2016年05月

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【てくさぽBLOG】ITmedia主催セミナー「先進企業に学ぶ、個客に寄り添うデジタル化の第一歩はデータ活用基盤の再構築から」に参加してみた

皆様こんにちは。てくさぽBLOG メンバーの 佐野です。

 

5月13日に行われたアイティメディア主催の「先進企業に学ぶ、個客に寄り添うデジタル化の第一歩はデータ活用基盤の再構築から」セミナーに参加してきました。

このセミナーに参加した理由は、IBM様から誘われたからというのもありますが、FlashSystemの事例が聞けるということで、今後の活動の参考になることを期待しての参加です。

事例は3つ発表されていましたが、それぞれ選定理由やFlashSystemに至る経緯が異なるので、とても為になりました。全部はお伝えし切れませんが概要部分でもご理解いただけると幸いです。

 

1.Agenda

当日のアジェンダは以下の通りでした。

開会挨拶:アイティメディア株式会社 エグゼクティブプロデューサー 浅井 英二様

基調講演:日本企業が目指すべきはデジタル化による「ぴったり」戦略

株式会社ローランド・ベルガ― 代表取締役社長 長嶋 聡様

セッション1:ストレージの常識はもう通用しない IBMフラッシュ・テクノロジーが拓く次世代ストレージ

日本アイ・ビー・エム株式会社 ストレージ・セールス事業部長 理事 波多野 敦様

セッション2:資生堂の”全員マーケター”ワークスタイル変革を実現する新分析システム ~迅速な経営判断を支える最新ITテクノロジー~

資生堂ジャパン株式会社 ビジネスシステム部 担当 石田 尚嗣様

セッション3:インテック・グループを支える基幹システムへのフラッシュ活用事例のご紹介 ~システムインテグレーターとしてIBM FlashSystemを選択した理由~

株式会社インテック 情報システム部 金平 剛様

セッション4:フラッシュが当たり前になった今こそ、Yahoo! JAPANが重視した「安心感」 ~データベース&オールフラッシュの組み合わせは必須アイテムに~

ヤフー株式会社 データ&サイエンスソリューション統括本部 データプラットフォーム本部 開発3部 DBMS技術 山本 秀平様

セッション5:IT戦略策定で注目したいストレージ・イノベーション

日本アイ・ビー・エム株式会社 IBMシステムズ ハードウェア事業本部 ストレージ・テクニカルセールス システムズ・エバンジェリスト 佐野 正和様

アジェンダを見ても分かる通り、基調講演以外の5つのセッションのうち2つがIBMのセッション、残り3つが事例セッションとなります。

ネタバレしてしまいますと、このセミナー自体がIBMの新製品である「FlashSystem A9000/A9000R」のお披露目会という位置づけでもあるためにこのような内容となっているようです。

なお、A9000はこんな外観になっていて、8Uでワンセットという製品です。

A9000表A9000裏

 

2.個別セッション

ここからは個別セッションに関するフィードバックとなります。

<基調講演:日本企業が目指すべきはデジタル化による「ぴったり」戦略>

・これまでに機械化・電動化・自動化により3度の産業革命が起きた。インダストリー4.0はICTをフル活用した新たな産業革命

・インダストリー4.0では「繋がる」「代替する」「創造する」の3つのコンセプトで様々な取り組みが進められている

・インダストリー4.0の本質は「異次元の見える化」とそれを起点とした「圧倒的な機動力」の発揮。見える化することで事象を把握し、きめ細やかに素早く対応する

・4.0時代の日本の強みは「カイゼン」「慮る日本文化」「革新的な要素技術」⇒組織能力。弱点は「自前主義」「長期視点の不足」⇒リソースの逼迫

・欧州や米国の後追いではなく、デジタル武装した現場主義の差別化を日本型インダストリー4.0として追求すべき

・日本型4.0の特徴はお客様起点で製販一体でぴったりの付加価値を創出すること。IoTは組織能力を下支えする道具である

と、インダストリー4.0に関する基調講演でした。

 

<セッション1:ストレージの常識はもう通用しない IBMフラッシュ・テクノロジーが拓く次世代ストレージ>

・今、第4次産業革命というべきデジタル変革時代を迎えている

・新たな個客体験を提供するビジネス・モデル。例えばUberやairbnb、Facebookといった会社を指す。すぐに試しうまくいけばすぐに拡大する、このスピード感が新たなビジネス創造のやり方

・かつては企業ITの方がコンシューマーITよりも進んでいたが、現在はコンシューマーITの方が企業ITよりもはるかに進んでおり、そのギャップは益々拡大している

・「コグニティブシステム」と「データレーク」が新たなビジネス創造に求められるIT基盤として必要となる

・IBMが注力するストレージ技術は「SDS」「仮想化」「フラッシュ」であり、ストレージ・ソフトウェアとフラッシュ・テクノロジーへそれぞれ1,200億円を投資する

・IDCのレポートを元にIBMが集計したデータによると、国内オールフラッシュストレージ市場でIBM FlashSystemが3年連続シェアトップ

・当初はアプリケーションの高速化の観点で導入が進んだが、最近では基幹ストレージとして採用されてきている

・IBM FlashSystemのポートフォリオとして、超高速&低遅延ストレージとしてのFlashSystem 900、FlashSystem×Spectrum Virtualize=V9000、FlashSystem×Spectrum Accelerate=A9000/A9000R

・150を超える特許技術で設計されたFlashSystem A9000/A9000Rによりポートフォリオを拡充し、ストレージ市場をリードしていく

このセッション内でA9000のお披露目が行われました。

フラッシュでストレージ市場をリードしていく、という言葉からもIBMが今後も力を入れていくということが読み取れますね。

 

<セッション2:資生堂の”全員マーケター”ワークスタイル変革を実現する新分析システム ~迅速な経営判断を支える最新ITテクノロジー~>

・資生堂のFlashSystem導入事例セッション

・資生堂は”全員マーケター”への取り組みを行っている

・会員情報や取引データなどさまざまなデータを取り扱っているが、応答時間が遅いという課題があった

・次世代の情報基盤として「マーケティング分析強化」「営業サポート」「蓄積データ拡充」「分析性能の向上」を求めた。特に分析性能の向上は既存の約10倍程度の高速化を要件とした

・選定のポイントは従来比10倍の応答・性能と追加開発への柔軟な対応ができること

・Power+FlashSystemを最終的には採用したが、Exadata(注:セッション中ではA社製品と伏せられていました)と比べると拡張の柔軟性のポイントが高かった

・導入した結果として情報の検索にかかる時間を12万時間ほど削減できた。これがコスト削減の効果となる

資生堂様はPowerSystemsとFlashSystemの組み合わせで導入をされたそうです。Powerのコアを1コア単位でアクティベーションできるので、その点がExadataよりも圧倒的に良い点と評価したそうです。

12万時間を削減ということなので、人件費に換算したら少なく見積もっても億円単位のコストが削減できたというよい事例だと思います。

 

<セッション3:インテック・グループを支える基幹システムへのフラッシュ活用事例のご紹介 ~システムインテグレーターとしてIBM FlashSystemを選択した理由~>

・社内情報システムのFlash導入事例

・BCPへの対応と現行システムの性能が課題⇒サーバー・ストレージ・ネットワークを抜本的に見直し

・IBM FlashSystemを採用した理由「実機評価(PoC)」「保守拠点」「現実的な提案」

・FlashSystemを導入した効果
-平均レスポンスが88%短縮 ⇒アクセス回数の増加
-夜間バッチの処理時間短縮に伴いサービス時間を拡大 ⇒終電間際の交通費・勤務入力に関するクレーム激減
-要件への対応速度が向上 ⇒チューニング・負荷テスト工数減
-コスト削減 ⇒ラックスペース削減によるハウジング費用低減

・ただし、FlashSystemを導入しても早くならないシステムもある。 ⇒クライアント側の処理がボトルネックとなっているような場合

FlashSystemを導入するすることで多種多様なシステム全てが高速化するわけではない、というのがこのセッションのポイントです。

ボトルネック箇所(例えばJavaScriptの処理が原因で遅い場合など)によってはFlashSystem導入による効果が見込めないので、導入前にはPoCをして応答時間が改善することを確認しましょう。

 

<セッション4:フラッシュが当たり前になった今こそ、Yahoo! JAPANが重視した「安心感」 ~データベース&オールフラッシュの組み合わせは必須アイテムに~>

・Yahoo! JAPANの全社DB基盤チームによる事例

・OracleとMySQLが推奨RDBMS。Oracleは処理量が多いサービスや会計・勘定系のサービスで利用

・2005年~2010年の第一世代基盤:シングルインスタンスでOracleを稼働。VCS(クラスタソフト)でデータを冗長化。ストレージはFC接続で商用ストレージ利用
⇒安定して稼働していたが、高価。

・2010年~の第二世代基盤:Oracle RACによる冗長化構成。商用ストレージを利用し、iSCSIで接続。データの冗長化はOracleCRSで対応
⇒安価で安定していたが、IOがボトルネックとなり広告入稿システムが遅延。競合他社よりもかなり遅い状況に。

・2014年~の第三世代基盤:OracleRAC+OracleCRSによる冗長化。ストレージはx86サーバーにPCIe-SSDカードを2枚搭載してInfinibandで接続
⇒かなり高速な基盤となったがオンラインでディスクの切り出しができない、Infiniband特有の不具合が発生。特にInfiniband関係の不具合は定期的にOSをリブートして対処する必要がある。また、PCIe-SSDは1枚で大容量を確保できないため、多くの台数を並べて確保する必要があり、障害点が増加・管理が煩雑という課題がある。

・IO性能がボトルネックであったが、第三世代で解決。しかしメンテナンス面・障害ポイントの増加による課題・リスクが増加

・次世代の基盤は以下3点(+1点)をポイントに選定
-容量が多い
-早い
-オンラインメンテナンス可能
-(安い)

・PCIe-SSD+NVMe+SDS構成も対抗候補としてあったが、最終的にはパフォーマンスは同等レベルであり、運用・耐障害性の観点でFlashSystemに軍配

Yahoo! JAPAN様は、独自でいろいろなことを考え・試していて先進的なことを実施しているという印象を受けました。

PoCでの検証もされており、FlashSystemとPCIe-SSD+NVMeがほとんど変わらないパフォーマンスということも興味深いですね。

 

<セッション5:IT戦略策定で注目したいストレージ・イノベーション>

・いつものIBMストレージのエバンジェリスト佐野さん(私ではありませんよ)

・SSDはHDDをエミュレーションしているので、フラッシュ・メモリーとしての能力を発揮できていない。特に耐障害性の面や集積度でFlashSystemには遠く及ばない

・FlashSystemでは汎用CPUではなくFPGAを利用して並列度を上げていることも高速化のポイント

・IBMのリアルタイム圧縮ではデータベースに対して特に効果が大きい(最大80%削減)。高価なFlashSystemの容量単価を下げるためにもリアルタイム圧縮と組み合わせることは有効なアプローチとなる

・IBM内のFlashSystemアセスメントデータをかき集めて集計した結果、IO待ち時間が大幅に短縮でき(平均87%短縮)、Flash化することにより処理時間が平均50%短縮できることが分かった

・DBサーバーのコア数も平均22コア搭載のうち9~10コア削減できる計算 ⇒RDBMSのライセンス削減を原資にFlashSystemを導入するストーリーが成り立つ

・FlashSystem A9000/A9000Rは重複排除・圧縮後の容量を実効容量として記載

・A9000は8Uでワンセットのモデル。A9000Rはラック一本で提供されるモデル

・Spectrum Accelerate(XIVのソフトウェア版)の機能が組み込まれているため、QoSやマルチテナント機能、VMwareとの連携機能が含まれている。

・A9000/A9000Rは仮想サーバー環境やクラウド業者、VDI環境に適したモデルと言える

IBM佐野さんは独特の喋り口で話をされるので非常に面白いセッションです。

まだ聞いたことがない方は是非一度聞いてみて下さい。

 

3.まとめ

本セミナーはFlashSystemとその事例のセッションで構成されたセミナーでした。

A9000/A9000Rという新しい製品が発表され、IBMのFlashSystemも広がり始めています。

コスト削減とセットで提案することで、導入費用と削減コストがとんとんであっても、早い基盤であるという事実は残ります。

ストレージを提案する際にはFlashストレージを第一に考えて提案してみてはいかがでしょうか。きっとみんながハッピーになれると思います。
その際にNI+C Pとしてお手伝いできることがあればご支援いたしますので遠慮なくお申し付け下さい。

 

 

この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。

エヌアイシー・パートナーズ株式会社

技術支援本部

E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

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2025年08月04日

【てくさぽBLOG】IBM watsonx OrchestrateのADKを使ってみた

こんにちは。 てくさぽBLOGメンバーの高村です。 早速ですが、今年5月に開催されたIBMの年次イベント「Think2025」で、watsonx Orchestrateの新機能が発表されました!その中の一つとして、開発者向けの「Agent Development Kit(以下、ADK)」があります。今回はこのADKを活用し、watsonx Orchestrate環境への接続やエージェントの追加といった操作を行い、その使用感をご紹介します。  なお、watsonx Orchestrateについては、今年2月、3月に公開した「watsonx OrchestrateやってみたBLOG」でご紹介しておりますので、是非こちらもご一読ください。 【てくさぽBLOG】IBM watsonx Orchestrateを使ってみた(Part1) 【てくさぽBLOG】IBM watsonx Orchestrateを使ってみた(Part2) 目次 はじめに ADKとは? ADK使ってみた さいごに お問い合わせ はじめに Think2025で発表された新機能は、6月に環境へ追加されました。それ以前の環境とは、メニュー構成や操作方法、機能名称に変更があります。 例えばこれまで「Skill」と呼ばれていたものが「Tool」へと名称変更されています。 アップデート後の環境につきましては、別ブログにて改めて詳しくご紹介させていただく予定ですので、ぜひご期待ください! ADKとは? まずはADKについてご紹介します。ADKとは開発者向けにwatsonx OrchestrateのAgentやToolをスクラッチ開発するための開発キットになります。ローカル端末などに導入し、pythonベースで開発を行うことができます。 また、ADKとは別に、watsonx Orchestrate Developer Editionをローカル端末に導入することで、ADKで開発したAgentやToolのテストが可能になります。なお、watsonx Orchestrate Developer EditionはDockerコンテナ上で動作し、現時点のハードウェア要件はCPUは最小8コア、メモリは最小16GBが必要です。詳細はInstalling the watsonx Orchestrate Developer Editionをご確認ください。   ADKとwatsonx Orchestrate Developer Editionを利用することで、コードの迅速な作成・修正や柔軟なカスタマイズに加え、環境へのデプロイ前にローカルでテスト・修正が可能となり、作業効率の向上が期待できます。 ADK使ってみた 前述ではADKでAgent開発し、watsonx Orchestrate Developer Editionで動作確認、SaaS watsonx Orchestrateへインポートする構築の流れをお話しましたが、今回の検証における動作確認は検証環境として利用しているIBM Cloud 上のwatsonx Orchestrate利用します。よって前述したwatsonx Orchestrate Developer Editionは利用せず、ADKからwatsonx Orchestrate検証環境へAgentとToolを直接インポートし、動作確認を行いたいと思います。また、ADKのインストール先は自分の端末ではなく、IBM Cloud上に構築したUbuntuのVirtual Server Instance(以下、VSI)を使用します。検証環境の構成イメージは下記の図の通りです。 尚、ADKのインストール要件はPython 3.11以上、Pip、そして仮想環境(以下venv)が必要です。詳細については、Getting started with the ADKをご確認ください。 それでは早速使ってみましょう! VSIのプロビジョニング まずはADKをインストールするVSIをプロビジョニングします。本ブログではプロビジョニング方法について詳しく記載いたしませんが、手順は「【てくさぽBLOG】IBM Power Virtual ServerのAIX環境とIBM Cloud Object Storageを接続してみた(Part1)」のVSI for VPCの作成をご参考ください。 OSはUbuntu 22.04 LTS Jammy Jellyfish Minimal Install、リソースは2vCPU,4GB RAMで作成しました。VSI作成時にSSH鍵が必要なるので作成を忘れないようにしてください。 作成すると数分で起動します。端末からSSHログインするため浮動IPが必要になります。赤枠で囲った浮動IPを作成しインスタンスに紐づけします。以上でVSIの作成は完了です。 Ubuntuの設定 ターミナルを開きsshでUbuntuにログインします。私はWindowsのコマンドプロンプトを使用しました。Ubuntuユーザでログイン後、rootパスワードを設定し、スイッチできるようにします。 ubuntu@nicptestvsi:~$ sudo passwd root New password: Retype new password: passwd: password updated successfully ubuntu@nicptestvsi:~$ su - pythonのバージョンを確認したところ3.10.12でした。ADKの要件は3.11以上ですので、バージョンアップが必要になります。最初は3.13にバージョンアップしてみたのですが、後続作業と最新バージョンではパッケージが合わなかったのかうまく動かず…仕切り直して3.11を利用することにしました! root@nicptestvsi:~# apt install python3.11 バージョンアップ後、デフォルトバージョンとして3.11を指定します。 root@nicptestvsi:~# sudo update-alternatives --install /usr/bin/python3 python3 /usr/bin/python3.10 1 sudo update-alternatives --install /usr/bin/python3 python3 /usr/bin/python3.11 2 sudo update-alternatives --config python3 update-alternatives: using /usr/bin/python3.10 to provide /usr/bin/python3 (python3) in auto mode update-alternatives: using /usr/bin/python3.11 to provide /usr/bin/python3 (python3) in auto mode There are 2 choices for the alternative python3 (providing /usr/bin/python3).Selection Path Priority Status ------------------------------------------------------------ * 0 /usr/bin/python3.11 2 auto mode 1 /usr/bin/python3.10 1 manual mode 2 /usr/bin/python3.11 2 manual modePress <enter> to keep the current choice[*], or type selection number: 2 root@nicptestvsi:~# root@nicptestvsi:~# python3 --version Python 3.11.13 次に下記コマンドを実行して任意のvenvを作成します。 python3 -m venv /path/to/nicpse/project/your-venv-adktest <環境のパスを指定 venvを活性化してログインします。下記コマンド結果のようにvenvに入れましたらUbuntuの設定は完了です。 root@nicptestvsi:~# source /path/to/nicpse/project/your-venv-adktest/bin/activate (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# ADKのインストール 以下コマンドを実行してADKをインストールします。ADKは6月時点で1.5.1が最新バージョンです。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# pip install ibm-watsonx-orchestrate Collecting ibm-watsonx-orchestrate Downloading ibm_watsonx_orchestrate-1.5.1-py3-none-any.whl.metadata (1.4 kB) Collecting certifi>=2024.8.30 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading certifi-2025.6.15-py3-none-any.whl.metadata (2.4 kB) Collecting click<8.2.0,>=8.0.0 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading click-8.1.8-py3-none-any.whl.metadata (2.3 kB) Collecting docstring-parser<1.0,>=0.16 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading docstring_parser-0.16-py3-none-any.whl.metadata (3.0 kB) Collecting httpx<1.0.0,>=0.28.1 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading httpx-0.28.1-py3-none-any.whl.metadata (7.1 kB) ----中略---- (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate --version ADK Version: 1.5.1 ADKの環境設定 次にADKの環境設定を行います。watsonx OrchestrateのインスタンスIDが必要になるため、watsonx OrchestrateのSetting画面に入り確認します。下記画面をご参考にしてください。 環境設定コマンドはこちらになります。-nの後はvenv名を指定し、-uの後はインスタンスIDを指定します。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate env add -n <仮想環境名> -u <環境のインスタンスID> [INFO] - Environment 'my-name' has been created [INFO] - Existing environment with name 'nicpse' found. Would you like to update the environment 'nicpse'? (Y/n)y [INFO] - Environment 'nicpse' has been created 以下コマンドを実行して、IBM Cloud上のwatsonx Orchestrateと認証設定をします。APIキーの取得方法は「【てくさぽBLOG】IBM watsonx.aiを使ってみた(Part2)」のAPIキーの取得をご確認ください。尚、リモート環境に対する認証は2時間ごとに期限切れになります。期限が切れた場合は再度認証する必要があります。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate env activate nicpse --apikey <APIキー> [INFO] - Environment 'my-ibmcloud-saas-account' is now active [INFO] - Environment 'nicpse' is now active 下記コマンドを実行してCLIから利用できる環境のリストを表示します。IBM Cloud上のwatsonx Orchestrateがactiveとなっていました! (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate env list nicpse https://api.us-south.watson-orchestrate.cloud.ibm.com/instances/XXXXXXXX (active) local http://localhost:XXXX Toolとagentのインポート 次にToolとAgentのインポートを行います。ToolとはAgentがタスクを実行する際に利用する機能です。今回は、IBM様より共有いただいたyfinanceを活用したToolおよびAgentのコードを、ADKを用いてインポートします。なお、yfinanceはヤフーファイナンスから株価などの金融データを取得するためのPythonライブラリです。 最初にToolのインポートを行います。下記の様に、scpなどでToolファイルとrequirements.txtをディレクトリにアップロードしておきます。requirementsファイルは他のモジュールと依存関係がある場合使用します。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~/orchestrate_tool/py/source_02# ls -l total 12 -rw-r--r-- 1 root root 0 Jun 24 04:42 __init__.py drwxr-xr-x 2 root root 4096 Jun 24 04:38 __pycache__ -rw-rw-r-- 1 ubuntu ubuntu 8 Jun 24 03:02 requirements.txt -rw-rw-r-- 1 ubuntu ubuntu 1778 Jun 24 02:46 yfinance_agent.py 下記コマンドを実行してToolファイルとrequirementsファイルをインポートします。企業情報を取得するstock_infoと株価を取得するstock_quoteの2つのToolがインポートされました。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~/orchestrate_tool/py/source_02# orchestrate tools import -k python -f "./yfinance_agent.py" -r "./requirements.txt" [INFO] - Using requirement file: "./requirements.txt" [INFO] - Tool 'stock_info' imported successfully [INFO] - Tool 'stock_quote' imported successfully listコマンドを実行するとインポートされたToolを確認できます。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:# orchestrate tools list ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━┳ ┃ Name ┃ Description ┃ Permission ┃ Type ┃ Toolkit ┃ App ID ┃ ┡━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━╇ │───────────┼────────────┼── │ send_mail_brevo │ send a meil using Brevo. │ write_only │ python │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ├─────────────────────────────────┼──── │ stock_quote │ 企業のTickerSymbolを用いて株価… │ read_only │ python │ │ │ ├─────────────────────────────────┼──── │ Untitled_6160RC │ No description │ read_only │ openapi │ │ │ ├─────────────────────────────────┼──── │ stock_info │ 企業のTickerSymbolを用いて企業… │ read_only │ python │ │ │ └─────────────────────────────────┴──── 次にAgentをインポートします。下記コマンドを実行します。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~/orchestrate_tool/py/source_02# orchestrate agents import -f ./yfinance_agent.yaml agent listコマンドでインポート済みのAgentを確認できました。Agentが使用するToolも表示されています。 (your-venv-adktest) # orchestrate agents list ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━ ┃ Name ┃ Description ┃ LLM ┃ Style ┃ Collaborators ┃ Tools ┃ Knowledge Base ┃  ┡━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━━━━━ │ yfinance_age… │ 企業の会社情… │ watsonx/meta- │ react │ │ stock_info, │ │ │ │ │ llama/llama-3 │ │ │ stock_quote │ │ ││ │ │ -2-90b-vision ││ │ -instruct │ │  IBM Cloud上のwatsonx Orchestrateで動作確認 インポートしたAgentとToolをIBM Cloud上のwatsonx Orchestrateで確認します。 watsonx Orchestrateへログインし、BuildからAgent Builderを選択します。 yfinanceエージェントが表示されているので、クリックします。 クリックすると、Agent作成画面に入ります。UIから基盤モデルを変更したり、Agentの振る舞いなど変更することができます。 スクロールして、Toolsetを確認するとADKからインポートしたToolが登録されています。 右のPreviewからAgentの動きを確認することができます。今回はDeployせずPreviewで確認します。入力欄には「IBMの株価は?」と質問してみます。しばらくすると本日の株価が回答されました。Show Reasoningを開くと推論過程を確認することができます。株価を取得するTool「stock_quote」を使用し、AIがユーザの入力から自動的にTicker symbolを入力していることがわかります。 次に「IBMの企業情報」と質問をします。しばらくするとAIがユーザの入力からTicker symbolを入力し、Tool「stock_info」を利用して企業情報を取得、回答されました。ユーザの入力内容からAgentが使用するToolを選択し、実行していることがわかります。   さいごに ADKのご紹介とADKを使ってToolとAgentのインポートを行いました。 ADKのインストールおよび設定について、Pythonバージョンの設定やvenvの作成でつまずく部分はありましたが、venvが作成できればその後の設定はスムーズに進められました。 今回はVSI上のUbuntuサーバにADKをインストールしましたが、ご自身の端末に導入することで、より気軽にAgent開発を行えるかと思います。なお、今回は検証対象外でしたが、watsonx Orchestrate Developer Editionを利用する場合は、インストール要件としてやや高めのスペックが必要になる点にご注意ください。 検証時のADKのバージョンは1.5.1でしたが、7月末では1.8.0が最新バージョンとなっています。比較的頻繁にアップデートされますので適宜Release Notesをご確認ください。バージョンアップでコマンドオプションも変更される場合があるため、マニュアルを確認するかコマンドに`--help`を付与してパラメータを確認することをおすすめします。   お問い合わせ この記事に関するご質問は以下の宛先までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術企画本部 E-mail:nicp_support@NIandC.co.jp   .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; }

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