため、選択肢も柔軟、かつ、迅速な導入が可能です。さらに、データセンターの AIトレーニングと推論、エッジAI推論、データ分析、機械学習モデリングなど、複数のユースケースに対応し、多くのコンピュートと低コストを実現します。 仮想化基盤の移行とAIアプリケーション(ThinkAgile HX) ThinkAgile HXソリューションは、KVM をベースにした10年以上の歴史を持つ仮想化ソフトで多数の VM移行の実績があります。直感的な 1-Click管理が可能で、簡易なシングル・コンソール「Prism」でのエンドツーエンドの管理、監視と修復が行えます。また、アプリケーションの必要性に合わせた柔軟なシステム拡張やデータ保護が可能です。 生成AIソリューション(GPT-in-a-Box) GPT-in-a-Box は、Nutanix認定設計の AIターンキーソリューションで、Nutanix Cloud Infrastructure や Unified Storage、AI Infrastructure を統合しています。生成AI を迅速かつ簡単に導入・管理できるため、モデルのトレンドや変更にも迅速に対応できます。主なユースケースとしては、データセキュリティとプライバシーを管理する生成AIチャットボット、コード生成、コンテンツ作成、知財保護などが挙げられます。 仮想化基盤の統合とクラウド連携(ThinkAgile MX) ThinkAgile MX は、Hyper-Vベースの仮想化基盤で、Azureクラウドと連携した高可用性とデータ保護を提供します。仮想デスクトップ(AVD)をオンプレとクラウドでシームレスに統合でき、ネットワークやデータ主権の課題を克服することが可能です。小規模スイッチレス構成にも対応しているため、スモールスタートが可能です。 お客様事例:大阪回生病院様 大阪回生病院様は、電子カルテを含む部門システムの移行という大規模なプロジェクトに直面しました。プロジェクトの成功には、厳しいスケジュール内での実施とシステム停止を最小限に抑えることが課題でした。レノボの Professional Service部隊は迅速な対応と高い専門性を発揮し、半日間のシステム停止でデータ移行を完了させ、短期間での安定稼働を実現しました。 具体的なサービス内容としては以下が挙げられます。 コンサルティングサービス 現状調査と分析:ツールを使って現在の環境を調査し、課題や問題を明確化。 設計サービス:詳細なインフラ設計と、実績に基づいた策を提案。 ワークショップ:ビッグデータ活用やクラウド移行など、特定のテーマに応じたワークショップを開催。 移行支援サービス 移行アセスメント:現行環境の評価を行い、最適な移行方法を策定。 データマイグレーション:安全かつ効率的にデータを新しい環境に移行。 クラウド移行:ハイブリッドやプライベートクラウドへの移行を包括的にサポート。 プロジェクトマネジメントサービス プロジェクト計画:スコープ、スケジュール、リスク管理計画を包括的に作成。 定例会議の開催:進捗確認や課題の解決策を議論し、プロジェクトを円滑に進行。 品質管理とリスク管理:クロスチェック体制を確立し、リスクを分析・軽減。 ※詳細な内容につきましては以下のリンク先にてご確認ください。 GPT-in-a-Box 2.0 発表 : GenAI を活用する4つの方法(Nutanixサイト) 導入事例 - 大阪回生病院(Lenovoサイト) AI PCによるこれからの世界 クラウドとエッジAI の活用によりユーザーは作業を効率よくこなし、時間の使い方を変革することができます。具体的には、文章の読解サポートやリアルタイム翻訳、AIベースの画像編集などが可能となり、ビジネスでもその活用範囲が広がっています。AI による恩恵は「どのように時間を使うか」を変えることにあります。 小規模言語モデル(SLM)と大規模言語モデル(LLM)の違いも大きなポイントです。LLM は主にパブリッククラウドやデータセンターで動作し、大規模なリソースを消費します。一方、SLM はクライアントデバイスやエッジコンピューティングで動作し、小規模なリソースでの運用が可能です。この違いにより、クライアントデバイスでも生成AI の恩恵を受けられるようになります。 パーソナライズされた ”ローカルAI” により、業務の効率化が進みます。個人ごとのナレッジベースが作成され、情報検索、サマリ作成、文章のブラッシュアップなどをサポートします。また、PC操作のアシスタントとして、デバイス設定のコントロールや構成情報の迅速な確認、トラブルシューティングなどが可能です。 クラウドベースの AIガバナンスも重要なポイントです。クライアントとクラウドのインターフェイスにおいては、データのロケーション、コスト、パフォーマンスなどを考慮する必要があります。パーソナルナレッジベース(PKB)によるデータ管理が強化され、ローカルでの安全なデータ管理が可能です。 SLM由来の AI体験をオンデバイスで実現するための新しい WindowsPC が登場します。自然言語による処理や OCR、イメージの超解像度処理など、さまざまな AI機能が標準搭載され、コンピューティングパワーがユーザーに寄り添い、効率的な作業をサポートします。 AI の進化により私たちの作業効率が飛躍的に向上し、時間の使い方も大きく変わることが期待されます。 一部展示 まとめ 今後どのようにビジネスにもたらしていくのか、またもたらされるのか、楽しみですね! お問い合わせ エヌアイシー・パートナーズ株式会社技術企画本部E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp .highlighter { background: linear-gradient(transparent 50%, #ffff52 90% 90%, transparent 90%); } .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; } .btn_A{ height:30px; } .btn_A a{ display:block; width:100%; height:100%; text-decoration: none; background:#eb6100; text-align:center; border:1px solid #FFFFFF; color:#FFFFFF; font-size:16px; border-radius:50px; -webkit-border-radius:50px; -moz-border-radius:50px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #eb6100; transition: all 0.5s ease; } .btn_A a:hover{ background:#f56500; color:#999999; margin-left:0px; margin-top:0px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #f56500; } .bigger { font-size: larger; }

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