2013年12月

03

Vol.10 IT業界で25年継承される設計思想とは?

普段の製品・ソリューション紹介だけでは聞き出せない情報を「実際のところはどうなんだろう?」という素人視点で、専門家に聞いてみるシリーズです。

題して「実際どうでしょう」。。。どうぞ、ご覧ください。

今回は、以前動画撮影にご協力いただいたエバンジェリストの安井様にインタビューをさせていただきました。

<聞いてみて良かった(*´ω`*) メリひろ担当がエキスパートにインタビュー>

yasui-san

安井様は、大学の教壇でも活躍されており、1話では完結しないぐらいさまざまな引き出しをもっておられました。

プロフィール:日本アイ・ビー・エム株式会社 安井賢克 さん

IBM システムズ & テクノロジー・エバンジェリスト

日本アイ・ビー・エムに入社。当初は、旧藤沢事業所で生産管理に従事する。

その後、AS400の初期メンバーに参画し、2008年からPower Systemsのエバンジェリストとして活躍中。

新しいことをするのが好き。

「ビジネス用のコンピュータとは何か」を大学生に興味をもってもらおうと、大学の教壇に立ち、意欲的に活動をしている。

※2013年11月時点のプロフィールです。

大学での講義が実際のビジネスに役立っている

— 今回は、インタビューにご協力いただきありがとうございます。(インタビューアー:重山)

※以前は、「IBM i for Business Intelligence」という内容で動画撮影いただきました。

安井:動画の撮影も緊張しますが、インタビューも緊張しますね。

— インタビューでは、あらかじめ参考にいただいている資料を元に会話を膨らましていますので、気楽にお願いします。
まず、IBM iと急に入っても固くなってしまうので安井さんのプロフィールを教えてください。社会人当初より日本IBMにいらっしゃるのですか。

安井:はい。大学卒業後これまでずっと日本IBMで働いてきました。当初は、旧藤沢事業所で、生産管理に従事し、ジョブ・ローテーションの際に、AS/400の初期メンバーに参画しました。

その後、2008年からPower Systemsのエバンジェリストを担当しています。エバンジェリストという制度が始まったのも、ちょうどこの時期でエバンジェリストの中では1番の古株です。(笑)
また最近では、“アカデミック・イニシアティブ”というプログラムがあり、大学で講義をしたりしています。

— そのような制度があるのですね。大学ではどのような内容を教えているのですか。

安井:大学では、「ビジネス用のコンピュータとは何か」を理解してもらうのを目的にした授業を受け持っています。学生は日頃からPCやスマホには触れているが、社会人になると今までとは違うシステムに触れるので、その際にすぐに適応できる人材の育成を意識しているようです。

ビジネス用のコンピュータという意味では、その現場にいるということから、私に白羽の矢がたちました。当初はIBM iに早い段階で触ってもらおうとも思いましたが、製品機能を習得するよりも、ビジネス用のコンピュータの特徴とかあり方に興味を持ち理解してもらうことに主眼を置いています。

講座タイトルに「ビジネス」とあって、ちょうど就職活動を意識する学年を主な対象にしていることから、毎年100名を超える履修希望者がおり、手前味噌ではありますが人気講義の一つだと言っても良いかも知れません。(笑)

また、他の大学院で社会人にも教えていますが、少人数ではあっても社会人が自ら時間とお金を投資しているわけですから皆さん積極的で、質問やツッコミ何でもありの、雑談のような議論のような授業の進め方をしています。

ただカバーしなければならないポイントはありますので、それなりに時間調整には苦労しますが。

— 私は大学時代、情報系ではなかったので、その講義には興味があります。
大学の講義とエバンジェリストとしての2足のわらじは大変なイメージですが・・・

安井:よく大変でしょ?と言われますが、私もこれらの活動を通じて多くを学んでいます。

大学生はIBM i , System zやIBMのビジョンに無関係に生活している人たちです。例えば、以前「スマータープラネット」を学生に説明する機会がありましたが、学生にわかりやすい言葉や表現に希釈するため、それなりの手間隙をかけた事前の準備が欠かせません。

この時間は、私にとって良い学びとなり、その後の仕事でお客様とのコミュニケーションにおいても応用することができ、大学での講義は実はビジネスにも役立っています。

— では、大学生の立場にたって、質問させていただきます。(笑)
いただいた資料に「25年間継続されている設計思想」とありますが、ちょうど私が生まれたのと同時期ですね。それが今でも受け継がれているって、何だか感慨深いです。

安井:重山さん、若いですね。その設計思想に関しては、ご説明させていただきますね。

interview_ibmi_01

 

仮想化環境においても変わらない IBM i の価値

~ 25年間継続されている設計思想 ~

 

安井:変わらない設計思想とありますが、変わるものと変わらないものがあります。

— 奥が深そうですね。詳しく教えて下さい。

安井:はい。なるべくわかりやすくご説明させていただきます。

まず、IBM i は、フランク・ソルティスという技術者が設計したのですが、ソルティスは、“究極のビジネスコンピュータを作ろう”という思想のもと、テクノロジーやビジネスだけではなく哲学レベルで考えました。

その設計思想で変わらないものとして、下記の4点を代表的なものとしてあげることができます。

1.アプリケーション資産継承
2.必要機能一式を統合
3.誤動作を防ぎセキュリティー向上
4.パフォーマンス追求、ディスク管理の手間削減

まず、1点目「アプリケーション資産継承」です。
アプリケーションはテクノロジーの進化によって影響を受けやすいのですが、テクノロジーはどんどん進化しても、ビジネスは必ずしもそれと同期して変わるとは限りません。

ビジネス・プロセスとかそれを支えるアプリケーションの変更は、全く別の視点から行なわれるはずです。

そこで、テクノロジーとビジネスとを切り離すための両者間のクッションとして機能する、仮想的なマシンとでも呼ぶべき階層:
TIMI(Technology Independent Machine Interface)を導入する事を考えました。

これによって例えばプロセッサーのビット数が上がるといったような、土台になるテクノロジーの変更があったとしても、ユーザはアプリケーションの修正やリコンパイルをせずにそのまま利用することができます。

— PCでは32Bitから64Bitになると動かなくなるアプリがありますので、レベルが違うかも知れませんが、すごいなと思ってしまいます。

安井:ユーザから長く愛されているのはこの思想が貢献していると思います。

2点目は「必要機能一式を統合」です。
IBM iは今でこそ大きな拡張性を持っていますが、元々は中堅・中小のお客様をターゲットに開発されたシステムでした。そのようなお客様は必ずしも多くのシステム要員を抱えていませんから、導入後に「すぐに使える」というのはビジネスでは大事なポイントです。

また、サーバーとして求められる機能一式が、最初から製品の中に含まれていますから、万が一トラブルに見舞われたとしても、お客様はどのベンダーのどのモジュールに問題があるのかを、切り分けるために悩む必要がありません。

—  スマホで言うとアップルのiPhoneのように製品のトータルの完成度を維持できる仕組みが品質やサポートに良い影響を与えるのですね。AS/400ユーザの安心感はこの“統合“が効いているのですね。

安井:そうですね、3点目が「誤動作を防ぎセキュリティー向上」です。

データにはすべて意味があります。それをコンピュータにも認識させることを思想として取り入れました。
例えば、データに「商品番号」と「価格」があるとします。消費税の計算をする場合に、価格ではなく商品番号の方に消費税をかける演算は人間ならしないですよね。

聞くと当たり前ですが、コンピュータにとって、文字列、数値はどちらも単なる0と1の並びにすぎず、データの意味は理解できません。データには意味があるとしてその属性を明確にし、実行できる演算内容(メソッド)をそこに紐付けるような仕組みを採用しました。

これは今で言うところの「オブジェクト指向」の考え方ですが、そのような言葉さえなかった時代にすでにこの考えを採用していました。

—  データに意味を持たせることによって、誤作動を減らすという発想はなかなか思いつかない気がします。

安井:ビジネス用のコンピュータなので、経理、経営など、複数の部門が一台の上で同時に複数アプリケーションを動かすことになるので、この思想は重要です。

最後、4点目は「パフォーマンス追求」です。

近代のマシンにおいては、CPUの動作サイクルはナノ(10のマイナス9乗)セカンド以下、HDDはミリ(10のマイナス3乗)セカンド台のレスポンスです。

HDDはシステムの中ですごく遅いのです。最近になってSSDなどが普及してきましたが、当時はこのHDDに頼らないシステムを考えたのです。

つまり、できるだけメモリだけでアプリケーションを動かそう、それを効果的に行なうためにもHDDとメモリの区分けをなくそうという設計です。そしてこらら4つの点は、実際はAS/400の前身であるSystem/38からの思想なので、35年前からになりますね。

— うーん、すごいです。ここまでの設計思想を伺っていると、ハードウェア中心の考えではないのですね。

安井:その通りです。「マシン」の定義はハードウェアではなく、ソフトウェア的に構成されたマシンと考えたのです。

システム全体をこのように考えて作り上げられたマシンは、商用システムとしては他に例を見た事がありません。

—  本当に勉強になります。まだ、インタビューのスタートのつもりで「設計思想」をお伺いしたら、これほど深く、マシンとユーザについて考えられていたので感動しました。例えとして適切かどうかわかりませんが、「ロボット(工学)三原則」を聞いた時のように、最小限で完璧な組み合わせの思想だと思いました。

私自身はIBM i を使ったことは無いのですが、よく「とにかく壊れない、止まらない」と聞いていたので、ハードウェアとしての堅牢性が高いイメージを持っていましたが、それだけではなかったのですね。

安井:はい。IBM iには、もっと沢山の技術が盛り込まれており、進化し続けています。そして、どのような技術なのかという点に目が行き勝ちですが、設計者のソルティス博士もその著書の中で言っているように、どうしてその技術が実装されたのか? という根っこのところを理解する事も大事なのだと思います。

—  安井さんの講義を受けた学生も社会人になって、すごく助かっていると思いますよ。

安井:そうあってほしいです。(笑)

このように学生への講義でもマシンの歴史を話しているのですが、製品が世の中で長く使われる、市場で信頼を得るには「アプリケーション資産継承」が一番重要なのは揺らがないと思います。

—  次のテーマとして、「IBM iの運用コストの優位点」と「IBM iの今後」についてお伺いしていと思います。

両テーマとも、ここまでの設計思想を聞いておくと、その延長上の話としてわかりやすくなりそうです。

次回に続く

Vol.13 IT業界で25年継承される設計思想とは? その2

編集後記

私は社内のインフラを管理する仕事にも携わっており、アプリケーションの資産継承の重要性を少しは理解しているつもりですが、ハード新調やOSのバージョンが変わってもアプリはそのまま使えるというのは、対費用効果の面でインパクトがあると思いました。

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2021年03月25日

企業を狙ったランサムウェアの増加で再認識される、 バックアップの重要性と対策のポイント

2017年5月に世界的に大流行し、その後鎮静化していたランサムウェアの脅威が増大しています。 IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が毎年発表する「情報セキュリティ10大脅威」の組織部門においても、ここ数年、不動の第1位に君臨する「標的型攻撃による被害」の陰で、「ランサムウェアによる被害」が2017年以降5位以内をキープ。最近では多額の身代金が獲れそうな企業にターゲットを定め、データを暗号化するだけではなく機密データを窃取し、それを公開すると脅して身代金を要求するなど、標的型化の事例も報告され、高度化・巧妙化が進んでいます。 本記事では、こうした最新動向や被害の状況に触れつつランサムウェア感染からのシステム復旧を考える上で欠かせないバックアップについて、対策のポイントとそれを踏まえたお勧めのソリューションとして「IBM Spectrum Protect」を紹介します。   企業を狙った標的型ランサムウェアの被害が増加中 2017年に登場し猛威を振るった「WannaCry」などのランサムウェアでは、無差別に送られる「ばらまき型」メールによって感染し、端末がロックされたユーザに対してロック解除のための身代金を要求するケースが一般的でした。 しかし、高額な身代金を支払える個人は少なく、攻撃者にとってあまりに非効率でした。 そこで攻撃者は対象を企業や団体に移し、特定のターゲットに対し下調べをしたうえで攻撃を仕掛けるようになりました。 2020年6月には、某国内大手自動車メーカーがサイバー攻撃を受け、マルウェアに感染。9つの工場で操業に影響が出ただけなく、コロナ禍でテレワーク中の従業員が社内システムにアクセス不能になるなど、深刻な事態に陥りました。 この事案では、ネットワーク偵察や感染経路の確保など入念な事前調査が行われていた可能性が指摘されており、まさに標的型ランサムウェアともいうべきものです。 結局4日をかけて工場の操業を再開したものの、その間工場の出荷が停止するなど、同社のビジネスにグローバルで大きなダメージを与えました。   サイバーセキュリティ+サイバーレジリエンスで、 ランサムウェアに多層的に対応 ランサムウェア感染の結果、製造業では前段で紹介した事例のように、工場の操業が止まることで利益損失に直結するほか、医療機関や社会インフラサービスなどが狙われると人命が危険にさらされたり、人々の生活に困難をきたすことも。 問題は、標的型攻撃の場合、マルウェアがひそかに侵入し時間をかけて機密情報の搾取を試みる間も業務継続が可能なのに対し、ランサムウェアに感染した場合、感染後にデータが暗号化されてしまうとデータの利用ができなくなり、一気に業務停止に至ることです。 このためランサムウェア対策では、インシデント発生を未然に防ぐ "サイバーセキュリティ" の対策だけでなく、発生したインシデントをいかに早く沈静化して本来の状態に戻すか、という "サイバーレジリエンス(セキュリティレジリエンス)※" のアプローチも必要です。 様々なセキュリティ対策で侵入を防ぎつつ、万が一侵入を許してデータが暗号化されてしまった場合に、その状態から迅速に復旧するための手段を備える "多層的な対策" が求められます。 ※レジリエンス=復元力、弾性   まずはデータバックアップ、さらには感染を迅速に検知する 仕組みを ランサムウェアの被害に対するサイバーレジリエンスを高める上で欠かせないのが、バックアップです。 ランサムウェアに感染しデータが暗号化されてしまうと、データ利用は不可能で、もしデータバックアップがされていなければ、もはや打つ手はありません。逆に言うと、バックアップさえあれば時間や工数はかかっても、システムを初期化するなどした上で感染前のデータに戻すことができます。 では、バックアップさえとっていればOKか?というと、必ずしもそうとは言い切れません。 ランサムウェアの感染を早いタイミングで検知できなければ、復旧に用いるバックアップデータが古い世代にものになってしまい、一定期間分のデータロストが発生するためです。 ランサムウェア対策を考えると、まずは高頻度でバックアップをとること(オフラインでバックアップデータを保管するのが望ましい)を基本とし、感染したことを早期に検知して、できるだけ新しいデータで復旧する仕組みがあるのが理想的です。   ランサムウェアの感染を "ふるまい検知" して通知。 確実な復旧を実現する「IBM Spectrum Protect」 ここからは、サイバーレジリエンスまで考慮した有望なランサムウェア対策の1つとして、データ保護ソリューション「IBM Spectrum Protect」を紹介します。 この製品(ソフトウェア)がすぐれているのは、ランサムウェアに感染したことを検知し管理者にメール通知してくれる点です。 ランサムウェアに感染すると、ファイル数やデータ量が急増する一方本来増えるはずの重複排除率が逆に減少する、といった、通常では考えられない現象が見られます。 IBM Spectrum Protect では、バックアップ対象データを統計的に分析することで、こうした平常時と異なる "ふるまい" を検知。即座に管理者へメール通知します。これによって、感染後できるだけ早期のデータ復旧が可能になります。 また、ランサムウェアによってはバックアップからの復旧を不可能にするため、バックアップデータの破壊を試みるものもありますが、IBM Spectrum Protect では、サーバーからアクセス不能な保護領域を確保し、最大500世代の増分バックアップを実現(セーフガード・コピー)。生命線ともいうべき感染前のクリーンなバックアップデータをしっかり保護し、確実なデータ復旧へと導きます。   効率的なバックアップ・アーカイブ・階層管理を実現 バックアップの対象となるクライアントと管理サーバーで構成される「IBM Spectrum Protect」は、以下のような優れた機能により、効率的なバックアップ・アーカイブ・階層管理を実現します。   1.真の永久増分バックアップで、バックアップウィンドウを最小化 定期的なバックアップデータの合成で、フルバックアップを更新する他社の永久増分バックアップと異なり、「IBM Spectrum Protect」の永久増分バックアップはフルバックアップの取得は初回のみで、その後は増加した分のバックアップだけで OK。 バックアップの合成にともなう時間とシステムリソースの消費を回避できます。さらに、複数のバックアップサーバーに存在する同一データをブロックレベルで 1つにまとめ(重複排除)、ストレージ容量の削減に貢献します。   2.高速転送機能で、低品質WAN環境でも安定的なデータ転送を実現 永久増分バックアップと重複排除により遠隔地バックアップの時間短縮を実現する「IBM Spectrum Protect」ですが、標準搭載の高速転送機能(Aspera Fast Adaptive Secure Protocol)は、海外など脆弱なWAN環境においても安定した高速転送を実現します。   3.オンプレミスだけでなく、クラウド環境も含めた統合バックアップ オンプレミス環境(物理・仮想)はもちろん、クラウド環境も含めて統合的にバックアップを管理できます。 しかも、上りのデータ転送料が無料というメリットを活かし、長期保存のデータをクラウドにバックアップ(アーカイブ)したり、オンプレミス←→クラウド間のレプリケーションで DR環境を構築する、といった活用シナリオに対応します。   このほか「IBM Spectrum Protect」は、バックアップ対象の複数サーバーを単一ダッシュボードから統合管理できるオペレーションズ・センターを提供。 管理者は場所を問わず、必要な時にブラウザ上で各種バックアップの実行や健全性の確認などが可能。「コロナ禍で、バックアップのために出社するのは避けたい」「リモートでバックアップ状況を把握・管理したい」といったニーズにも対応します。 ランサムウェアの対策として、またニューノーマル対応のデータ保全・バックアップ対策として、この機会に「IBM Spectrum Protect」を検討してみてはいかがでしょう。     この記事に関するお問合せ エヌアイシー・パートナーズ株式会社 企画本部 事業企画部 この記事に関するお問い合せは、「こちら」からお願いします。   参考情報 (製品情報)IBM Spectrum Protect (コラム)DRで考えるべきITシステム復旧の3つの指標と、実現方法を解説。BCPとの違いは?効率的な対策は? (ブログ)データを守るということについて  

2021年03月08日

ハイブリッド/マルチクラウドの環境に最適なセキュリティ基盤 「IBM Cloud Pak for Security」の3つの価値

DX の推進にともない企業が利用するクラウド環境は拡大し、システムやアプリケーションはこれまで以上に複雑化しています。 これによって、現状でも充足していないとされるセキュリティ担当者の仕事は多忙を極めています。また、リソースをさらに増強するのが難しいため、セキュリティリスクは高まる懸念があります。 本記事では、ハイブリッド/マルチクラウド環境でのセキュリティの課題とその対策について考察します。   サイロ型の運用では困難になった、 複雑な IT環境のセキュリティインシデント対応 これまでの企業のセキュリティ対策方法は、異なるベンダーの検知・防御のためのセキュリティ製品やソリューションを複数導入し、それぞれで運用管理していました。 しかしこの方法ではツールが増えすぎて収拾がつかないばかりか、ツールとログの断片化と分断化が進み「セキュリティサイロ」が生じてしまいます。また、導入しているセキュリティ製品やソリューションも単体機能ではセキュリティ保護に貢献するものの、相互に連携することができなければ企業全体を一貫したポリシーでIT環境を守ることが難しくなり、より高度なセキュリティ脅威の検知をすることは極めて困難です。 特に IT環境のクラウドへの移行が進んでいる現状においては、オンプレミス環境だけでなくクラウド環境のログも収集しセキュリティ保護対象とする必要があるため、すべて人力で対応をすることが現実的ではありません。 この問題に対処し、高度な脅威を検出・対応するために大企業などを中心に導入されているのが、ログを一元管理し相関分析することでインシデントになりうる脅威を検知する「SIEM*」製品です。 SIEM製品によって、今まで検知できなかったセキュリティ脅威を検知することができるようになりますが、インシデントが発生した後の対応までを自動化・効率化できないため、インシデントの状況把握や調査、対応にかかる時間が長くなり、解決までに時間がかかることが課題となっています。 *SIEM(Security Information and Event Management : セキュリティ情報・イベント管理)   セキュリティ製品の情報を一元的に探索する 「IBM Cloud Pak for Security」 ハイブリッド/マルチクラウド環境全体で脅威に対するより深い洞察を得るために、既存のセキュリティ・ツールをより迅速に統合できるように支援するのが、ソフトウェア・プラットフォーム「IBM Cloud Pak for Security (以下 ICP for Security )」です。 ICP for Security は、世界中で 1,000 以上の組織によってすでに採用されている Red Hat OpenShift エンタープライズ・アプリケーション・プラットフォームを含むコンテナ化されたソフトウェアで構成されます。 ICP for Security は、オンプレミスやパブリック/プライベートクラウドが混在する複雑な IT 環境下でも、様々なログやデータソースに1つの画面から「横串通し」にアクセスすることができます。 そのため、セキュリティ製品からログやデータを移動する必要はありません。複数の SIEM、エンドポイント検出システム、脅威インテリジェンス・サービス、IDリポジトリー、クラウド・リポジトリーなどのサード・パーティー製ツールとデータソースに ICP for Security を接続し、アクセスすることができます。 それにより、企業内のサイロ化されたすべてのセキュリティ・ツールのデータから「セキュリティリスクの検出」、「インシデントの発見と通知」、「脅威に対する詳細な分析情報の作成」、「対処方法の洗い出し」、「修復の自動化」など、インシデントの状況把握と調査、およびその対応を単一のコンソールで、かつ省力化して実行することが可能です。   ICP for Security の3つの価値 ICP for Security を導入することで得られる価値を3つに絞って紹介します。   1.脅威インテリジェンスによるセキュリティ脅威への対応の迅速化 複数のフィード、プラットフォーム、およびそれを使用する他のソースなどが脅威インテリジェンスとして世の中に存在していますが、自身に最も重要なものを探すためにふるい分けるのは簡単ではありません。 Threat Intelligence Insights では、組織との関連性によって優先順位付けされた実用的な脅威インテリジェンスを使用し、環境をスキャンして影響を受けているかどうかを確認できます。 また、各脅威がどの程度関連しているかを簡単に確認でき、「影響を受けているかどうかの確認」ツールを使用すると、接続されたデータソースの手動または自動スキャンを実行できます。 環境内で脅威が見つかった場合はケースを自動的に作成して、さらに調査を進めることができます。 これにより、脅威を検知しその対応を進めることができるようになるのです。   2.隠れている脅威を見つけ出し、リスク・ベースの意思決定力を向上 今までは統合ログストレージへデータを収集し分析することが主流でしたが、ICP for Security が構築するセキュリティ・エコシステムは統合ログストレージへデータを集めません。逆に ICP for Security から各種データソースにアクセスすることで、最新のログを対象にした高速検索を可能にしています(フェデレーション検索)。 セキュリティ管理者は「Data Explorer」から IPアドレスや URL、ハッシュ値、IoC* などの条件を指定して検索するだけで、個々のツールやシステムにアクセスする必要がなく、接続しているシステムやツールのデータソースから必要な情報を迅速に探し出すことができ、関連性を発見しインシデントへの対応を速やかに実施することができるようになります。 *IoC (Indicators of Compromise) : 侵害指標、痕跡情報、脅威のインディケーター   3.ナレッジを共有し、脅威への対応力の強化と修正時間の短縮を実現 ICP for Security はインシデントへの迅速な対応を支援するため、統一されたインターフェースによってクライアント・ワークフローに接続し、セキュリティ対応の調整および自動化することが可能です。 また、ワークフロー機能にはインシデントの発生状況や調査結果、その対応履歴を記録する「インシデント管理」ソリューションも含まれています。過去のインシデント対応の記録を参考にすることで、インシデント発生時の対応を効率化できます。 このワークフロー機能を使用することにより、チーム内でのナレッジの共有とともに属人性を排することが可能に。インシデント対応プロセスの高度化による複雑なサイバー脅威への対応力の強化と修正時間の短縮を実現して、チームがセキュリティに割ける時間を増やすことができます。   統合プラットフォームへのシフトを支援する IBM のアプローチ セキュリティリスクは、実際に発生した場合、甚大な影響と莫大な損害を企業や組織に与えます。 そのため、多くの企業や組織が最新の脅威への対応に新しいセキュリティ・テクノロジーを迅速に導入します。また、分断されてうまく相互機能しない複数のツールをなんとかやりくりします。 今後ハイブリッド/マルチクラウド環境の拡大とともにインシデントの脅威が高まる中で、連携しない複数のツールを使い続けることにより生じる問題を解決するためには、よりオープンなテクノロジーと各ツールをつなぎあわせることができる統合プラットフォームにシフトすることが必要です。 ICP for Security のアプローチはまさにこの要件に合致しており、単一の簡素化されたインターフェース内にセキュリティ・スタックのすべての層をまとめられる可能性を持っています。 ICP for Security は、オンプレミス、プライベート、およびパブリッククラウドなど、どこでも実行できるため、様々な環境下にあるソースから大量のセキュリティ・データを把握するのに有効なソリューションです。 オープン・テクノロジーをベースとするソリューションを使用することで、すでに使用しているツールへオープンに接続でき、相互運用性を促進します。 また、一元化された統合検索機能と統合インシデント管理機能は、状況把握や調査・分析、具体的な対応の効率向上につながるだけでなく、データを複数のツールで効率的な分析ができるように均質化するため、既存のツールの利用率も上がります。 さらに、8,000名を超える専門家と10ヵ所の研究開発拠点を擁する世界最大規模のセキュリティ・エキスパート集団「X-Force」による最新の脅威情報や、セキュリティトレンドを提供されることも、ICP for Security 利用の大きなメリットの1つです。 これまで各企業はセキュリティ・データを1ヵ所に集めようと努力してきましたが、すべての情報ソースを網羅した最新情報のアップデートを維持することは難しく、セキュリティ・チームはさらにデータの移動に時間とお金を費やす結果となりました。 この現象はマルチクラウドの世界ではますます顕著となり、セキュリティ・チームにはさらに大きな負担となるため、迅速な対応を難しくさせます。 しかし、セキュリティ・データを保管場所から移動させる必要がない ICP for Security を利用すれば、投資をさらに活用し、従来は網羅できなかった情報ソースに隠れていた脅威を確認して、より良いリスク・ベースの意思決定を行うことも可能になるのです。   DX の進化を支える基盤 - IBM Cloud Paks レガシーシステムの問題点を解決し、オープンなコンテナ技術によるアプリの可搬性の向上とオープンなオーケストレーションによる管理・運用の効率化を実現するのが、プラットフォームを最適化する IBM のソリューション「IBM Cloud Paks」です。 IBM Cloud Paks は、エンタープライズにおけるユースケース別に6製品をオンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウド、エッジ・コンピューティングと同じアーキテクチャーで提供しており、これらを活用していくことでモダナイゼーションを効率的に進めていくことができます。 また、企業固有のアプリケーション、データ、ワークロードの要件に対応する最適なアーキテクチャーと手法を選択できます。 IBM のハイブリッド・マルチクラウド・プラットフォームは、Linux や Kubernetes などのオープン・テクノロジーに基づいているため、選択したクラウド上でデータやアプリケーションを安全に展開・実行・管理でき、将来にわたってロックインされるリスクもありません。     この記事に関するお問合せ エヌアイシー・パートナーズ株式会社 企画本部 事業企画部 この記事に関するお問い合せは、「こちら」からお願いします。   参考情報 (製品情報) IBM Cloud Pak for Security (資料) IBM IBM Cloud Pak for Security 製品 (資料) IBM Cloud Paks シリーズ ご紹介資料 (資料) サイバー脅威対応製品アップデート (IBMサイト) IBM Cloud Pak for Security  

2021年02月19日

ハイブリッド/マルチクラウド環境の効率的な管理を実現し、クラウドのメリットを最大化する「IBM Cloud Pak for Multicloud Management」

今後の基幹業務システムは、クラウド化・コンテナ化が進み、オンプレミス、クラウドを問わず稼働します。 クラウド環境とオンプレミス環境/プライベートクラウドを併用するハイブリッドクラウド、もしくは複数のクラウド環境を併用するマルチクラウドで稼働する企業システムの一元管理を実現するためには、従来の SoR* のシステム、およびクラウド・ネイティブな SoE*システムを、シンプルに統合管理していくことが必要になります。 この記事では、複雑化するマルチクラウド管理の現状を解説するとともに、ハイブリッド・マルチクラウド環境に対応し、効率的に IT基盤を管理する「IBM Cloud Pak for Multicloud Management」をご紹介します。 *SoR (System of Records): 「記録のためのシステム」の意味。社内に従来から存在する分断化されたレガシーシステム。 *SoE (System of Engagement): 顧客とのつながりを作り・維持し、絆を生むために、顧客視点をもとに構築した新しいITシステム。   これからのIT基盤管理における中核は、 ハイブリッド/マルチクラウドの統合管理 業務の効率化・生産性向上の実現を目的としたクラウド・ベースのサービスを利用するために、オンプレミス環境だけに留まらず、ハイブリッドクラウド、もしくはマルチクラウドを活用する企業が急増しています。 ところが、戦略的にハイブリッド/マルチクラウド環境を活用している企業はあるものの、効率的な管理ができている企業はまだ限られているのが現状です。 オンプレミス環境だけではなく、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドを積極的に活用する "ハイブリッド/マルチクラウド戦略" は、プライベートクラウドとパブリッククラウド双方の最も良い点を組み合わせるため、莫大な価値を企業にもたらします。 一方で、この複雑なハイブリッド/マルチクラウド環境には、混在するアプリケーションやシステム基盤およびデータ、複数のクラウドと複数ベンダー、そしてクラウド・テクノロジーには、それぞれベンダー独自の運用・管理ツールを利用する必要があります。 それぞれの環境が独立した管理となるため、クラウドのコストと管理の最適化を運用管理上の大きな課題として挙げる管理者も少なくありません。 これからマルチクラウド環境の導入を検討している方は、複数の環境を管理することが必要となること、また、この課題を解決する必要があることを理解しなくてはなりません。 ハイブリッド/マルチクラウド環境を効率的に管理するには、最適なパフォーマンスと利便性を維持しながらコストをコントロールできるだけでなく、セキュリティも保護できなければなりません。また、ハイブリッドクラウドの要件に合わせて、オンプレミスのレガシー・ネットワークを改良する必要もあります。 クラウド環境との効率的な連携を実現するためのネットワークには、信頼性・柔軟性・拡張性・安全性が求められます。運用負荷の軽減と柔軟性の確保を目的に、仮想化および自動化テクノロジーを活用しネットワークの管理を簡素化することで、更なる運用効率の向上を検討する必要がでてきます。 つまり、基幹業務のクラウド化・コンテナ化が進み、オンプレミス、クラウドを問わず複雑なハイブリッド/マルチクラウド環境を活用する今日の企業がこれらの課題を解決するためには、企業システムが稼働する環境を効率的に管理する「一元管理」の実現が必要なのです。 例えば、どの環境でどのアプリケーションが稼働しているのか、そのアプリケーションの負荷がどの程度なのか、を把握しコントロールすることで、アプリケーションの負荷を最適化し、無駄なアプリケーションの稼働を削減することができます。 それによってクラウド環境で利用するリソースを最適化できるため、コスト削減につながります。 今回ご紹介するようなオールインワンのハイブリッド/マルチクラウド管理ソリューションは、管理コストを削減するだけでなく、環境の選択肢を拡大します。 また、セキュリティとガバナンスを向上させ、ワークロードごとのニーズに基づいた柔軟なアプリケーション展開を可能にします。   ハイブリッド/マルチクラウド環境の統合管理ソリューション「IBM Cloud Pak for Multicloud Management」 「IBM Cloud Pak for Multicloud Management (以下、ICP4 MCM)」は、Red Hat OpenShift 上で稼動し、ハイブリッド/マルチクラウド環境を統合管理するソリューションです。 ICP4 MCM は、ハイブリッド/マルチクラウド環境全体にわたって複数の kubernetesクラスタを統合管理し、ガバナンスの強化、VM/コンテナ基盤のプロビジョニングの自動化、および共通化を提供します。 さらにアプリケーション展開後には複数のソースからのイベントを統合し、SoR/SoE 問わず統合モニタリングを実施することで障害の解決を速やかに行うことができ、可用性の向上にも寄与します。   ICP4 MCMの3つの価値 ICP4 MCM の機能は大きく「インフラ管理」「マルチクラスタ―管理」「イベント管理/アプリケーション管理」の3つに分けられます。 概要は以下の図になります。 これらの機能も含めて、ICP4 MCM が提供する価値は大きく以下の3つです。 ハイブリッド/マルチクラウド環境への仮想マシン/コンテナの迅速な展開 (「インフラ管理」「マルチクラスタ―管理」機能) イベント統合・統合モニタリングによる問題判別と解決スピードの向上 (「イベント管理/アプリケーション管理」機能) オープン・テクノロジーのサポートを提供するマルチクラウド運用管理基盤 (IBMによるサポート) それぞれについて説明をしていきます。   1.ハイブリッド/マルチクラウド環境への仮想マシン/コンテナの 迅速な展開 ICP4 MCM は、オンプレミスやプライベートクラウド、パブリッククラウドを併用するハイブリッド/マルチクラウド環境において、仮想マシン/コンテナの展開を自動化することでサーバーの構築作業を最小限にし、アプリケーションの展開を素早く実施できます。 仮想マシンの展開はテンプレートから行うため、同じアプリケーションを複数の環境(例えば、オンプレミス環境と IBM Cloud環境それぞれ)へ展開することができます。コンテナ環境においては、複数の kubernetesクラスタを統合管理することができるため、クラスタをまたがったアプリケーションの一貫したデプロイ、アップデート、管理を実現でき、リソース効率を最大化します。 アプリケーションの展開を速めることで、お客様の DX がより円滑に進められるようになります。   2.イベント統合・統合モニタリングによる問題判別と解決スピードの 向上 ICP4 MCM は、ハイブリッド/マルチクラウド環境で発生するイベントを統合し、イベント/インシデントの相関処理・優先順位付けを行うことで、環境が複雑になるのに従い長期化しやすくなっている障害対応を迅速化します。 また、アラート通知の自動化やタスクの自動化機能により、繰り返し発生する問題を解決するための工数を削減します。   3.オープン・テクノロジーのサポートを提供するマルチクラウド 運用管理基盤 ICP4 MCM は、VM およびコンテナ基盤のライフサイクルを一元管理するためのオープン・テクノロジーを IBM のサポート付きで利用できます。 ICP4 MCM のすべての管理コンポーネントはコンテナ対応済みで、Red Hat OpenShift 上で稼働するために最適化されています。 また、これらのコンテナは Red Hat で認定済みであることに加えて、IBM 認定済みのソフトウェアとして事前統合されており、IBM がサポートをするので安心して利用することができます。   このように、全社レベルでクラスタを統合管理し、アプリケーション展開速度の向上や問題対応に活用することで、ICP4 MCM はお客様のIT管理とモダナイゼーションを支援します。 また、ハイブリッド/マルチクラウドの環境を一貫した構成と共通のセキュリティ・ポリシーで管理し、オンプレとクラウドに同じ基準・ルールを適用することで、既存のレガシーシステムの運用に加えて新規のクラウド・ネイティブ技術ベースのアプリケーションも統合的に管理することが可能となり、コストを削減することも可能です。 さらに、アプリケーションの実行環境が必要なときにも、従来は数日から数週間かかっていたのに対し、即日(場合によっては数分程度)で環境を手に入れることができるのです。   *DXの進化を支える基盤- IBM Cloud Paks* レガシーシステムの問題点を解決し、オープンなコンテナ技術によるアプリの可搬性の向上とオープンなオーケストレーションによる管理・運用の効率化を実現するのが、プラットフォームを最適化するIBM のソリューション「IBM Cloud Paks」です。 IBM Cloud Paksは、エンタープライズにおけるユースケース別に6製品を、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウド、エッジ・コンピューティングと同じアーキテクチャーで提供しており、これらを活用していくことで、モダナイゼーションを効率的に進めていくことができます。 また、企業固有のアプリケーション、データ、ワークロードの要件に対応する、最適なアーキテクチャーと手法を選択できます。IBMのハイブリッド・マルチクラウド・プラットフォームは、Linux や kubernetes などのオープン・テクノロジーに基づいているため、選択したクラウド上でデータやアプリケーションを、安全に展開・実行・管理でき、将来にわたってロックインされるリスクもありません。     この記事に関するお問合せ エヌアイシー・パートナーズ株式会社 企画本部 事業企画部 この記事に関するお問い合せは、「こちら」からお願いします。   参考情報 (製品情報) IBM Cloud Pak for Multicloud Management (資料) IBM Cloud Pak for Multicloud Management のご紹介 (資料) IBM Cloud Paks シリーズ ご紹介資料 (IBMサイト) IBM Cloud Pak for Multicloud Management  

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