2023年12月

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データを守り抜く鍵は「IBM Storage Defender」にあり

悪質化・巧妙化する一方のサイバー攻撃を始め、システムリスクは企業が直面し続けている「今そこにある危機」です。
ビジネスの中断を招かないためには、何かが起きたとしても重要な情報資産であるデータを迅速に復旧できる能力やデータ・レジリエンスが強く求められています。

しかしその一方で、予算も人的リソースも有限であり、セキュリティコストや運用工数をむやみに増加することはできません。

そうした中、IBM ではデータ・レジリエンスに特化した包括ソリューション IBM Storage Defender で、データの保護、識別、検知、対応、復旧をエンド・ツー・エンドで実現していこうと提唱しています。

本コラムでは IBM Storage Defender の構成要素や、それぞれの構成要素を企業がどう採り入れていくことで堅牢な守りを形にできるのか、を見ていきます。
また、セキュリティコストや運用工数という観点からも IBM Storage Defender の差別化ポイントを探ります。

悪化の一途をたどるサイバー攻撃被害、求められているのはデータ・レジリエンス

依然としてサイバー攻撃が猛威を振るい続けています。

IBM のサイバーセキュリティの専門家と対策担当者からなる IBM Security X-Force の「X-Force 脅威インテリジェンス・インデックス 2023」によると、サイバー攻撃による被害は悪化の一途をたどっており、ランサムウェアによるデータ侵害への対応にかかる平均コストは5億9千万円に上っています。

また、データ侵害の特定と封じ込めに要した平均日数として287日にかかっており、その間、多くのシステムは停止を余儀なくされました。
さらに、Windows だけではなく Linuxシステムへのランサムウェア攻撃も増加しており、最近では VMware ESXi のサーバーまでも標的になっているといいます。

今やどんな規模の企業であっても「まさか当社のシステムが狙われることはないだろう」などと甘く考えることはできません。

ここではサイバー攻撃を例に挙げましたが、システムへのリスクは他にも自然災害やハードウェア/ソフトウェア障害、人為的ミスなどさまざま存在します。
すべてを起きないように防ぐのはもはや不可能といえます。

現代の企業には、何かが起きたとしても重要な情報資産であるデータを迅速に復旧できる能力、つまり、データ・レジリエンスというものを身につけることが強く求められています。
また、データに対しては世界的にコンプライアンス準拠への圧力が高まっており、企業はこれにも対応しなければなりません。

しかし持てるリソースは有限であり、セキュリティ強化だからといって湯水のように予算が湧くことはなく、恒常的な人材不足に悩む中、むやみに運用工数を上げることはできません。
多くの企業はこの点に大きなジレンマを抱えています。

IBM Storage Defenderはエンド・ツー・エンドでストレージを守る包括ソリューション

そうした中 IBM は2023年、IBM Storage Defender というソリューションを発表しました。

IBM Storage Defender は、ストレージ基盤全体にわたってデータの保護や改ざん防止、検知、対応、復旧、自動化を行える機能を有し、企業のデータ損失リスクを軽減することができます。

セキュリティ・ダッシュボードを備えていることも大きな特長で、データ保護とサイバー・レジリアンスのステータスをシンプルに統合して表示することができます。

データ・レジリエンスを実現するIBM Storage Defender
図1. データ・レジリエンスを実現するIBM Storage Defender

IBM Storage Defender は、具体的に以下の8つのソフトウェアから構成されています。

IBM Storage Virtualize

ストレージリソースの一元化やデータサービスの拡張を可能にするストレージ仮想化ソリューションです。
IBM製ストレージと他社製ストレージの管理を統合でき、ストレージリソース管理の簡素化と使用率を向上します。

IBM Copy Service Manager(CSM)

ストレージ環境におけるコピー・サービスを制御する製品です。
ストレージ環境全体のレプリケーションを一元的に管理することができ、アプリケーションに対して災害復旧と高可用性を提供します。

IBM Storage Data Protect

仮想環境やクラウド環境のバックアップ・復旧を司るソフトウェアです。
SaaSポータルで問題の監視・警告・予測を行うとともに、異常検知しレポートします。
VMware のエンタープライズ保護機能を有しているという点も大きな特長です。

IBM Storage Sentinel

ランサムウェア攻撃のソースを検知/診断/特定し、主要なアプリケーションに対して自動復旧オーケストレーション機能を提供するソフトウェアです。

IBM Storage Archive

物理的なエアギャップ保護と直感的なグラフィカルアクセスの機能でデータ・アーカイブを作成します。
1次ディスクのアクセスパフォーマンスが不要なデータのストレージ・コストを削減できます。

IBM Data Management Service(DMS)

IBM Storage Defenderサービスに対するユーザーのランディングページで、包括的なデータ・レジリエンスを実現するダッシュボードです。
具体的には、Storage Protect、IBM FlashSystemセーフ・ガード・コピー、IBM Storage Data Protect と接続しデータ保護ステータスの統合的ビューとともに、ロギングやレポーティング、シミュレーションなどの機能を統合して提供します。

IBM Storage Protect for Container

Storage Protect はシンプルな構成で物理、仮想、アプリケーション、NAS と、さまざまなバックアップ対象の保護および保管方法を提供しますが、IBM Storage Protect for Container はその中でもバックアップ対象のコンテナ環境に特化しています。

IBM Storage Protect Suite

上記以外の要件のバックアップと復旧に関しては、この IBM Storage Protect Suite に含まれる多彩なソフトウェアで実現可能です。
災害復旧管理やノード複製、Network Data Management Protocol(NDMP)バックアップ、大規模テープ・ライブラリーをサポートする IBM Storage Protect Extended Edition、Oracle および Microsoft SQL Server と連携する IBM Storage Protect for Database などがあります。

必要な機能を導入しながら段階的にデータ・レジリエンスを高めることが可能

IBM製品を利用のお客様であれば、IBM Storage Defender の導入でサードパーティソリューションに頼らずエンド・ツー・エンドのデータ保護を IBM環境で統一することができます。

また IBM Storage Defender は、その時点で必要な構成を採り入れながら段階的にデータ・レジリエンスを高めていくことができます。

たとえば、IBM FlashSystem 5200アップの製品をお使いのお客様には IBM Storage Virtualize が搭載されており、このソフトウェアのみでランサムウェア攻撃によるデータ暗号化に備えるセーフ・ガード・コピーが実現できるようになっています。
ここに IBM Copy Service Manager をプラスすれば、リアルタイムに近い感覚でデータコピーを取得したり適用業務に合わせてデータの世代保存を管理するといったことも可能になります。

上記がフェーズ1だとすると、フェーズ2ではデータ・アーカイブやデータを分類するのはいかがでしょうか。

IBM Storage Archive を導入すると、法令や会社で定めた保存期間を過ぎたデータをより安価なストレージへ移すといったことが容易にできます。
これにより、メインストレージの実容量を常に気にかける必要もなくなります。

続くフェーズ3では、ランサムウェア対策をさらに強化することにしましょう。

その目的にかなうのが IBM Storage Sentinel です。
このソフトウェアを用いれば、200以上のコンテンツ・ベースの分析と機械学習技術でスナップショット・データを分析、高度なランサムウェア検知を行い、影響を受けたファイルを特定するレポートを自動的に生成します。

これにより、マルウェアがどのように広がったかやマルウェアから復旧するための最善の方法が理解できるとともに、すべてのサーバーの復旧を自動化することができます。
さらに、IBM Storage Data Protect を加えれば、バックアップデータのバックアップというセカンダリーデータ保護も可能です。

IBM Storage Defenderの全体像
図2. IBM Storage Defenderの全体像

コスト抑制に効くライセンスモデル、運用を簡素化できる利点も特長

IBM Storage Defender は導入するソフトウェアを増やしたからといって、コストがリニアに上昇するというわけではありません。
その理由はライセンスモデルにあります。

費用は月額固定の SaaS利用料+従量課金のサブスクリプション利用料で構成され、従量課金はストレージボリューム1TiB当たりの RU やリソースユニットがソフトウェアによって重みづけされており、それを何TiB分必要かで算出されます。
計算方法は図*にあるとおりです。

IBM Storage Defender ライセンス形態
図3. IBM Storage Defender ライセンス形態

ここで最も特長的なのは、購入した RU についてはその配分を選択/調整できることです。

10RU を購入し、フェーズ1ではこれをすべて IBM Storage Virtualize と IBM Copy Service Manager で使用していたけれど、フェーズ2ではランサムウェア対策を強化のため RU を IBM Copy Service Manager から IBM Storage Sentinel へ切り替えたい、といった変更も可能です。

必要な機能を必要な容量だけ、それが IBM Storage Defender です。
ちなみに、IBM では RU計算ツールを提供しています。IBMid が必要ですが、ざっとシミュレーションしてみたいというお客様はアクセスしてみてください。
https://app.ibmsalesconfigurator.com/#/

IBM Storage Defenderの特長まとめ

  • メインストレージからバックアプストレージまでデータを保護
  • オンプレミス/仮想環境/パブリック・クラウドへ対応
  • データ保護、改ざん防止、検知、復旧などの機能を包括的に提供
  • 様々なデータ保護機能の中からニーズに合わせて必要な機能だけを選択可能
  • サブスクリプション型のライセンスにより、必要な期間だけの契約(年単位)
  • 単一ライセンス形態により、ライセンスの管理を簡素化
  • Data Management Service(DMS)によるシングルコントロール

IBM Storage Defender は、ストレージのセキュリティ機能強化やバックアップおよびリカバリーの強化をはじめ、データ管理の最適化、コンプライアンスと法的要件の遵守といった領域においても有用なソリューションと言えます。

バックアップ検討の際は、IBM Storage Defender を検討してみてはいかがでしょうか。

構成提案はエヌアイシー・パートナーズにお任せください

エヌアイシー・パートナーズでは IBM Storage Defender の導入に関して、正確にお客様のストレージ環境を把握した上で、RU計算ツールなども用い最適な構成立案を支援いたします。

取り扱い製品が多いため、ストレージのみならずシステム全体の最適化をめざした包括的な提案支援も可能です。

企業の情報資産を格納する重要なストレージ基盤やその保護に関してお客様が直面している課題を、当社はパートナーのリセラー企業とともに解決していきます。

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2025年06月26日

次世代型のインフラ構築を実現するIBM Fusion HCIがクラウドシフトを加速

公開日:2025-06-26 クラウドファースト時代となり、企業のインフラ構築においてもクラウドネイティブなアーキテクチャをめざす潮流が高まりつつあります。なかでも重要な技術とされるのが、コンテナベースの基盤づくりで、アプリケーションをコンテナ化できれば、その移植性や効率性、スケーラビリティなどが大きく高まり、ビジネスの展開を高速化できると期待が集まっています。 しかし、基盤のコンテナ化は、これまでのシステム構築のあり方と大きく“作法”が異なり、専門のナレッジやスキルが求められます。ただでさえ IT人材が不足している今日、一朝一夕に移行するのは難しく、この点が多くの企業にとって大きなジレンマとなっています。 貴社においても、 「クラウド移行は進めたものの、残るオンプレミスシステムとどう連携させればいいのか」 「自社で腰を据えてAI活用に取り組みたいが、社内リソースが足りない」 などのお悩みはないでしょうか。 今回は、企業が課題を抱えがちな次世代型のインフラ構築をあっさり実現するソリューションIBM Fusion HCIを紹介します。 目次 インフラ基盤が抱える課題 IBM Fusion HCIの概要 インフラ基盤が抱える課題への最適策 IBM Fusion HCIを利用したユースケース 次世代のインフラ基盤への鍵を握るIBM Fusion HCI お問い合わせ インフラ基盤が抱える課題 今日、企業情報システムのインフラ基盤は様々な意味で岐路に立っているといえます。これまで同様の手法では、刻一刻と変化し続けるビジネス環境を受けとめきれず企業競争力を低下させる恐れもあります。 例えば、具体的な危惧の内容として次のようなものがあります。 1. クラウドネイティブなアーキテクチャ導入の高い難易度 クラウドネイティブなアーキテクチャは柔軟性やスケーラビリティを重視した設計手法で、ビジネススピードの向上にも貢献します。しかしその導入には既存のシステムとは手法が異なるため、互換性確保や高度な専門知識を持つ人材の確保といった点に障壁があります。また、従来型の開発手法から移行する際には、文化的変革や技術的理解のギャップが課題になっています。結果、プロジェクトを立ち上げたものの頓挫してしまった、というケースも発生しています。 2. マルチクラウド戦略を推進する上での壁 マルチクラウド戦略とは複数のクラウドサービスを使い分けることで、効率的なリソース管理やリスク分散を実現することを指します。多くの企業が「オンプレとクラウドを統合」または「複数のクラウド環境を最適化」したいと考えています。 しかし、相互接続性やデータ移動に大きな課題があります。また、異なるプロバイダ間での運用調整やコスト管理の複雑化も実践の妨げになりがちです。特に、各クラウド特有の設計要件への対応やパブリッククラウドとプライベートクラウド間のデータ連携には多くのリソースとノウハウが必要です。 3. 自社AIワークロードの拡大 AIワークロードの拡大は、迅速なデータ処理や大量データ解析を可能にします。しかし、これに伴って高性能なインフラ整備が求められます。既存のインフラでは計算負荷が高く、パフォーマンスが著しく制限されるためです。慎重に選定を進めなければ計算資源の増加による費用の急増が発生するリスクがあります。 エッジ環境でのデータ処理や通信コストの抑制に対応できる基盤という観点も重視しなければなりません。開発プロセスの最適化や適切な AIモデルの選定なども大きな課題です。 4. VMware基盤のコスト問題 すべての企業に当てはまるわけではありませんが、仮想化基盤として VMware を採用するのは普遍的なソリューションであり、信頼性の高い仮想化テクノロジーを提供します。 しかし、近年そのコスト問題が大きく取り沙汰されており、ライセンス料や運用費用の高さが企業にとって大きな負担となっています。長期的な予算圧迫を招く可能性があり、特に運用規模が拡大していくビジネス環境の場合、コスト管理が難航するリスクがあります。さらに、技術的な側面では仮想マシン単位でしか運用管理できないという点があり、リソースの効率的な活用に限界があります。 IBM Fusion HCIの概要 IBM Fusion HCI は、上記のようなインフラ課題を解決するために登場したハイパーコンバージドインフラ(HCI)ソリューションです。コンテナ(Red Hat OpenShift、以下 OpenShift)ベースのシステムを構築するために必要な機能をあらかじめすべてパッケージ化しており、コンテナ専用のオール・イン・ワンソリューションといえます。 具体的に必要な機能とは、統合運用管理ダッシュボード、ストレージファイルシステム、バックアップリストア、コンテナ、仮想マシンを指しており、オプションでデータ連携カタログも選択できます。納品後最短4時間で構築が完了し、すぐに使用を開始することができます。 図1:IBM Fusion HCI概念図 これにより、企業において統合データ管理やクラウドとの透過的アクセス、アプリケーションの高速化といった次世代志向のインフラ構築が実現します。また、IBM Fusion HCI はサーバー/スイッチも統合管理でき、サポートを IBM に統一できるという点においても企業の運用管理負荷を大きく軽減することが可能です。AI を含む負荷の高いワークロードにも対応できます。 このプラットフォームで、データ管理、計算リソース、ストレージを効率的に統合できるため、AIアプリケーションの実行に必要な環境がシームレスに整います。例えば、AIモデルのトレーニングや推論処理を高速化するために計算資源にスケーラビリティをもたせるといったことも可能です。さらに、セキュリティ面でも信頼性の高い機能が提供されており、企業の重要なデータを安全に保護します。 インフラ基盤が抱える課題への最適策 IBM Fusion HCI は 導入しやすく柔軟でパフォーマンスに優れたインフラ基盤 です。コンテナベースのシステム構築を進めたい企業にとって最適の選択肢といえ、そのメリットとしては次のようなものがあります。 1. クラウドネイティブへのスムーズな移行を実現 Red Hat OpenShift を基盤とし、これをあらかじめパッケージした HCI であるため、ユーザーはクラウドネイティブなコンテナ基盤を導入する際に設計を始めとした複雑な調整を省けます。また、専用インストーラーを搭載しており導入をスムーズに進めることができるため、製品が到着したその日からデジタルトランスフォーメーションに着手することが可能です。 2. マルチクラウド/エッジ環境への移行 IBM Fusion HCI は、オンプレミス、パブリッククラウド、エッジ環境のどこでも稼働することができます。特に、ハイブリッドクラウドのアプローチを強化するために設計された新しいサービス「IBM Cloud Satellite」を活用すれば、IBM Cloud サービスのメリットを IBM Fusion HCI の環境にも容易に拡張できます。 例えば、データが特定の地域に留まる必要がある法規制に従う際に、IBM Cloud Satellite はその地域でのデプロイメントをサポートしつつ IBM Cloud が提供する最新の AI、セキュリティ、ストレージ機能をオンプレミス環境で利用できます。 この透過的なデータ連携能力は、マルチクラウド環境のデータ制御に大きな力を発揮します。 3. AIワークロードに対する優れた対応力 セルフ型オンプレミスクラウドの提供 IBM Fusion HCI は AIワークロードに特化した柔軟で高度なインフラ基盤を提供します。強みは、watsonx との連携によるセルフ型オンプレミスクラウドの構築が可能 である点です。この連携により、クラウドの利便性をオンプレミス環境に取り入れ、AIモデルのトレーニングやインファレンス(推論)作業をシームレスかつ効率的に進められます。 AI処理に最適化された設計 IBM Fusion HCI には高速な AI処理を実現する設計が施されています。NVIDIA GPU の活用を可能とし、AIモデルのトレーニングや推論の速度を飛躍的に向上させます。また、watsonx.data と組み合わせることでデータクエリのパフォーマンスを従来インフラの最大90倍まで高速化 することが可能です。 エンタープライズグレードのデータ基盤 IBM Fusion HCI はデータレイクハウスとしての機能を提供し、AIワークロードに必要なデータ収集・分析基盤の構築を支援します。エンタープライズ規模の大容量データ管理に対応し高い柔軟性と拡張性を持つため、DX を推進する企業にとって理想的な選択肢と言えます。 4. コスト削減と効率性の向上 VMwareのライセンス費用をカット IBM Fusion HCI は、VMware を利用した仮想化基盤の代替として大幅なコスト削減の可能性とします。物理サーバー上に Red Hat OpenShift環境を直接構築する仕組みによって VMwareライセンス費用や運用コストを削減すると同時に、OpenShift利用における費用も最適化できます。 効率的なリソース管理 コンテナ単位での精細なリソース管理を実現する IBM Fusion HCI は、従来の仮想マシン管理よりも大きな効率性を発揮します。これにより、仮想化環境の課題(例:仮想マシン単位でしかリソースを扱えない問題)を解消し、リソースの使用効率を最大化します。 運用負荷とコストの削減 IBM Fusion HCI は設計・導入・運用にかかる負担を軽減し、運用管理の効率化を達成します。IBM による一元的なサポートが可能なため、トラブル発生時の対応が迅速かつスムーズです。また、watsonx を活用した次世代ワークロードに最適化されており、最新技術を活用しながら長期的なライセンスコストの抑制を実現します。 5. 障害時の運用負荷負担削減 IBM Fusion HCI は、システムの信頼性を高めるために設計された自動監視および報告機能である CallHome機能を搭載しています。そのため、障害発生時に IBM に自動通知でき、運用負担を軽減することができます。統合管理コンソールによりシステムの状態を一元的に確認できるため、トラブルシューティングも容易に行うことができます。 IBM Fusion HCIを利用したユースケース 1. IoTサービスでの利用 製造業で IoTサービスを開始したいという場合、製品や生産機械から IoTデータを収集し、このデータをクラウドなど IoTサービスの拠点に送る必要があります。しかし、生産拠点によってはセキュリティやネットワーク要件が厳しくデータをクラウドに出せないということもあります。 そこで、条件の厳しい工場には IBM Fusion HCI を設置しクラウド同様の IoTサービスを展開することで、エンドユーザーにデータから得られる知見を提供できます。 2. マルチクラウドでの利用 すでに進んでいるクラウド移行を統一管理したい場合にも IBM Fusion HCI は活躍します。例えば、複数クラウドの OpenShift環境に統一したセキュリティポリシーを適用するとした場合、お客様サイトの IBM Fusion HCI を起点として IBM Cloud を介して様々なロケーションの OpenShiftサービスを一元化できます。ポリシーをアップデートする際も変更が自動的に反映されるため、運用管理の負荷が大きく軽減できます。 3. AIワークロードでの利用 AIデータ処理を IBM Fusion HCI上の NVIDIA A100 GPU で実行することができます。これにより、大規模な AIシステムを構成するコアシステムやクラウド上の AIアプリケーションのデータへライブストリーミングすることができます。また、エッジで処理を終えてから、コアシステムやクラウド上のデータレイクやデータウェアハウスに送信するといったことも可能です。 図2:エッジのIBM Fusion HCIでAIデータ処理を実行 次世代のインフラ基盤への鍵を握るIBM Fusion HCI 未来志向のインフラ基盤に求められるのは「柔軟性」「効率性」「スピード」「安全性」です。IBM Fusion HCI は、これらすべてを備えた次世代型のソリューションとして、顧客提案の新しい切り札になると考えられます。 エヌアイシー・パートナーズは、IBM ソフトウェア/ハードウェアの認定ディストリビューターとして、IBM Fusion HCI のお客様への提案をサポートします。また、IBM のソフトウェア製品およびハードウェア製品を組み合わせた最適な提案を提供するとともに、製品の特長や利点をお客様にわかりやすく説明し、お客様・パートナー様のビジネスをサポートしています。 「お客様のニーズや要件に合わせて総合的なIBMソリューションを提案したい」 「IBM製品の機能や適用方法についての問い合わせに適切に対応したい」 「IBM製品の特長や利点を活かしてお客様ビジネスに最適なプランを提示したい」 といったご要望をお持ちの際は、お気軽にエヌアイシー・パートナーズへご相談ください。 お問い合わせ この記事に関するお問い合せは以下のボタンよりお願いいたします。お問い合わせ   .highlighter { background: linear-gradient(transparent 50%, #ffff52 90% 90%, transparent 90%); } .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; } .btn_A{ height:26px; } .btn_A a{ display:block; width:100%; height:100%; text-decoration: none; background:#eb6100; text-align:center; border:1px solid #FFFFFF; color:#FFFFFF; font-size:16px; border-radius:50px; -webkit-border-radius:50px; -moz-border-radius:50px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #eb6100; transition: all 0.5s ease; } .btn_A a:hover{ background:#f56500; color:#999999; margin-left:0px; margin-top:0px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #f56500; } .bigger { font-size: larger; }

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