2021年06月

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データ爆発時代が生んだ、“手間レス”オールフラッシュストレージ

企業の保有するデータが、指数関数的に増加しています。
業務のデジタル化が進み帳票などをデジタルデータで保有するようになっただけでなく、現在は画像や動画など、文字列データに比べて格段に容量の大きいデータを多用しています。

また、IoT の進展や POSレジの普及などから、企業はビッグデータの取得が容易になり、これらを活用した AI分析も本格的に始まろうとしています。そのため、こうしたデータを格納するストレージの重要性は高まる一方です。

今日は、”クラウドへのリフト&シフト” が提唱され、理論的には無限の拡張性を備えるクラウドへストレージ環境も軸足を移していこう、という潮流も見受けられます。
しかし、すべてのデータをクラウドに移せるわけではありません。セキュリティ、パフォーマンス、コスト増に対して、一抹の懸念があることも事実だからです。

こうしたことを考え合わせると、現時点での最良策はオンプレミス・ストレージとクラウド・ストレージを適材適所で使い分ける、ということになります。

本記事では、当分オンプレミス・ストレージ中心という企業にも、ハイブリッド・ストレージ化を進めていきたいという企業にも最適な、オールフラッシュストレージ「IBM FlashSystem 5200」についてご紹介します。

 

Index

オンプレミス+クラウドの使い分け、しかし、安易な二刀流では運用が煩雑に
ハイブリッドストレージを実現するIBM FlashSystem 5200
企業ストレージ環境のハブになるIBM FlashSystem 5200
豊富なIBM製品の知識と提案サポートで課題解決を支援
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オンプレミス+クラウドの使い分け、しかし、
安易な二刀流では運用が煩雑に

これまでオンプレミス・ストレージとクラウド・ストレージ間の連携は、企業でのシステムインテグレーションに委ねられてきました。

そのため、どのようなデータをオンプレミス・ストレージで蓄積しどのようなデータをクラウド・ストレージへ送るか、といった設計だけならともかく、これを実現する開発も自ら行わなければなりませんでした。
また、データ運用のあり方は事業環境の変化に合わせてタイムリーに更新する必要があります。そこで従来は、こうした業務に工数もかかりコストもかかっていたというわけです。

エンドユーザー企業の IT部門に所属するストレージ担当者は、こうした仕事に疑念を抱くことなく取り組んでいます。
しかし IT部門の本来の仕事というのは、企業の経営戦略にそったシステム戦略の立案や実現で、そこに多くの時間を割くためできるかぎり日々の運用管理からは解放されるのが理想です。

この理想と現実のギャップに気づけていないエンドユーザー企業は意外と多く、テクニカルパートナーにとっては提案のポイントになります。

 

ハイブリッドストレージを実現するIBM FlashSystem 5200

かけがえのないデータ資産を持ち、オンプレミスとクラウドの双方でストレージ環境を徹底的に活用したいエンドユーザー企業にとって、高性能で信頼をおけるハードウェア・ストレージは企業規模のストレージエコシステムの中核として配置するのに最も適した存在です。

IBM FlashSystemシリーズは、IBM が特許を持つ高速かつ長寿命のフラッシュモジュール (FlashCore モジュール、以下FCM) を特長とするオールフラッシュストレージです (概要やラインナップについては、こちらのコラムをご参照ください)。

なかでも新製品 IBM FlashSystem 5200は、2021年10月9日に販売終了となるエントリーモデル IBM FlashSystem 5100 の後継機種です。
ついに 1U化を実現、価格もオールフラッシュでありながらかなりリーズナブルに入手可能になりました。”速いストレージが欲しいけれど、オールフラッシュは高嶺の花でとても手が出ない” とあきらめていたストレージ担当者にこそ、ぜひ知っていただきたいモデルです。

それでは、改めて IBM FlashSystem 5200 の特長を見ていきましょう。

 

特長1. 19インチラック 1U サイズのコンパクトな筐体

図1. IBM FlashSystem 5200 筐体イメージ〔Storwize V5030 (SAS HDD x 24)との比較〕

この薄さが何よりのニュースです。1Uとなったことにより、筐体スペースが50%以上削減できます。
これはそのままサーバ室やデータセンターでのラック本数削減に直結し、オフィス空間の有効活用やデータセンターコストダウンにつながっていきます。

そしてこの薄い筐体の中に、最大物理容量460TB、データ圧縮機能、重複排除機能を活用すれば、最大容量1.7PB まで格納できます。企業内に散在する膨大な業務データ、IoTデータ、POSデータなどを一元的に収めるデータレイク環境とすることも可能です。

筐体が薄いため活用シーンも広がっていきます。

例えば、エッジコンピューティング。
製造業では、部品や食材などの不良品検出を多くの作業員が目視で行ったり、非常に高価かつ大型の専用機を導入したりしているケースがあります。
しかし、この方法では、コストがかかるだけでなく、新しいタイプの不良品に追随しにくいなど、精度についても限界があります。筐体が薄く高性能なオールフラッシュストレージ、それに、AIによる画像認識技術を組み合わせれば、この仕事を肩代わりできるかもしれません。

IBM FlashSystem 5200 には、”現場におけるストレージ” として幅広い可能性があります。

 

特長2. 圧倒的なパフォーマンス

非常に高速で、データが増えてもパフォーマンス劣化が起きにくい。それが、IBM FlashSystem 5200 のパフォーマンスを表す表現です。

End-to-End で NVMe に対応しているため、フラッシュドライブへのアクセスがより高速化し、低遅延になりました。
応答時間は 70マイクロ秒未満。つまり、0.00007秒未満というスピードで、End-to-End NVMe だからこそ実現できる高速処理を享受いただけます。

高いパフォーマンスを実現する理由には、BM独自の FCM を採用していることもあります。
FCMはまた、ハードウェア・テクノロジーでデータ圧縮を実現、ストレージのコントローラに負荷をかけることなくデータボリュームを縮小します。
そのため、処理速度を維持できるというのも大きな特長です。

こうして圧倒的なパフォーマンスを発揮することによって1台で多様な業務をカバーするとともに、ビジネススピードの向上や DX の実現も期待できます。

その一方で、IBM FlashSystem 5200 は FCM オンリーのオールフラッシュとしない活用法も可能です。
低遅延・ハイパフォーマンスな Storage Class Memory SSDドライブ、SAS Flashドライブ、NL-SAS HDD との混在が可能なので、アクティブなデータは FCMに、非アクティブなデータはそれ以外に、といった1台の中で使い分けることもできるため、用途ごとにそれぞれストレージを用意するといった面倒な運用から解放されます。

 

特長3. 管理負担の徹底軽減

IBM FlashSystem 5200 は、オンプレミス・ストレージとクラウド・ストレージを適材適所で使い分けるハイブリッド・ストレージ時代に対応します。
ストレージ仮想化ソフトウェアとして IBM Spectrum Virtualize を搭載しており、これが核となって、様々な角度からそのストレージ運用管理の負担を軽減します。

  • ハイブリッド・ストレージ化が容易

IBM Cloud や AWS では IBM Spectrum Virtualize for Public Cloud が搭載可能で、IBM FlashSystem 5200 上の IBM Spectrum Virtualize と連携させることで、オンプレミス環境からクラウド環境へのデータ移行が簡単に行えます。(図2)

図2. IBM Spectrum Virtualize をベースとしたデータのクラウド連携

IBM Spectrum Virtualize と IBM Spectrum Virtualize for Public Cloud は、ほぼ同じ UI、ほぼ同じ操作で利用できます。
これにより、クラウド上のストレージも効率的に運用管理が可能です。

  • ストレージ・システムの仮想化をサポート

他社製ストレージを含む 500 を超えるストレージ・システムを仮想化できます。

システムごとにストレージが分散している場合、個々のストレージで使用率は大きく異なります。基本的にほかのストレージのリソースは共有不可であるため、ほかのストレージ容量にどんなに空きがあっても、満杯に近くなったストレージに対して個別にストレージの容量拡張が必要です。
しかし、IBM Spectrum Virtualize を利用すれば各システムのストレージに対して十分な仮想ボリューム・イメージを提供でき、そのデータ量の増加にともなう保守・拡張作業は、IBM Spectrum Virtualize のストレージ・プール側で一括して行えます。そこに物理的な容量制限はありません。

このストレージ仮想化は高レベルなデータ圧縮機能を利用できることもあり、ストレージ・リソース利用率の最大化にもつながっていきます。

  • データ最適配置機能がパフォーマンス向上に貢献

IBM Easy Tier と呼ばれるデータの最適配置機能があり、データアクセスをモニターしてアクセス履歴を解析することで、よくアクセスされる有用性の高いデータとあまりアクセスされていない休眠データをツールが判断。
FCM から HDD の低速ディスクまで5種類のディスクから最大3階層間でデータを自動的に再配置します。

これは、ストレージ運用管理を簡素化するというだけでなくホットなデータのみを自動的に高速ストレージ上に配置できるため、ストレージのパフォーマンス向上に貢献します。

 

こうした IBM Spectrum Virtualize の様々な管理削減機能により、ストレージ担当者は日々のルーチン業務から解放され、戦略立案やシステム企画といった本来の業務に時間を割けるようになるというわけです。

 

企業ストレージ環境のハブになるIBM FlashSystem 5200

IBM FlashSystem 5200 は、「オンプレミス・ストレージ利用が中心」というニーズ、「今後ハイブリッド・ストレージを推進していきたい」というニーズ、そのどちらにも応えられるハードウェア・ストレージの最新形です。

これがいわばハブの役割を果たして、重要な企業資産であるデータの柔軟なオンプレミス⇔クラウド間移動、オンプレミス・ストレージの活用最大化を、”手間レス” で実現します。
しかも、冒頭で触れたとおり本体価格のコストパフォーマンスも非常に高くなっており、”いつかはオールフラッシュストレージを” と希望されていたエンドユーザー企業へターゲットを広げるのに格好の製品といえます。

 

豊富なIBM製品の知識と提案サポートで課題解決を支援

エヌアイシー・パートナーズは、IBMハードウェア製品やソフトウェア製品をはじめ、マルチベンダー製品・ソリューションの取り扱いにより、幅広く製品・ソリューションの提案を得意としています。
その一方で、ディストリビューターの立場を生かし、パートナー企業様、また、その先のエンドユーザー企業様に寄り添いながら課題解決に繋がるよう努めています。

私たちはパートナー様に、より売りやすくなる支援、スキル習得の支援、ビジネス領域を拡げていただく支援を提供したいと願っています。

エンドユーザー企業への IBM FlashSystem 5200 の提案を検討するにあたり、何か気になること、不足の情報やお困りのことがあれば、ぜひ、ご相談ください。

 
 

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エヌアイシー・パートナーズ株式会社
企画本部 事業企画部

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2022年06月24日

【早わかり】AIX と IBM i ライセンス情報

こんにちは。エヌアイシー・パートナーズ 村上です。 2022年度は新しい試みとして、 ・理解しているつもりだけど説明はできない ・時間があれば調べたいと思っていた ・当たり前な知識かもしれなくて質問しにくい という内容を取り上げた「早わかりシリーズ」を掲載していきます。 今回は、IBM Power のメインOS、AIX と IBM i のライセンス情報をご紹介します。 AIX とIBM i は、片方のライセンス情報しか知らないという方も意外と多いので、ぜひこの機会に比較しながら読んでみてくださいね。   セクション 1) 永続ライセンスのおさらい 2) マンスリーとサブスクリプションをご存じですか? 3) ライフサイクルとバージョンのポイント   1) 永続ライセンスのおさらい AIX とIBM i のスタンダードなライセンス「永続ライセンス」。 有効期限のない永続ライセンスは、SWMA (SoftWare MAintenance) と合わせて所有します。 永続ライセンス OSを利用できる権利。1年目に購入。 SWMA 「サブスクリプション(最新バージョンへのアップグレード)」と「テクニカルサポート(対象製品に対するQAサポート)」の権利。 1年~5年で選択し、継続するためには都度オーダーが必要。 更改などで新ハードウェアへ移行する場合、 AIX 永続ライセンスはIBM Power本体に紐づくので、新ハードウェアになるタイミングで永続ライセンスが買い直しになります IBM i 既存機のライセンスを新ハードウェア移管することが可能です(移行先の機械レベルが高くなる場合は追加料金が発生) IBM i には、移行中ライセンスとして安価なITL(IBM Temporary License)が提供されたり、DR機専用のライセンスがあったりもします。   2) マンスリーとサブスクリプションをご存じですか? さて、このセクションが今回のブログの本題です。 2022年6月現在、AIX とIBM i には「永続」「マンスリー」「サブスクリプション」と3種類のライセンスがあります。 以下は利用ケースのイメージです。 利用ケース 永続ライセンス ・長期間利用 マンスリーラインセンス ・移行時の短期利用 ・スパイク(最低限の環境をさっと作って概ねの方向性を確認する) サブスクリプションライセンス ・初期投資を抑えたい場合に利用 ・HWに依存せず臨機応変に利用(中長期間でAIXの場合) サブスクリプションライセンスは、AIX は2021年、IBM i は2022年に提供が開始されました。 (表が見えにくいのでクリックして拡大してご覧ください) サブスクリプションライセンスは、今後拡張が予定されています。 利用ケースにあったライセンスを選択できるようになってきたので、臨機応変な検討ができるようになりますね。   3) ライフサイクルとバージョンのポイント 2022年6月時点で、IBMは「AIX も IBM i も将来の投資を継続する」という発表をしています。 IBM Power ユーザとしては一安心です。 どちらのOSも、サポートライフサイクルは10年間となります。 下記にバージョンのポイントを纏めてみました。 <AIX > 購入できるバージョン v7.2 , v7.3 標準サポートがあるバージョン v7.1, v7.2, v7.3 どうやってもサポートが終わっているバージョン v5.3 実はまだ有償延長サポートがあるバージョン v6.1 TLが出るタイミング(※) 1回/年、成熟してくると1回/2年 サポートライフサイクル(10年) 標準(最短6年)+延長保守(3~5年) <IBM i > 購入できるバージョン v7.3 , v7.4, v7.5 標準サポートがあるバージョン v7.3, v7.4, v7.5 どうやってもサポートが終わっているバージョン v6.1 実はまだ有償延長サポートがあるバージョン v7.1, v7.2 TRが出るタイミング(※) 2回/年(最新バージョンと1世代前のバージョンに対して) サポートライフサイクル(10年) 標準(7年)+延長保守(3年) <※TLとTRの補足> TL:テクノロジー・レベル。AIXにおける問題の修正、新しいハードウェアのサポート、ソフトウェアの機能拡張が含まれたプログラム。 TR:テクノロジー・リフレッシュ。IBM i におけるオファリング、サービス、およびハードウェアの機能拡張を提供するプログラム。 かなり前のバージョンも、延長保守のサポートがあるため更改時も安心です。 ただ、延長保守サポートは、部品不足による急な保守終了や、新規の問い合わせに対応いただけない、という面があるので要注意です。 また、延長保守サポートには細かい前提が設けられており前提にも随時変更が入りますので、ご利用を検討される際はお問い合わせください。   さいごに つい先日(2022年6月)、IBM i の複数のソフトウェアラインセンスが無償化される発表(IBM PartnerWorld)がありました。 IBM i では更改の検討が始まると、実際に利用している有償ソフトウェアの見直しが入ったりして、見積もりに時間がかかることがありますよね。 有償ライセンスが減ったことで、見積もりが少しでも簡単になり助かります。 クラウドシフトが進む中で、ライセンス体系、課金、監査方法が複雑化しています。 弊社には毎日のようにパートナー様からライセンス関連の相談やお問い合わせが来ています。 OSのみではなく、あらゆるソフトウェアのライセンス情報収集に日々奮闘(?)しているSEが多数おりますので、お困りの際はお気軽にご連絡ください! ※ 本ブログの情報は時間経過とともに変更が入る可能性があります。   お問い合わせ この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 E-Mail:voice_partners@niandc.co.jp  

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