皆さま、こんにちは。てくさぽBLOG 新メンバーの 岡田です。
今回は、米Hewlett Packard Enterprise(以下、HPE)が開催した「HPE Dicover 2016」の参加レポートを、筆者が出席したセッションを中心にお届けします。
HPE製品についてはこれまであまり縁がなく製品ラインナップにも詳しくなかったのですが、せっかく参加する機会をもらったので社内一のHPE通になろうという気持ちで参加してきました。
HPE Discover って?
・HPE社主催の、年間最大のカンファレンス&展示会
・今回は6/7~6/9の3日間、ラスベガスにて開催(次回は11/29~12/1にロンドンで開催予定)
・顧客とパートナー合わせて1万人規模の参加者と1000以上のセッション
・その年の注目すべき事業方針、新製品、最新研究内容、大規模な提携などが発表される
基調講演
2日に分けて行われた基調講演のテーマは”デジタルトランスフォーメーション”。デジタルによる、オペレーションやビジネスモデルの変革ということのようです。
・CEOのMeg Whitman氏が登壇し、以下の4つの注力領域それぞれでの提携発表や事例発表が語られました。
各社の業務変革にHPEのソリューションが貢献しているというメッセージでした。
- 「Transform(変革)」 Dropbox社との提携発表、Docker社との協業発表(以下に詳細を記載)
- 「Protect(保護)」 Microsoft社の導入事例
- 「Empower(推進)」 ニューヨークゲノムセンター、ボーイング社の導入事例
- 「Enable(向上)」 The Home Depot(ホーム・デポ)の導入事例
・Docker社との提携
- Docker認定のサーバー(ProLiant、Apollo、Cloudline)に24×365のサポートと「Docker Engine」をバンドル。将来的には、コンバージドシステムやコンポーザブルインフラにも対応予定。
- OneViewでDockerを統合管理できるようにする。
セッション
【ストレージセッション】
・2つの戦略「The All-Flash Data Center」「The SW-Defined Data Center」について説明がありました。
1.「The All-Flash Data Center」
- 製品としては3PAR StoreServ。3PARの特徴は、エントリからエンタープライズまで全モデル共通の管理画面・機能、ブロックアクセスもファイルアクセスも可能。
- 今回、業界初の7.68TB / 15.36TB SSD が発表。
- SSDの大容量化により2年前のモデルと比べて”1/16の省スペース化””40%のGB単価の削減”が実現。
2.「The SW-Defined Data Center」
- 製品としてはStoreVirtual。StoreVirtualは8年以上のProliantでの実績がある。
- 仮想化やVDIはHyperconverged、DevOpsはContainor、非構造データはラックスケール等、用途によって選択するシステムは異なっていくがすべてをOneviewで透過的に一元的に管理できるようにしていく。
【サーバーセッション】
・「ProLiant EC200a Managed Hybrid Server」が発表。
- ノートパソコンぐらいの大きさで、プレゼンテーターの方が片手で持てるぐらいの大きさでした。
- SMB、リモートオフィス、教育機関がターゲットとのこと。
【コンバージドデータセンターセッション】
・OneView3.0の発表
- これまでのサーバー、ストレージ、ネットワーク、ハイパーコンバージドシステムなどに加えて、コンポーザブル・インフラSynergyなどを横断的に管理できるようになる。
・OneView User Experience(UX)
- 利用者向けセルフポータル機能で、「仮想マシンの自動販売機」を実現する新しい機能が提供。
- 現在、ハイパーコンバージドHC-380に搭載。以下のような画面。
・Synergy
ハイパーコンバージドとコンポーザブルインフラの違いは、ハイパーコンバージドが仮想化のみに対応しているのに対し、
コンポーザブルインフラは仮想化・ベアメタル・コンテナをリソース化。
そしてそれらのリソースをAPIを介してコードで操作できる(Infrastructure As Code)
このSynergyは、まだ販売は開始されていないとのこと。
【ネットワークセッション】
・FlexFabric5950という25Gbスイッチが発表。
・IMC(Intelligent Management Center)というネットワーク管理ソフトがOneView 3.0と統合される。
・セッション後半はドリームワークス社の事例発表でした。
この他にIoTやクラウドのセッションにも参加しましたが、参加したセッションはすべて日本語同時通訳が用意されたセッションでしたので英語が堪能ではない私でも十分に理解することができました。(Discover 2016すべてのセッションに日本語同時通訳があるわけではありません)
展示
展示会場は以下の写真のような感じで多くの人々で賑わっていました。
さまざまな展示ブースが用意されていましたが、その中で私の目を引いたのが、”The Machine”という次世代コンピュータアーキテクチャの展示でした。
”The Machine”とはHPEが開発中の次世代コンピュータアーキテクチャで、これまでのCPU・メモリ・ディスク、という従来型のアーキテクチャから不揮発性の『ユニバーサルメモリ』を中心に置き、特定用途のプロセッサ群を光技術による広帯域のネットワークでつなぐというもので、2020年の製品化を目指しているとのことです。
この”The Machine”に関する展示がありました。
その他に、HPEが制作に協力しているスタートレック最新作「Star Trek Beyond」の撮影で実際に使用されたセットが展示されていました。
まとめ
いかがでしょうか。参加するまではHPE製品で知っているのはProliantと3PARぐらいでしたが、2日間のセッションおよび展示に参加することでHPEの取扱い製品の幅広さを実感することができました。
また、Synergyや”The Machine”といった次世代のインフラには、オンプレの将来にもさまざまな可能性が感じられ、非常にワクワクさせられました。
エヌアイシー・パートナーズではIBM/Lenovo製品だけではなくHPE製品も取り扱っていますので、ご相談からお見積り依頼まで、遠慮無くお申し付けください。
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