2021年01月

25

AIとハイブリッド・マルチクラウドで業務改革を戦略的にサポートする「IBM Cloud Pak for Business Automation」の3つの価値

DX(デジタルトランスフォーメーション)認定制度による格付けもはじまり、いよいよ企業の DX推進は正念場を迎えています。

本記事では、DX への取り組みの中でも重要なテーマである業務改革について具体的に何から着手するべきなのか?を考察するとともに、20年間国内外の BPM領域においてリーダー的な位置付けにあり、2020年12月に新バージョンをリリースしたばかりの「IBM Cloud Pak for Business Automation」を紹介します。

 

Index


 

「DX認定制度」により、企業の新たな格付けがはじまった!

現在、「2025年の崖」を克服し日本の衰退局面を打破するべく、各企業は DX の本格的な推進を行っています。

デジタル技術の急速な発展がグローバル規模で経済や社会構造に影響をおよぼすようになり、「Society5.0(リアルタイムに情報やデータが活用・共有されるデジタル社会)」の実現を国が目指している中で、社会の変化は企業経営や企業経営の管理監督のあり方にも大きな変化をあたえています。その動きの1つが、経済産業省による「DX認定制度」です。
同制度の事務局である情報処理推進機構(IPA)は2020年11月9日、この「DX認定制度」のウェブ申請の受け付けを開始しました。

DX認定制度とは、2020年5月15日施行の情報処理促進法に基づき、公益法人なども含む法人と個人事業者を対象に DX を推進する上でのビジョンや戦略、体制などが準備されている「DX-Ready事業者」を経済産業省が認定する制度です。
この DX認定事業者からは、さらに「DX-Excellent企業」、「DX-Emerging企業」の選定が行われ、上場企業については、「DX銘柄制度」と連携されて銘柄選定企業の中から「DX銘柄」や「DX注目企業」を選定します。

DX認定制度によって企業は階層ピラミッド化され、”日本の公認 DX企業” として新たな「格付け」が行われることになったわけです。
これは今後日本においても企業価値を高め、生き残りをかけた真の DX化の対応が必須であることを示す明らかな狼煙である、といえるのではないでしょうか。

 

ビジネス・プロセスにおける生産性向上の課題

DX をすでに十分に進め、組織や生産体制の柔軟性を獲得できている企業は、急激な社会変化を前に新しいサービス提供や働き方への迅速な対応による事業継続が可能といえます。
しかし、DX に消極的な企業は競争力の相対的な低下や緊急事態下での事業継続リスクがあり、ひいては市場から淘汰される恐れもあります。

一方で日本国内には、生産年齢の人口減少や少子高齢化といった、我が国の構造的な問題が要因とされる人手不足の現状があります。
多くの企業が、事業を拡大していく中で増える業務量に対して容易に新たな人材を確保することは難しくなっており、人材不足とその背景に潜むビジネス・プロセスの「属人性」が、日本の DX推進を阻んでいる要因の1つとなっています。

そこで、現有の従業員を生かすために業務の効率化を進めていくことは、企業にとって重要な課題となっています。
ビジネス・プロセスを見直し再設計することで業務の効率化を図ることは、経費の削減や納期の改善など生産性の向上とともに、労働時間の短縮・ワークライフバランス向上といった社員の働き方改革にもつながります。つまり、企業のビジネス・プロセス改善(業務改革)は、DX の推進を図る上で重要なテーマの1つだといえるのです。

 

業務改革にビジネス・プロセスの見える化と
自動化が必要な理由

業務改革をするためにもっとも有効な手段が、ビジネス・プロセスとワークフローの「見える化」と「自動化」です。
企業はビジネス・プロセスを自動化することによって、生産性と顧客の満足度を向上させ、人材を価値の低いタスクからより価値の高いタスクに割り当てることができます。

ビジネス・プロセスとワークフローを見える化することで、「誰が」「どの時点で」「何を行っている」のかを理解・把握することができるようになり、ボトルネックになっている作業を判別し、ロボットに代替えさせるかフローを変えるか、の判断を行うことができます。

ビジネス・プロセスを整理し見える化した上で自動化する業務プロセスに RPA や OCR を組み込むことで、自動化の効果を最大限に発揮することができるようになります。これにより大幅な業務のスピードアップとコスト削減の効果を見込むことができ、その上属人化を最小化することができます。

 

業務の見える化・自動化を実現する「BAW」

業務の見える化・自動化を実現するのが「IBM Business Automation Workflow (BAW)」であり、この製品は BPM 領域において国内外で20年もの間リーダー的位置づけにあります。

BAW は様々なシステムと連携しながら、最も効果的かつ柔軟な形でシステム全体を管理し、ビジネス・プロセスとワークフローを自動化してあらゆる業務のパフォーマンスを最適化します。これにより業務実行における様々な課題に対処し、オペレーションを改善して競争力を強化することができます。

また BAWは、BPMN や BPEL など標準に準拠しており、柔軟で容易な開発が可能です。
さらに、人間中心のプロセスおよびシステム中心のプロセスを制御するビジネス・プロセス層と多様な標準プロトコルをサポートし、各種データ・ソースやアプリケーション用のアダプタで広い接続性を持ったシステム連携層 (ESB) を構成します。

シンプルなワークフローの電子化のほか、AI や既存システムなどとシームレスな連携による高度な自動化が実現でき、主要業務におけるプロセス実行管理を最適化することで、ペーパーレス化とワークスタイルの変革、省力化や高効率化、業務の見える化と、人員最適化が可能になります。

BAW の活用事例として、回線工事の申し込みプロセスの改善があります。
電子化と自動化により作業時間が50%削減でき、手作業を無くすことでヒューマンエラーゼロを達成しています。
この事例から、業務プロセスの「見える化」「自動化」を行うことの重要性と威力が分かるのではないでしょうか。


 

生産性向上を戦略的にサポートする
IBM Cloud Pak for Business Automation

様々な業種の日常業務を見える化・自動化することができる BAW だけでなく、従業員の生産性向上を支援するためのソリューション群をセットで提供しているのが、IBM の業務自動化ソフトウェア「IBM Cloud Pak for Business Automation」です。

IBM Cloud Pak for Business Automation は、あらゆる業務の生産性向上をサポートするための自動化プラットフォームを提供し、企業内の業務プロセスにおいて一貫性のある効果的な経験を実現するとともに、運用プロセスを最適化できるようパフォーマンス・データを収集して可視化を向上させます。

また、変動する顧客の需要に対応するための迅速な拡張や縮退が可能なだけではなく、「ビジネス・プロセス」「意思決定」「コンテンツ」の変革を支援し、リモートおよびオンサイトの従業員の生産性向上を戦略的にサポートすることで、新しい製品とサービスを迅速に作成して競争上の優位性を獲得することができます。


 

IBM Cloud Pak for Business Automationの3つの価値

IBM Cloud Pak for Business Automation は企業内の業務を自動化する機能を強化するプラットフォームとして活用することができ、大きく3つの価値を提供します。

 

1.クラウドを自由に選択

Cloud Pak for Automation は、マルチクラウド環境で実現可能な IBM のインテリジェント・オートメーション・ソフトウェア・プラットフォームの最新の導入オプションであり、Red Hat OpenShift 上で稼働します。
そのため、様々なクラウド・プラットフォームで動作させることができます。

2.人手を介さないプロセスの自動化を実現

Cloud Pak for Automation は、事前に製品に統合されたワークフロー、コンテンツ、意思決定、キャプチャーの機能を活用することで、大規模にすべてのタイプの作業をインテリジェントにデジタル化、および自動化することができます。
これまでの単純な手作業の自動化の領域から、より人の代わりとなるプロセス管理や自動判断をおこなうルールエンジンなどのツールを組み合わせ、業務全体を自動化することで、手動プロセスを大幅に削減し大幅に生産性向上をすることが可能です。

3.AIの活用による判断の自動化

Cloud Pak for Automation は、人間と協働するインテリジェントなデジタル・ワーカーを構築して導入することにより、様々な分野で高いレベルの生産性を達成することができます。また、すべてのプラットフォーム・コンポーネントにわたるビジネス・データとシステム・データを収集し、一元化できます。
これにより、ビジネス・マネージャーがリアルタイムで運用パフォーマンスを確認できるため、運用の全体像を把握することが可能になり、業務の流れとパフォーマンスを見える化し、効率化と自動化を実現します。

 

さらに、シンプルかつ一貫性のあるライセンスにより、1つの柔軟なパッケージでプラットフォームを稼働できるだけでなく、必要な分のみを購入し、将来的にほかのプラットフォーム機能にライセンスを再割り当てすることができるため、容易に購入と運用ができることも魅力です。
そのため、企業の DX を推進する上で長期的に利用可能な安定したシステム・インフラとして活用いただけるソリューションだといえます。
それに加えて、オープン・テクノロジーへの継続的な投資を通じて企業の IT資産価値を最大化します。

 


IBM Cloud Paksとは

レガシーシステムの問題点を解決し、オープンなコンテナ技術によるアプリの可搬性の向上とオープンなオーケストレーションによる管理・運用の効率化を実現するのが、プラットフォームを最適化する IBM のソリューション「IBM Cloud Paks」です。

IBM Cloud Paks は、エンタープライズにおけるユースケース別に製品化されており、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウド、エッジ・コンピューティングと同じアーキテクチャーで提供しており、これらを活用していくことでモダナイゼーションを効率的に進めていくことができます。
また、企業固有のアプリケーション、データ、ワークロードの要件に対応する最適なアーキテクチャーと手法を選択できます。
IBM のハイブリッド・マルチクラウド・プラットフォームは、Linux や Kubernetes などのオープン・テクノロジーに基づいているため、選択したクラウド上でデータやアプリケーションを安全に展開・実行・管理でき、将来にわたってロックインされるリスクもありません。



 
 


この記事に関するお問い合わせ

エヌアイシー・パートナーズ株式会社
企画本部 事業企画部

この記事に関するお問い合せは以下のボタンよりお願いいたします。


 


関連情報

【外部ページ】

 

 

その他の記事

2025年09月03日

レノボのファンレス常温水冷サーバーって?

公開日:2025-09-03 こんにちは。ソリューション企画部 柳澤です。 みなさま「水冷サーバー」と一言聞いて、何を思い浮かべますか? オフィスに置いてあるドリンク用ウォーターサーバーを思い浮かべる方もいらっしゃいますでしょうか? 弊社のお客様のみなさまはIT業界の皆様ですので、水冷サーバーというとサーバーを特殊な液体のタンクで冷やす「液浸」を思い浮かべる方も多いかと思います。 しかし、この液浸は、タンク設置場所の確保やサーバーを重ねられないといった課題があり、大規模な投資や、床面積の拡大を避けられませんでした。 そこで、液体をサーバー内部の管に通して冷却する「直接液冷」が近年注目されています。 今日のサーバーはかつてないほどの計算能力を要求されており、人工知能(AI)、機械学習(ML)、高性能コンピューティング(HPC)といったワークロードの台頭は、より強力なサーバーと、それに伴うより高度な冷却ソリューションの必要性を浮き彫りにしています。 この状況を受け、各メーカーは水冷サーバーに注力し始めており、今後のサーバー選択において冷却効率が新しい基準として加わることになりそうです。 本日ご紹介するレノボのファンレスの常温水冷サーバーは、革新的な水冷技術を搭載しており、その冷却効率が注目されています。 目次 レノボのファンレス常温水冷サーバーとは 水冷サーバーの導入を検討するお客様の例 関連情報 お問い合わせ レノボのファンレス常温水冷サーバーとは レノボの水冷は「直接液体冷却」技術を採用しています。これらのソリューションは、GPUやCPUのような発熱量の多いコンポーネントを直接冷却しています。 サーバートレイ、シャーシにはファンがない設計なので、とても静かなサーバーです。またファンがないことで電力消費量を削減することにも役立っています。 採用されている液体は99%の純水で、ほぼサラサラの液体となり、環境にもやさしい設計です。 また、この液体が常温から45度の温水でも排熱効果を発揮するので、液体を氷のように冷たくはしなくても効果を発揮する設計になっています。 主な製品と特徴 レノボの水冷サーバーのシリーズのLenovo Neptune™ は、HPC、ミッションクリティカルサーバーはもちろんのこと、従来のラック型サーバーに加え、エッジコンピューティングなどの筐体でも構成できる柔軟な構成オプションが準備されています。 そのためお客様の特定のニーズに合わせてカスタマイズや拡張ができます。 水冷サーバーの導入を検討するお客様の例 Lenovo Neptune™ は、以下のようなお客様にご利用いただくことで特に大きな価値を発揮します。 高性能コンピューティング(HPC):科学研究、シミュレーション、モデリングなど、膨大な計算能力を必要とするHPC環境では、水冷が不可欠です。 人工知能(AI)と機械学習(ML):AIトレーニングや推論は、GPUに大きな負荷をかけるため、効率的な冷却はパフォーマンスを維持するために重要です。 高密度データセンター :限られたスペースに多くのサーバーを詰め込む必要がある場合、水冷は高密度化を可能にします。 エネルギー効率の重視 :持続可能性と運用コストの削減を重視する企業にとって、水冷は魅力的な選択肢です。 エッジコンピューティング :コンパクトで効率的な冷却ソリューションが必要なエッジ環境でも、水冷の利点は大きいです。 どうでしょうか。レノボの水冷サーバーのイメージが変わりましたでしょうか。 ここまでざっと簡単にレノボの水冷サーバー製品をご紹介させていただきましたが、もっと詳しく知りたい、などのご興味ございましたら、ぜひ弊社へお問い合わせいただければと思います。 関連情報 Lenovo サーバー/ストレージ 製品(NI+C Pサイト) 【参加レポート】Lenovo TechDay @ Interop Tokyo 2025(NI+C Pサイト) 第6世代のLenovo Neptune液体冷却が AI 時代を牽引(Lenovoサイト) 【AI電力消費40%削減事例も】レノボの「直接水冷」Lenovo Neptune™(YouTube) お問い合わせ エヌアイシー・パートナーズ株式会社E-mail:voice_partners@niandc.co.jp   .bigger { font-size: larger; } .highlighter { background: linear-gradient(transparent 50%, #ffff52 90% 90%, transparent 90%); } .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; } .btn_A{ height:30px; } .btn_A a{ display:block; width:100%; height:100%; text-decoration: none; background:#eb6100; text-align:center; border:1px solid #FFFFFF; color:#FFFFFF; font-size:16px; border-radius:50px; -webkit-border-radius:50px; -moz-border-radius:50px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #eb6100; transition: all 0.5s ease; } .btn_A a:hover{ background:#f56500; color:#999999; margin-left:0px; margin-top:0px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #f56500; } .table { border-collapse: collapse; border-spacing: 0; width: 100%; } .td { padding: 10px; vertical-align: top; line-height: 1.5; } .tbody tr td:first-child { font-weight: bold; width: 20%; } .tbody tr td:last-child { width: 80%; } .ul { margin: 0 !important; padding: 0 0 0 20px !important; } .ol { margin: 0 !important; padding: 0 0 0 20px !important; } .tr { height: auto; } .table { margin: 0; } *, *:before, *:after { -webkit-box-sizing: inherit; box-sizing: inherit; } .html { -webkit-box-sizing: border-box; box-sizing: border-box; font-size: 62.5%; } .btn, a.btn, button.btn { font-size: 1.6rem; font-weight: 700; line-height: 1.5; position: relative; display: inline-block; padding: 1rem 4rem; cursor: pointer; -webkit-user-select: none; -moz-user-select: none; -ms-user-select: none; user-select: none; -webkit-transition: all 0.3s; transition: all 0.3s; text-align: center; vertical-align: middle; text-decoration: none; letter-spacing: 0.1em; color: #212529; border-radius: 0.5rem; } a.btn--orange { color: #fff; background-color: #eb6100; border-bottom: 5px solid #b84c00; } a.btn--orange:hover { margin-top: 3px; color: #fff; background: #f56500; border-bottom: 2px solid #b84c00; } a.btn--shadow { -webkit-box-shadow: 0 3px 5px rgba(0, 0, 0, .3); box-shadow: 0 3px 5px rgba(0, 0, 0, .3); }

2025年08月21日

【イベントレポート】watsonx Orchestrate テクニカルワークショップ第一回 開催しました

公開日:2025-08-21 こんにちは。てくさぽブログメンバーの佐野です。 2025年7月17日に「watsonx Orchestrate テクニカルワークショップ」第一回を開催しました。 2024年12月にもwatsonx Orchestrate(以下wxO)のハンズオンセミナーを開催しておりますが、6月にwxOの大幅なアップデートが入り使い方・作り方が大きく変更になったため、最新情報と基本的な使い方をいち早くお届けするべく企画・開催しました。 また、ハンズオンだけでなくワークショップの時間を設け、wxOがどのように使えるのかを参加者同士でディスカッションし、最後に各チーム毎に発表・共有をすることでwxOの理解を進めるとともに参加者同士のコミュニケーションを図りました。 本ブログではこのテクニカルワークショップについて簡単ですがご紹介します。 目次 watsonx Orchestrate概要 watsonx Orchestrateハンズオン ワークショップ まとめ お問い合わせ watsonx Orchestrate概要 旧wxOと比べて新wxOはAgentの開発方法が変わっています。画面が変わったのはもちろんのこと、エージェントで実行部分を示す用語も「Skill」から「Tool」へ変更となっています。他に大きく変わったのは以下の点になります。 新しく「Knowledge」機能が追加され、Agent内にファイルを添付することができ、簡易的なRAGの構成をNo-Codeで実現 Agent内で定義しているToolを呼び出す際に、LLMが自動でチャットに入力されたテキストから必要な情報を抜き出し、Toolへ渡す Agentから他のAgentを呼び出せる(wxO以外のAgentも呼び出せる)Multi-Agent Orchestration機能 「Behavior」に日本語で返答させたりAgentの挙動を定義 人事業務や購買業務、営業業務といった特定業務向けの事前定義Agentを提供 AgentやToolをPythonで実装するためのAgent Development Kit (ADK)および開発者向けのDeveloper Editionを提供 モニタリング機能でAgent処理履歴のトレース情報を参照可能 自社で開発したエージェントを提供する”Agent Connect”というAIエージェントのエコシステム上でマーケットプレイス環境 wxOの各エディション内の機能の変更と課金対象の変更 このように大きな機能追加や使い方の変更が入ったことをご紹介し、理解頂きました。 watsonx OrchestrateでAgentを作成する時の主な設定項目は以下のようなものがあります。 watsonx Orchestrateハンズオン 概要でお伝えしたように、用語も変わった上に画面も新しくなっています。 そのため、AI Agentを動作させるための以下の基本的な操作をハンズオンで体験頂きました。 wxO環境の説明や基本的な操作 Agentの新規作成 Toolの作成・利用 Knowledgeを利用した簡易的なRAG Agent Tool Builderを利用しFlowやCodeblockの作成 Agentから他のAgentを呼び出し これらのハンズオンはCodeblockを除きNo-CodeでWebブラウザ上の操作で実行できるため、プログラミングやシステム開発の知識・経験が無くてもAI Agentを動かすことができます。Codeblock機能はAgentの動作・処理順を定義する”Flow”の中でPythonを使ってデータを操作するための機能であり、簡易的なETLを実現するものです。 今回のハンズオンでは、サンプルとその手順をご用意したので、参加者の方々が一通りのことを体験頂くことができました。実際にハンズオンで体験頂いた内容のサンプルをいくつかご紹介します。 Agentのサンプル1:都市名からお天気情報を返答するAgent APIで他サービスを呼び出し、都市名を入力すると天気と気温を回答してくれます。 複数の都市名を入力し、表形式で回答してもらうこともできます。 Agentのサンプル2:簡易的なRAG Agent ファイルを添付し、そのファイルの内容から回答をしてくれる機能です。 ハンズオンではIBMの2024年度の年次レポートを添付し、その内容を元に財務パフォーマンスのサマリーを回答させました。 ファイルの該当箇所が参照できるので、根拠を確認できるのがよいところです。 ファイルは事前にAgentに添付しておくこともできますし、ユーザー自身がファイルを添付する使い方もできます。 ワークショップ 今回、ハンズオンだけでなくwxOを自社または自社のお客様がどのように利用すると効率化できるか?という観点でチームに分かれてワークショップを行いました。 1チーム4人の合計3チームに分かれてNI+C Pメンバーがファシリテートしながらアイディア出し・ディスカッションを行いました。 最後に各チームのディスカッション結果を発表いただき、「こんなことできたらいいな」というアイディアを全員で共有し合いました。 ワークショップで上がった意見の中からいくつかピックアップします。 市役所の窓口業務を実施するAI Agent チャットだけでなく音声対応もできる 個別業務を処理するTool/Agentと情報参照のRAGを併用してユーザーへの問い合わせへ回答 ブログを書いてくれるAI Agent 過去のブログを参考にして文体や言い回しを自分流に ドラフト書くAgent、推敲Agent、ファクトチェックAgentなど組み合わせ 薬局の在庫予測や自動発注にAI Agentを活用 まとめ 新しくなったwxOのハンズオンを1か月とちょっとで実施するというチャレンジングなワークショップでしたが、無事終えることができてホッとしています。 ご参加頂いた方々からのアンケートで「最新情報を知り、その環境で動作させられたのがよかった」とご意見を頂いており、準備した甲斐があったと嬉しく思っております。 wxOテクニカルワークショップの第二回も企画しておりますし、他の製品についても企画中ですので、この記事をご覧の皆様のお役に立てるよう、今後も企画・実現していきます。 「こんなことやって欲しい」というご意見ありましたら是非ご意見お願いいたします。 お問い合わせ この記事に関するご質問は以下の宛先までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社技術企画本部E-mail:nicp_support@NIandC.co.jp   .bigger { font-size: larger; } .highlighter { background: linear-gradient(transparent 50%, #ffff52 90% 90%, transparent 90%); } .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; } .btn_A{ height:30px; } .btn_A a{ display:block; width:100%; height:100%; text-decoration: none; background:#eb6100; text-align:center; border:1px solid #FFFFFF; color:#FFFFFF; font-size:16px; border-radius:50px; -webkit-border-radius:50px; -moz-border-radius:50px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #eb6100; transition: all 0.5s ease; } .btn_A a:hover{ background:#f56500; color:#999999; margin-left:0px; margin-top:0px; box-shadow:0px 0px 0px 4px #f56500; } .table { border-collapse: collapse; border-spacing: 0; width: 100%; } .td { padding: 10px; vertical-align: top; line-height: 1.5; } .tbody tr td:first-child { font-weight: bold; width: 20%; } .tbody tr td:last-child { width: 80%; } .ul { margin: 0 !important; padding: 0 0 0 20px !important; } .ol { margin: 0 !important; padding: 0 0 0 20px !important; } .tr { height: auto; } .table { margin: 0; } *, *:before, *:after { -webkit-box-sizing: inherit; box-sizing: inherit; } .html { -webkit-box-sizing: border-box; box-sizing: border-box; font-size: 62.5%; } .btn, a.btn, button.btn { font-size: 1.6rem; font-weight: 700; line-height: 1.5; position: relative; display: inline-block; padding: 1rem 4rem; cursor: pointer; -webkit-user-select: none; -moz-user-select: none; -ms-user-select: none; user-select: none; -webkit-transition: all 0.3s; transition: all 0.3s; text-align: center; vertical-align: middle; text-decoration: none; letter-spacing: 0.1em; color: #212529; border-radius: 0.5rem; } a.btn--orange { color: #fff; background-color: #eb6100; border-bottom: 5px solid #b84c00; } a.btn--orange:hover { margin-top: 3px; color: #fff; background: #f56500; border-bottom: 2px solid #b84c00; } a.btn--shadow { -webkit-box-shadow: 0 3px 5px rgba(0, 0, 0, .3); box-shadow: 0 3px 5px rgba(0, 0, 0, .3); }

2025年08月04日

【てくさぽBLOG】IBM watsonx OrchestrateのADKを使ってみた

こんにちは。 てくさぽBLOGメンバーの高村です。 早速ですが、今年5月に開催されたIBMの年次イベント「Think2025」で、watsonx Orchestrateの新機能が発表されました!その中の一つとして、開発者向けの「Agent Development Kit(以下、ADK)」があります。今回はこのADKを活用し、watsonx Orchestrate環境への接続やエージェントの追加といった操作を行い、その使用感をご紹介します。  なお、watsonx Orchestrateについては、今年2月、3月に公開した「watsonx OrchestrateやってみたBLOG」でご紹介しておりますので、是非こちらもご一読ください。 【てくさぽBLOG】IBM watsonx Orchestrateを使ってみた(Part1) 【てくさぽBLOG】IBM watsonx Orchestrateを使ってみた(Part2) 目次 はじめに ADKとは? ADK使ってみた さいごに お問い合わせ はじめに Think2025で発表された新機能は、6月に環境へ追加されました。それ以前の環境とは、メニュー構成や操作方法、機能名称に変更があります。 例えばこれまで「Skill」と呼ばれていたものが「Tool」へと名称変更されています。 アップデート後の環境につきましては、別ブログにて改めて詳しくご紹介させていただく予定ですので、ぜひご期待ください! ADKとは? まずはADKについてご紹介します。ADKとは開発者向けにwatsonx OrchestrateのAgentやToolをスクラッチ開発するための開発キットになります。ローカル端末などに導入し、pythonベースで開発を行うことができます。 また、ADKとは別に、watsonx Orchestrate Developer Editionをローカル端末に導入することで、ADKで開発したAgentやToolのテストが可能になります。なお、watsonx Orchestrate Developer EditionはDockerコンテナ上で動作し、現時点のハードウェア要件はCPUは最小8コア、メモリは最小16GBが必要です。詳細はInstalling the watsonx Orchestrate Developer Editionをご確認ください。   ADKとwatsonx Orchestrate Developer Editionを利用することで、コードの迅速な作成・修正や柔軟なカスタマイズに加え、環境へのデプロイ前にローカルでテスト・修正が可能となり、作業効率の向上が期待できます。 ADK使ってみた 前述ではADKでAgent開発し、watsonx Orchestrate Developer Editionで動作確認、SaaS watsonx Orchestrateへインポートする構築の流れをお話しましたが、今回の検証における動作確認は検証環境として利用しているIBM Cloud 上のwatsonx Orchestrate利用します。よって前述したwatsonx Orchestrate Developer Editionは利用せず、ADKからwatsonx Orchestrate検証環境へAgentとToolを直接インポートし、動作確認を行いたいと思います。また、ADKのインストール先は自分の端末ではなく、IBM Cloud上に構築したUbuntuのVirtual Server Instance(以下、VSI)を使用します。検証環境の構成イメージは下記の図の通りです。 尚、ADKのインストール要件はPython 3.11以上、Pip、そして仮想環境(以下venv)が必要です。詳細については、Getting started with the ADKをご確認ください。 それでは早速使ってみましょう! VSIのプロビジョニング まずはADKをインストールするVSIをプロビジョニングします。本ブログではプロビジョニング方法について詳しく記載いたしませんが、手順は「【てくさぽBLOG】IBM Power Virtual ServerのAIX環境とIBM Cloud Object Storageを接続してみた(Part1)」のVSI for VPCの作成をご参考ください。 OSはUbuntu 22.04 LTS Jammy Jellyfish Minimal Install、リソースは2vCPU,4GB RAMで作成しました。VSI作成時にSSH鍵が必要なるので作成を忘れないようにしてください。 作成すると数分で起動します。端末からSSHログインするため浮動IPが必要になります。赤枠で囲った浮動IPを作成しインスタンスに紐づけします。以上でVSIの作成は完了です。 Ubuntuの設定 ターミナルを開きsshでUbuntuにログインします。私はWindowsのコマンドプロンプトを使用しました。Ubuntuユーザでログイン後、rootパスワードを設定し、スイッチできるようにします。 ubuntu@nicptestvsi:~$ sudo passwd root New password: Retype new password: passwd: password updated successfully ubuntu@nicptestvsi:~$ su - pythonのバージョンを確認したところ3.10.12でした。ADKの要件は3.11以上ですので、バージョンアップが必要になります。最初は3.13にバージョンアップしてみたのですが、後続作業と最新バージョンではパッケージが合わなかったのかうまく動かず…仕切り直して3.11を利用することにしました! root@nicptestvsi:~# apt install python3.11 バージョンアップ後、デフォルトバージョンとして3.11を指定します。 root@nicptestvsi:~# sudo update-alternatives --install /usr/bin/python3 python3 /usr/bin/python3.10 1 sudo update-alternatives --install /usr/bin/python3 python3 /usr/bin/python3.11 2 sudo update-alternatives --config python3 update-alternatives: using /usr/bin/python3.10 to provide /usr/bin/python3 (python3) in auto mode update-alternatives: using /usr/bin/python3.11 to provide /usr/bin/python3 (python3) in auto mode There are 2 choices for the alternative python3 (providing /usr/bin/python3).Selection Path Priority Status ------------------------------------------------------------ * 0 /usr/bin/python3.11 2 auto mode 1 /usr/bin/python3.10 1 manual mode 2 /usr/bin/python3.11 2 manual modePress <enter> to keep the current choice[*], or type selection number: 2 root@nicptestvsi:~# root@nicptestvsi:~# python3 --version Python 3.11.13 次に下記コマンドを実行して任意のvenvを作成します。 python3 -m venv /path/to/nicpse/project/your-venv-adktest <環境のパスを指定 venvを活性化してログインします。下記コマンド結果のようにvenvに入れましたらUbuntuの設定は完了です。 root@nicptestvsi:~# source /path/to/nicpse/project/your-venv-adktest/bin/activate (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# ADKのインストール 以下コマンドを実行してADKをインストールします。ADKは6月時点で1.5.1が最新バージョンです。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# pip install ibm-watsonx-orchestrate Collecting ibm-watsonx-orchestrate Downloading ibm_watsonx_orchestrate-1.5.1-py3-none-any.whl.metadata (1.4 kB) Collecting certifi>=2024.8.30 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading certifi-2025.6.15-py3-none-any.whl.metadata (2.4 kB) Collecting click<8.2.0,>=8.0.0 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading click-8.1.8-py3-none-any.whl.metadata (2.3 kB) Collecting docstring-parser<1.0,>=0.16 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading docstring_parser-0.16-py3-none-any.whl.metadata (3.0 kB) Collecting httpx<1.0.0,>=0.28.1 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading httpx-0.28.1-py3-none-any.whl.metadata (7.1 kB) ----中略---- (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate --version ADK Version: 1.5.1 ADKの環境設定 次にADKの環境設定を行います。watsonx OrchestrateのインスタンスIDが必要になるため、watsonx OrchestrateのSetting画面に入り確認します。下記画面をご参考にしてください。 環境設定コマンドはこちらになります。-nの後はvenv名を指定し、-uの後はインスタンスIDを指定します。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate env add -n <仮想環境名> -u <環境のインスタンスID> [INFO] - Environment 'my-name' has been created [INFO] - Existing environment with name 'nicpse' found. Would you like to update the environment 'nicpse'? (Y/n)y [INFO] - Environment 'nicpse' has been created 以下コマンドを実行して、IBM Cloud上のwatsonx Orchestrateと認証設定をします。APIキーの取得方法は「【てくさぽBLOG】IBM watsonx.aiを使ってみた(Part2)」のAPIキーの取得をご確認ください。尚、リモート環境に対する認証は2時間ごとに期限切れになります。期限が切れた場合は再度認証する必要があります。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate env activate nicpse --apikey <APIキー> [INFO] - Environment 'my-ibmcloud-saas-account' is now active [INFO] - Environment 'nicpse' is now active 下記コマンドを実行してCLIから利用できる環境のリストを表示します。IBM Cloud上のwatsonx Orchestrateがactiveとなっていました! (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate env list nicpse https://api.us-south.watson-orchestrate.cloud.ibm.com/instances/XXXXXXXX (active) local http://localhost:XXXX Toolとagentのインポート 次にToolとAgentのインポートを行います。ToolとはAgentがタスクを実行する際に利用する機能です。今回は、IBM様より共有いただいたyfinanceを活用したToolおよびAgentのコードを、ADKを用いてインポートします。なお、yfinanceはヤフーファイナンスから株価などの金融データを取得するためのPythonライブラリです。 最初にToolのインポートを行います。下記の様に、scpなどでToolファイルとrequirements.txtをディレクトリにアップロードしておきます。requirementsファイルは他のモジュールと依存関係がある場合使用します。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~/orchestrate_tool/py/source_02# ls -l total 12 -rw-r--r-- 1 root root 0 Jun 24 04:42 __init__.py drwxr-xr-x 2 root root 4096 Jun 24 04:38 __pycache__ -rw-rw-r-- 1 ubuntu ubuntu 8 Jun 24 03:02 requirements.txt -rw-rw-r-- 1 ubuntu ubuntu 1778 Jun 24 02:46 yfinance_agent.py 下記コマンドを実行してToolファイルとrequirementsファイルをインポートします。企業情報を取得するstock_infoと株価を取得するstock_quoteの2つのToolがインポートされました。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~/orchestrate_tool/py/source_02# orchestrate tools import -k python -f "./yfinance_agent.py" -r "./requirements.txt" [INFO] - Using requirement file: "./requirements.txt" [INFO] - Tool 'stock_info' imported successfully [INFO] - Tool 'stock_quote' imported successfully listコマンドを実行するとインポートされたToolを確認できます。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:# orchestrate tools list ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━┳ ┃ Name ┃ Description ┃ Permission ┃ Type ┃ Toolkit ┃ App ID ┃ ┡━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━╇ │───────────┼────────────┼── │ send_mail_brevo │ send a meil using Brevo. │ write_only │ python │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ├─────────────────────────────────┼──── │ stock_quote │ 企業のTickerSymbolを用いて株価… │ read_only │ python │ │ │ ├─────────────────────────────────┼──── │ Untitled_6160RC │ No description │ read_only │ openapi │ │ │ ├─────────────────────────────────┼──── │ stock_info │ 企業のTickerSymbolを用いて企業… │ read_only │ python │ │ │ └─────────────────────────────────┴──── 次にAgentをインポートします。下記コマンドを実行します。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~/orchestrate_tool/py/source_02# orchestrate agents import -f ./yfinance_agent.yaml agent listコマンドでインポート済みのAgentを確認できました。Agentが使用するToolも表示されています。 (your-venv-adktest) # orchestrate agents list ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━ ┃ Name ┃ Description ┃ LLM ┃ Style ┃ Collaborators ┃ Tools ┃ Knowledge Base ┃  ┡━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━━━━━ │ yfinance_age… │ 企業の会社情… │ watsonx/meta- │ react │ │ stock_info, │ │ │ │ │ llama/llama-3 │ │ │ stock_quote │ │ ││ │ │ -2-90b-vision ││ │ -instruct │ │  IBM Cloud上のwatsonx Orchestrateで動作確認 インポートしたAgentとToolをIBM Cloud上のwatsonx Orchestrateで確認します。 watsonx Orchestrateへログインし、BuildからAgent Builderを選択します。 yfinanceエージェントが表示されているので、クリックします。 クリックすると、Agent作成画面に入ります。UIから基盤モデルを変更したり、Agentの振る舞いなど変更することができます。 スクロールして、Toolsetを確認するとADKからインポートしたToolが登録されています。 右のPreviewからAgentの動きを確認することができます。今回はDeployせずPreviewで確認します。入力欄には「IBMの株価は?」と質問してみます。しばらくすると本日の株価が回答されました。Show Reasoningを開くと推論過程を確認することができます。株価を取得するTool「stock_quote」を使用し、AIがユーザの入力から自動的にTicker symbolを入力していることがわかります。 次に「IBMの企業情報」と質問をします。しばらくするとAIがユーザの入力からTicker symbolを入力し、Tool「stock_info」を利用して企業情報を取得、回答されました。ユーザの入力内容からAgentが使用するToolを選択し、実行していることがわかります。   さいごに ADKのご紹介とADKを使ってToolとAgentのインポートを行いました。 ADKのインストールおよび設定について、Pythonバージョンの設定やvenvの作成でつまずく部分はありましたが、venvが作成できればその後の設定はスムーズに進められました。 今回はVSI上のUbuntuサーバにADKをインストールしましたが、ご自身の端末に導入することで、より気軽にAgent開発を行えるかと思います。なお、今回は検証対象外でしたが、watsonx Orchestrate Developer Editionを利用する場合は、インストール要件としてやや高めのスペックが必要になる点にご注意ください。 検証時のADKのバージョンは1.5.1でしたが、7月末では1.8.0が最新バージョンとなっています。比較的頻繁にアップデートされますので適宜Release Notesをご確認ください。バージョンアップでコマンドオプションも変更される場合があるため、マニュアルを確認するかコマンドに`--help`を付与してパラメータを確認することをおすすめします。   お問い合わせ この記事に関するご質問は以下の宛先までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術企画本部 E-mail:nicp_support@NIandC.co.jp   .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; }

back to top