2020年04月

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【てくさぽBLOG】H2O Driverless AIをIBM Power System AC922で動かして予想する(その1)

皆さま、こんにちは。てくさぽBLOGメンバーの佐藤です。

前回「【てくさぽBLOG】超簡単データ分析!H2O Driverless AIを使ってみた」にて、H2O Driverless AI(以下 Driverless AI)のご紹介をしました。
今回は、Driverless AI の第二弾として競馬の予測(回帰分析)に挑戦しました。

*連載の続きはこちら(2020年7月13日公開)
【てくさぽBLOG】H2O Driverless AIをIBM Power System AC922で動かして予想する(その2)

 

背景

AIは社会的に非常に注目されています。
AIを利用するためにはデータを元に学習させて、学習モデルを元に予測精度がどの程度なのかをテストすることになります。
サンプルデータはGit等たくさんあるので、学習と”予測できた”という結果は確認できます。
予測結果が実用性があるレベルなのか?何か具体的なデータで予測と実際の結果と照らし合わせて検証してみたいと考えました。

尚、弊社ではDriverless AI PoC環境として、IBM Power System AC922 がありますので今回はこちらの環境を利用して、テストしてみたいと思います。

こちらのブログを読んでぜひ試してみたいという方は以下リンク先よりお申込みください。(要会員登録)
IBM AIソリューション PoC環境ご利用ガイド

 

今回の目的

回帰分析(データに基づいた予測)の機能を備えるDriverless AIを使って、予測が有用かどうか検証します。

何を予測するか

予測に適したデータは何か?を探したところ競馬についてはかなりしっかりしたデータが公開されておりかつ実際に順位という結果が出るため、テスト対象に向いていることがわかりました。
AIの検証ネタとしても複数の方が挑戦されていますし、過去に競馬AIコンテストも開かれたようです。

データを探す

まず、予測に用いるための競馬データについて調査しました。
競馬のデータについて配信を行っているのは主に3つあります。

1.JRA-VAN DataLab.

JRA公式のデータ
30年分のデータがある為、データ量は一番豊富

2.netkeiba.com

競馬ファンのための情報サイト
人が使うためのコンテンツが多く、動画配信等も充実
まとまったデータでの配布はない模様で、今回の用途には向いていない。

3.JRDB

基本的に競馬に関するデータを提供しているサイト
調教データ等、データの種類は一番豊富

詳細は割愛しますが、JRA-VANはデータの変換に手間がかかるため、JRDBを使用することにしました。

手順

Driverless AIで回帰分析をするには5つのSTEPがあります。
十分な結果が得られれば1回で終わりますし、もう少し精度が必要の場合は再び1に戻ります。
順を追って説明します。

1.データの準備
2.回帰分析
3.予測
4.検証
5.考察(考察結果をもとに必要であれば1へ)

1.データの準備

Driverless AIが受付られるデータはテキストデータになります。
データの受け渡しについてはクラウド連携が可能です。
Driverless AIとして受付られるテキストファイルは複数ありますが、今回はCSVファイルを準備することにします。
アップロードについても一番簡単なローカルからのドラッグアンドドロップで行います。

JRDBはlzhファイル形式で配布されていますが、T#というツールを使うとCSVに吐き出してくれますのでこちらを利用します。

T#は日付毎にCSVファイル出力されますので連結して解析するデータを作成します。
CSVの連結についてはコマンドプロンプトでtypeコマンドを利用しました。

今回は2010年1月5 日~2020年1月5日までのデータを連結して分析元のデータとします。
抽出するデータの項目ですが、私自身競馬に詳しくないこともあり項目については何が有効なデータか不明ですので集められるだけ集めました。
データとしては99列、50万行の規模です。
CSVファイルで340MB程あります。


データ自体はこのような感じです。

Driverless AIのメリット

回帰分析するデータについてDriverless AIのメリットを挙げておきます。

関係ないデータを回帰分析にかけても大丈夫

予測したいデータに関係ないデータは自動的に解析の対象から外します。
Driverless AIの場合、予測に有用なデータかそうでないかを選別する必要はありません。
とにかくよくわからなくても入れておけば大丈夫です。

データに歯抜けがあっても大丈夫

Driverless AIはデータがすべてそろってなくても実行することができます。
ただし歯抜けがあまりにも多いと自動的に除外されます。
自動で判断してくれますので手作業は不要です。

データの型を指定しなくて大丈夫

一般的にデータを読み込ませるという事をする場合は文字列なのか、整数なのか、日付なのか、データの型を指定する作業が必要になるケースが多いです。
Driverless AIはデータの型を自動判別してくれますので、型指定する必要はありません。
また、手動での指定も対応しています。

項目が自動認識となっています。

データの注意点

解析元データの注意点を上げます。

予測は1項目のみ

Driverless AIの予測は一度に1列、1項目のみとなります。
複数項目を同時に予測はできません。

予測以外のデータは埋まっている必要がある

予測をする場合は予測項目以外の列は基本的に埋まっている必要があります。
今回のケースの場合、分析元データにレースをしないとわからないデータ、レース走行タイム系は含めることができません。
レース前に判明する調教時のタイムは使うことができます。

文字コードはUTF-8のみ

Driverless AIは文字コードがUTF-8でないと文字化けします。
JRDBの配布データはS-JISのため、テキストエディタやエクセルを使用してUTF-8で保存しなおす必要があります。


S-JISだとこのように文字化けしてしまいます。

 

2.回帰分析

Driverless AIにログインし、データのアップロードが済んだら、回帰分析をします。
Driverless AIのパラメーターですが、自動的にスコアラーがRMSE選択されますが今回はMAEに変更します。
スコアラーは評価指標と呼ばれるもので、どういう指標で回帰分析してほしいか?で選択をします。
例としてRMSEとMAEの違いを挙げます。
数式や細かい説明については、いろいろなサイトで詳細な解説があるので、今回はかなり簡単に説明します。

MAE

MAEは単純な当たりはずれ精度になります。
比較的精度がでます。
一方はずれ度合いについては評価しないため、当たりはずれの落差が激しい傾向が出ます。

 

RMSE

RMSEは当たり、外れの差分をできる限り減らす評価となります。
単純な当たりはずれの精度だけでなく、外れた場合の外れ度合いも評価します。
例えば売り上げ予測といった数値予測の場合、精度が80%であっても、売り上げが100と予測したのに実際は1だった
という大きな外れが発生しては困るといった場合に利用します。
当たりはずれの幅が少ない評価となります。
傾向としてMAEより精度が落ちます。
RMSEは データと結果の相関が強いデータでないと精度が出ないため、今回は予測する値がよりはっきりしやすいMAEに設定します。
どちらが正解という事もないため、このブログを参考に試される方は両方試して比較されるのもよいかと思います。


MAEを選択した状態

回帰分析をしてみてDiriverlessAIについて印象的なポイントをあげます。

全自動

とにかく全自動で解析してくれることです。
何もしなくてもとりあえずとにかくやってくれるというのが非常にメリットです。

傾向分析

傾向分析なんてエクセルでもできるじゃないかと思われる方もいらっしゃると思います。
Driverless AIのなにがすごいか?
99列の中から相関関係がある列を自動的に抽出し、相関のないデータは除外します。
次に、x列がy%の影響度があるという、具体的な数値で相関を出してくれます。
さらには、x列のデータのうち、外れ値を除く数値の範囲だけ相関があるといった一部だけ抜き出して有用といったものも判断してくれたり、それら複数を組み合わせたりして予測したい値に対する相関を様々な組み合わせやアプローチで試してしてくれます。
同じことをエクセルでやってみることを想像してみてください。

負荷が高い

自動で処理してくれるかわりに、非常にCPU負荷が高いです。
データ量にもよりますが、高い負荷が長時間続きます。
負荷状況を見ますと、Driverless AIはGPUも利用しますが、基本はCPUでの処理となりますので、優先度としてはまずはとにかく高速なCPU、次にGPUとなります。
今回、PCやクラウド環境とも比較しましたが結果はどの環境でも出ますが、処理能力が少ないと完了までの時間がとてもかかりますので、やはり運用するのであれば専用機が1台欲しいところです。

今回テストする環境のスペック

8335-GTH
Power9 40Core 2.4GHz~3.0GHz 160スレッド
メモリ1024GB
NVIDIA V100 16GB ×2
960GB SSD ×2(RAID1)

というシステム構成となっております。
x86CPU(Intel/AMD)は1Coreあたり2スレッドになりますが
IBM Powerの優れたポイントとして、1Core当たりのスレッド数が”4”となります。
やみくもに増やしているわけではなく、1Coreあたりのパフォーマンスが高いため実現しているテクノロジーとなります。


160Core(!)の画面ショット(Driverless AIはスレッド数=Core数と認識)

今回のデータの場合、テスト環境ではパラメーターをデフォルト設定で約50分で終了します。
完了するとこのような画面になります。
これで予測の準備が整いました。


 

長くなりましたので、次回、予測をして内容について検証します。

 

お問い合わせ

この記事に関するご質問は下記までご連絡ください。

エヌアイシー・パートナーズ株式会社
技術支援本部

E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

 

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2025年06月09日

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2025年06月09日

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Domino が誕生してから35年以上が経過し、IBM から HCL に移管されて丸6年が経ちました。 Domino は、高い開発生産性と堅牢性を兼ね備えたアプリケーション基盤で、長きにわたり企業の業務効率化を支えてきた歴史ある製品です。一方、重ねてきた実績の分だけ、バージョンアップに対する課題も垣間見えます。 今回は、エイチシーエル・ジャパン株式会社 HCLSoftware のテクニカルリードである松浦光様に HCL Domino のビジネス状況や今後の展開など、多岐にわたり話を伺いました。前半では「Domino の現状」を中心に、後半では「新バージョンの登場と互換性」をテーマにバージョンアップについてより具体的に語っていただきました。(本ページは前半です[後半も公開中]) 対談者 【ゲスト】 エイチシーエル・ジャパン株式会社 HCLSoftware テクニカルリード 松浦 光 様 【インタビュアー】 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術企画本部 ソリューション企画部 松田 秀幸 ※対談者情報は2025年6月9日時点 HCL Domino の現状 製品の変遷と現在のビジネス状況 ── Domino が誕生してから35年以上が経過し、IBM から HCL に移管(2019年7月)されてからも丸6年が経ちました。今、HCL としての Domino のビジネス状況はいかがでしょうか。 松浦: 現在も利用していただいているユーザーも多く、市場としては活況です。 見た目や使い勝手も含めた新機能が多く実装されてきた点、バージョンアップのサイクルが非常に良いペース で進んできている点が、ユーザー様、パートナー様から製品投資として評価をいただいてます。 一方、Domino のクラウドに対する対応が SaaS としてではなく Amazon や Google などのクラウドキャリアとの協業による提供に主眼をおいているので、その点が他の SaaS型コミュニケーションツールと比べてもう少しなんとかならないかという声は未だにいただいている状況です。 ── Domino のクラウドに対して、SaaS型コミュニケーションツールとしても期待もされているということですね。 松浦: 運用に関する負荷を下げたいということだと思います。 加えて人材確保やノウハウ継承などの課題に対し、生成AI との連携など新しい領域へのチャレンジがトレンドになっています。 旧バージョンでの利用も多い ── バージョンアップのサイクルといえば、多く利用されているバージョンは何でしょうか? 松浦: お陰様で現時点の最新バージョンである V14 が順調に立ち上がっています。ただ実は、特定のバージョンでいわゆる『塩付け運用』をされているお客様も多くいます。 そのような状況の中で1点、昨年末にあったケースについてお話しさせてください。 2024年12月13日に重要障害が発生し、多くのお客様と関係者の皆様にご迷惑をおかけいたしました。大変申し訳なく思っております。この場を借りて、お詫び申し上げます。 対応として修正モジュールの適用をお願いしておりますが、実はこの障害は35年前のコードに含まれていたもので、Domino のすべてのバージョンで発生していました。 そのような中で、Domino の塩漬け運用をされているお客様、他社移行の事例記事になっており HCL とまったくお取引がないお客様からもお問い合わせをいただいています。 ── 古いバージョンのまま Domino を利用され続けているユーザー様もまだまだ多くいらっしゃる、ということが分かったのですね。 松浦: はい、良くも悪くも先ほどお話したような状態で、HCL と最近お付き合いがないお客様からもお問い合わせをいただくケースがありました。 古いバージョンを利用する際の注意点 ── 古いバージョンのまま利用することへの懸念は何でしょうか? 松浦: Java など サポートが終了したテクノロジーへの脆弱性対応 が懸念されます。 また、旧バージョンでは DXに対して十分な役割を果たせるとは言い難いです。新バージョンでは Web対応やモバイル対応、AI対応での活用もイメージしています。 例えば、新バージョンである V14.5 には、Domino と生成AI を統合した機能もあります。 ──『塩付け運用』をされた場合、サポート面はどうでしょうか。 松浦: 多くの塩漬け運用されているお客様からの声をお聞きすると、サポートが終了したバージョンで安定運用ができていたというのが Domino に対する今までの理解だったと思いますが、今回のようなことだけでなく、脆弱性対応も必要になるので、やはり サポートを受けられるバージョンの必要性 を意識していただけたのではないかと考えています。 Domino が選ばれ続ける理由 情報系基幹システムとしての性能と安定性 ── 旧バージョンでの利用も含め、Domino が利用され続ける理由は何でしょうか? 松浦: 情報系の基幹システムとして必要十分な機能を備えている点が大きいですね。 Domino が誕生した当初から兼ね備えており、「バージョンアップをしなくても現状で満足」というユーザーがいらっしゃる理由になっています。 ── Domino が古いまま使用されるのはなぜか、この点をより詳しくお聞かせください。捨てられないけれどバージョンアップもしない、というのは、なぜでしょうか? 松浦: 例えば、四半世紀前のデータがそのまま最新バージョンでも読み込めるなど、下位互換、上位互換性が非常に高い。動いてしまうがゆえに、使えてしまう。 便利に使っていただけるのはいいことなのですが、やはり15年前、20年前に作ったアプリケーションなので、見た目が古くなってくるというのは当然あります。 Domino でのアプリ開発の優位性 ── 一般的な市場感として Domino はすでに別製品に移行されてしまったという風潮もありますが、いかがでしょうか? 松浦: Domino はアプリケーションの開発生産性が非常に高い製品 だというのは、市場の評価として強くあります。 同じようなアプリケーションを、例えば SaaS型の Webベースの他製品、ノーコードの製品やローコードの製品に切り替えることにチャレンジされているお客様はいらっしゃると思うのですが、なかなかうまくいかないということを伺っております。 ── うまくいかないというのは? 松浦: その製品が悪いとか機能が足りないという話ではなく、Domino だと簡単にでき過ぎてしまうということで、エンドユーザーの満足度を得られないというのが1つの原因だとお客様はおっしゃっています。 他社製品と共存できるメリット ── メールはもう SaaSメールに移行しているという話はよく聞きますが、アプリケーションについては Domino の利用を続けているということでしょうか? 松浦: コミュニケーション基盤に関しては、在宅勤務やリモートワークが一般的になったので、好みの Web会議サービスに付帯したものへ切り替えたというお客様はいらっしゃると思います。 ただ、先ほどの話にあったように、アプリケーションはなかなか切り替えるのが難しいというのがあります。アプリケーション利用のために Domino が残っているというケース、共存されているというケースなど、多々あると思います。 ── Domino 以外のコミュニケーション基盤とアプリケーション基盤としての Domino を併用し、いわば一つのシステムとして使えると。 松浦: はい、その通りです。コミュニケーション基盤は別の製品を、アプリケーション基盤としては Domino を使っている 事例を、弊社ホームページにも事例記事として掲載しています。 ── コミュニケーション基盤とアプリケーション基盤でそれぞれのいいいとこ取りをされているのですね。 松浦: Domino と他製品が共存ができることは、バージョンアップの観点でも大きなポイントだと思います。 ──「基盤が2つあると運用管理も2倍になるのか」という疑問も出そうですが、どのような運用が可能でしょうか。 松浦: コミュニケーション基盤では、例えば1人に1つメールアドレスを発行するのが一般的だと思います。その場合、そちらのディレクトリシステムをメインにし、Domino は二次ディレクトリとして運用することもできます。 また、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)参照で認証委託をさせることもできますし、Dominoディレクトリと他のディレクトリ…例えばAzure AD(Azure Active Directory)のようなディレクトリサービスと連携させて運用している事例も多くあり、各社のやりたいことと運用負荷のバランスを考えて様々な方法がとれます。 なぜ Domino のバージョンを上げないのか 高い互換性が仇になっている?「動いてしまう」ジレンマ ── 互換性が高いということは、バージョンアップの障壁が低いともいえますね。 松浦: 互換性の高さは、単に過去のデータが「動く」以上の価値を提供していると考えています。 もし他社製品に移行する場合、往々にしてデータ移行が膨大なコストや技術的課題を伴い、互換性の問題が原因で取り残されたデータが発生するケースも見受けられます。Domino の場合、こうした課題を意識することなく 過去の資産を活用し続けることが可能 であり、移行リスクや未知のコストを回避 できる点でも独自の競争力を持っています。 ── 一方で、見た目を新しくすることは、バージョンアップの動機にはならない。 松浦: 見た目を新しくする機能もリリースはしていますが、そこに手をつけるよりは塩漬けで使ってしまおう、その方がお金がかからずに済む、ということで、古いバージョンのまま使うという決断をするお客様もいるのかなと思っています。 ── 確かに Notesクライアントだけを見たら、そんなに大きく変わらないですよね。 松浦: アーキテクチャは変わらないですし、Windows で動いてしまえばクリティカルな障害もなければ、上げる理由も作れなかったというところです(笑)。 最新バージョンは、バージョンアップをする理由になるか ── 大きな障害がなく動かせる状況の中で、上げる理由は何かとなると「最新バージョン V14 で何ができるのか」でしょうか。 松浦: そうですね。お客様が最新バージョンに上げる理由としては DX が多い印象です。再投資をする際の Web対応やモバイル対応、AI対応があります。そのようなところで、もっと価値を出していけるのではないかと考えています。 ── V14.5 については、後半でさらに詳しくお聞かせください。 松浦: 最新バージョンには、Domino と生成AI を統合した機能もあります。V14.5 は、大きく進化した面もあるので是非語らせてください(笑)。 ── 楽しみにしています(笑)。後半では、新バージョン V14.5 の新機能やアップデート、互換性についてお聞かせください。 HCL Domino について問い合わせる まとめ ここまで Domino の現状について、HCLSoftware 松浦様にお伺いしてきました。 最後に、前半のまとめと後半のトピックをご紹介します。 前半のまとめ Domino の現状 Domino は35年以上にわたり利用されている製品で、現在も市場は活況。 ユーザー数は多く、旧バージョンのまま利用されるケースも多い。 長期的に利用される理由は、高い開発生産性と安定性。 利用され続ける理由 Domino は情報系基幹システムとして必要十分な機能を備えている。 高い下位互換性と上位互換性があり、古いデータやアプリケーションが最新バージョンでも問題なく動作する。 旧バージョンの課題 特定バージョンを使い続ける「塩漬け運用」が多く、安定性を理由にアップグレードしないユーザーが多い。 古いままでもシステムが動作するため、アップグレードの動機になりにくい。 見た目の改良も費用対効果が低いとして、アップデートしないケースが多い。 Domino のバージョンアップと他社製品への移行 Domino は他社製品との共存が可能。 新バージョンは V14.5で、新たな機能が追加された。 DX領域での価値提供が、バージョンアップの理由となる可能性を秘めている。 次回予告 後半では、より具体的に新バージョン、互換性についてお届けします。 新バージョン V14.5 の機能はもちろん、今後のビジネス戦略も語って頂きました。 新バージョン V14.5 が刻む新たな一歩 生成AI を Domino の中に Domino と生成AI の統合「Domino IQ」 自社のベストプラクティスを得られる Domino による生成AI の活用方法 REST API による効率的なシステム間の連携 バージョンアップの鍵は互換性の安心感 移行チェックツールとその効果 新旧バージョンの互換性は移行チェックツールで担保する バージョンアップ vs 他社製品への移行 バージョンアップはしないが、移行もしない 結論!バージョンアップが最適解 今後の戦略 V14.5 は 描いたロードマップの答え合わせになるバージョン 兄弟製品に繋げる二段構えの展開 HCL 様からのメッセージ 過去にとらわれない新たな事例でアプローチ V14.x を避けて V12 にする意味はない (本ページは前半です[後半も公開中]) HCL Domino について問い合わせる このページを見ている人におすすめのページ 安定の裏に潜む意外な悩み?HCLに聞く「HCL Domino」のバージョンアップにおける課題と意義(後編) HCL Domino 製品紹介ページ Com-PASS Cloud|Domino Notes アプリのお預かりサービス .recommend-list{ margin-top: 0px; } ol.recommend-list li { color: #9b9b9b; } #recommend{ font-family: "Noto Sans Japanese"; font-size: 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