2020年12月

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IBM Power Systemsユーザーのクラウド移行ニーズに寄り添う「Cloud Power」の魅力に迫る

IBM Power Systems で基幹システムを運用する国内企業の多くは、ハードウェアの EOS やシステムを熟知した人材の退職といった課題に頭を悩ませていますが、ここ最近新たな悩みが加わっているようです。
データセンター事業者がビジネスの選択・集中を進めた結果、IBM i や AIX を扱うデータセンターが減少し、行き場を失うケースが増えているのです。

クラウドファーストが既定路線となるなか、コロナ禍も重なりオンプレミス廃止を検討する企業が増えていますが、いまさら自社内にオンプレミス構築することは考えづらい状況です。
こうした企業に向けて、末永く安心して利用し続けられる IBM i や AIX の環境をクラウド型で提供するのが、エヌアイシー・パートナーズ株式会社(以下NI+C P)の「Cloud Power」です。

以下では、IBM Power Systems をオンプレミスで利用する企業や、こうした企業を支援するパートナー企業にとってのメリット(特長)にフォーカスしつつ、具体的な導入事例についても紹介します。

 

Index

事業者統合が進むなか、データセンターサービスの選択肢が限定される傾向に
国内企業のニーズに寄り添う人気の IaaS「Cloud Power」
実際の導入事例に見る「Cloud Power」活用シナリオ
再販パートナーと一体になって充実サポートを提供
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事業者統合が進むなか、データセンターサービスの選択肢が
限定される傾向に

ここ数年の国内 IaaS/PaaS 市場規模(事業者売上高ベース)は大幅に拡大し、2021年以降も引き続きハイペースで拡大し続けるものと予測されています。直近では、これまで取り残されていた感もあった金融業の勘定系システムや一般企業の基幹系システムについても、クラウド移行を検討するケースが。

一方、データセンター市場においては大手データセンター事業者による中小規模事業者の買収が進み、AWS・Azure・Google Cloud など主要クラウドベンダ向けのハイパースケールデータセンターの開発・運営に資本が集中投下されています。

こうしたメガトレンドのなかで IBM i や AIX のデータセンタービジネスが縮小し、国内企業に影響がおよんでいるというのが、冒頭で解説した事象の背景です。
データセンター事業者のホスティングサービスが利用できなくなることも深刻ですが、オンプレミスで IBM Power Systems の基幹システムを運用している企業にとっても、利用可能なサービスの選択肢が少なくなるという意味で影響は少なくありません。

 

国内企業のニーズに寄り添う人気の IaaS「Cloud Power」

今後データセンター事業者の統合やサービスの集約がさらに加速すると予測されるなか、IBM Power Systems の基幹システムを運用している国内企業が安心して利用し続けられるクラウド移行先として、「IBM Cloud」を思い浮かべる方もいるかと思います。

2019年の RedHat 買収にともない、Linux や Kubernetes などのオープンソース・テクノロジーで構築されたハイブリッド・クラウド・プラットフォームを提供する IBM Cloud では、IBM i や AIX のプライベート IaaS「IBM Power Systems Virtual Server」を2020年11月より国内で提供開始しています。
北米・ヨーロッパ・オーストラリアにリージョン展開しており、グローバルでビジネスを展開する国内のエンタープライズ企業などにとって有力な選択肢となるでしょう。

そんな中、情報システム部門のリソースが限定されていて導入(環境構築)から運用に至るまできめ細かなサポートを期待する企業には、IBM製品の国内ディストリビューターとして製品に関する豊富なノウハウを有する NI+C P の「Cloud Power」をお勧めします。

同サービスは、グループ親会社である NI+C のデータセンターにて IBM Power Systems を基盤に、IBM i および AIX環境を提供するクラウドサービス(IaaS)で、2009年にサービスを開始。2020年6月現在、75社200区画にてサービス提供しており、ここ1年で70区画が新規導入。
クラウドサービスとして、ハードウェアの保守切れなどを気にすることなく常に最新のハードウェア環境を利用できるほか、以下のようなメリットを導入企業に提供します。

 

OSアップデートなど、システム基盤の維持・運用はおまかせ

オンプレミスで IBM Power Systems を運用する企業にとって、セキュリティ対策や OS/ファームウェアのアップデートなど定期的なメンテナンスは重荷ですが、Cloud Power では Q&A 対応サービスを含め豊富な運用サービスのオプションメニューを用意。
リソースを投入し時間をかけて社内でスキルを習得することなく、OS のバージョンアップ、リソース監視、ライセンス管理など、ほとんどの作業をアウトソースでき、業務の自動化や効率化など戦略的な取り組みに注力できるようになります。
なお、メンテナンスは LPM※を利用することで OS を停止させることなく行われ、業務への影響を心配しなくて済みます。

※Live Partition Mobility:稼働中の LPAR を別の筐体に移動する機能

 

ネットワークもワンストップ提供。設定や保守もおまかせ

IaaS 利用では、クラウド環境に接続するネットワーク回線をどうするか?も問題となります。
特に、機密情報や個人情報などを扱うケースでは盗聴などのリスクを排除するため、専用線や閉域網などセキュアなネットワーク回線が必須となりますが、Cloud Power では「NMS Plus セキュアドネット」という独自の回線を提供。ワンストップで導入することが可能です。
ブロードバンド接続のベストエフォート型は5.5万円で、そのほか、リーズナブルなインターネットVPN型や、速度保証のある専用線型も用意され、ニーズや用途にあわせて選べます。

 

東西に堅牢なデータセンターを保有。DR/BCP 対策も可能

Cloud Power のデータセンターは関東と関西の2か所にあり、ミッションクリティカルなシステムを両データセンター間でレプリケーションすることで、万が一の際にもビジネス継続性を確保できます。
なお、Cloud Power は24時間365日体制の保守・運用により、被災以外の障害発生にも迅速対応が可能です。

 

実際の導入事例に見る「Cloud Power」活用シナリオ

以下、実際に Cloud Power を導入した3社の事例でその活用メリットを紹介します。

 

【事例 1】
Oracle SE2ライセンスの流用をハイブリッドクラウドで実現

アプリの検証環境を自社ビル内で運用する大手 SIer A社は、毎年の法定点検にともなう停電でシステム停止を余儀なくされ、そのたびに調整や事後の対応に追われていました。
こうした事態から脱却しより柔軟なリソース増減を実現するためクラウドへの移行を検討するも、Oracle SE2 はソケット数制限で利用できず、Oracle EE のコスト過大が判明。

そこで、NI+C のデータセンター内に Oracle SE2 のサーバーをコロケーション設置。併せて Oracle SE2 以外のシステム(AIX)を Cloud Power に移行するハイブリッドクラウド構成により、既存の Oracle SE2 ライセンスを活かして、オンプレミス環境と同等のコストでクラウド移行すると同時に運用管理の工数削減を実現しました。

 

【事例 2】
新旧災対環境間の切り替えにより、システム停止を最小化してクラウド移行

利用していたデータセンター閉鎖が決まり、基幹システム(IBM i)の移行先を探すことになった大手運送業B社。
同社のビジネスを支えるクリティカルなシステムのため、いかにビジネスへの影響を最小化して移行できるかが重要なポイントに。

既存の DR環境を維持しつつ、Cloud Power を導入し東西データセンターの HA構成を採用することで、システム停止を最小限にとどめて切り替えを実施。本来数日を見越していたシステム停止が約1日で済み、データ移行についても、HAソフトウェアを採用することで物理テープを利用した場合の半分以下の期間で完了しました。

また、既存データセンターに設置していた多数の NW機器においてもホスティングサービスを新たに契約し、NI+C のデータセンターに収容することで、基幹システム以外についてもクラウド移行を果たしました。

 

【事例 3】
IAサーバーや EDI通信を含むネットワーク基盤の移行も、ワンストップ化

ハードウェアの老朽化を理由に利用していたデータセンターを退去することになった商社C社。
IBM i のほか、AIXサーバーや IAサーバー、サービス終了が迫るベーシック手順の通信を利用する EDI やネットワーク基盤などを、必要に応じアップデートしつつ、移行するための工数が大きな負担に。

Cloud Power のオプションメニューや構築支援サービスを利用することで、自社の工数負担を最小化して、ネットワークを含むすべてのシステム基盤の移行をスムーズに進行中です。


 

再販パートナーと一体になって充実サポートを提供

Cloud Power は、再販パートナーを通じてエンドユーザーに提供されます。

長年にわたり顧客企業と良好な関係を築いてきた SIer などにとっては、お客様の IBM Power Systems 環境の構築・運用で蓄積したノウハウを最大限活かすことができます。
これまでオンプレミス中心で、クラウドならではの扱いに少し不安を感じるというケースでは、NI+C P が一体となり課題に対して1つひとつ対応するので安心して導入いただけます。

Cloud Power の導入検討についてはもちろん、IBM Power Systems基盤をご利用のお客様は、ぜひ、NI+C P にご相談ください。

 
 

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エヌアイシー・パートナーズ株式会社
企画本部 事業企画部

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2022年06月24日

【早わかり】AIX と IBM i ライセンス情報

こんにちは。エヌアイシー・パートナーズ 村上です。 2022年度は新しい試みとして、 ・理解しているつもりだけど説明はできない ・時間があれば調べたいと思っていた ・当たり前な知識かもしれなくて質問しにくい という内容を取り上げた「早わかりシリーズ」を掲載していきます。 今回は、IBM Power のメインOS、AIX と IBM i のライセンス情報をご紹介します。 AIX とIBM i は、片方のライセンス情報しか知らないという方も意外と多いので、ぜひこの機会に比較しながら読んでみてくださいね。   セクション 1) 永続ライセンスのおさらい 2) マンスリーとサブスクリプションをご存じですか? 3) ライフサイクルとバージョンのポイント   1) 永続ライセンスのおさらい AIX とIBM i のスタンダードなライセンス「永続ライセンス」。 有効期限のない永続ライセンスは、SWMA (SoftWare MAintenance) と合わせて所有します。 永続ライセンス OSを利用できる権利。1年目に購入。 SWMA 「サブスクリプション(最新バージョンへのアップグレード)」と「テクニカルサポート(対象製品に対するQAサポート)」の権利。 1年~5年で選択し、継続するためには都度オーダーが必要。 更改などで新ハードウェアへ移行する場合、 AIX 永続ライセンスはIBM Power本体に紐づくので、新ハードウェアになるタイミングで永続ライセンスが買い直しになります IBM i 既存機のライセンスを新ハードウェア移管することが可能です(移行先の機械レベルが高くなる場合は追加料金が発生) IBM i には、移行中ライセンスとして安価なITL(IBM Temporary License)が提供されたり、DR機専用のライセンスがあったりもします。   2) マンスリーとサブスクリプションをご存じですか? さて、このセクションが今回のブログの本題です。 2022年6月現在、AIX とIBM i には「永続」「マンスリー」「サブスクリプション」と3種類のライセンスがあります。 以下は利用ケースのイメージです。 利用ケース 永続ライセンス ・長期間利用 マンスリーラインセンス ・移行時の短期利用 ・スパイク(最低限の環境をさっと作って概ねの方向性を確認する) サブスクリプションライセンス ・初期投資を抑えたい場合に利用 ・HWに依存せず臨機応変に利用(中長期間でAIXの場合) サブスクリプションライセンスは、AIX は2021年、IBM i は2022年に提供が開始されました。 (表が見えにくいのでクリックして拡大してご覧ください) サブスクリプションライセンスは、今後拡張が予定されています。 利用ケースにあったライセンスを選択できるようになってきたので、臨機応変な検討ができるようになりますね。   3) ライフサイクルとバージョンのポイント 2022年6月時点で、IBMは「AIX も IBM i も将来の投資を継続する」という発表をしています。 IBM Power ユーザとしては一安心です。 どちらのOSも、サポートライフサイクルは10年間となります。 下記にバージョンのポイントを纏めてみました。 <AIX > 購入できるバージョン v7.2 , v7.3 標準サポートがあるバージョン v7.1, v7.2, v7.3 どうやってもサポートが終わっているバージョン v5.3 実はまだ有償延長サポートがあるバージョン v6.1 TLが出るタイミング(※) 1回/年、成熟してくると1回/2年 サポートライフサイクル(10年) 標準(最短6年)+延長保守(3~5年) <IBM i > 購入できるバージョン v7.3 , v7.4, v7.5 標準サポートがあるバージョン v7.3, v7.4, v7.5 どうやってもサポートが終わっているバージョン v6.1 実はまだ有償延長サポートがあるバージョン v7.1, v7.2 TRが出るタイミング(※) 2回/年(最新バージョンと1世代前のバージョンに対して) サポートライフサイクル(10年) 標準(7年)+延長保守(3年) <※TLとTRの補足> TL:テクノロジー・レベル。AIXにおける問題の修正、新しいハードウェアのサポート、ソフトウェアの機能拡張が含まれたプログラム。 TR:テクノロジー・リフレッシュ。IBM i におけるオファリング、サービス、およびハードウェアの機能拡張を提供するプログラム。 かなり前のバージョンも、延長保守のサポートがあるため更改時も安心です。 ただ、延長保守サポートは、部品不足による急な保守終了や、新規の問い合わせに対応いただけない、という面があるので要注意です。 また、延長保守サポートには細かい前提が設けられており前提にも随時変更が入りますので、ご利用を検討される際はお問い合わせください。   さいごに つい先日(2022年6月)、IBM i の複数のソフトウェアラインセンスが無償化される発表(IBM PartnerWorld)がありました。 IBM i では更改の検討が始まると、実際に利用している有償ソフトウェアの見直しが入ったりして、見積もりに時間がかかることがありますよね。 有償ライセンスが減ったことで、見積もりが少しでも簡単になり助かります。 クラウドシフトが進む中で、ライセンス体系、課金、監査方法が複雑化しています。 弊社には毎日のようにパートナー様からライセンス関連の相談やお問い合わせが来ています。 OSのみではなく、あらゆるソフトウェアのライセンス情報収集に日々奮闘(?)しているSEが多数おりますので、お困りの際はお気軽にご連絡ください! ※ 本ブログの情報は時間経過とともに変更が入る可能性があります。   お問い合わせ この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 E-Mail:voice_partners@niandc.co.jp  

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