2021年01月

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AIとハイブリッド・マルチクラウドで、業務改革を戦略的にサポートする 「IBM Cloud Pak for Business Automation」の3つの価値

DX(デジタルトランスフォーメーション)認定制度による格付けもはじまり、いよいよ企業の DX 推進は正念場を迎えています。

本記事では、DX への取り組みの中でも重要なテーマである業務改革について具体的に何から着手するべきなのか?を考察するとともに、20年間国内外の BPM 領域においてリーダー的な位置付けにあり、2020年12月に新バージョンをリリースしたばかりの「IBM Cloud Pak for Business Automation」を紹介します。

 

Index

「DX認定制度」により、企業の新たな格付けがはじまった!
ビジネス・プロセスにおける生産性向上の課題
業務改革にビジネス・プロセスの見える化と自動化が必要な理由
業務の見える化・自動化を実現する「BAW」
生産性向上を戦略的にサポートする IBM Cloud Pak for Business Automation
IBM Cloud Pak for Business Automationの3つの価値
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「DX認定制度」により、企業の新たな格付けがはじまった!

現在、「2025年の崖」を克服し日本の衰退局面を打破するべく、各企業は DX の本格的な推進を行っています。

デジタル技術の急速な発展がグローバル規模で経済や社会構造に影響をおよぼすようになり、「Society5.0(リアルタイムに情報やデータが活用・共有されるデジタル社会)」の実現を国が目指している中で、社会の変化は企業経営や企業経営の管理監督のあり方にも大きな変化をあたえています。その動きの1つが、経済産業省による「DX認定制度」です。
同制度の事務局である情報処理推進機構(IPA)は2020年11月9日、この「DX認定制度」のウェブ申請の受け付けを開始しました。

DX認定制度とは、2020年5月15日施行の情報処理促進法に基づき、公益法人なども含む法人と個人事業者を対象に DX を推進する上でのビジョンや戦略、体制などが準備されている「DX-Ready事業者」を経済産業省が認定する制度です。
この DX認定事業者からは、さらに「DX-Excellent企業」、「DX-Emerging企業」の選定が行われ、上場企業については、「DX銘柄制度」と連携されて銘柄選定企業の中から「DX銘柄」や「DX注目企業」を選定します。

DX認定制度によって企業は階層ピラミッド化され、”日本の公認 DX企業” として新たな「格付け」が行われることになったわけです。
これは今後日本においても企業価値を高め、生き残りをかけた真の DX化の対応が必須であることを示す明らかな狼煙である、といえるのではないでしょうか。

 

ビジネス・プロセスにおける生産性向上の課題

DX をすでに十分に進め、組織や生産体制の柔軟性を獲得できている企業は、急激な社会変化を前に新しいサービス提供や働き方への迅速な対応による事業継続が可能といえます。
しかし、DX に消極的な企業は競争力の相対的な低下や緊急事態下での事業継続リスクがあり、ひいては市場から淘汰される恐れもあります。

一方で日本国内には、生産年齢の人口減少や少子高齢化といった、我が国の構造的な問題が要因とされる人手不足の現状があります。
多くの企業が、事業を拡大していく中で増える業務量に対して容易に新たな人材を確保することは難しくなっており、人材不足とその背景に潜むビジネス・プロセスの「属人性」が、日本の DX推進を阻んでいる要因の1つとなっています。

そこで、現有の従業員を生かすために業務の効率化を進めていくことは、企業にとって重要な課題となっています。
ビジネス・プロセスを見直し再設計することで業務の効率化を図ることは、経費の削減や納期の改善など生産性の向上とともに、労働時間の短縮・ワークライフバランス向上といった社員の働き方改革にもつながります。つまり、企業のビジネス・プロセス改善(業務改革)は、DX の推進を図る上で重要なテーマの1つだといえるのです。

 

業務改革にビジネス・プロセスの見える化と
自動化が必要な理由

業務改革をするためにもっとも有効な手段が、ビジネス・プロセスとワークフローの「見える化」と「自動化」です。
企業はビジネス・プロセスを自動化することによって、生産性と顧客の満足度を向上させ、人材を価値の低いタスクからより価値の高いタスクに割り当てることができます。

ビジネス・プロセスとワークフローを見える化することで、「誰が」「どの時点で」「何を行っている」のかを理解・把握することができるようになり、ボトルネックになっている作業を判別し、ロボットに代替えさせるかフローを変えるか、の判断を行うことができます。

ビジネス・プロセスを整理し見える化した上で自動化する業務プロセスに RPA や OCR を組み込むことで、自動化の効果を最大限に発揮することができるようになります。これにより大幅な業務のスピードアップとコスト削減の効果を見込むことができ、その上属人化を最小化することができます。

 

業務の見える化・自動化を実現する「BAW」

業務の見える化・自動化を実現するのが「IBM Business Automation Workflow (BAW)」であり、この製品は BPM 領域において国内外で20年もの間リーダー的位置づけにあります。

BAW は様々なシステムと連携しながら、最も効果的かつ柔軟な形でシステム全体を管理し、ビジネス・プロセスとワークフローを自動化してあらゆる業務のパフォーマンスを最適化します。これにより業務実行における様々な課題に対処し、オペレーションを改善して競争力を強化することができます。

また BAWは、BPMN や BPEL など標準に準拠しており、柔軟で容易な開発が可能です。
さらに、人間中心のプロセスおよびシステム中心のプロセスを制御するビジネス・プロセス層と多様な標準プロトコルをサポートし、各種データ・ソースやアプリケーション用のアダプタで広い接続性を持ったシステム連携層 (ESB) を構成します。

シンプルなワークフローの電子化のほか、AI や既存システムなどとシームレスな連携による高度な自動化が実現でき、主要業務におけるプロセス実行管理を最適化することで、ペーパーレス化とワークスタイルの変革、省力化や高効率化、業務の見える化と、人員最適化が可能になります。

BAW の活用事例として、回線工事の申し込みプロセスの改善があります。
電子化と自動化により作業時間が50%削減でき、手作業を無くすことでヒューマンエラーゼロを達成しています。
この事例から、業務プロセスの「見える化」「自動化」を行うことの重要性と威力が分かるのではないでしょうか。


 

生産性向上を戦略的にサポートする
IBM Cloud Pak for Business Automation

様々な業種の日常業務を見える化・自動化することができる BAW だけでなく、従業員の生産性向上を支援するためのソリューション群をセットで提供しているのが、IBM の業務自動化ソフトウェア「IBM Cloud Pak for Business Automation」です。

IBM Cloud Pak for Business Automation は、あらゆる業務の生産性向上をサポートするための自動化プラットフォームを提供し、企業内の業務プロセスにおいて一貫性のある効果的な経験を実現するとともに、運用プロセスを最適化できるようパフォーマンス・データを収集して可視化を向上させます。

また、変動する顧客の需要に対応するための迅速な拡張や縮退が可能なだけではなく、「ビジネス・プロセス」「意思決定」「コンテンツ」の変革を支援し、リモートおよびオンサイトの従業員の生産性向上を戦略的にサポートすることで、新しい製品とサービスを迅速に作成して競争上の優位性を獲得することができます。


 

IBM Cloud Pak for Business Automationの3つの価値

IBM Cloud Pak for Business Automation は企業内の業務を自動化する機能を強化するプラットフォームとして活用することができ、大きく3つの価値を提供します。

 

1.クラウドを自由に選択

Cloud Pak for Automation は、マルチクラウド環境で実現可能な IBM のインテリジェント・オートメーション・ソフトウェア・プラットフォームの最新の導入オプションであり、Red Hat OpenShift 上で稼働します。
そのため、様々なクラウド・プラットフォームで動作させることができます。

2.人手を介さないプロセスの自動化を実現

Cloud Pak for Automation は、事前に製品に統合されたワークフロー、コンテンツ、意思決定、キャプチャーの機能を活用することで、大規模にすべてのタイプの作業をインテリジェントにデジタル化、および自動化することができます。
これまでの単純な手作業の自動化の領域から、より人の代わりとなるプロセス管理や自動判断をおこなうルールエンジンなどのツールを組み合わせ、業務全体を自動化することで、手動プロセスを大幅に削減し大幅に生産性向上をすることが可能です。

3.AIの活用による判断の自動化

Cloud Pak for Automation は、人間と協働するインテリジェントなデジタル・ワーカーを構築して導入することにより、様々な分野で高いレベルの生産性を達成することができます。また、すべてのプラットフォーム・コンポーネントにわたるビジネス・データとシステム・データを収集し、一元化できます。
これにより、ビジネス・マネージャーがリアルタイムで運用パフォーマンスを確認できるため、運用の全体像を把握することが可能になり、業務の流れとパフォーマンスを見える化し、効率化と自動化を実現します。

 

さらに、シンプルかつ一貫性のあるライセンスにより、1つの柔軟なパッケージでプラットフォームを稼働できるだけでなく、必要な分のみを購入し、将来的にほかのプラットフォーム機能にライセンスを再割り当てすることができるため、容易に購入と運用ができることも魅力です。
そのため、企業の DX を推進する上で長期的に利用可能な安定したシステム・インフラとして活用いただけるソリューションだといえます。
それに加えて、オープン・テクノロジーへの継続的な投資を通じて企業の IT資産価値を最大化します。

 


IBM Cloud Paksとは

レガシーシステムの問題点を解決し、オープンなコンテナ技術によるアプリの可搬性の向上とオープンなオーケストレーションによる管理・運用の効率化を実現するのが、プラットフォームを最適化する IBM のソリューション「IBM Cloud Paks」です。

IBM Cloud Paks は、エンタープライズにおけるユースケース別に製品化されており、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウド、エッジ・コンピューティングと同じアーキテクチャーで提供しており、これらを活用していくことでモダナイゼーションを効率的に進めていくことができます。
また、企業固有のアプリケーション、データ、ワークロードの要件に対応する最適なアーキテクチャーと手法を選択できます。
IBM のハイブリッド・マルチクラウド・プラットフォームは、Linux や Kubernetes などのオープン・テクノロジーに基づいているため、選択したクラウド上でデータやアプリケーションを安全に展開・実行・管理でき、将来にわたってロックインされるリスクもありません。



 
 

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2022年06月24日

【早わかり】AIX と IBM i ライセンス情報

こんにちは。エヌアイシー・パートナーズ 村上です。 2022年度は新しい試みとして、 ・理解しているつもりだけど説明はできない ・時間があれば調べたいと思っていた ・当たり前な知識かもしれなくて質問しにくい という内容を取り上げた「早わかりシリーズ」を掲載していきます。 今回は、IBM Power のメインOS、AIX と IBM i のライセンス情報をご紹介します。 AIX とIBM i は、片方のライセンス情報しか知らないという方も意外と多いので、ぜひこの機会に比較しながら読んでみてくださいね。   セクション 1) 永続ライセンスのおさらい 2) マンスリーとサブスクリプションをご存じですか? 3) ライフサイクルとバージョンのポイント   1) 永続ライセンスのおさらい AIX とIBM i のスタンダードなライセンス「永続ライセンス」。 有効期限のない永続ライセンスは、SWMA (SoftWare MAintenance) と合わせて所有します。 永続ライセンス OSを利用できる権利。1年目に購入。 SWMA 「サブスクリプション(最新バージョンへのアップグレード)」と「テクニカルサポート(対象製品に対するQAサポート)」の権利。 1年~5年で選択し、継続するためには都度オーダーが必要。 更改などで新ハードウェアへ移行する場合、 AIX 永続ライセンスはIBM Power本体に紐づくので、新ハードウェアになるタイミングで永続ライセンスが買い直しになります IBM i 既存機のライセンスを新ハードウェア移管することが可能です(移行先の機械レベルが高くなる場合は追加料金が発生) IBM i には、移行中ライセンスとして安価なITL(IBM Temporary License)が提供されたり、DR機専用のライセンスがあったりもします。   2) マンスリーとサブスクリプションをご存じですか? さて、このセクションが今回のブログの本題です。 2022年6月現在、AIX とIBM i には「永続」「マンスリー」「サブスクリプション」と3種類のライセンスがあります。 以下は利用ケースのイメージです。 利用ケース 永続ライセンス ・長期間利用 マンスリーラインセンス ・移行時の短期利用 ・スパイク(最低限の環境をさっと作って概ねの方向性を確認する) サブスクリプションライセンス ・初期投資を抑えたい場合に利用 ・HWに依存せず臨機応変に利用(中長期間でAIXの場合) サブスクリプションライセンスは、AIX は2021年、IBM i は2022年に提供が開始されました。 (表が見えにくいのでクリックして拡大してご覧ください) サブスクリプションライセンスは、今後拡張が予定されています。 利用ケースにあったライセンスを選択できるようになってきたので、臨機応変な検討ができるようになりますね。   3) ライフサイクルとバージョンのポイント 2022年6月時点で、IBMは「AIX も IBM i も将来の投資を継続する」という発表をしています。 IBM Power ユーザとしては一安心です。 どちらのOSも、サポートライフサイクルは10年間となります。 下記にバージョンのポイントを纏めてみました。 <AIX > 購入できるバージョン v7.2 , v7.3 標準サポートがあるバージョン v7.1, v7.2, v7.3 どうやってもサポートが終わっているバージョン v5.3 実はまだ有償延長サポートがあるバージョン v6.1 TLが出るタイミング(※) 1回/年、成熟してくると1回/2年 サポートライフサイクル(10年) 標準(最短6年)+延長保守(3~5年) <IBM i > 購入できるバージョン v7.3 , v7.4, v7.5 標準サポートがあるバージョン v7.3, v7.4, v7.5 どうやってもサポートが終わっているバージョン v6.1 実はまだ有償延長サポートがあるバージョン v7.1, v7.2 TRが出るタイミング(※) 2回/年(最新バージョンと1世代前のバージョンに対して) サポートライフサイクル(10年) 標準(7年)+延長保守(3年) <※TLとTRの補足> TL:テクノロジー・レベル。AIXにおける問題の修正、新しいハードウェアのサポート、ソフトウェアの機能拡張が含まれたプログラム。 TR:テクノロジー・リフレッシュ。IBM i におけるオファリング、サービス、およびハードウェアの機能拡張を提供するプログラム。 かなり前のバージョンも、延長保守のサポートがあるため更改時も安心です。 ただ、延長保守サポートは、部品不足による急な保守終了や、新規の問い合わせに対応いただけない、という面があるので要注意です。 また、延長保守サポートには細かい前提が設けられており前提にも随時変更が入りますので、ご利用を検討される際はお問い合わせください。   さいごに つい先日(2022年6月)、IBM i の複数のソフトウェアラインセンスが無償化される発表(IBM PartnerWorld)がありました。 IBM i では更改の検討が始まると、実際に利用している有償ソフトウェアの見直しが入ったりして、見積もりに時間がかかることがありますよね。 有償ライセンスが減ったことで、見積もりが少しでも簡単になり助かります。 クラウドシフトが進む中で、ライセンス体系、課金、監査方法が複雑化しています。 弊社には毎日のようにパートナー様からライセンス関連の相談やお問い合わせが来ています。 OSのみではなく、あらゆるソフトウェアのライセンス情報収集に日々奮闘(?)しているSEが多数おりますので、お困りの際はお気軽にご連絡ください! ※ 本ブログの情報は時間経過とともに変更が入る可能性があります。   お問い合わせ この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 E-Mail:voice_partners@niandc.co.jp  

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