2023年07月

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アプリケーションサーバーのデメリットを克服し、新しいトレンドに対応したWASの現在と未来

2023年、IBMの主力製品である「IBM MQ」「Db2」および「WebSphere Application Server」が、それぞれ30周年と25周年のアニバーサリー・イヤーを迎えました。
この3製品は IBM のソフトウェアの歴史の中でも特に長い活躍の歴史を持っています。

その最大の特長は、既存の業務アプリケーションを保護しながら常に最適化や運用費用の削減、DX・UX の向上を目指して新しいアーキテクチャーや標準技術を導入し続けてきたことにあります。
これによりアプリケーションの近代化やクラウド移行への要望にも柔軟に対応し、現在に至ってますますその存在感を増しています。

その中でも特に注目すべき製品が、通称 WAS と呼ばれる「IBM WebSphere Application Server」です。
WAS は、業務アプリケーションの既存資産を守りつつアプリケーションサーバーの持つデメリットを克服し、Java EE 8 / Java 11 や MicroProfile への対応、コンテナ対応の強化など、お客様の様々な環境に合わせて進化し続けてきました。

本コラムでは、この WAS の現状と将来の展望についてご紹介します。

WASの歴史

25年にわたりJava EEサーバーをリード

WAS は、Webアプリケーションをホストする APサーバーの IBM の主力となる製品です。
WebSphereブランドの中核をなす製品として1998年の発表以来現在に至るまで継続的に進化し、Java EEサーバーをリードする存在として業界技術への継続的な対応と信頼性・管理機能の強化、製品戦略に基づく一貫した機能拡張を続けてきました。

近年、企業は “アプリケーションの最適化”“運用費用の削減” に焦点を当てる新たなアーキテクチャーや標準技術の実装を求めています。
同様に、“アプリケーションのモダナイズ” や、マルチクラウドやハイブリッドクラウドへの対応を迅速かつ安全に実現するための “クラウドネイティブ化” にも関心が高まっています。

これらの要求に応えるために WAS が活用されており、Java EEサーバーのリーディングプロダクトとしての地位を堅持し続けています。
さらに将来においても、WAS は競争力のあるシステムを構築するための最新鋭ソリューションとして役割を果たすことが期待されています。

WAS年表

図1:WAS年表

アプリケーションの最新化戦略をサポート

現在、企業の IT部門には競争力を高めるためのビジネス戦略が求められています。
その中でアプリケーションやサービスの開発を迅速化するためには、アプリケーションの最新化に合わせた反復的なアプローチを提供するソリューションが重要です。

これらのソリューションは、ビジネスニーズやアプリケーションの複雑さに即応して ITインフラ管理の対応を迅速化することで、変化の速い現在の市場に対応した製品の導入や更新を行うことができます。
また、信頼性のある既存のソフトウェア投資やインフラストラクチャーを活用することも重要です。そのためには、新しいテクノロジーの採用だけでなく組織のペースに合わせた制御と実装も必要です。

さらに、企業がビジネスの俊敏性と速度を向上させるためには、アプリケーションを素早く組み立てるための再利用可能なコンポーネントが必要です。
このアプローチには次のような技術と環境を提供するアプリケーションプラットフォームが必要となります。

  1. モジュラーなアーキテクチャー
  2. 次世代の統合技術
  3. クラウドファーストおよびモバイルファーストのマインドセット
  4. ハイブリッドな環境でのシームレスな移植性

こうした要件に最も適しているのが WAS です。
IBM は WAS を通じて、次にご紹介する2つのランタイムを提供しています。
これにより、お客様の既存の資産を活用しながらビジネス変換の基礎となるアプリケーションの最新化戦略をサポートしています。

WASの現在

2つのランタイム

WAS は1998年の初リリース以来、数多くのバージョンアップを経て進化し続けてきました。

既存資産を活用するための従来の「WebSphere Traditionalランタイム」に加え、2012年にはモダンなアプリケーション開発とサーバー運用に対応した「WebSphere Libertyランタイム」が登場します。
WebSphere Liberty は、更新頻度の増加(年4回から12回)、Java EE 8 / Java 11 への対応、MicroProfile対応、コンテナ対応など、お客様の要求に合わせて進化し続けています。

つまり WAS は、最も長い歴史を持つアプリケーションサーバーでありながら、最新の技術も取り入れた最新のアプリケーションサーバーでもあるのです。

WebSphere Traditional は、従来の運用を継続したいお客様に、”JAX-RPC” や “Entity Bean” などの古い API を使用しているアプリケーションの実行環境として活用されています。
そのため、Java EE 7 / Java 8 に対応した最新の実装が最後のバージョンとなり、今後は新機能の実装や新しい仕様への対応は行われません。
ただし、8.5.5/9.0.5 に対する標準サポートは少なくとも2030年まで延長される予定です。

一方 WebSphere Liberty は WebSphere Traditional とは異なる設計思想を持ち、モダンなアプリケーション開発とサーバー運用に特化しています。2017年にオープンソース化され “Open Liberty” としても知られています。

Open Liberty にはオープンソースのソフトウェアのライセンスの1つである “EPL(Eclipse Public License)” が採用されており、拡張されたソースコードの公開義務がないため、ビジネスにおいても使いやすいのが大きな特長です。
そのため新機能は Open Liberty で開発され、IBM はこれをベースに製品版である WebSphere Liberty として提供しています。

WebSphere Libertyランタイムのメリット

WebSphere Liberty はオープンソースの Open Liberty で開発されているため、継続的な統合と配信により、ビジネス価値を提供するアプリケーションを高速でデプロイできるように設計されています。その構成は非常にシンプルであり、自動化やコンテナ化に適しています。

WebSphere Liberty のもう一つの大きな特長は、機能が “Feature” としてモジュール化されていることにあります。
これにより、必要な機能だけを有効化できるだけでなく、わずか数秒で起動できるランタイムのサイズ(数十MBのメモリ消費と100MB以下)によって需要に応じて環境を柔軟に構築することができます。

また、軽量さを活かした Agile開発や継続的デリバリー(CD)、自動化された運用や DevOps(Platform as a Code / Immutable Infrastructure)に対応することも可能です。
そのため、クラウド環境やコンテナ環境、リソースが限られた限定された IoT環境に最適だといえます。

さらに、WebSphere Liberty独自の機能として “ゼロマイグレーションポリシー” があります。
WebSphere Liberty はオープンソースの “Open Libertyプロジェクト” に基づき、年に12回の頻繁な更新に頻繁な更新(年に12回)によって常に最新の状態を保っていますが、その一方で古いバージョンのモジュールも提供し続けています。
これがゼロ・マイグレーション・ポリシーと呼ばれる機能で、新しいバージョンの仕様が提供されても古いバージョンのモジュールも提供し続けるため、構成ファイルのバージョンを変更することなく古いバージョンのフィーチャーを利用することが可能です。
このゼロマイグレーションポリシーは、Java EE から Jakarta EE への移行にも大きな効果を発揮します。

WebSphere Libertyのメリット

図2:WebSphere Libertyのメリット

WASのこれから

最先端のソフトウェア・ベンダーおよびオープン・ソフトウェア・コミュニティーとの連携でさらに進化

Java EE は2018年に「Jakarta Enterprise Edition(Jakarta EE)」に名称変更されました。
しかし、Java EE / Jakarta EE は今後もクラウド・ネイティブの基幹業務アプリケーションのデプロイメントや開発者のスキル向上において重要な役割を果たし続けるでしょう。

IBM は Jakarta EE をサポートする WAS の将来のリリースを提供する予定を表明する一方で、クラウド・ネイティブの世界向けにビジネスアプリケーション開発を加速するために Java EEテクノロジーを Eclipse Foundation に移行する取り組みも行っています。
これにより、最先端のソフトウェアベンダーやオープンソフトウェアコミュニティと連携し、さらなる進化を遂げる考えです。

Eclipse MicroProfileをサポートし、マイクロサービス・アプリケーションにも対応

WAS はさらに、”Eclipse MicroProfileプログラミングモデル” をサポートしています。
これは、マイクロサービスアーキテクチャーを採用する際に必要な機能を多数のベンダーで標準化する取り組みです。
そのため、WAS はマイクロサービスアプリケーションに最適な Java EEプラットフォームとしても活用されています。

バージョン19.0.0.1以降では OpenJDK(11.0.2以降)を使用した OpenJ9 を活用し、Java SE 11 もサポートしています。
WebSphere Liberty はクラウドに適した軽量かつ高速な起動性能を維持しながらプログラミングモデルの追加や DevOpsワークフローとの簡単な統合を通じて機能を拡張してきたため、最新のアプリケーションデリバリー・ライフサイクルを短縮するだけでなくオンプレミス環境にも容易にデプロイでき、適切な構成でサブキャパシティライセンスを適用できるのです。

WebSphere Liberty は Java EE / Jakarta EE に対応しながらも従来のアプリケーションサーバーのデメリットを克服し、新しい流れである MicroProfile や Spring Framework にも対応できる柔軟なランタイムです。
この多様な要件に対応できる万能な実行環境は多くの技術者にとって非常に重要な存在となっており、国内での WebSphere Traditional からの移行実績が増えています。

25周年おめでとうございます

この25年間、WAS は多くの企業の業務プロセスやアプリケーションの開発に貢献し、現在もなお企業のビジネスの発展に欠かせない存在でい続けています。
一方世界では、デジタルトランスフォーメーションの時代とともに AI や IoT、クラウドコンピューティングをはじめとする多数の新しいテクノロジーが登場し、企業のビジネスプロセスが劇的に変貌し始めました。

WAS が引き続き利用される理由は何でしょうか?

まず第一に挙げられるのは “高い安全性” です。多数の企業にビジネスプロセスにおける基幹として現在に至るまで使用されて続けていることが、そのことを十分に証明しています。
また、“他のテクノロジーとの相互運用性に対する強力なサポート” も WAS の魅力であり、“常に発揮し続ける高いパフォーマンス” も、WAS が活用され続ける大きな理由です。

高度なスケーラビリティと信頼性に優れた WAS は、企業のビジネスにおけるデータ処理やアプリケーションの展開において、将来も軽快なパフォーマンスを保ち続けるでしょう。

エヌアイシー・パートナーズは IBM の認定ディストリビューターとして、WAS の長年にわたる信頼性と高いパフォーマンスを称えて25周年を祝し、今後も WAS が高性能のアプリケーション・サーバーとして企業を支援し続けることを強く期待しています。

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2024年09月04日

【早わかり】RDS for Db2のご紹介

こんにちは。てくさぽBLOGメンバーの高村です。 2023年11月の AWS re:Invent 2023 にて、Amazon Relational Database Service for Db2(以下、RDS for Db2)が発表されました。マネージドサービスである Amazon RDS上で Db2 が利用できるようになったとのことで、クラウド移行を検討されているお客様や運用負荷を削減したいお客様にとって最適なサービスではないかと思います。 今回は「RDS for Db2」の概要について、さくっとご紹介したいと思います。 目次 お客様が抱える課題 RDS for Db2とは? まとめ お問い合わせ お客様が抱える課題 IBM Db2 は、ミッションクリティカルなワークロード向けに構築された Relational Database Management Service(RDBMS)です。昨年30周年を迎え、最新の Db2 には AI機能が実装がされるなど、進化し続けている製品です。 今もなお多くのお客様にご利用いただいている製品ですが、ご利用に関して以下の様な課題を抱えているお客様もいらっしゃるのではないでしょうか? 異なる物理的な場所で高可用性構成を組み、災害時のリスクを軽減したい。 社内標準でAWSを利用する方針でDb2の移行を検討しているが、構築および運用にあてる要員が不足している。 このような課題を、RDS for Db2 が解決します! RDS for Db2とは? RDS for Db2 とは、フルマネージド・リレーショナルデータベースサービスである AWS RDS にて Db2 をご利用できるサービスです。 以下に RDS for Db2 の特徴をご紹介します。 フルマネージド環境 AWS EC2 に Db2 を導入する場合、OS導入以降はお客様にて構築・運用管理が必要ですが、RDS for Db2 は OSパッチ適用から高可用性まで AWS による管理となり、お客様の運用負荷が軽減されるメリットがあります。 高可用性の構成 オンプレミスの場合、同一データセンター内の隣同士のラックで高可用性構成をとることがあるかと思います。RDS for Db2 では、AWSリージョン内の1つ以上のデータセンターで構成されるアベイラビリティゾーン(AZ)間で高可用性を構成することができます。 2つのアベイラビリティゾーンにまたがった構成で、データは別の AZ にあるインスタンスへ同期される仕様です。プライマリインスタンスに障害が発生した際には、自動または手動でスタンバイインスタンスにフェイルオーバーします。 バックアップ方法 RDS for Db2 では、自動バックアップ/手動バックアップを利用する方法があります。 自動バックアップは保持期間が最大35日ですが、トランザクションログを用いてポイントタイムリカバリを行うことができます。また、共通の注意事項として既存の DBインスタンスにはリストアできず、新規インスタンスにリストアとなります。 自動バックアップ 手動バックアップ バックアップ対象データ DBインスタンスのスナップショット トランザクションログ DBインスタンスのスナップショット 保持期間 最大35日 無制限 ポイントタイムリカバリ 〇(最短で5分前) ✖ 別リージョンへのスナップショットコピー 〇 〇 リストア時の注意事項 新規のDBインスタンスにリストア。既存のDBインスタンスにリストアは不可。エンドポイントを変えたくない場合は、元のインスタンス識別子を新規インスタンス作成時に指定。 移行方法 移行方法の選択は、既存Db2 の OSの種類やダウンタイムの要件によりいくつかの方法から選択できます。 以下は、「Amazon RDS for Db2 へのデータマイグレーション戦略」(AWSサイト)に記載の移行方法の意思決定ツリーを日本語化したものです。Db2 のデータを Amazon RDS for Db2 に移行するための OSSツール「Db2 Migration Tool(Db2MT)」を利用した方法や IBM Data Replication(別途ライセンス必要)の Qレプリケーションを利用した方法など、要件にあった移行方法を選択可能です。 費用について IBM Db2ライセンスは、IBM パスポート・アドバンテージ製品のご契約をしていただき、ライセンス持ち込み(BYOL)で利用します。(後述に記載) ※AWSインフラは別途AWSサービスのご契約が必要です AWSインフラ AWS RDS のコンピューティングリソースは従量課金制で、多様なスペックから選択できます。 vCPU は最小2vCPU~最大128vCPU、メモリは最小2GB~最大512GB、データベースのストレージは最小100GiB~最大64TiBを選択でき、汎用SSD/プロビジョンドIOPS(SSD)(高パフォーマンス、低レイテンシー、高スループットを必要とするワークロード向け)のストレージを選択できます。 以下に、東京リージョンでマルチ AZ配置(1つのスタンバイ)とした費用感を記載しました。 ※記載の費用感は2024年8月時点の「Amazon RDS for Db2 の料金」(AWSサイト)から引用した金額であり、正確な金額は都度AWSサイトにてご確認ください タイプ 費用 インスタンス db.m6i.xlarge4vCPU, 16GiBメモリ 時間あたりUSD 0.988 ストレージ 汎用SSD(gp3)-ストレージ1TB 毎月1GBあたりUSD 0.276 月額(1ヶ月744時間、1$=150円とした場合):約15万円~ IBM Db2ライセンス 2024年8月時点の RDS for Db2 で BYOL が可能な Db2ライセンスは以下です。 ※Non-producitionライセンス、旧エディションのBYOLは適用不可となりますのでご注意ください(今後変更となる可能性あり) 適用可能エディション Standard Edition Advanced Edition 課金体系 VPC 契約形態 Perpetual License Subscription License Monthly License 補足 Perpectual Licenseは有効なSS&Sが必要 ライセンス管理について IBM Db2 の AWS RDS への BYOL については「Eligible Public Cloud BYOSL Policy」(IBMサイト)に記載されている通り、AWS が提供するサービスである AWS License Manager(AWSサイト)を使用してライセンス管理を行います。 まとめ 今回は RDS for Db2 の概要についてご紹介しました。AWS の AZ間で高可用性構成を簡単に実現したい、構築・運用の要員が不足しているためバックアップやパッチ適用を自動化したい、といった課題がある場合は、RDS for Db2 を是非ご検討いただければと思います。 一方で、バージョンアップやパッチの適用に関して、事前に検証した上でリリースを行いたいというお話を時折お聞きします。 RDS for Db2 においてはエンジンのアップグレードは手動で行うことができますが、AWS が緊急性が高いと判断したソフトウェアパッチについては適用が自動的にスケジュールされる場合もあります。このようにスケジュールされてしまうのが困る場合には、OS以上をお客様自身で管理する AWS EC2 に IBM Db2 を導入する方法をお勧めします。AWS EC2 のプロビジョニングや OS以上の運用、IBM Db2 の導入・運用、および高可用性構成はお客様の責任となりますが、お客様の任意のタイミングでソフトウェアパッチ適用を行うことが可能です。 お問い合わせ この記事に関するご質問は以下の宛先までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp   .highlighter { background: linear-gradient(transparent 50%, #ffff52 90% 90%, transparent 90%); } .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; } .btn_A{ height:30px; } .btn_A a{ display:block; width:100%; height:100%; text-decoration: none; background:#eb6100; text-align:center; border:1px solid #FFFFFF; color:#FFFFFF; font-size:16px; border-radius:50px; -webkit-border-radius:50px; -moz-border-radius:50px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #eb6100; transition: all 0.5s ease; } .btn_A a:hover{ background:#f56500; color:#999999; margin-left:0px; margin-top:0px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #f56500; } .bigger { font-size: larger; }

2024年07月02日

【参加レポート】Domino Hub 2024

こんにちは。ソリューション企画部 松田です。 2024年6月13日・14日と2日間に渡って開催された「Domino Hub 2024」に参加しました。これは HCL Ambassador有志が企画・実行する Dominoコミュニティイベントです。好評だった一昨年に続き、2回目の開催となります。 参加者総数は約250名。さらに、残念ながら当日参加できなかった多くの方も、アーカイブでセッション動画をご覧になっているそうです。 以下にそのレポートをお届けします。 目次 イベント概要 セッション内容 - HCLSoftware 日本カントリーマネージャーからのキーメッセージ -『HCL Notes/Domino V14 へのバージョンアップで広がる世界のご紹介』 -『HCL Dominoアプリ モダナイゼーションの実践方法』 - ノーツコンソーシアムがNomad Web評価環境を提供 セッションリプレイと大阪開催 最後に お問い合わせ イベント概要 Domino Hub は、Domino の利用者、開発者、ソリューションベンダーが一堂に会するコミュニティイベントです。初日はオンライン、2日目はオンラインとオンサイトのハイブリッド形式で進行されました。2日間ノンストップで Domino の話ばかり聞き続けたのですが、まさに圧巻でした。飽きる瞬間が一切なく、どのセッションも興味深いお話ばかりでした。 (写真提供:Domino Hub 2024 事務局) 今回のイベントには日本の HCL Ambassador 2024 の10名全員が集結しました。これは日本はもちろん、世界でも初めてのことではないでしょうか。 (写真提供:HCLSoftware Japan) セッション内容 2日間で全23セッションが行われ、HCL Ambassador の皆様や Dominoソリューションのベンダー、開発者、エンドユーザーから数多くのトピックのセッションが提供されました。様々なツールの紹介、自社の事例、Domino の裏技、そして Domino の最新機能のデモを交えた詳しい紹介など非常に多岐に渡る内容でした。それぞれが Domino のユニークさ、強力さを物語っており、スピーカーの皆様の Domino への強い思いを感じ、すべてにおいて目が離せないものでした。一つ一つ取り上げていきたいところですが、今回はHCLからのセッションに焦点を当ててご紹介します。 HCLSoftware 日本カントリーマネージャーからのキーメッセージ まず HCLSoftware の日本カントリーマネージャーである大野洋一氏のキーメッセージが印象的でした。 ・「DominoはHCLにとってもっとも重要なソリューションである」・「DominoはHCLビジネスの中核であり常に製品投資を行っている」 Domino が IBM から HCL に移管された2019年以後の Domino の進化を改めて考えると、大変うなづけるお言葉ですね。 『HCL Notes/Domino V14へのバージョンアップで広がる世界のご紹介』 そして1日目の HCLSoftware Technical Advisor 松尾邦夫氏の当セッションは、「HCL Notes/Dominoではなく、HCL Dominoと表現する。クライアントを選ばないアプリケーションサーバーであるDominoが核である」という宣言から始まりました。 Notesクライアントも Webブラウザもスマホも Progpressive Web Apps(PWA)も、すべてがクライアントである現在の Domino ならではです。さらに、昔からは考えられないほどに簡単になったバージョンアップ、コードチェッカー V14、様々なテンプレートが入手できる Dominoマーケットプレイス、そしてロードマップの紹介がありました。 次バージョン Rio Grande は2025年中ごろリリース予定、それに先立ち2024年8-9月から Early Access を開始します。Domino はまだまだ進化を続けています。 『HCL Dominoアプリ モダナイゼーションの実践方法』 2日目の HCLSoftware Technical Sales 臼井 修氏によるセッションは、30分で Domino V14 の注目すべき特長的な機能のすべてが分かる内容でした。Nomad Mobile、Nomad Web、Nomad Designer、Domino Restyle、Domino REST API、そして Volt MX Go。この短さで駆け足でもおなか一杯でもなく、逆に足りなくもない、という完璧な内容。割愛する部分も的確です。デモムービーもふだんに利用されていて非常に分かりやすい内容でした。ぜひセッションリプレイをご覧ください。 ノーツコンソーシアムがNomad Web評価環境を提供 Domino のユーザー団体である「ノーツコンソーシアム」のセッションにも触れたいと思います。これまでのアプリケーションチェッカーのみならず、Nomad Web の AWS上での評価環境を提供されているという情報がありました。自社の Dominoデータベースを Nomad Web で利用するとどうなるのか? についても、どこからでも簡単に評価できそうです。Domino Web Designer も利用できます。 ノーツコンソーシアムでは研究会も活発に行われているので、まだご加入でないお客様やパートナー様もぜひご検討ください。AWSマーケットプレイスにも Domino が展開されています(AWSからそれに関するセッションもありました)。 セッションリプレイと大阪開催 各セッションのリプレイは「DominoHub 2024 参加申し込みフォーム」から登録して "DominoHub イベントポータル" にログインしていただくことで、今からでも視聴可能です。セッションによっては資料のダウンロードも可能です。こちらは7月半ばにクローズ予定とのことですので、ぜひお早めにご活用ください。 そして Domino Hub は、2024年9月19日に大阪でのオンサイト開催が決定いたしました。詳細およびお申し込みについては「こちら」からご確認ください。 最後に HCL主導ではなく、ユーザー、開発者、ソリューションベンダーが主体となってこれだけのイベントを開催できる。そして、その中身の充実度。これが今の Domino の勢いと元気、さらには将来展望を如実に表しているのではないでしょうか。 このようなイベントが実現する背景には、活発なコミュニティ活動と、ユーザーや開発者たちが自発的に集まり、知識や経験を共有し合う文化が根付いていることが挙げられます。最新の Dominoバージョンの新機能に関するディスカッションや、導入事例の共有、様々なワークショップなど、多岐にわたる内容が提供されており、参加者はそれぞれの立場で有益な情報を得ることができます。 今後もこうしたコミュニティ主導の取り組みが続くことで、HCL Domino はさらに多くのユーザーに支持され、ますます成長していくでしょう。だからこそ、まだまだ HCL Domino から目が離せません。 お問い合わせ エヌアイシー・パートナーズ株式会社E-mail:voice_partners@niandc.co.jp   .highlighter { background: linear-gradient(transparent 50%, #ffff52 90% 90%, transparent 90%); } .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; } .btn_A{ height:30px; } .btn_A a{ display:block; width:100%; height:100%; text-decoration: none; background:#eb6100; text-align:center; border:1px solid #FFFFFF; color:#FFFFFF; font-size:16px; border-radius:50px; -webkit-border-radius:50px; -moz-border-radius:50px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #eb6100; transition: all 0.5s ease; } .btn_A a:hover{ background:#f56500; color:#999999; margin-left:0px; margin-top:0px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #f56500; } .bigger { font-size: larger; }

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