2021年12月

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【てくさぽBLOG】Azure Stack HCIを導入してみた Vol.1 -Azure Stack HCI構築編-

こんにちは。
てくさぽBLOGメンバーの宮里です。

今回はAzure Stack HCIの検証をしてみたので3回シリーズで検証で得られた知見をお伝えします。
検証の目的は、Azure Stack HCIの構築・管理・クラウドとの連携をどのような手順でおこなうのか、使いやすいのか、を実機を使って体感してみることです。

今回は3回シリーズの1回目で、Windows Server 2019の2台をAzure Stack HCIとして構築した手順をご紹介します。

Azure Stack HCIを導入してみた Vol.1 -Azure Stack HCI構築編- *本編
Azure Stack HCIを導入してみた Vol.2 -管理機能編-
Azure Stack HCIを導入してみた Vol.3 -Azureと連携編-
 

Index


 

はじめに

まず、Azure Stack HCIについて簡単に説明します。現在のAzure Stack HCIは2種類あります。1つはクラウドのAzureがサブスクリプションで提供する専用OSを利用するタイプ、もう1つはWindows Serverで提供される機能を利用するタイプです。今回は後者で検証します。
Windows Server が持つ仮想化機能のHyper-VとSDS(Software defined Storage)機能のS2D(ストレージスペースダイレクト)で、外部ストレージを使用しない仮想基盤であるHCI(ハイパーコンバージドインフラ)を実現します。

私は実機を使った検証や構築は初めての経験になります。そのため、うまくできるのか不安な気持ちと楽しみの気持ちの半々で挑みました。

検証機につきましては、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ様から実機をお借りして行いました。
レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ様、ありがとうございます!

今回の検証環境の概要図はこちらになります。お借りしたAzure Stack HCIのハードウェアはLenovo ThinkAgile MXの2ノード(以下、MXサーバー)になります。もう1台、周辺サーバー用にSR630(以下、Hyper-Vサーバー)もあります。オンプレ側はこれら物理サーバー3台を使用して検証を行いました。



 

1. 事前準備

MXサーバーでの構築検証の前に以下を実施しておきます。物理サーバーへのWindows Server 2019インストールには、XClarity Controllerの仮想ファイル(ISOイメージ)のマッピング機能を利用したのでインストール用メディアを用意する必要はありませんでした。

  • Hyper-VサーバーにWindows Server 2019 構築。周辺サーバーを仮想マシンで構築するためHyper-Vを有効にします。
  • MXサーバーの2台にWindows Server 2019 構築。ADドメインにメンバーサーバーとして参加しておきます。
  • 以下の2台の周辺サーバーをSR630のHyper-Vサーバー上に仮想マシンで構築します。
    - 周辺サーバー1:Active Directory ドメインコントローラ(以下、ADサーバー)
    - 周辺サーバー2:Windows Admin Centerサーバー(以下、WACサーバー)*Azure Stack HCIの管理をWACサーバーから行います。WACサーバー自体の構築手順は第2回のブログでお伝えします。


 

2. MXサーバー環境構築

2-1. 必要なコンポーネントの追加

WACサーバーにて、ドメインのadministratorアカウントでMXサーバーに接続します。

「役割と機能」にて”Hyper-V”、”データ重複排除”、”Data Center Bridging”、”フェールオーバークラスタリング”の4つの役割と機能を選択してインストールします(2台とも)。

4つの役割と機能を選択すると関連する必要なコンポーネントもまとめてインストールされます。

2-2. ネットワークの設定

今回設定したAzure Stack HCIのネットワーク構成は以下になります。2台のノード間は直接接続し、外部ネットワーク用の物理スイッチとの接続は各ノードとも1ポートです。

今回のネットワーク設定は「Microsoft Storage Spaces Direct (S2D) Deployment Guide」(以下、デプロイメントガイド)という資料を参考にしました。英語資料ですが接続構成毎に詳細に解説してありますので、ぜひMXサーバー構築の際には一読されることをおすすめします。今回はデプロイメントガイド43ページからの「RoCE: 2-3 nodes, direct-connected」という箇所を参考にしました。

MXサーバーにリモートデスクトップ接続して以下の設定作業を行います。2台ありますのでそれぞれで設定します。

以下はホストOSが認識しているネットワークアダプターです。この後、PowerShellで設定していくので、コマンドの入力をしやすくするために「Slot4 ポート1」「Slot4 ポート2」と言う名前になっているMellanoxアダプターの名前を変更します。

”pNIC1-Port1”、”pNIC1-Port2”とそれぞれ変更しました。

続いて”IBM USB Remote NDIS Network Device”を無効にします。これが有効のままだとこの後のフェールオーバークラスタの設定ウィザードでエラーになるためです。

ここからPowerShellで設定します。デプロイメントガイド49ページに沿って実行していきます。以下の設定を行いました。

  • DCBXプロトコルのブロック(Set-NetQosDcbxSettingコマンド)Set-NetQosDcbxSetting
  • 帯域制御(QoS)の設定(New-NetQosPolicyコマンド)
  • SMB-Directのフローコントロールの有効化(Enable-NetQosFlowControlコマンド)
  • その他通信のフローコントロールの無効化(Disable-NetQosFlowControlコマンド)
  • 通信制御をノード間通信用に適用(Enable-NetAdapterQosコマンド)
  • 最低帯域の設定 – SMB-Directは50%、Cluster-HBは1%(New-NetQosTrafficClassコマンド)
  • Mellanoxアダプターのフロー制御を無効にする(Set-NetAdapterAdvancedPropertyコマンド)
PS C:\Users\Administrator> Set-NetQosDcbxSetting -InterfaceAlias “pNIC1-Port1” -Willing $False

確認

この操作を実行しますか?

Set-NetQosDcbxSetting -Willing $false -InterfaceAlias “pNIC1-Port1”

[Y] はい(Y)  [A] すべて続行(A)  [N] いいえ(N)  [L] すべて無視(L)  [S] 中断(S)  [?] ヘルプ (既定値は “Y”): y

PS C:\Users\Administrator> Set-NetQosDcbxSetting -InterfaceAlias “pNIC1-Port2” -Willing $False

確認

この操作を実行しますか?

Set-NetQosDcbxSetting -Willing $false -InterfaceAlias “pNIC1-Port2”

[Y] はい(Y)  [A] すべて続行(A)  [N] いいえ(N)  [L] すべて無視(L)  [S] 中断(S)  [?] ヘルプ (既定値は “Y”): y

PS C:\Users\Administrator> New-NetQosPolicy -Name “SMB” -NetDirectPortMatchCondition 445 -PriorityValue8021Action 3

Name           : SMB
Owner          : Group Policy (Machine)
NetworkProfile : All
Precedence     : 127
JobObject      :
NetDirectPort  : 445
PriorityValue  : 3

PS C:\Users\Administrator> New-NetQosPolicy -Name “Cluster-HB” -Cluster -PriorityValue8021Action 7

Name           : Cluster-HB
Owner          : Group Policy (Machine)
NetworkProfile : All
Precedence     : 127
Template       : Cluster
JobObject      :
PriorityValue  : 7

PS C:\Users\Administrator> New-NetQosPolicy -Name “Default” -Default -PriorityValue8021Action 0

Name           : Default
Owner          : Group Policy (Machine)
NetworkProfile : All
Precedence     : 127
Template       : Default
JobObject      :
PriorityValue  : 0

PS C:\Users\Administrator> Enable-NetQosFlowControl -Priority 3

PS C:\Users\Administrator> Disable-NetQosFlowControl -Priority 0,1,2,4,5,6,7

PS C:\Users\Administrator> Enable-NetAdapterQos -Name “pNIC1-Port1”

PS C:\Users\Administrator> Enable-NetAdapterQos -Name “pNIC1-Port2”

PS C:\Users\Administrator> New-NetQosTrafficClass “SMB” -Priority 3 -BandwidthPercentage 50 -Algorithm ETS

Name                      Algorithm Bandwidth(%) Priority                  PolicySet        IfIndex IfAlias

—-                       ———       ————        ——–                     ———          ——- ——-
SMB                       ETS              50                      3                               Global

PS C:\Users\Administrator> New-NetQosTrafficClass “Cluster-HB” -Priority 7 -BandwidthPercentage 1 -Algorithm ETS

Name                      Algorithm Bandwidth(%) Priority                  PolicySet        IfIndex IfAlias

—-                      ——— ———— ——–                  ———        ——- ——-

Cluster-HB                ETS       1            7                         Global

PS C:\Users\Administrator> Set-NetAdapterAdvancedProperty -Name “pNIC1-Port1” -RegistryKeyword “*FlowControl” -RegistryValue 0

PS C:\Users\Administrator> Set-NetAdapterAdvancedProperty -Name “pNIC1-Port2” -RegistryKeyword “*FlowControl” -RegistryValue 0

PS C:\Users\Administrator>

次にHyper-Vマネージャーで仮想スイッチを作成します。Hyper-Vマネージャーは[スタート] ボタン-[管理ツール] -[Hyper-V マネージャー] で実行します。
右ペインの[操作] メニューから”仮想スイッチマネージャー”を開き、”新しい仮想ネットワークスイッチ”を選択して、仮想スイッチの種類として”外部”を選択します。

仮想スイッチを以下のように設定して作成します。

  • 仮想スイッチの名前:S2DSwitch
  • 仮想スイッチの種類:”外部ネットワーク”、物理スイッチに接続している物理NICを選択
  • ”管理オペレーティングシステムにこのネットワークアダプターの共有を許可する”にチェック

すると、”vEthernet(S2DSwitch)”という名前のHyper-v Virtual Ethernet Adapterが作成されました。これがホストOSが利用するネットワークアダプターになります。

次に再びPowerShellで設定を行います。デプロイメントガイド50ページに沿って実行していきます。以下の設定を行いました。

  • MellanoxアダプターへのRDMA有効化(Enable-NetAdapterRDMAコマンド)
  • Intelアダプター(em1)へのRDMA無効化(Disable-NetAdapterRDMAコマンド)
PS C:\Users\Administrator> Enable-NetAdapterRDMA -Name “pNIC1-Port1”

PS C:\Users\Administrator> Enable-NetAdapterRDMA -Name “pNIC1-Port2”

PS C:\Users\Administrator> Disable-NetAdapterRDMA -Name “em1”

続いてこの”vEthernet(S2DSwitch)”にホストOS用の固定IPを設定します。

また、物理スイッチに接続した物理NIC(em1)のプロパティを表示し、”インターネットプロトコル バージョン4(TCP/IP V4)”のチェックボックスがオフでIPアドレスが設定できないことを確認します。

続いてノード間通信用に直接接続しているMellanoxの物理NICに固定IPを設定します。外部ネットワークと接続しないのでデフォルトゲートウェイは指定しません。

最後に、設定した固定IPにpingコマンドが正常に実行されればOKです。

以上で本章の最初に示したネットワーク構成になりました。

2-3. フェールオーバークラスタの構成

引き続きMXサーバーにリモートデスクトップ接続して設定を進めます。フェールオーバークラスターマネージャーは[スタート] ボタン-[管理ツール] -[フェールオーバークラスターマネージャー] で実行します。起動したら、右ペインの[操作] メニューから”構成の検証”をクリックします。

「構成の検証ウィザード」が起動します。MXサーバー2台が選択されていることを確認して「次へ」をクリックします。

テストオプション画面で「すべてのテストを実行する」を選択し、次の確認画面を進みます。

下図のように”検証済み”、”成功”と表示されればテストは完了です。「検証されたノードを使用してクラスターを今すぐ作成する」にチェックを入れて完了します。続けてクラスターの作成ウィザードが始まります。

「クラスタ名」と「クラスタ用IPアドレス」を入力し、次の画面で確認します。

クラスタの作成ウィザードが正常に完了したことを確認します。

続いて、作成したクラスタ名を右クリックし、”クラスタークォーラム設定の構成”を選択します。

クラスタクォーラム構成ウィザードを実行します。構成オプション選択画面では”クォーラム監視を選択する”を選択します。

続いて監視の選択画面では”ファイル共有監視を構成する”を選択します。そして次の画面で利用する共有フォルダのぱすを入力します。今回は事前構築したADサーバー(サーバー名:AD01)上に作成した共有フォルダ(¥¥AD01¥quorum)を指定します。

指定した項目を確認して設定を進めます。正常に構成されたことが確認できました。

フェールオーバークラスタマネージャーにて、両方のノードが稼働中であることを確認したらここまでは完了です。

躓きポイント:

この”クラスタークォーラム設定の構成”の設定で1点躓いたのでご紹介します。
最初に実行した際にウィザードの最後で以下のようなエラーとなりました。

調べると共有フォルダのアクセス権が不足していました。作成した共有フォルダのプロパティ画面の「セキュリティ」タブで2台のコンピュータ名とクラスタ名の3つをコンピュータアカウントとしてアクセス権を”フルコントロール”にして追加します。

この後にクラスタクォーラム構成ウィザードを再度実行したら正常に構成されました。

2-4. ディスクの構成(S2Dの有効化)

リモートデスクトップ接続したまま、引き続きS2D(記憶域スペースダイレクト)を有効にしてディスクの構成を行います。まず「ディスクの管理」ツールで各ディスクが以下のように”未割り当て”となっていることを確認します。

PowerShellでS2Dを有効にします。”Enable-ClusterStorageSpacesDirect”コマンドを実行します。

PS C:\Users\Administrator> Enable-ClusterStorageSpacesDirect
確認この操作を実行しますか?ターゲット ’クラスターの記憶域スペース ダイレクトを有効にします’ で操作’nicp-cluster’を実行しています。[Y] はい(Y)  [A] すべて続行(A)  [N] いいえ(N)  [L] すべて無視(L)  [S] 中断(S)  [?] ヘルプ (既定値は “Y”): yNode        EnableReportName
——-       ————————
NICP01   C:\WIndows\Cluster\Reports\EnableClusterS2D on 2021.11.11-14.55.16.htm
PS C:\Users\Administrator>

フェールオーバークラスターマネージャーにて、新しくプールとクラスター仮想ディスク(ClusterPerformanceHistory)が作成されて、どちらもステータスがオンラインであることを確認します。

2-5. ボリューム作成

ここからWACサーバーで設定していきます。
WACサーバーにてクラスタを登録してから、クラスタに接続して作成します。

ボリューム画面から「作成」をクリックし、名前とサイズを入力します。今回はtest-vol01という200GBのボリュームを作成しました。

しばらくするとボリュームが作成されます。状態がOKになっていれば利用できます。

プロパティを確認します。作成直後はこのような状態になります。

フェールオーバークラスターマネージャーからも確認してみます。このようにクラスタの共有ボリュームとして作成されていることが確認できました。

以上で共有ストレージを持たない2ノードのクラスタ構成で共有ディスクが作成できました。

これで仮想マシンを作成できるようになりました。

仮想マシンの作成やMXサーバーでの管理機能について検証してみた内容は第2回のブログでお伝えします。

 

さいごに

実機での検証は所々うまく動作せず、調べたり聞いたりと試しながらでしたが6時間ほどで検証は成功しました!
実際にXClarity Controllerを使ってみると操作性も良く、Enterpriseへアップグレードすることによる仮想ドライブのマッピングも便利でした。

Windows Admin Centerではインターフェースが分かりやすかったので、まだまだ触り始めの私でも十分理解出来ました。

個人的にはネットワークの設定辺りで躓くことが多かったです。参考にした手順書を見習いながら設定を進めましたがうまくいかないこともあり、一つ一つ調べながらの作業となりました。

もう少しネットワークの勉強が必要ですね。

 

構築編は以上になります。
如何でしたでしょうか、次は管理機能編になりますので是非ご覧ください。

 

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エヌアイシー・パートナーズ株式会社
技術支援本部
E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

 

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2025年10月29日

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2025年10月22日

今こそ着手すべきセキュリティ対策:サイバーレジリエンス法(CRA)とSBOMの関係

公開日:2025-10-22 目次 はじめに:CRAとSBOMがもたらす変革 CRAが企業に課す義務とタイムライン SBOMの必要性・重要性:CRA対応を超えて CRAとSBOMの具体的な関係 SBOM生成・活用ツールのご紹介 まとめ:SBOMはCRA準拠と持続的な品質維持の鍵 お問い合わせ はじめに:CRAとSBOMがもたらす変革 「サイバーレジリエンス法(CRA)」は、EU市場で流通する「デジタル要素を持つ製品」(ハードウェア、ソフトウェア、IoTデバイスなど)のセキュリティ水準向上を目指し、EUが策定した新たな規制です。この法規制への対応において、中核的な役割を果たすのが「SBOM(Software Bill of Materials:ソフトウェア部品表)」です。 SBOMは、CRA対応に不可欠な構成要素であると同時に、本来ソフトウェアの脆弱性管理やセキュリティ維持を実現するための根本的な情報基盤です。CRAの有無にかかわらず、自社製品の安全性と品質管理の観点から、その導入は急務と言えます。 本記事では、CRA対応に求められるSBOMの具体的な要件と、それが企業のセキュリティにもたらす本質的な貢献についてご説明いたします。 CRAが企業に課す義務とタイムライン CRAは、製品開発の設計段階(Secure by Design)からのセキュリティ考慮を徹底し、製品提供後の脆弱性管理までを一連の義務として企業に課します。主な要件は以下のとおりです。 Secure by Designの文書化:設計段階でセキュリティを考慮した証拠を文書として整備し、補完すること。 脆弱性の特定と報告:製品に含まれる脆弱性を特定・文書化し、迅速に公開する義務。 SBOMの整備:製品構成を「一般的な形式で機械可読」な形で作成し、技術文書の一部とすること。 特に日本企業が留意すべき適用スケジュールは以下の通りです。 日付 義務内容 内容 2026年9月11日 脆弱性およびインシデントの報告義務の適用開始 悪用された脆弱性やセキュリティインシデントについて、EU内の当局へ24時間以内に報告することが求められます。 2027年12月11日 CRA全面施行、CEマーク非取得製品の販売禁止 この日以降、CRAの全要件を満たしCEマークを取得しない製品は、EU市場での販売が原則として禁止されます。 SBOMの必要性・重要性:CRA対応を超えて SBOMは、ソフトウェアに含まれるすべてのコンポーネントや依存関係を網羅的に記録し、脆弱性発生時の迅速な影響範囲の特定と市場対応を可能にするリストです。 2021年12月のLog4j問題*1が示したように、SBOMの有無は企業の対応速度を決定づけます。SBOMが整備されていれば、脆弱性の影響範囲を素早く特定し、迅速な対応が可能となります。逆にSBOMがなければ、企業は重大な潜在的脆弱性を抱えた製品を市場に出し続け、ユーザーのセキュリティリスクを増大させることになります。 このように、CRAの法的要求以前に、SBOMは製品構造を把握し、リスクを継続的に管理するための不可欠なツールです。 *1.脆弱性の重大度を示すCVSSスコアが10点中10点であった、極めて重大な脆弱性。 CRAとSBOMの具体的な関係 CRAは、SBOMを技術文書の一部として位置づけ、「製品の最上位レベルの依存関係を網羅し、一般的に使用される機械可読な形式で作成すること」を義務付けています(附属書I、Part II (1))。 脆弱性への迅速な対応の根幹 SBOMがなければ、製品に含まれるオープンソースの脆弱性情報を把握できず、CRAが求める迅速な脆弱性公開と対応(ユーザーやWebサイトでの情報提供)は実現困難です。CRAが求める「脆弱性を速やかに提出せよ」という要求に応えるための基盤情報こそがSBOMです。 技術文書としての準拠証明 CRAでは、市場監査当局から要請があった場合、製品が要求事項に準拠していることを証明するための情報・文書の提供が義務付けられています。SBOMは、「Secure by Design」の設計思想と継続的な脆弱性管理が実施されていることの客観的な証拠として、極めて重要な役割を果たします。 SBOMは、ソフトウェアの構造把握による脆弱性管理という主目的とともに、CRA準拠を達成するための重要な鍵となります。 SBOM生成・活用ツールのご紹介 CRA準拠のためには、製品の提供形態や開発プロセスに応じ、適切なツールを利用してSBOMを効率的かつ正確に生成・管理する必要があります。 ソースコードを所持している場合:SCA(ソフトウェア・コンポジション解析) オープンソース活用が不可欠なソフトウェア開発では、使用しているライブラリと、それに内在する脆弱性を把握するために、「SCA(Software Composition Analysis/ソフトウェア・コンポジション解析)」が必要です。 ソリューション:HCL AppScan on Cloud の SCA 機能 HCL AppScan on Cloud の SCA 機能は、ソースコード内の依存関係ファイルを解析し、ソフトウェア内のOSSコンポーネントを検出、脆弱性を持つものを特定します。 OSS情報の検出と脆弱性特定:ソースコードからOSS情報を検出し、脆弱性を持つコンポーネントを特定します。 業界標準フォーマット対応:SBOM出力の業界標準の一つであるSPDX 2.3フォーマットに対応。これはCRAが要求する「一般的に使用され、機械可読な形式」でのSBOM作成に貢献します。 バイナリデータからSBOMを生成する場合 組み込みソフトウェアやファームウェア、あるいはサプライヤーから受け取ったソースコードがない(またはアクセスできない)バイナリデータのセキュリティを検証したい場合に有効なのが、バイナリ解析ツールです。 ソリューション:SBOMスキャナ サイエンスパーク社の「SBOMスキャナ」は、以下のユニークな特色を持ちます。 バイナリデータからのSBOM生成: PCアプリケーションやWebサイトだけでなく、監視カメラ、ネットワーク機器、IoTデバイスなどの組み込みソフトウェアのバイナリデータからも、簡単にSBOMを生成します。 脆弱性レポートの生成:生成したSBOM情報(OSSのベンダー、プロダクト、バージョン)とCVE(Common Vulnerabilities and Exposures:脆弱性に付与される識別番号)を突き合わせ、脆弱性レポートを迅速に生成します。 オフライン対応:オフライン環境での利用が可能であり、機密性の高い環境でも安心して利用できます。 まとめ:SBOMはCRA準拠と持続的な品質維持の鍵 CRAの適用期限が目前に迫る今、SBOMによる効率的な脆弱性管理が、CRA準拠を成功させる鍵です。 SBOMは単なる法対応のための手段ではなく、企業が持続的にソフトウェアの品質を維持し、安全な製品を市場に提供するための基本情報基盤です。 法施行に向けたタイムラインを強く意識し、本記事で紹介したような適切なツールを活用して、迅速にSBOMの整備に着手することが、企業の競争力維持に不可欠です。 ご紹介したソリューション 【HCL AppScan on Cloud】 HCL AppScan(エヌアイシー・パートナーズ株式会社 サイト (AppScan 全般)) HCL AppScan on Cloud(HCLSoftware サイト(開発元)) ※HCL AppScan on Cloud の SCA 機能は、HCL AppScan on Cloudのオプションです。 【SBOMスキャナ】 SBOMスキャナ(エヌアイシー・パートナーズ株式会社 サイト) SBOMスキャナ(株式会社サイエンスパーク サイト(開発元)) お問い合わせ 上記製品についてのお問い合わせ、ご説明のご依頼、お見積り依頼など、エヌアイシー・パートナーズまでご相談ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社技術企画本部E-mail:voice_partners@niandc.co.jp   .bigger { font-size: larger; 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2025年10月10日

現地からお届け!【参加レポート】IBM TechXchange 2025 Orlando

公開日:2025-10-10 こんにちは。 現在エヌアイシー・パートナーズ 技術企画本部のメンバーで、アメリカのオーランドで開催されている「IBM TechXchange 2025」に参加しています。 (現地時間:2025年10月9日、日本時間:2025年10月10日時点) 本記事では 現地からの速報 として、このイベントの概要や見どころ、最新情報をお伝えいたします。 目次 イベント概要 IBM Techxchange 2025 主要メッセージ - 1. Anthropicとのパートナーシップ発表 - 2. コード開発AI Agent「Project Bob」 - 3. AI基盤のための「Project Infragraph」 AI Accelerator “Spyre” Observability さいごに お問い合わせ イベント概要 IBM TechXchange は世界各国のIBMファンが集う年に1度の技術者向けイベントで、今年は3回目となりました。 年々規模も参加者も拡大しており、IBM TechXchange 2025 では、1,800以上の技術者向けセッションがあり、その中で400以上のハンズオンラボやデモが展開されています。 今年はアメリカのフロリダ州にあるオーランドの Orange Country Convention Center にて10月6日から10月9日の4日間で開催中で、日本から100名近くの方々が参加しています。 今年のテーマは「we are GO / Explore Build Launch 」です。 IBM Techxchange 2025 主要メッセージ TechXchange 2025の基調講演では、AIエージェントを活用・展開するために必要となる4つの要素を紹介していました。 この4つの要素のうちEcosystem・Developer Tools・AI infrastructure managementについてお伝えします。 Ecosystem IBMが単独でAIエージェントを開発・展開するのではなくパートナーシップやIBMパートナーがAIエージェントを開発・運用することでOpenな展開をしていくという方針となります。 この方針を実現するためにAgent Connectプログラムを展開しており、多数のAIエージェントを早期に提供することを目指しています。 Developer Tools Developer Toolsとしてドメインエージェントの提供があります。 ドメインエージェントとは、業務特化型のエージェントを指します。例えば購買業務に特化したエージェントであったり、人事業務に特化したエージェントです。 AI infrastructure management AIを利用する上で必要となる基盤の管理を指します。これを実現するためにProject “Infragraph” というプロジェクトでソリューション提供を目指しています。   他にも、TechXchangeでは様々な新しい発表がありました。その発表の中から今後大注目となる3点について共有します。 1.  Anthropicとのパートナーシップ発表 既に日本でもニュースとなっているので認識されている方も多いと思いますが、Anthropicとのパートナーシップの発表がありました。 IBMはAIのガバナンス、セキュリティ、オブザーバビリティ分野でソリューションを提供しており、これがIBMの強みとなっています。Anthropicとの協業は、この強みを背景とした補完的なパートナーシップであると思われます。 このパートナーシップの目的は、LLMであるClaudeをIBMソリューションに組み込むことだけではありません。企業ユースでAIエージェントを開発・運用する時に検討が必要となる要素を体系化した「Architecting secure enterprise AI agents with MCP」をIBMが作成し、Anthropicがそれを検証する協業も行っています。 このガイドを参照してAIエージェントを開発することで、今後拡大が見込まれるAIエージェントを安全かつ安心して活用できるベースとすることができます。 2.  コード開発AI Agent「Project Bob」 統合開発環境(IDE)をエージェント型で提供する「Project Bob」が発表されました。 このニュースと共にかわいらしいマスコットのBobもお披露目になりました。 Project Bobを利用することで、コードをバージョンアップするための設計、テストの自動化、本番運用、コンプライアンス維持と開発のライフサイクル全体をAIエージェントを用いて自動化することができます。 Project Bobは、発表と共にPublicプレビュー段階に入りました。 開発者のワークフロー負荷を軽減してくれるProject Bob の提供開始が楽しみですね! 3.  AI基盤のための「Project Infragraph」 HashiCorpが主体となって開発している基盤自動化のためのプロジェクトです。 詳細は不明ですが、以下の実現を目指しています。 サイロを横断した統合インサイト クラウドインフラストラクチャーリソースを単一のビューで把握できます。 実用的なインテリジェンス コストの最適化、ガバナンスの強化、リスクの軽減に役立つコンテキストを提供します。 自動化の基盤 インフラストラクチャークラウド全体にわたる、次世代のインテリジェントなAI駆動型運用を実現します。 AI Accelerator “Spyre” IBM Spyre Accelerator はエンタープライズワークフロー向けのAIソリューションを提供し、AIサービスを簡単にインストール・構成・移動できる統合された推論プラットフォームとアクセラレートされたインフラストラクチャーを備えています。 Spyreのユースケースとしては、IT運用、開発、ERP、銀行・金融、ヘルスケア、保険、公共分野など、様々な業界でデジタルアシスタント、データ・コンテンツ管理、ディーププロセス統合などのプリビルドAIサービスを提供します。 Observability AI Firstとして各種機能提供、Intelligent、Integrated experienceとしてUIやDataレイヤーの統合がされるという情報が共有されました。 またAIキーワードとしてはLLMやAIのワークロードをInstanaでObservabilityする機能が2025 4Qのロードマップとして示されました。 さいごに 2日目の夜のお楽しみとして「Evening Entertainment at Universal Orlando Resorts Islands of Adventure」が開催されました。 世界各国から集まった技術者とともに過ごした Universal Orlando Resorts Islands of Adventure での一夜は格別な体験となりました。 さて、本日、来年のTechXchangeがアメリカ ジョージア州の「アトランタ」で開催されることが正式に発表されました。 次回のイベントにも期待が高まります! お問い合わせ エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術企画本部 E-mail:voice_partners@niandc.co.jp   .bigger { font-size: larger; } .highlighter { background: linear-gradient(transparent 50%, #ffff52 90% 90%, transparent 90%); } .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; } .btn_A{ height:30px; } .btn_A a{ display:block; width:100%; height:100%; text-decoration: none; background:#eb6100; text-align:center; border:1px solid #FFFFFF; color:#FFFFFF; font-size:16px; border-radius:50px; -webkit-border-radius:50px; -moz-border-radius:50px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #eb6100; transition: all 0.5s ease; } .btn_A a:hover{ background:#f56500; color:#999999; margin-left:0px; margin-top:0px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #f56500; } .table { border-collapse: collapse; border-spacing: 0; width: 100%; } .td { padding: 10px; vertical-align: top; line-height: 1.5; } .tbody tr td:first-child { font-weight: bold; width: 20%; } .tbody tr td:last-child { width: 80%; } .ul { margin: 0 !important; padding: 0 0 0 20px !important; } .ol { margin: 0 !important; padding: 0 0 0 20px !important; } .tr { height: auto; } .table { margin: 0; } *, *:before, *:after { -webkit-box-sizing: inherit; box-sizing: inherit; } .html { -webkit-box-sizing: border-box; box-sizing: border-box; font-size: 62.5%; } .btn, a.btn, button.btn { font-size: 1.6rem; font-weight: 700; line-height: 1.5; position: relative; display: inline-block; padding: 1rem 4rem; cursor: pointer; -webkit-user-select: none; -moz-user-select: none; -ms-user-select: none; user-select: none; -webkit-transition: all 0.3s; transition: all 0.3s; text-align: center; vertical-align: middle; text-decoration: none; letter-spacing: 0.1em; color: #212529; border-radius: 0.5rem; } a.btn--orange { color: #fff; background-color: #eb6100; border-bottom: 5px solid #b84c00; } a.btn--orange:hover { margin-top: 3px; color: #fff; background: #f56500; border-bottom: 2px solid #b84c00; } a.btn--shadow { -webkit-box-shadow: 0 3px 5px rgba(0, 0, 0, .3); box-shadow: 0 3px 5px rgba(0, 0, 0, .3); }

2025年10月06日

【イベントレポート】watsonx Orchestrate テクニカルワークショップ第二回 開催しました

公開日:2025-10-06 こんにちは。てくさぽブログメンバーの高村です。 2025年9月24日に第2回「watsonx Orchestrate テクニカルワークショップ」を開催しました。 第一回(7月開催)では、アップデートされた watsonx Orchestrate の基本的な使い方をご紹介しました。詳しくは、ブログ記事「【イベントレポート】watsonx Orchestrate テクニカルワークショップ第一回 開催しました」をご覧ください。 今回の第二回では、Agent Development Kit(以下、ADK) を用いた、Pythonによるエージェント開発のハンズオンを実施しました。 また、第1回同様、ハンズオン終了後にはグループに分かれてワークショップを行いました。参加者様同士が、日々の業務で抱えている課題を洗い出し、AIを活用して解決できる方法についてディスカッションし、その結果を発表する時間を設けました。参加者同士のコミュニケーションも活発に行われ、有意義な時間となりました。 それでは、当日の様子をご紹介します。 目次 watsonx Orchestrate概要 watsonx Orchestrateハンズオン- Agent Development Kitを用いたエージェント開発 ワークショップ まとめ お問い合わせ watsonx Orchestrate概要 このセッションでは、watsonx Orchestrate概要、ユースケース、ご提供プランをご紹介しました。 watsonx Orchestrateでは、ユーザーの目的や業務に合わせたエージェント開発が可能です。開発方法としては、ローコード と コーディング の両方が提供されており、ニーズに応じて選択できます。 今回のハンズオンで使用して頂く Agent Development Kit(ADK) および watsonx Orchestrate Developer Edition は、コーディングによるエージェントやツールの開発を支援するための環境です。Toolは Python または OpenAPI 定義によって開発でき、高度な実装やデバッグも柔軟に行えます。 watsonx Orchestrateのご提供プランは、Essentials Agentic、Standard Agentic、Premium Agenticの3種類があり、特に最近ご質問の多いEssentialsとStandardの規模感と費用感についても目安をご紹介させて頂きました。 watsonx Orchestrateハンズオン – Agent Development Kitを用いたエージェント開発 ハンズオンでは、ADK と watsonx Orchestrate Developer Edition を使い、実際にエージェント開発を体験していただきました。 参加者には事前に IBM Technology Zone(以下、Techzone) の ADK 環境を予約していただき、VSCode がインストールされた環境で開発を進めました。VSCode上でADKを利用し、完成したエージェントを watsonx Orchestrate Developer Edition にインポートして動作確認を行う流れです。 実施内容 Tool・Agent の作成 watsonx Orchestrate Developer Editionで Agent の動作確認 Knowledge を使用する Agent の作成 内部基盤モデルの追加 Flow の作成 実施した内容の中でTool、エージェントの作成とwatsonx Orchestrate Developer Editionで エージェントの動作確認について簡単にご紹介します。 作成して頂いたエージェントは、入力フレーズを造語「ザルガリ語」に翻訳し、その文字数をカウントした後、ジョークを回答します。 まずADKから①Tool(translateToZargari)と②Tool(word_length)をPythonで定義してwatsonx Orchestrate Developer Editionへインポートします。下記画面ショットのサンプルはtool() 関数を利用することでエージェントが使用可能なツールとして定義します。 次にエージェントをyaml形式で定義し、watsonx Orchestrate Developer Editionへインポートします。下記がエージェントのサンプルです。エージェントのスタイル、基盤モデルの指定、振る舞い、使用するtoolを定義します。 最後にwatsonx Orchestrate Developer Editionでエージェントの動作確認を行います。下記画面ショットがwatsonx Orchestrate Developer Editionのホーム画面です。watsonx Orchestrate Developer Editionは本製品とほぼ同等の機能を利用することができます。 Previewでエージェントの動作確認を行い、想定通り入力フレーズがザルガリ語に翻訳され、文字数をカウント、ジョークが生成されることを確認しました。 Tool、エージェントの作成、エージェントの動作確認のハンズオンは以上です。その他のハンズオンについて詳しく知りたい方は、ブログの最後に記載している「お問い合わせ」までお気軽にご連絡ください。 ワークショップ ワークショップでは2チームにわかれて日々の業務やお客さまの業務で困っていることを洗い出し、AIでの解決方法を考えるブレインストーミングを行いました。 以下のステップで進行しました 個人作業:「時間がかかっていること」「困っていること」「やりたいのにできていないこと」を3つ挙げ、ポストイットに記入し、AIでの解決可能性を考える チーム作業:模造紙にポストイットを貼りながらカテゴリー分け、AI活用のアイデアをディスカッション。 チームで話あったことを発表 当日挙がった意見を抜粋してご紹介します。 「検索業務に関して検索結果が多すぎて回答にたどり着くまで時間がかかる」 「顧客からの質問に対する回答探しに手間取る」 「同じ質問に対して効率化できないか」 AI活用について RAGを取り入れる方法 予め質問と回答を用意しチャットボットで回答させるなど工夫が必要 といった意見が出ました。 その他、コード開発でのレビューや修正にAIを活用すること、複雑な社内手続きをスムーズにするためにAIエージェントを導入する可能性についても、意見が挙がりました。 AIでどのように解決できるか、具体的な方法まで議論が進んでいない項目もありましたが、参加者同士で現在の課題や困りごとを共有いただけたことは大きな収穫でした。 今回の意見交換が、社内の「クライアントゼロ化」や日々の業務改善の検討につながる一歩となり、今後の改善活動に活かしていただけると幸いです。 まとめ 第2回 watsonx Orchestrate テクニカルワークショップ では、ADKと watsonx Orchestrate Developer Edition を用いてコードベースのエージェント開発を体験していただきました。 後半のワークショップでは、日々の業務課題から、AI活用について活発な意見交換が行われ、技術的な学びと参加者間の交流の場となりました。 今後も、製品を実際に体験できるハンズオンと、参加者同士が交流・情報共有を行えるワークショップを継続的に開催してまいります。次回もぜひご参加いただけますと幸いです。 お問い合わせ エヌアイシー・パートナーズ株式会社技術企画本部E-mail:voice_partners@niandc.co.jp   .bigger { font-size: larger; } .highlighter { background: linear-gradient(transparent 50%, #ffff52 90% 90%, transparent 90%); } .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; } .btn_A{ height:30px; } .btn_A a{ display:block; width:100%; height:100%; text-decoration: none; background:#eb6100; text-align:center; border:1px solid #FFFFFF; color:#FFFFFF; font-size:16px; border-radius:50px; -webkit-border-radius:50px; -moz-border-radius:50px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #eb6100; transition: all 0.5s ease; } .btn_A a:hover{ background:#f56500; color:#999999; margin-left:0px; margin-top:0px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #f56500; } .table { border-collapse: collapse; border-spacing: 0; width: 100%; } .td { padding: 10px; vertical-align: top; line-height: 1.5; } .tbody tr td:first-child { font-weight: bold; width: 20%; } .tbody tr td:last-child { width: 80%; } .ul { margin: 0 !important; padding: 0 0 0 20px !important; } .ol { margin: 0 !important; padding: 0 0 0 20px !important; } .tr { height: auto; } .table { margin: 0; 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