2021年10月

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WebSphere Application Serverユーザー必見!「IBM WebSphere Automation」活用の3つのメリット

ここ数年、IT運用の複雑性が問題視されています。この複雑性が従来のアプリケーションと最新のアプリケーションを同時に稼働させることを困難にしているからです。

そのため、市場投入の遅れや高額な運用コストが生じ、企業がROIを最大化しながら迅速にトランスフォーメーションを実施するための障害ともなっています。
これは IBM WebSphere Application Server (以下 WAS) のユーザーにとっても同様の課題です。

本記事では、WASの抱える課題と、既存の環境を変更することなく WASの運用を自動化・一元化することでアプリケーション・ワークロードの実行にかかる時間と労力を節約し、さらに、セキュリティとレジリエンシー、パフォーマンスを向上させる「IBM WebSphere Automation」について解説します。
 

Index

WebSphereブランドの中核製品「IBM WebSphere Application Server」
WASユーザーが抱える悩み
WASの運用を自動化・一元化する新ソリューション「IBM WebSphere Automation」
IBM WebSphere Automation活用の3つのメリット
Cloud Pak for Watson AIOpsとの連携でより効率的に
ぜひ、エヌアイシー・パートナーズにご相談ください
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WebSphereブランドの中核製品
「IBM WebSphere Application Server」

IBMのミドルウェア・ソフトウェアブランド「WebSphere」の中で最も有名な製品が「IBM WebSphere Application Server (WAS)」です。

WASは、多くのミッションクリティカルを支える商用の Webアプリケーションサーバーとして1998年から提供されており、安定稼働が評価され長年にわたり多くのユーザーに利用されてきました。

WASの特長は、Webアプリケーション環境の一般的な3層構造 (Webサーバー・アプリケーションサーバー・DBサーバー) のうち、WAS単体で “Webサーバー” と “アプリケーションサーバー” 両方の機能を提供できることや、Webサーバーからリクエストを受け Java/PHP/Ruby などで作成されたアプリケーションを実行し、動的なコンテンツの生成が可能なことにあります。

さらに、負荷分散機能を持ったエディション “Network Deployment” により、大規模環境にもこの製品1つで対応が可能です。
また、ワークロード全体の可視性を高めエンタープライズ・アプリケーションを分析し、Kubernetes への対応を促進できるように設計されていることも、WASが多くのユーザーに活用される理由となっています。

 

WASユーザーが抱える悩み

多くのミッションクリティカルなシステムを支える基盤ミドルウェアとして長年にわたり企業に選ばれ活用されてきたWASですが、この歴史があるからこそ浮上する課題もあります。
それが「運用効率の低下」です。例えば、以下のようなことが起きています。

  • システムのサイロ化によってWASが複数のシステムにまたがって運用されており、それぞれを個別に管理しているため人手がかかる
  • Webアプリケーションシステムのセキュリティ強化のためには、開発したアプリケーションだけではなく基盤であるWASの脆弱性を把握して速やかにパッチを適用することが重要だが、一括で状態が確認できず、調査・適用に手間がかかる
  • 多くのミッションクリティカルシステムを支える基盤ミドルウェアであるのに、企業全体で一貫したポリシー適用が難しい

これらWASが抱える問題を、費用対効果や脆弱性対策などの観点から解決するのが
「IBM WebSphere Automation」です。

 

WASの運用を自動化・一元化する新ソリューション
「IBM WebSphere Automation」

2021年5月12日、8つの新ソリューションの1つとしてIBMがオンラインイベント “Think 2021” で発表したのが、「IBM WebSphere Automation」です。

IBM WebSphere Automation なら、サイロ化したシステムに散在するWASの運用を、自動化かつ一元化することが可能です。既存環境の変更は必要ありません。
同時に、一貫したポリシーの適用を実現することで脆弱性対策を強化し、レジリエンシーとパフォーマンスの向上も実現します。

これにより、運用/管理の手間とコストを減らしアプリケーション開発にかける時間を創出。
アプリケーションの迅速な市場投入を可能にすることで、ROIを最大化します。

それでは、IBM WebSphere Automation活用の各メリットを詳しく見ていきましょう。


 

IBM WebSphere Automation活用の3つのメリット

1. 一貫したポリシーを適用したセキュアな運用

IBM WebSphere Automation は、サイロ化した各システムに散在するWASの管理を一元化することでリスクを低減し、コンプライアンスに厳格に対応します。

管理の一元化により、一貫したポリシー適用が可能になるだけでなく単一のダッシュボードを使用することで、運用チームが最も関連性の高い情報にアクセスすることを容易にします。
また、潜在するリスクに対しても自動的にリスクを検知し、各システムに散在するWASに対してパッチを効率的に配布することによって、DevSecOps をより積極的に実践することが可能になります。

 

2. 運用のレジリエンシーを確立し、イノベーションのための時間を創出

IBM WebSphere Automation は、WASの管理や運用を自動化することで煩雑な手作業を削減し、最適なリソース活用を通してコストと時間を節約します。

自動化によってルーティーン作業を削減し障害を素早く復旧することで、チームの対応能力強化に寄与し運用の効率化とレジリエンシーを確立します。

これにより、人手不足の解消、さらに、WASやLibertyの環境管理にかかるコストとその複雑性を最小限に抑えることが可能になります。
また、WASの運用管理工数の削減でチームの時間をより価値の高い活動にあてることができるため、イノベーションのための時間や機会を 生み出すことも大きな効果です。

 

3. 運用パフォーマンスの向上

IBM WebSphere Automation を活用し、様々な環境からの情報を統合するダッシュボードを活用することで、個々の環境を確認しなくてよくなるため運用効率を改善できます。
また、作業の自動化を行うことができるため、様々な環境に共通したベストプラクティスを展開することで安定稼働を実現できます。

これらにより、運用パフォーマンスを向上することができるため、コスト削減だけでなく安定稼働が可能となります。

 

Cloud Pak for Watson AIOpsとの連携でより効率的に

さらに IBM WebSphere Automationは、「IBM Cloud Pak for Watson AIOps」との連携でより効率的なWASの運用管理を実現することができます。

IBM Cloud Pak for Watson AIOps は、AIを活用してIT運用の課題を解決できる運用基盤で、監視データを集約・分析し、現在なにが起こっているのかをリアルタイムに捕捉。問題発生をとらえ影響範囲を予測し、対処方法を提案します。

これらは、1つのダッシュボードで運用全体を確認できるため、複雑でサイロ化されたマルチクラウド/ハイブリッドクラウド環境でIT運用が抱える課題の迅速な解決を可能にします。

IBM Cloud Pak for Watson AIOps は、予兆を検知することでプロアクティブ (積極的) な保全活動もできるようさらに製品を進化させており、今後の動向にも注目したいところです。

 

ぜひ、エヌアイシー・パートナーズにご相談ください

エヌアイシー・パートナーズは IBM Value Add Distributor として、お客さまの課題に対し長年の実績とIBM製品への深い理解を持って、IBM製品を組み合わせた複合的な解決策をご提案しています。

以下に当てはまる顧客の課題を解決したい方は、ぜひ、エヌアイシー・パートナーズまでご相談ください。

  • クラウド・テクノロジーに関する経験が乏しく、お客様の運用提案ができていない
  • お客様にアプリケーションサーバーの高額な運用コストの削減提案を実施したい
  • お客様が利用しているWAS環境は様々な企業が個別に導入しているため、一貫したポリシー適用が難しい
  • WASの脆弱性対策が一貫してできていない
  • 費用対効果を最大化できるソリューションを採用したい
  • 構築スキルの習得が難しい


 
 


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エヌアイシー・パートナーズ株式会社
企画本部 事業企画部

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2022年06月24日

【早わかり】AIX と IBM i ライセンス情報

こんにちは。エヌアイシー・パートナーズ 村上です。 2022年度は新しい試みとして、 ・理解しているつもりだけど説明はできない ・時間があれば調べたいと思っていた ・当たり前な知識かもしれなくて質問しにくい という内容を取り上げた「早わかりシリーズ」を掲載していきます。 今回は、IBM Power のメインOS、AIX と IBM i のライセンス情報をご紹介します。 AIX とIBM i は、片方のライセンス情報しか知らないという方も意外と多いので、ぜひこの機会に比較しながら読んでみてくださいね。   セクション 1) 永続ライセンスのおさらい 2) マンスリーとサブスクリプションをご存じですか? 3) ライフサイクルとバージョンのポイント   1) 永続ライセンスのおさらい AIX とIBM i のスタンダードなライセンス「永続ライセンス」。 有効期限のない永続ライセンスは、SWMA (SoftWare MAintenance) と合わせて所有します。 永続ライセンス OSを利用できる権利。1年目に購入。 SWMA 「サブスクリプション(最新バージョンへのアップグレード)」と「テクニカルサポート(対象製品に対するQAサポート)」の権利。 1年~5年で選択し、継続するためには都度オーダーが必要。 更改などで新ハードウェアへ移行する場合、 AIX 永続ライセンスはIBM Power本体に紐づくので、新ハードウェアになるタイミングで永続ライセンスが買い直しになります IBM i 既存機のライセンスを新ハードウェア移管することが可能です(移行先の機械レベルが高くなる場合は追加料金が発生) IBM i には、移行中ライセンスとして安価なITL(IBM Temporary License)が提供されたり、DR機専用のライセンスがあったりもします。   2) マンスリーとサブスクリプションをご存じですか? さて、このセクションが今回のブログの本題です。 2022年6月現在、AIX とIBM i には「永続」「マンスリー」「サブスクリプション」と3種類のライセンスがあります。 以下は利用ケースのイメージです。 利用ケース 永続ライセンス ・長期間利用 マンスリーラインセンス ・移行時の短期利用 ・スパイク(最低限の環境をさっと作って概ねの方向性を確認する) サブスクリプションライセンス ・初期投資を抑えたい場合に利用 ・HWに依存せず臨機応変に利用(中長期間でAIXの場合) サブスクリプションライセンスは、AIX は2021年、IBM i は2022年に提供が開始されました。 (表が見えにくいのでクリックして拡大してご覧ください) サブスクリプションライセンスは、今後拡張が予定されています。 利用ケースにあったライセンスを選択できるようになってきたので、臨機応変な検討ができるようになりますね。   3) ライフサイクルとバージョンのポイント 2022年6月時点で、IBMは「AIX も IBM i も将来の投資を継続する」という発表をしています。 IBM Power ユーザとしては一安心です。 どちらのOSも、サポートライフサイクルは10年間となります。 下記にバージョンのポイントを纏めてみました。 <AIX > 購入できるバージョン v7.2 , v7.3 標準サポートがあるバージョン v7.1, v7.2, v7.3 どうやってもサポートが終わっているバージョン v5.3 実はまだ有償延長サポートがあるバージョン v6.1 TLが出るタイミング(※) 1回/年、成熟してくると1回/2年 サポートライフサイクル(10年) 標準(最短6年)+延長保守(3~5年) <IBM i > 購入できるバージョン v7.3 , v7.4, v7.5 標準サポートがあるバージョン v7.3, v7.4, v7.5 どうやってもサポートが終わっているバージョン v6.1 実はまだ有償延長サポートがあるバージョン v7.1, v7.2 TRが出るタイミング(※) 2回/年(最新バージョンと1世代前のバージョンに対して) サポートライフサイクル(10年) 標準(7年)+延長保守(3年) <※TLとTRの補足> TL:テクノロジー・レベル。AIXにおける問題の修正、新しいハードウェアのサポート、ソフトウェアの機能拡張が含まれたプログラム。 TR:テクノロジー・リフレッシュ。IBM i におけるオファリング、サービス、およびハードウェアの機能拡張を提供するプログラム。 かなり前のバージョンも、延長保守のサポートがあるため更改時も安心です。 ただ、延長保守サポートは、部品不足による急な保守終了や、新規の問い合わせに対応いただけない、という面があるので要注意です。 また、延長保守サポートには細かい前提が設けられており前提にも随時変更が入りますので、ご利用を検討される際はお問い合わせください。   さいごに つい先日(2022年6月)、IBM i の複数のソフトウェアラインセンスが無償化される発表(IBM PartnerWorld)がありました。 IBM i では更改の検討が始まると、実際に利用している有償ソフトウェアの見直しが入ったりして、見積もりに時間がかかることがありますよね。 有償ライセンスが減ったことで、見積もりが少しでも簡単になり助かります。 クラウドシフトが進む中で、ライセンス体系、課金、監査方法が複雑化しています。 弊社には毎日のようにパートナー様からライセンス関連の相談やお問い合わせが来ています。 OSのみではなく、あらゆるソフトウェアのライセンス情報収集に日々奮闘(?)しているSEが多数おりますので、お困りの際はお気軽にご連絡ください! ※ 本ブログの情報は時間経過とともに変更が入る可能性があります。   お問い合わせ この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 E-Mail:voice_partners@niandc.co.jp  

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