2020年12月

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「2025年の崖」を克服するアプリケーション・モダナイゼーションとは 〜「IBM Cloud Pak for Applications 」の2つの優位点と3つの価値〜

IBM Cloud Pak for Applicationsの新規販売は終了いたしました。
今後のアプリケーションランタイムソリューションは、2021年1月15日に発表されたWebSphere Hybrid Editionとなります。


現在、日本の多くの企業にとって「2025年の崖」をいかに克服するかが大きな課題となっている中で、レガシーシステムの抱える数々の問題が足かせになっています。

本コラムでは、”企業が抱えるレガシーシステム特有の課題を解決してデジタルトランスフォーメーション(以下:DX)を実現するためには、なぜ新しいアプリケーション開発や既存アプリケーションのモダナイゼーションが必要なのか?” について考察します。

 

DX実現にアプリケーションのモダナイゼーションが必要な理由

レガシーシステムが抱える問題

2000年代に構築した基幹システムを現在に至るまで改修を繰り返しながら利用しているケースは珍しくありません。これらのシステムは今や15年〜20年が経過しており、レガシーシステムと呼ばれています。
既存のレガシーシステムは属人性が高く、さらに、レガシーシステムを運用・保守できるスキルを持った人員は不足しているので、それにともなう運用・保守コストの増大は大きな課題です。また、アプリケーションの改修に数ヵ月単位の工数がかかってしまうため、柔軟性や迅速性の低下も課題となっています。

レガシーシステムを抱える企業の問題

  1. システム開発・管理の「属人化」による、弊害
    • 運用・保守のコスト増大による、新規開発への投資不足
    • スキル要員の不足による、新規案件への対応の遅れ
  2. 「外部連携ができない」システムによる、デジタル・ビジネス創出の損失
    • アプリケーション構造による、業務の拡大や変化に対する制約
    • データへのアクセスの難しさによる、データ資産の利活用不足
  3. ビジネススピードを左右する、「アプリケーションの開発サイクル」の遅れ
    • 迅速性・柔軟性の低下による、新業務・新商品の投入の遅れ
    • 複雑化した構造による、開発・保守の生産性・品質の低下

これらレガシーシステムを抱える企業の問題は、DX がめざすビジネス変革に対する制約となっており、差し迫った足元の課題としてこれを解決することが必要不可欠です。

 

「マイグレーション」と「モダナイゼーション」の違い

レガシーシステム特有の課題を解決し DX を実現するために不可欠な手法として、「モダナイゼーション」があります。
モダナイゼーションを検討するにあたっては、まず「マイグレーション」と「モダナイゼーション」の違いを知っておくことが大切です。

 

マイグレーションとは、「TCO削減」を目的としたクラウド環境への移行

マイグレーションは、TCO(総所有コスト)の削減を主要な目的としたクラウド化のことをいいます。具体的には、既存のアプリケーションの構造を変えることなくクラウド環境に移行することです。
マイグレーションによる成果としては主に以下が挙げられます。

    1. 迅速にアプリケーションのクラウド化が可能
    2. クラウド化による IT資源の効率的利用
    3. 運用効率化・自動化を取り入れた設計指向

 

モダナイゼーションとは、「ビジネス拡大」を目指すクラウド・ネイティブ化

モダナイゼーションは、マイグレーションによりコスト削減を狙う領域を見定めつつ、戦略領域についてはモダナイゼーションによりビジネス拡大を目指すクラウド・ネイティブ化のことをいいます。具体的には、クラウド・ネイティブ化することで既存アプリケーションのアプリケーション構造を変革し、最新技術を取り入れ最適化することです。
モダナイゼーションによる成果としては主に以下が挙げられます。

    1. 将来にわたってアプリケーションの保守・管理が継続できる環境を整備
    2. API化によるビジネス機会の拡大
    3. Agile/DevOps (アジャイル/デプオプス) によるビジネス要求への迅速な対応

 

クラウド・ネイティブ化のメリット

このように、アプリケーション・モダナイゼーションは現行のアプリケーションを最新技術で更改し、「ビジネスの成長と拡大」を目的として「クラウド・ネイティブ化」することで新たな価値を生み出すよう変革することを意味します。

クラウド・ネイティブとは「クラウドの利点を徹底的に活用するシステム」を意味しており、様々なクラウドサービスを利用して開発・構築された、クラウドでの運用を前提としたシステムやサービスです。
そのメリットは、既に提供されているサービスを使うことによる開発期間の短縮や、アプリケーションを細分化することにより改修時の影響範囲が小さくなることによって修正期間・工数の削減ができる、などが挙げられます。昨今では、IaaS を用いて既存のシステムを最小限の改修でクラウドに移行し、その上で、PaaS や SaaS を活用してクラウド・ネイティブに作り替える「リフト&シフト」と呼ばれる手法も広まっています。

つまり、アプリケーション・モダナイゼーションによってレガシーシステムを「クラウド・ネイティブ化(Shift)」することでアプリケーション開発および管理の場を最適化し、レガシーシステムの課題であった「可用性」「スケーラビリティ」「リリースまでの期間短縮」などの問題を解決することができるのです。

参考)「CNCF Cloud Native Definition v1.0

 

モダナイゼーションの事例

2018年に経済産業省の DXレポートが公開されて以降、多くの企業がブラックボックス化したレガシーシステムを様々なレベルで刷新し、「2025年の崖」を克服するべく DX 実現のための IT基盤整備に取り組んでいます。

ここで、モダナイゼーションの事例を幾つか紹介しましょう。

 

サイロ化されたインターネットサービスを改善

この企業では、部分最適によってサイロ化され、利便性が低くなったインターネットサービスを改善する必要に迫られていました。
アプリケーションフレームワークに Struts* を採用していたためにセキュリティ上の問題も抱えており、そのほかにも、各種キャッシュレス決済の技術を採用することや、ソーシャルメディア連携を強化して新しいビジネス領域を開拓する必要もありました。

これに対して同社は、ToBe アーキテクチャとして、フレームワーク更改や PaaS化、コンテナ化/マイクロサービス化、DevOps 適用を採用。
最新のアプリケーションフレームワークを導入し、コンテナ化による保守性と拡張性の高いアプリケーション構造を実現しました。さらに、DevOps によって新しいサービスをタイムリーに実装・展開できるようになりました。

*Struts : Java Servlet API を拡張してMVC (Model, View, Controller) アーキテクチャを採用した、オープンソースのフレームワーク

 

レガシーシステムに散在していた顧客データを収集・集約

またある企業では、顧客データが事業ごとに散在して再利用が困難になっており、ガバナンスにも課題がありました。また、システム構造がサイロ化していたため、アプリケーションのリリースサイクルが長期化していることも問題となっていました。

これに対して同社は、ToBe アーキテクチャとして UXモダナイゼーション、SoE/SoR分離、コンテナ化/マイクロサービス化、DevOps 適用を採用。
レガシーシステムに散在していた顧客データを収集し、IBM が提唱する、次世代アーキテクチャに従った変化に強いデジタルサービス層に集約しました。さらに、マイクロサービスのアプリケーションをコンテナで実装することで柔軟性の高いシステム構造を実現しています。

 

レガシーシステムのデータはそのままに、メインフレーム資産を API連携

メインフレームを利用していたある企業は、レガシーシステムのデータはそのままに、フロント側の各チャネルにデータを提供したいと考えていました。

これに対して同社は、ToBeアーキテクチャとして API化、SoE/SoR分離、コンテナ化/マイクロサービス化を採用。次世代アーキテクチャのデジタルサービス層にアプリケーション基盤、API管理基盤を設けることで、メインフレーム資産をシンプルに API連携させています。

 

アプリケーションのモダナイゼーションを推進する
「IBM Cloud Pak for Applications 」

モダナイゼーションとクラウド・ネイティブ・アプリケーション開発・実行を
サポートする「IBM Cloud Pak for Applications 」

レガシーシステムの問題点を解決し、オープンなコンテナ技術によるアプリの可搬性向上と、オープンなオーケストレーションによる管理・運用の効率化を実現するのが IBM Cloud Paks シリーズです。

IBM Cloud Paks とは、Red Hat OpenShift 上で稼働するミドルソフトウェア群で、オープンなコンテナ技術によるアプリの可搬性向上と、オープンなオーケストレーションによる管理・運用の効率化を実現します。
Red Hat OpenShift とコンテナ化された IBMソフトウェアを含み、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウド、エッジ・コンピューティングを同じアーキテクチャで提供します。エンタープライズでは、オープンソースそのものだけでは難しく、運用の負荷も増大します。

IBM Cloud Paks は、他社の Kubernetesサービスと比べて、運用サービスがエンタープライズ用に共通化されており、ソフトウェアが最適化された形で提供されます。ユースケース別に6製品があり、そのなかで、アプリケーションのビルド、拡張、デプロイ・実行を支援する製品が、「IBM Cloud Pak for Applications」です。

 

IBM Cloud Pak for Applications の2つの優位性

IBM Cloud Pak for Applications は、既存のアプリケーションを最新化し、Red Hat OpenShift で実行するクラウド・ネイティブのアプリケーションを新規開発するための、エンタープライズ対応のコンテナ化されたソフトウェア・ソリューションとして提供されています。

CI/CD開発・実行環境である「Accelerators for Teams」とコードのモダナイゼーションをアドバイスする「Transformation Advisor」の2つの優位点があり、開発者、IT運⽤者、LOB (Line of Business) それぞれに、大きなメリットを与えます。

「IBM Accelerators for Teams 」は、従来型のアプリケーションのハイブリッドクラウド/マルチクラウドへの移行を支援するとともに、必要なツールとランタイムを使用して革新的なクラウド・ネイティブ・アプリケーションを開発できる基盤を提供します。
また「Transformation Advisor」は、既存のレガシーシステムのアプリケーションをコンテナ上で実行できるかを分析し、必要な手順を教示することでコンテナ環境への移行をサポートします。

 

IBM Cloud Pak for Applications の3つの価値

先程ご説明した2つの優位点は、いま必要なものから将来必要となるものまで、お客様にとって3つの価値を提供します。

 

  1. 既存アプリの実行 :
    現在の環境で、従来どおりアプリケーションを実行

– パブリッククラウド、オンプレミス、プライベートクラウドのどこでもアプリケーションが
実行可能 –

IBM Cloud Pak for Applications は、既存のアプリケーションが存在する場所で実行し、最新化されたアプリケーションと新しいクラウド・ネイティブのアプリケーションをコンテナ内のクラウドにデプロイします。そのため、パブリッククラウド、オンプレミス、プライベートクラウドのどこでも、ビジネスに最適な場所と方法でアプリケーションを実行できます。
また、既存のアプリケーションに対して、オープンソース標準に基づいて構築された統合 Kubernetesプラットフォームである Red Hat OpenShift に合わせたツールを提供するとともに、アプリケーションの実行場所にかかわらずそれらをサポートします。

 

  1. 既存アプリのモダナイズ :
    コンテナ環境へ移行が必要となったときに、それをサポートする
    ツール・知見を提供

– 既存システムのリフト&シフトを支援ツール「Transformation Advisor」を活用可能 –

IBM Cloud Pak for Applications には、既存アプリケーションのモダナイゼーションを支援するツールとして、「Transformation Advisor」が用意されています。これは、オンプレミス環境で実行されていた Java EE のアプリケーションをコンテナ上で実行できるかを分析し、どういう手順が必要かをレポートするなど、既存システムのリフト & シフトを支援します。
また、「WebSphere Migration Toolkit」やローカル開発と連携する IDE 拡張機能などにより、コンテナ環境への移行をサポートします。

 

  1. 新規アプリの開発 :
    新規アプリケーションをクラウド・ネイティブで作成するための
    開発ツールや環境、各種オープンソースを統合して提供

-「Accelerators for Teams」フレームワークに含まれている各種オープンソースを
サポート付きで開発可能 –

IBM Cloud Pak for Applications には、複数のオープンソースを組み合わせてコンテナ上のアプリケーションを開発・テスト・管理できるようにした「Accelerators for Teams (旧 Kabanero) 」が含まれます。
ツールをひとつひとつ組み合わせて開発環境を構築するのは容易ではありませんが、「Accelerators for Teams」は開発者がすぐに使えるかたちで提供されており、しかも IBM のサポートが付いているので安心して利用することができます。
また、テンプレートや管理のためのアーキテクト・ツール、開発者向けツールなども充実。Accelerators for Teams で作成したアプリケーションをテスト・本番で実行するランタイムも各種用意されており、なかでも「Libertyランタイム」はスピーディーな開発に対応する軽量の次世代ランタイムです。これにより、自動化された環境で最小人数のエンジニアでの開発が可能となります。

 

このように、OpenShift ベースの基盤でコンテナ化することでハイブリッド・クラウド/マルチ・クラウド双方に対応し DX を加速させる IBM Cloud Pak for Applications は、これを利用することで既存アプリケーションの利用、モダナイゼーション、新たなネイティブ・アプリケーションの開発がスムーズに行えるようになります。

アプリケーション・モダナイゼーションを検討する上で、IBM Cloud Pak for Applications はエヌアイシー・パートナーズが自信をもってお勧めするソリューションです。

 

 

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2021年03月25日

企業を狙ったランサムウェアの増加で再認識される、 バックアップの重要性と対策のポイント

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2021年03月08日

ハイブリッド/マルチクラウドの環境に最適なセキュリティ基盤 「IBM Cloud Pak for Security」の3つの価値

DX の推進にともない企業が利用するクラウド環境は拡大し、システムやアプリケーションはこれまで以上に複雑化しています。 これによって、現状でも充足していないとされるセキュリティ担当者の仕事は多忙を極めています。また、リソースをさらに増強するのが難しいため、セキュリティリスクは高まる懸念があります。 本記事では、ハイブリッド/マルチクラウド環境でのセキュリティの課題とその対策について考察します。   サイロ型の運用では困難になった、 複雑な IT環境のセキュリティインシデント対応 これまでの企業のセキュリティ対策方法は、異なるベンダーの検知・防御のためのセキュリティ製品やソリューションを複数導入し、それぞれで運用管理していました。 しかしこの方法ではツールが増えすぎて収拾がつかないばかりか、ツールとログの断片化と分断化が進み「セキュリティサイロ」が生じてしまいます。また、導入しているセキュリティ製品やソリューションも単体機能ではセキュリティ保護に貢献するものの、相互に連携することができなければ企業全体を一貫したポリシーでIT環境を守ることが難しくなり、より高度なセキュリティ脅威の検知をすることは極めて困難です。 特に IT環境のクラウドへの移行が進んでいる現状においては、オンプレミス環境だけでなくクラウド環境のログも収集しセキュリティ保護対象とする必要があるため、すべて人力で対応をすることが現実的ではありません。 この問題に対処し、高度な脅威を検出・対応するために大企業などを中心に導入されているのが、ログを一元管理し相関分析することでインシデントになりうる脅威を検知する「SIEM*」製品です。 SIEM製品によって、今まで検知できなかったセキュリティ脅威を検知することができるようになりますが、インシデントが発生した後の対応までを自動化・効率化できないため、インシデントの状況把握や調査、対応にかかる時間が長くなり、解決までに時間がかかることが課題となっています。 *SIEM(Security Information and Event Management : セキュリティ情報・イベント管理)   セキュリティ製品の情報を一元的に探索する 「IBM Cloud Pak for Security」 ハイブリッド/マルチクラウド環境全体で脅威に対するより深い洞察を得るために、既存のセキュリティ・ツールをより迅速に統合できるように支援するのが、ソフトウェア・プラットフォーム「IBM Cloud Pak for Security (以下 ICP for Security )」です。 ICP for Security は、世界中で 1,000 以上の組織によってすでに採用されている Red Hat OpenShift エンタープライズ・アプリケーション・プラットフォームを含むコンテナ化されたソフトウェアで構成されます。 ICP for Security は、オンプレミスやパブリック/プライベートクラウドが混在する複雑な IT 環境下でも、様々なログやデータソースに1つの画面から「横串通し」にアクセスすることができます。 そのため、セキュリティ製品からログやデータを移動する必要はありません。複数の SIEM、エンドポイント検出システム、脅威インテリジェンス・サービス、IDリポジトリー、クラウド・リポジトリーなどのサード・パーティー製ツールとデータソースに ICP for Security を接続し、アクセスすることができます。 それにより、企業内のサイロ化されたすべてのセキュリティ・ツールのデータから「セキュリティリスクの検出」、「インシデントの発見と通知」、「脅威に対する詳細な分析情報の作成」、「対処方法の洗い出し」、「修復の自動化」など、インシデントの状況把握と調査、およびその対応を単一のコンソールで、かつ省力化して実行することが可能です。   ICP for Security の3つの価値 ICP for Security を導入することで得られる価値を3つに絞って紹介します。   1.脅威インテリジェンスによるセキュリティ脅威への対応の迅速化 複数のフィード、プラットフォーム、およびそれを使用する他のソースなどが脅威インテリジェンスとして世の中に存在していますが、自身に最も重要なものを探すためにふるい分けるのは簡単ではありません。 Threat Intelligence Insights では、組織との関連性によって優先順位付けされた実用的な脅威インテリジェンスを使用し、環境をスキャンして影響を受けているかどうかを確認できます。 また、各脅威がどの程度関連しているかを簡単に確認でき、「影響を受けているかどうかの確認」ツールを使用すると、接続されたデータソースの手動または自動スキャンを実行できます。 環境内で脅威が見つかった場合はケースを自動的に作成して、さらに調査を進めることができます。 これにより、脅威を検知しその対応を進めることができるようになるのです。   2.隠れている脅威を見つけ出し、リスク・ベースの意思決定力を向上 今までは統合ログストレージへデータを収集し分析することが主流でしたが、ICP for Security が構築するセキュリティ・エコシステムは統合ログストレージへデータを集めません。逆に ICP for Security から各種データソースにアクセスすることで、最新のログを対象にした高速検索を可能にしています(フェデレーション検索)。 セキュリティ管理者は「Data Explorer」から IPアドレスや URL、ハッシュ値、IoC* などの条件を指定して検索するだけで、個々のツールやシステムにアクセスする必要がなく、接続しているシステムやツールのデータソースから必要な情報を迅速に探し出すことができ、関連性を発見しインシデントへの対応を速やかに実施することができるようになります。 *IoC (Indicators of Compromise) : 侵害指標、痕跡情報、脅威のインディケーター   3.ナレッジを共有し、脅威への対応力の強化と修正時間の短縮を実現 ICP for Security はインシデントへの迅速な対応を支援するため、統一されたインターフェースによってクライアント・ワークフローに接続し、セキュリティ対応の調整および自動化することが可能です。 また、ワークフロー機能にはインシデントの発生状況や調査結果、その対応履歴を記録する「インシデント管理」ソリューションも含まれています。過去のインシデント対応の記録を参考にすることで、インシデント発生時の対応を効率化できます。 このワークフロー機能を使用することにより、チーム内でのナレッジの共有とともに属人性を排することが可能に。インシデント対応プロセスの高度化による複雑なサイバー脅威への対応力の強化と修正時間の短縮を実現して、チームがセキュリティに割ける時間を増やすことができます。   統合プラットフォームへのシフトを支援する IBM のアプローチ セキュリティリスクは、実際に発生した場合、甚大な影響と莫大な損害を企業や組織に与えます。 そのため、多くの企業や組織が最新の脅威への対応に新しいセキュリティ・テクノロジーを迅速に導入します。また、分断されてうまく相互機能しない複数のツールをなんとかやりくりします。 今後ハイブリッド/マルチクラウド環境の拡大とともにインシデントの脅威が高まる中で、連携しない複数のツールを使い続けることにより生じる問題を解決するためには、よりオープンなテクノロジーと各ツールをつなぎあわせることができる統合プラットフォームにシフトすることが必要です。 ICP for Security のアプローチはまさにこの要件に合致しており、単一の簡素化されたインターフェース内にセキュリティ・スタックのすべての層をまとめられる可能性を持っています。 ICP for Security は、オンプレミス、プライベート、およびパブリッククラウドなど、どこでも実行できるため、様々な環境下にあるソースから大量のセキュリティ・データを把握するのに有効なソリューションです。 オープン・テクノロジーをベースとするソリューションを使用することで、すでに使用しているツールへオープンに接続でき、相互運用性を促進します。 また、一元化された統合検索機能と統合インシデント管理機能は、状況把握や調査・分析、具体的な対応の効率向上につながるだけでなく、データを複数のツールで効率的な分析ができるように均質化するため、既存のツールの利用率も上がります。 さらに、8,000名を超える専門家と10ヵ所の研究開発拠点を擁する世界最大規模のセキュリティ・エキスパート集団「X-Force」による最新の脅威情報や、セキュリティトレンドを提供されることも、ICP for Security 利用の大きなメリットの1つです。 これまで各企業はセキュリティ・データを1ヵ所に集めようと努力してきましたが、すべての情報ソースを網羅した最新情報のアップデートを維持することは難しく、セキュリティ・チームはさらにデータの移動に時間とお金を費やす結果となりました。 この現象はマルチクラウドの世界ではますます顕著となり、セキュリティ・チームにはさらに大きな負担となるため、迅速な対応を難しくさせます。 しかし、セキュリティ・データを保管場所から移動させる必要がない ICP for Security を利用すれば、投資をさらに活用し、従来は網羅できなかった情報ソースに隠れていた脅威を確認して、より良いリスク・ベースの意思決定を行うことも可能になるのです。   DX の進化を支える基盤 - IBM Cloud Paks レガシーシステムの問題点を解決し、オープンなコンテナ技術によるアプリの可搬性の向上とオープンなオーケストレーションによる管理・運用の効率化を実現するのが、プラットフォームを最適化する IBM のソリューション「IBM Cloud Paks」です。 IBM Cloud Paks は、エンタープライズにおけるユースケース別に6製品をオンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウド、エッジ・コンピューティングと同じアーキテクチャーで提供しており、これらを活用していくことでモダナイゼーションを効率的に進めていくことができます。 また、企業固有のアプリケーション、データ、ワークロードの要件に対応する最適なアーキテクチャーと手法を選択できます。 IBM のハイブリッド・マルチクラウド・プラットフォームは、Linux や Kubernetes などのオープン・テクノロジーに基づいているため、選択したクラウド上でデータやアプリケーションを安全に展開・実行・管理でき、将来にわたってロックインされるリスクもありません。     この記事に関するお問合せ エヌアイシー・パートナーズ株式会社 企画本部 事業企画部 この記事に関するお問い合せは、「こちら」からお願いします。   参考情報 (製品情報) IBM Cloud Pak for Security (資料) IBM IBM Cloud Pak for Security 製品 (資料) IBM Cloud Paks シリーズ ご紹介資料 (資料) サイバー脅威対応製品アップデート (IBMサイト) IBM Cloud Pak for Security  

2021年02月19日

ハイブリッド/マルチクラウド環境の効率的な管理を実現し、クラウドのメリットを最大化する「IBM Cloud Pak for Multicloud Management」

今後の基幹業務システムは、クラウド化・コンテナ化が進み、オンプレミス、クラウドを問わず稼働します。 クラウド環境とオンプレミス環境/プライベートクラウドを併用するハイブリッドクラウド、もしくは複数のクラウド環境を併用するマルチクラウドで稼働する企業システムの一元管理を実現するためには、従来の SoR* のシステム、およびクラウド・ネイティブな SoE*システムを、シンプルに統合管理していくことが必要になります。 この記事では、複雑化するマルチクラウド管理の現状を解説するとともに、ハイブリッド・マルチクラウド環境に対応し、効率的に IT基盤を管理する「IBM Cloud Pak for Multicloud Management」をご紹介します。 *SoR (System of Records): 「記録のためのシステム」の意味。社内に従来から存在する分断化されたレガシーシステム。 *SoE (System of Engagement): 顧客とのつながりを作り・維持し、絆を生むために、顧客視点をもとに構築した新しいITシステム。   これからのIT基盤管理における中核は、 ハイブリッド/マルチクラウドの統合管理 業務の効率化・生産性向上の実現を目的としたクラウド・ベースのサービスを利用するために、オンプレミス環境だけに留まらず、ハイブリッドクラウド、もしくはマルチクラウドを活用する企業が急増しています。 ところが、戦略的にハイブリッド/マルチクラウド環境を活用している企業はあるものの、効率的な管理ができている企業はまだ限られているのが現状です。 オンプレミス環境だけではなく、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドを積極的に活用する "ハイブリッド/マルチクラウド戦略" は、プライベートクラウドとパブリッククラウド双方の最も良い点を組み合わせるため、莫大な価値を企業にもたらします。 一方で、この複雑なハイブリッド/マルチクラウド環境には、混在するアプリケーションやシステム基盤およびデータ、複数のクラウドと複数ベンダー、そしてクラウド・テクノロジーには、それぞれベンダー独自の運用・管理ツールを利用する必要があります。 それぞれの環境が独立した管理となるため、クラウドのコストと管理の最適化を運用管理上の大きな課題として挙げる管理者も少なくありません。 これからマルチクラウド環境の導入を検討している方は、複数の環境を管理することが必要となること、また、この課題を解決する必要があることを理解しなくてはなりません。 ハイブリッド/マルチクラウド環境を効率的に管理するには、最適なパフォーマンスと利便性を維持しながらコストをコントロールできるだけでなく、セキュリティも保護できなければなりません。また、ハイブリッドクラウドの要件に合わせて、オンプレミスのレガシー・ネットワークを改良する必要もあります。 クラウド環境との効率的な連携を実現するためのネットワークには、信頼性・柔軟性・拡張性・安全性が求められます。運用負荷の軽減と柔軟性の確保を目的に、仮想化および自動化テクノロジーを活用しネットワークの管理を簡素化することで、更なる運用効率の向上を検討する必要がでてきます。 つまり、基幹業務のクラウド化・コンテナ化が進み、オンプレミス、クラウドを問わず複雑なハイブリッド/マルチクラウド環境を活用する今日の企業がこれらの課題を解決するためには、企業システムが稼働する環境を効率的に管理する「一元管理」の実現が必要なのです。 例えば、どの環境でどのアプリケーションが稼働しているのか、そのアプリケーションの負荷がどの程度なのか、を把握しコントロールすることで、アプリケーションの負荷を最適化し、無駄なアプリケーションの稼働を削減することができます。 それによってクラウド環境で利用するリソースを最適化できるため、コスト削減につながります。 今回ご紹介するようなオールインワンのハイブリッド/マルチクラウド管理ソリューションは、管理コストを削減するだけでなく、環境の選択肢を拡大します。 また、セキュリティとガバナンスを向上させ、ワークロードごとのニーズに基づいた柔軟なアプリケーション展開を可能にします。   ハイブリッド/マルチクラウド環境の統合管理ソリューション「IBM Cloud Pak for Multicloud Management」 「IBM Cloud Pak for Multicloud Management (以下、ICP4 MCM)」は、Red Hat OpenShift 上で稼動し、ハイブリッド/マルチクラウド環境を統合管理するソリューションです。 ICP4 MCM は、ハイブリッド/マルチクラウド環境全体にわたって複数の kubernetesクラスタを統合管理し、ガバナンスの強化、VM/コンテナ基盤のプロビジョニングの自動化、および共通化を提供します。 さらにアプリケーション展開後には複数のソースからのイベントを統合し、SoR/SoE 問わず統合モニタリングを実施することで障害の解決を速やかに行うことができ、可用性の向上にも寄与します。   ICP4 MCMの3つの価値 ICP4 MCM の機能は大きく「インフラ管理」「マルチクラスタ―管理」「イベント管理/アプリケーション管理」の3つに分けられます。 概要は以下の図になります。 これらの機能も含めて、ICP4 MCM が提供する価値は大きく以下の3つです。 ハイブリッド/マルチクラウド環境への仮想マシン/コンテナの迅速な展開 (「インフラ管理」「マルチクラスタ―管理」機能) イベント統合・統合モニタリングによる問題判別と解決スピードの向上 (「イベント管理/アプリケーション管理」機能) オープン・テクノロジーのサポートを提供するマルチクラウド運用管理基盤 (IBMによるサポート) それぞれについて説明をしていきます。   1.ハイブリッド/マルチクラウド環境への仮想マシン/コンテナの 迅速な展開 ICP4 MCM は、オンプレミスやプライベートクラウド、パブリッククラウドを併用するハイブリッド/マルチクラウド環境において、仮想マシン/コンテナの展開を自動化することでサーバーの構築作業を最小限にし、アプリケーションの展開を素早く実施できます。 仮想マシンの展開はテンプレートから行うため、同じアプリケーションを複数の環境(例えば、オンプレミス環境と IBM Cloud環境それぞれ)へ展開することができます。コンテナ環境においては、複数の kubernetesクラスタを統合管理することができるため、クラスタをまたがったアプリケーションの一貫したデプロイ、アップデート、管理を実現でき、リソース効率を最大化します。 アプリケーションの展開を速めることで、お客様の DX がより円滑に進められるようになります。   2.イベント統合・統合モニタリングによる問題判別と解決スピードの 向上 ICP4 MCM は、ハイブリッド/マルチクラウド環境で発生するイベントを統合し、イベント/インシデントの相関処理・優先順位付けを行うことで、環境が複雑になるのに従い長期化しやすくなっている障害対応を迅速化します。 また、アラート通知の自動化やタスクの自動化機能により、繰り返し発生する問題を解決するための工数を削減します。   3.オープン・テクノロジーのサポートを提供するマルチクラウド 運用管理基盤 ICP4 MCM は、VM およびコンテナ基盤のライフサイクルを一元管理するためのオープン・テクノロジーを IBM のサポート付きで利用できます。 ICP4 MCM のすべての管理コンポーネントはコンテナ対応済みで、Red Hat OpenShift 上で稼働するために最適化されています。 また、これらのコンテナは Red Hat で認定済みであることに加えて、IBM 認定済みのソフトウェアとして事前統合されており、IBM がサポートをするので安心して利用することができます。   このように、全社レベルでクラスタを統合管理し、アプリケーション展開速度の向上や問題対応に活用することで、ICP4 MCM はお客様のIT管理とモダナイゼーションを支援します。 また、ハイブリッド/マルチクラウドの環境を一貫した構成と共通のセキュリティ・ポリシーで管理し、オンプレとクラウドに同じ基準・ルールを適用することで、既存のレガシーシステムの運用に加えて新規のクラウド・ネイティブ技術ベースのアプリケーションも統合的に管理することが可能となり、コストを削減することも可能です。 さらに、アプリケーションの実行環境が必要なときにも、従来は数日から数週間かかっていたのに対し、即日(場合によっては数分程度)で環境を手に入れることができるのです。   *DXの進化を支える基盤- IBM Cloud Paks* レガシーシステムの問題点を解決し、オープンなコンテナ技術によるアプリの可搬性の向上とオープンなオーケストレーションによる管理・運用の効率化を実現するのが、プラットフォームを最適化するIBM のソリューション「IBM Cloud Paks」です。 IBM Cloud Paksは、エンタープライズにおけるユースケース別に6製品を、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウド、エッジ・コンピューティングと同じアーキテクチャーで提供しており、これらを活用していくことで、モダナイゼーションを効率的に進めていくことができます。 また、企業固有のアプリケーション、データ、ワークロードの要件に対応する、最適なアーキテクチャーと手法を選択できます。IBMのハイブリッド・マルチクラウド・プラットフォームは、Linux や kubernetes などのオープン・テクノロジーに基づいているため、選択したクラウド上でデータやアプリケーションを、安全に展開・実行・管理でき、将来にわたってロックインされるリスクもありません。     この記事に関するお問合せ エヌアイシー・パートナーズ株式会社 企画本部 事業企画部 この記事に関するお問い合せは、「こちら」からお願いします。   参考情報 (製品情報) IBM Cloud Pak for Multicloud Management (資料) IBM Cloud Pak for Multicloud Management のご紹介 (資料) IBM Cloud Paks シリーズ ご紹介資料 (IBMサイト) IBM Cloud Pak for Multicloud Management  

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