2023年03月

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【てくさぽBLOG】IT資産管理ソリューション「Flexera One with IBM Observability」を使ってみる(Part2)

こんにちは。てくさぽBLOGメンバー佐野です。

前回のPart1 では、Flexera One の概要と検証環境についての説明をしました。
今回のPart2では実際に導入検証した内容を共有します。

前回のおさらいとして、検証環境の構成を再掲します。

検証環境の構成

今回の検証手順の紹介において、Flexera OneはSaaSですので、SaaSの契約およびプロビジョニングまで完了していることが前提となります。
また、初回ログインのための最初のユーザー登録は済んでいる状態と想定しております。ログインが求められる場合にはこのユーザーで実施下さい。

導入手順の検証

Flexera One を検証するにあたって、以下の手順で構築を進めました。

  1. ビーコンサーバーの構築
  2. エージェントの導入
  3. レポートの出力

今回はエージェント導入先として Windowsサーバーへの導入検証結果・手順を共有します。
※エージェント導入対象サーバーの構築手順については省略します

1.ビーコンサーバーの構築

まず初めにビーコンサーバーを構築します。

ビーコンサーバーを構築

システム要件に書いてある通り、OS は Windows Server 2012 から 2022、Windows 8,10,11 がサポート対象です。
ソフトウェアの要件として Power Shell 3.0以上と IIS7.0 with ASP.NET 4.5.2以上(ただし.NET v 4.6.2以上推奨)が必要です。

本検証環境では Windows Server 2022 を利用しています。
※英語版で構築したため画面ショットが全て英語となっていることご了承ください。

ビーコンサーバーを構築するためには以下のステップが必要となります。それぞれについて操作を進めていきます。

1-1.事前設定(信頼済みサイトの設定、IIS導入、.NET導入、TLS設定)
1-2.ビーコンサーバープログラムのダウンロードおよびインストール
1-3.ビーコンサーバー設定

1-1.事前設定(信頼済みサイトの設定、IIS導入、.NET導入、TLS設定)

IBM Cloud上にデプロイされている Windows Server 2022 ではシステム要件に必要な IIS、.NET などは導入済みでしたので省略します。TLS も要件にある 1.1/1.2 が設定されていました。
個別に設定が必要なものは「信頼済みサイトの設定」のみでした。
IEのインターネットオプションから「Trusted Site」で指定されたドメインを信頼済みサイトとして登録します。

検証時点ではSaaSの管理サーバーとして選択できるロケーションがヨーロッパと北米であったため、距離が近い北米で契約・デプロイしました。そのため、「https://app.flexera.com」を設定しています。
※2023年3月時点ではアジアも選択できるようになっています

事前設定

これで事前の設定は終了です。次にビーコンサーバーのプログラムを導入していきます。

1-2.ビーコンサーバープログラムのダウンロードおよびインストール

Flexera One の管理画面にログインし、プログラムをダウンロードします。

  • 左側のペインにある「Data Collection」から「IT ASSETS INVENTORY TASKS」内の「Beacons」を選択します。
  • 画面右上に表示されている「Deploy A Beacon」ボタンを押します。
  • 「Download a beacon」内にある「Download A Beacon」ボタンを押します。もしバージョンを変更したい場合には「Version to Deploy」欄に表示されているバージョンから変更ください。

Flexera One管理画面

ビーコンサーバー上以外でダウンロードを実行した場合にはダウンロードした実行ファイルをビーコンサーバーへコピーします。

  • 実行ファイルを右クリックし「管理者として実行」を選択し実行します。
  • 「Next」を押し、操作を進めます。特に何かを変更する必要はありません。
    「Configure Scheduled Tasks」では「Run as a named user」が選択されているのでそのまま、管理者権限を持つユーザー名とパスワードを入力します。
  • “Install Wizard Completed”が表示されればインストール終了です。

インストール終了

1-3.ビーコンサーバー設定

次にビーコンサーバーからインベントリ情報をFlexera One環境へアップロードするための設定をします。

  • インストールした「FlexNet Beacon」を右クリックし「管理者として実行」を選択し実行します。
  • Parent Connectionを有効化するため「Enable parenet connection」にチェックを入れます。
  • 「Configure inventory beacon connection」内の「Configure and import configuration file」をチェックし「Download Configuration」ボタンを押します。

Download Configuration

  • ブラウザが自動的に起動し、Flexera Oneの画面が表示されますのでログインします。
  • 「Configure Beacon」ページが表示されるので、Name欄にビーコンサーバーの名前を入れます。今回はビーコンサーバーのホスト名である「IBMcloudBeaco」と入れます。他の項目は変更しません。
  • 「Download Configuration」ボタンを押します。拡張子が「flxconfig」となっているファイルをダウンロードし保存します。

flxconfig

  • (FlexNet Beaconが起動していない場合)ビーコンサーバーの「FlexNet Beacon」を右クリックし「管理者として実行」を選択し実行します。
  • ウィンドウの真ん中にある「Download and import configuration file」を選択し「Import configuration」ボタンを押します。
  • 先ほどダウンロードした設定ファイルをインポートし「Connection details」欄にServer URLやDownload URL、Upload URLなどが表示されることを確認します。
  • その後、Testing parent connectio…欄の結果が “Succeeded” になることを確認します。

Succeeded

  • Flexera One画面の左側のペインにある「Data Collection」から「IT ASSETS INVENTORY TASKS」内の「Beacons」に登録したビーコンサーバーが表示され、「Connectivity status」が “Connected” になっていることを確認します。

Connected

ここまででビーコンサーバーの設定は終了です。
次に管理対象サーバーにエージェントを導入します。

2.エージェントの導入

管理対象サーバーにエージェントを導入します。
今回は Windowsサーバーへエージェントを導入する手順を紹介します。

エージェントの導入

AIX や Linux は設定ファイルの書き方や実行方法が異なりますので詳細はエージェント導入のドキュメントをご参照下さい。
また、導入先のシステム要件は必ず事前に確認するようにして下さい。

エージェントの導入は以下ステップで実施します。

2-1.エージェントをダウンロードする
2-2.エージェント導入前の設定ファイルを作成する
2-3.エージェントを導入する

2-1.エージェントをダウンロードする

Flexera Oneエージェントを管理画面からダウンロードします。

  • 左側のメニュー「Data Collection」から「IT ASSETS INVENTORY TASKS」内の「Inventory Settings」を選択します。
  • Inventory agent for download欄にある”Inventory agent:”からバージョンと導入先プラットフォームに適切な組み合わせを選びます。今回はWindowsなので”Version 19.1.0 FlexNet Inventory Agent”を選択し「Download」ボタンを押します。
  • また、この後設定に使う設定ファイルも”Download bootstrapping template file”リンクからダウンロードします。
  • ダウンロードしたエージェントのプログラム(ZIP)を解凍し設定ファイルを「FlexNet Inventory Agent.msi」と同じディレクトリ内に配置します。

エージェントをダウンロード

2-2.エージェント導入前の設定ファイルを作成する

こちらを参考にしてエージェント導入前に設定ファイルを作成します。

  • ダウンロードした設定ファイルから3点変更します。
    • URLを変更
      DEPLOYSERVERURL = http://10.244.0.4/ManageSoftDL
      ※”10.244.0.4″はビーコンサーバーのIPアドレスを指定します。
    • 以下2行の冒頭にあるコメント(;)を外す
      TMPMAINDIR = c:\Program Files\ManageSoft
      USAGEAGENT_DISABLE = False

エージェント導入前の設定ファイルを作成

2-3.エージェントを導入する

  • 「FlexNet Inventory Agent.msi」を実行します。
    基本、デフォルトの選択のままで進めればOKです。
    エラーが発生せずに”Install Wizard Completed”と表示が出ればインストール完了です。

エージェントを導入

  • エージェント導入後にしばらく待つと、Flexera One管理画面の左側のペインにある「Inventory」から「INVENTORY」内「All Inventory」ページにエージェントを導入したホスト名が表示されます。
    ホスト名が表示されたらエージェントから収集したデータがビーコンサーバー経由でFlexara One環境にアップロードされたため、正常にセットアップできたことが確認できました。
    ※図はWindowsだけでなくPower Virtual Serverもエージェントを導入した後となります

Power Virtual Server

3.レポートの出力

ソフトウェアの導入状況と数量のレポートを出力します。
エージェント導入サーバーに管理対象となるソフトウェアを導入し、Flexera One の管理画面でライセンスの登録およびレポート出力を実行します。

レポートの出力

今回はIBMソフトウェアをサブキャパシティとして利用していることのレポートを出力します。
対象ソフトウェアは WebSphere Application Server 9.0 Base(以下 WAS)となります。

レポート出力は以下のステップで実施します。

3-0. エージェント導入サーバーへWASの導入
3-1. ライセンスの登録
3-2. ライセンス数量入力
3-3. レポート出力

3-0. エージェント導入サーバーへWASの導入

エージェント導入サーバーへ WAS を導入します。

この手順はエージェント導入前に実施しても問題ありません。
※本ブログはFlexera Oneの導入ブログであるため、WAS の導入手順は省略します

3-1. ライセンスの登録

レポートを出力するためには、ご自身が所有しているライセンスを登録し、そのライセンスを Flexera One が検出したソフトウェアと紐づける必要があります。
そのため、まずは利用しているソフトウェアのライセンスを登録します。

  • Flexera One管理画面の左側のペインにある「License」から「LICENSE MANAGEMETNT」内「All Licenses」を選択します。
  • 画面中央付近にある「Create A License」ボタンを押します。

ライセンスの登録

  • 「Application:」欄に”WebSphere Application Server”を入力し「Search」ボタンを押します。
  • 検索結果に表示されたProductから導入している製品(WebSphere Application Server 9.0 Base)を選択します。
  • 「Add Application」ボタンを押します。

Add Application

  • 「License Type」で「IBM PVU」を選択します。
  • 「Create」ボタンを押します。

Create

これで WebSphere Application Server のライセンスが登録できました。

WebSphere Application Serverのライセンス登録

この後に保有しているライセンス数量を入力します。

3-2. ライセンス数量入力

保有している WAS のライセンス数量を入力します。

  • 右側にある「Compliance」を選択し、中央ペインの下段に「Entitlements and consumption」項目にライセンス数量を入力します。
  • 「Extra entitlements」項目の「+」の右側に保有しているライセンス数量を入力します。
    今回は400PVU分と入力し、ページ右上にある「Save」ボタンを押します。

ライセンス数量入力

これでライセンス数量の入力まで終わりました。

3-3. レポート出力

最後にレポートを出力します。

今回は IBMソフトウェアをサブキャパシティとして利用していることのレポートとなるので、IBM の Auditレポートになります。
※WAS は PVU課金の製品であるため、PVU課金のレポート画面から内容を確認した上で Auditレポートを出力します

  • Flexera One管理画面の左側のペインにある「Reporting」から「LICENSE REPORTS」内「IBM PVU License Consumption」を選択します。
  • 「Run Report」ボタンを押します。
    少し待つと、画面下段の表に「License Name」が「IBM WebSphere Application Server 9.0」となっている項目が出てきます。
    ※画像では他のソフトウェアも表示されています

    表内で「License Consumption」列に現在WASが稼働しているサーバーのスペックにあわせたPVU数が表示されていることを確認します。
    ※反映までに時間がかかることがあるので、もし出てこない場合には翌日再確認してみてください

レポート出力

  • 正しく内容が反映されている場合には「Run Report」ボタンの右側にある「Download the IBM audit report」リンクをクリックします。
  • これにより、ZIPファイルに圧縮されたIBM Audit Reportをダウンロードできます。
    IBMへはこちらのZIPファイルをご提出ください。
  • ZIPファイルの中身を見ると、環境内にあるPVU・VPC課金、Cloud Pakライセンスのインベントリ情報、使用数量などのデータが入っているCSVファイルが存在することが分かります。
    (各CSVファイルの中身を確認し、保有数量と消費している数量に乖離が無いかを念のためご確認頂くのがよいでしょう)

ZIPファイルの中身

おわりに

Flexera One を使った IBMソフトウェアのライセンスの監査レポートの出力までの手順を追って説明いたしました。
今回は Windowsサーバーを対象にした手順をご紹介しましたが、AIX や Linux の場合に異なるのはエージェントの導入方法のみで管理画面の操作方法は同じです。

管理対象のプラットフォームが違っていても一つの画面でソフトウェアの導入状況が分かり、監査レポートとして提出できるのは非常に良い点だと感じました。
また、Flexera One を利用する際に RDBMS をはじめとした他の製品が不要なので、問題の切り分け対応が楽です。

今回は検証していませんが、SaaS や IaaS のコスト管理・最適化機能もありますので、ソフトウェアを管理するだけでなくSaaS含めたコストの最適化ができ、応用範囲が広い製品です。
ご興味ある方は是非使ってみて下さい。

お問い合わせ

この記事に関するご質問は下記までご連絡ください。

エヌアイシー・パートナーズ株式会社
技術支援本部

E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

 

 

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こんにちは。 てくさぽBLOGメンバーの高村です。 早速ですが、今年5月に開催されたIBMの年次イベント「Think2025」で、watsonx Orchestrateの新機能が発表されました!その中の一つとして、開発者向けの「Agent Development Kit(以下、ADK)」があります。今回はこのADKを活用し、watsonx Orchestrate環境への接続やエージェントの追加といった操作を行い、その使用感をご紹介します。  なお、watsonx Orchestrateについては、今年2月、3月に公開した「watsonx OrchestrateやってみたBLOG」でご紹介しておりますので、是非こちらもご一読ください。 【てくさぽBLOG】IBM watsonx Orchestrateを使ってみた(Part1) 【てくさぽBLOG】IBM watsonx Orchestrateを使ってみた(Part2) 目次 はじめに ADKとは? ADK使ってみた さいごに お問い合わせ はじめに Think2025で発表された新機能は、6月に環境へ追加されました。それ以前の環境とは、メニュー構成や操作方法、機能名称に変更があります。 例えばこれまで「Skill」と呼ばれていたものが「Tool」へと名称変更されています。 アップデート後の環境につきましては、別ブログにて改めて詳しくご紹介させていただく予定ですので、ぜひご期待ください! ADKとは? まずはADKについてご紹介します。ADKとは開発者向けにwatsonx OrchestrateのAgentやToolをスクラッチ開発するための開発キットになります。ローカル端末などに導入し、pythonベースで開発を行うことができます。 また、ADKとは別に、watsonx Orchestrate Developer Editionをローカル端末に導入することで、ADKで開発したAgentやToolのテストが可能になります。なお、watsonx Orchestrate Developer EditionはDockerコンテナ上で動作し、現時点のハードウェア要件はCPUは最小8コア、メモリは最小16GBが必要です。詳細はInstalling the watsonx Orchestrate Developer Editionをご確認ください。   ADKとwatsonx Orchestrate Developer Editionを利用することで、コードの迅速な作成・修正や柔軟なカスタマイズに加え、環境へのデプロイ前にローカルでテスト・修正が可能となり、作業効率の向上が期待できます。 ADK使ってみた 前述ではADKでAgent開発し、watsonx Orchestrate Developer Editionで動作確認、SaaS watsonx Orchestrateへインポートする構築の流れをお話しましたが、今回の検証における動作確認は検証環境として利用しているIBM Cloud 上のwatsonx Orchestrate利用します。よって前述したwatsonx Orchestrate Developer Editionは利用せず、ADKからwatsonx Orchestrate検証環境へAgentとToolを直接インポートし、動作確認を行いたいと思います。また、ADKのインストール先は自分の端末ではなく、IBM Cloud上に構築したUbuntuのVirtual Server Instance(以下、VSI)を使用します。検証環境の構成イメージは下記の図の通りです。 尚、ADKのインストール要件はPython 3.11以上、Pip、そして仮想環境(以下venv)が必要です。詳細については、Getting started with the ADKをご確認ください。 それでは早速使ってみましょう! VSIのプロビジョニング まずはADKをインストールするVSIをプロビジョニングします。本ブログではプロビジョニング方法について詳しく記載いたしませんが、手順は「【てくさぽBLOG】IBM Power Virtual ServerのAIX環境とIBM Cloud Object Storageを接続してみた(Part1)」のVSI for VPCの作成をご参考ください。 OSはUbuntu 22.04 LTS Jammy Jellyfish Minimal Install、リソースは2vCPU,4GB RAMで作成しました。VSI作成時にSSH鍵が必要なるので作成を忘れないようにしてください。 作成すると数分で起動します。端末からSSHログインするため浮動IPが必要になります。赤枠で囲った浮動IPを作成しインスタンスに紐づけします。以上でVSIの作成は完了です。 Ubuntuの設定 ターミナルを開きsshでUbuntuにログインします。私はWindowsのコマンドプロンプトを使用しました。Ubuntuユーザでログイン後、rootパスワードを設定し、スイッチできるようにします。 ubuntu@nicptestvsi:~$ sudo passwd root New password: Retype new password: passwd: password updated successfully ubuntu@nicptestvsi:~$ su - pythonのバージョンを確認したところ3.10.12でした。ADKの要件は3.11以上ですので、バージョンアップが必要になります。最初は3.13にバージョンアップしてみたのですが、後続作業と最新バージョンではパッケージが合わなかったのかうまく動かず…仕切り直して3.11を利用することにしました! root@nicptestvsi:~# apt install python3.11 バージョンアップ後、デフォルトバージョンとして3.11を指定します。 root@nicptestvsi:~# sudo update-alternatives --install /usr/bin/python3 python3 /usr/bin/python3.10 1 sudo update-alternatives --install /usr/bin/python3 python3 /usr/bin/python3.11 2 sudo update-alternatives --config python3 update-alternatives: using /usr/bin/python3.10 to provide /usr/bin/python3 (python3) in auto mode update-alternatives: using /usr/bin/python3.11 to provide /usr/bin/python3 (python3) in auto mode There are 2 choices for the alternative python3 (providing /usr/bin/python3).Selection Path Priority Status ------------------------------------------------------------ * 0 /usr/bin/python3.11 2 auto mode 1 /usr/bin/python3.10 1 manual mode 2 /usr/bin/python3.11 2 manual modePress <enter> to keep the current choice[*], or type selection number: 2 root@nicptestvsi:~# root@nicptestvsi:~# python3 --version Python 3.11.13 次に下記コマンドを実行して任意のvenvを作成します。 python3 -m venv /path/to/nicpse/project/your-venv-adktest <環境のパスを指定 venvを活性化してログインします。下記コマンド結果のようにvenvに入れましたらUbuntuの設定は完了です。 root@nicptestvsi:~# source /path/to/nicpse/project/your-venv-adktest/bin/activate (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# ADKのインストール 以下コマンドを実行してADKをインストールします。ADKは6月時点で1.5.1が最新バージョンです。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# pip install ibm-watsonx-orchestrate Collecting ibm-watsonx-orchestrate Downloading ibm_watsonx_orchestrate-1.5.1-py3-none-any.whl.metadata (1.4 kB) Collecting certifi>=2024.8.30 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading certifi-2025.6.15-py3-none-any.whl.metadata (2.4 kB) Collecting click<8.2.0,>=8.0.0 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading click-8.1.8-py3-none-any.whl.metadata (2.3 kB) Collecting docstring-parser<1.0,>=0.16 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading docstring_parser-0.16-py3-none-any.whl.metadata (3.0 kB) Collecting httpx<1.0.0,>=0.28.1 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading httpx-0.28.1-py3-none-any.whl.metadata (7.1 kB) ----中略---- (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate --version ADK Version: 1.5.1 ADKの環境設定 次にADKの環境設定を行います。watsonx OrchestrateのインスタンスIDが必要になるため、watsonx OrchestrateのSetting画面に入り確認します。下記画面をご参考にしてください。 環境設定コマンドはこちらになります。-nの後はvenv名を指定し、-uの後はインスタンスIDを指定します。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate env add -n <仮想環境名> -u <環境のインスタンスID> [INFO] - Environment 'my-name' has been created [INFO] - Existing environment with name 'nicpse' found. Would you like to update the environment 'nicpse'? (Y/n)y [INFO] - Environment 'nicpse' has been created 以下コマンドを実行して、IBM Cloud上のwatsonx Orchestrateと認証設定をします。APIキーの取得方法は「【てくさぽBLOG】IBM watsonx.aiを使ってみた(Part2)」のAPIキーの取得をご確認ください。尚、リモート環境に対する認証は2時間ごとに期限切れになります。期限が切れた場合は再度認証する必要があります。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate env activate nicpse --apikey <APIキー> [INFO] - Environment 'my-ibmcloud-saas-account' is now active [INFO] - Environment 'nicpse' is now active 下記コマンドを実行してCLIから利用できる環境のリストを表示します。IBM Cloud上のwatsonx Orchestrateがactiveとなっていました! (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate env list nicpse https://api.us-south.watson-orchestrate.cloud.ibm.com/instances/XXXXXXXX (active) local http://localhost:XXXX Toolとagentのインポート 次にToolとAgentのインポートを行います。ToolとはAgentがタスクを実行する際に利用する機能です。今回は、IBM様より共有いただいたyfinanceを活用したToolおよびAgentのコードを、ADKを用いてインポートします。なお、yfinanceはヤフーファイナンスから株価などの金融データを取得するためのPythonライブラリです。 最初にToolのインポートを行います。下記の様に、scpなどでToolファイルとrequirements.txtをディレクトリにアップロードしておきます。requirementsファイルは他のモジュールと依存関係がある場合使用します。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~/orchestrate_tool/py/source_02# ls -l total 12 -rw-r--r-- 1 root root 0 Jun 24 04:42 __init__.py drwxr-xr-x 2 root root 4096 Jun 24 04:38 __pycache__ -rw-rw-r-- 1 ubuntu ubuntu 8 Jun 24 03:02 requirements.txt -rw-rw-r-- 1 ubuntu ubuntu 1778 Jun 24 02:46 yfinance_agent.py 下記コマンドを実行してToolファイルとrequirementsファイルをインポートします。企業情報を取得するstock_infoと株価を取得するstock_quoteの2つのToolがインポートされました。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~/orchestrate_tool/py/source_02# orchestrate tools import -k python -f "./yfinance_agent.py" -r "./requirements.txt" [INFO] - Using requirement file: "./requirements.txt" [INFO] - Tool 'stock_info' imported successfully [INFO] - Tool 'stock_quote' imported successfully listコマンドを実行するとインポートされたToolを確認できます。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:# orchestrate tools list ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━┳ ┃ Name ┃ Description ┃ Permission ┃ Type ┃ Toolkit ┃ App ID ┃ ┡━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━╇ │───────────┼────────────┼── │ send_mail_brevo │ send a meil using Brevo. │ write_only │ python │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ├─────────────────────────────────┼──── │ stock_quote │ 企業のTickerSymbolを用いて株価… │ read_only │ python │ │ │ ├─────────────────────────────────┼──── │ Untitled_6160RC │ No description │ read_only │ openapi │ │ │ ├─────────────────────────────────┼──── │ stock_info │ 企業のTickerSymbolを用いて企業… │ read_only │ python │ │ │ └─────────────────────────────────┴──── 次にAgentをインポートします。下記コマンドを実行します。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~/orchestrate_tool/py/source_02# orchestrate agents import -f ./yfinance_agent.yaml agent listコマンドでインポート済みのAgentを確認できました。Agentが使用するToolも表示されています。 (your-venv-adktest) # orchestrate agents list ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━ ┃ Name ┃ Description ┃ LLM ┃ Style ┃ Collaborators ┃ Tools ┃ Knowledge Base ┃  ┡━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━━━━━ │ yfinance_age… │ 企業の会社情… │ watsonx/meta- │ react │ │ stock_info, │ │ │ │ │ llama/llama-3 │ │ │ stock_quote │ │ ││ │ │ -2-90b-vision ││ │ -instruct │ │  IBM Cloud上のwatsonx Orchestrateで動作確認 インポートしたAgentとToolをIBM Cloud上のwatsonx Orchestrateで確認します。 watsonx Orchestrateへログインし、BuildからAgent Builderを選択します。 yfinanceエージェントが表示されているので、クリックします。 クリックすると、Agent作成画面に入ります。UIから基盤モデルを変更したり、Agentの振る舞いなど変更することができます。 スクロールして、Toolsetを確認するとADKからインポートしたToolが登録されています。 右のPreviewからAgentの動きを確認することができます。今回はDeployせずPreviewで確認します。入力欄には「IBMの株価は?」と質問してみます。しばらくすると本日の株価が回答されました。Show Reasoningを開くと推論過程を確認することができます。株価を取得するTool「stock_quote」を使用し、AIがユーザの入力から自動的にTicker symbolを入力していることがわかります。 次に「IBMの企業情報」と質問をします。しばらくするとAIがユーザの入力からTicker symbolを入力し、Tool「stock_info」を利用して企業情報を取得、回答されました。ユーザの入力内容からAgentが使用するToolを選択し、実行していることがわかります。   さいごに ADKのご紹介とADKを使ってToolとAgentのインポートを行いました。 ADKのインストールおよび設定について、Pythonバージョンの設定やvenvの作成でつまずく部分はありましたが、venvが作成できればその後の設定はスムーズに進められました。 今回はVSI上のUbuntuサーバにADKをインストールしましたが、ご自身の端末に導入することで、より気軽にAgent開発を行えるかと思います。なお、今回は検証対象外でしたが、watsonx Orchestrate Developer Editionを利用する場合は、インストール要件としてやや高めのスペックが必要になる点にご注意ください。 検証時のADKのバージョンは1.5.1でしたが、7月末では1.8.0が最新バージョンとなっています。比較的頻繁にアップデートされますので適宜Release Notesをご確認ください。バージョンアップでコマンドオプションも変更される場合があるため、マニュアルを確認するかコマンドに`--help`を付与してパラメータを確認することをおすすめします。   お問い合わせ この記事に関するご質問は以下の宛先までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術企画本部 E-mail:nicp_support@NIandC.co.jp   .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; }

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