2016年03月

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【てくさぽBLOG】Watson Analyticsを触ってみた

皆様こんにちは。てくさぽBLOG メンバーの 佐野です。

 

今回は「Watson Analytics」の無料トライアル版が公開されていたので、どんなものなのか触ってみました。

 

<Watson Analyticsとは?>

「Watson Analytics」は、分析に関する専門知識がなくても分析をはじめられるクラウドサービスとして提供されている分析ソリューションです。

このソリューションには大きく以下の3つの特徴があります。

―自然言語と視覚化による分析&対話インターフェース

―自動実行される高度な予測分析

―クラウド環境により迅速な実行を実現

バックグラウンドでは、50年以上の歴史がある予測分析ソフトウェアであるSPSSのテクノロジーやCognosの可視化技術が使われています。

また、特徴の1つ目の部分でWatsonが使われていることが分かりますね。

 

 

さて、では早速ですが無料トライアルを試してみましょう。

 

<【触ってみた】無料トライアル>

1.まずは登録

以下のURLにアクセスし、画面右上の「Try it for Free」ボタンをクリックしましょう。

http://www.ibm.com/analytics/watson-analytics/

WatsonAnalytics触ってみた01

 

すると、メールアドレス、名前、パスワード、国・地域を入力する画面になります。

入力したら「Register」ボタンを押しましょう。

あ、IBM IDを既に持っている人は「Already have an IBM id?」のリンクを押してIBM IDを入力して下さいね。

WatsonAnalytics触ってみた02

 

うまく登録できたら、登録完了画面が表示されます。

WatsonAnalytics触ってみた03

登録されましたね。そうするとユーザーの確認のために登録したメールアドレス宛てにメールが届きます。

「メールアドレスの検証」ボタンを押して自分が登録した本人であることを確認しましょう。

WatsonAnalytics触ってみた04

 

登録が済んだら早速ログインしましょう。最初の画面から「Sign In」を押してIBM IDとパスワードを入れましょう。

WatsonAnalytics触ってみた05

WatsonAnalytics触ってみた06

 

ログインが上手くいったらこんな画面が出てきます。

WatsonAnalytics触ってみた07

全部英語なので、いきなりガツンときますね。何から始めればいいんだろう・・・

 

 

 

2.サンプルデータで分析してみる

英語だからって嘆いてもいられないので、とにかくやってみます。

「Explore」を押してみましょう。

WatsonAnalytics触ってみた08

 

ウィンドウが開きました。このウィンドウを下にスクロールすると・・・

「Sample Data」があります。これを押してみましょう。

WatsonAnalytics触ってみた09

 

サンプルデータにもいろいろあるみたいです。

WatsonAnalytics触ってみた10

 

何を選んだらよいかもよく分からないので、とりあえずマーケティングキャンペーンデータでも取り込んでみます。対象データセットを選択して「Upload」ボタンを押します。

WatsonAnalytics触ってみた11

 

アップロードの進捗も見れますね。

WatsonAnalytics触ってみた12

 

終わりました。データの品質が88ポイントと結構高いことが分かります。やってみるにはもってこいですね!

WatsonAnalytics触ってみた13

 

データをアップロードしたはいいけど、どうしたら次に進めるのでしょうか?

適当にぽちぽちクリックすると・・・Qualityのあたりをクリックすると先に進めますね。

WatsonAnalytics触ってみた14

 

自動でこのデータに対してWatsonへ質問する候補文が出てきましたよ。

WatsonAnalytics触ってみた15

 

どれもいまいちよく分からないので、拙い英語で聞いてみます。

WatsonAnalytics触ってみた16

候補が変わりましたね。

一番左を選んでみます。

 

質問に対する答えがグラフで返ってきました。

WatsonAnalytics触ってみた17

 

おー。綺麗なグラフと関連する情報が表示されました。

質問をもう少しうまくできるようになれば、これって週次や月次で数字まとめるのにすごく使えるんじゃないか・・・?

関連情報も画面上部に出てくるので、質問した内容以外の傾向も分かりやすいし。

ちなみに、項目から何のデータなのか推測し、合計値にするか平均値にするかを判断してくれるらしいです。賢いですねー。

 

 

3.自分のデータを分析してみよう

前の章でどんな分析結果が出てくるのか分かったので、今度は手元のデータをアップロードして分析してみます。メニューなどのインターフェースは英語ですが、データとしては日本語のものも扱えるので安心して下さい。

手元にあるデータはPOSデータのサンプルで以下のようなものです。

WatsonAnalytics触ってみた18

 

早速アップロードしてみます。サンプルデータの読み込みと同じ画面から、アップロードします。

WatsonAnalytics触ってみた18

 

「Browse」から手元のデータをアップロードします。今回はローカルにあるPOSデータを使います。

WatsonAnalytics触ってみた19

 

アップロードできました。82ポイントと高いクオリティとのこと。分析結果に信頼性がありそうです!

WatsonAnalytics触ってみた20

 

前章のサンプルデータ分析と同様に操作して・・・ 自動で質問が出てきますね。

年収とビール・ワインの購入に関する関係を調べてみます。

WatsonAnalytics触ってみた21

 

少し時間がかかりましたが、結果がでてきました。

WatsonAnalytics触ってみた22

色の濃淡で年収が表されていますね。

この結果を見る限り、年収が高い人はビールよりもワインを購入しているようです。

 

ビールとワインじゃなくて、ビールと性別の関係も見てみます。「ワイン」をクリックして、選択肢から「性別」を選びます。

WatsonAnalytics触ってみた23

結果、女性はビールの購入有無は依存度がないようですね。男性は年収が高いほどビールを買わないという結果に!!

 

さて、画面中央上部のメニューからWelcome画面に戻って、違う分析をしてみます。

ビールを購入している人の年収と購入金額の関係を見てみましょうか。

質問の選択肢に該当するものがあるので、選んでみます。

WatsonAnalytics触ってみた24

 

前の分析と同様に、年収が高い人ほどビールを買わないという結果が分かりました。

WatsonAnalytics触ってみた25

 

ワインだったらどうなんでしょうか?「ビール」をクリックして「ワイン」に変更します。

WatsonAnalytics触ってみた26

 

ビールとは真逆で、年収が高いほどワインを購入していますね!

WatsonAnalytics触ってみた27

 

 

4.まとめ

基本的には選択するだけで分析を進められるので非常に簡単に分析ができます。

データはCSVだけでなくExcelも取り込めるので、ご自身でお持ちのデータでも試してみてはどうでしょうか。

 

ちなみに、私の手持ちの他のExcelデータではデータの信頼度が20ポイントとLow Qualityで、分析結果もイマイチだったので、データの品質というのが非常に大切だということが分かります。

今回はここまで。

 

この記事に関する、ご質問は下記までご連絡ください。

エヌアイシー・パートナーズ株式会社

技術支援本部

E-Mail:nicp_support@NIandC.co.jp

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2025年09月03日

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2025年08月21日

【イベントレポート】watsonx Orchestrate テクニカルワークショップ第一回 開催しました

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2025年08月04日

【てくさぽBLOG】IBM watsonx OrchestrateのADKを使ってみた

こんにちは。 てくさぽBLOGメンバーの高村です。 早速ですが、今年5月に開催されたIBMの年次イベント「Think2025」で、watsonx Orchestrateの新機能が発表されました!その中の一つとして、開発者向けの「Agent Development Kit(以下、ADK)」があります。今回はこのADKを活用し、watsonx Orchestrate環境への接続やエージェントの追加といった操作を行い、その使用感をご紹介します。  なお、watsonx Orchestrateについては、今年2月、3月に公開した「watsonx OrchestrateやってみたBLOG」でご紹介しておりますので、是非こちらもご一読ください。 【てくさぽBLOG】IBM watsonx Orchestrateを使ってみた(Part1) 【てくさぽBLOG】IBM watsonx Orchestrateを使ってみた(Part2) 目次 はじめに ADKとは? ADK使ってみた さいごに お問い合わせ はじめに Think2025で発表された新機能は、6月に環境へ追加されました。それ以前の環境とは、メニュー構成や操作方法、機能名称に変更があります。 例えばこれまで「Skill」と呼ばれていたものが「Tool」へと名称変更されています。 アップデート後の環境につきましては、別ブログにて改めて詳しくご紹介させていただく予定ですので、ぜひご期待ください! ADKとは? まずはADKについてご紹介します。ADKとは開発者向けにwatsonx OrchestrateのAgentやToolをスクラッチ開発するための開発キットになります。ローカル端末などに導入し、pythonベースで開発を行うことができます。 また、ADKとは別に、watsonx Orchestrate Developer Editionをローカル端末に導入することで、ADKで開発したAgentやToolのテストが可能になります。なお、watsonx Orchestrate Developer EditionはDockerコンテナ上で動作し、現時点のハードウェア要件はCPUは最小8コア、メモリは最小16GBが必要です。詳細はInstalling the watsonx Orchestrate Developer Editionをご確認ください。   ADKとwatsonx Orchestrate Developer Editionを利用することで、コードの迅速な作成・修正や柔軟なカスタマイズに加え、環境へのデプロイ前にローカルでテスト・修正が可能となり、作業効率の向上が期待できます。 ADK使ってみた 前述ではADKでAgent開発し、watsonx Orchestrate Developer Editionで動作確認、SaaS watsonx Orchestrateへインポートする構築の流れをお話しましたが、今回の検証における動作確認は検証環境として利用しているIBM Cloud 上のwatsonx Orchestrate利用します。よって前述したwatsonx Orchestrate Developer Editionは利用せず、ADKからwatsonx Orchestrate検証環境へAgentとToolを直接インポートし、動作確認を行いたいと思います。また、ADKのインストール先は自分の端末ではなく、IBM Cloud上に構築したUbuntuのVirtual Server Instance(以下、VSI)を使用します。検証環境の構成イメージは下記の図の通りです。 尚、ADKのインストール要件はPython 3.11以上、Pip、そして仮想環境(以下venv)が必要です。詳細については、Getting started with the ADKをご確認ください。 それでは早速使ってみましょう! VSIのプロビジョニング まずはADKをインストールするVSIをプロビジョニングします。本ブログではプロビジョニング方法について詳しく記載いたしませんが、手順は「【てくさぽBLOG】IBM Power Virtual ServerのAIX環境とIBM Cloud Object Storageを接続してみた(Part1)」のVSI for VPCの作成をご参考ください。 OSはUbuntu 22.04 LTS Jammy Jellyfish Minimal Install、リソースは2vCPU,4GB RAMで作成しました。VSI作成時にSSH鍵が必要なるので作成を忘れないようにしてください。 作成すると数分で起動します。端末からSSHログインするため浮動IPが必要になります。赤枠で囲った浮動IPを作成しインスタンスに紐づけします。以上でVSIの作成は完了です。 Ubuntuの設定 ターミナルを開きsshでUbuntuにログインします。私はWindowsのコマンドプロンプトを使用しました。Ubuntuユーザでログイン後、rootパスワードを設定し、スイッチできるようにします。 ubuntu@nicptestvsi:~$ sudo passwd root New password: Retype new password: passwd: password updated successfully ubuntu@nicptestvsi:~$ su - pythonのバージョンを確認したところ3.10.12でした。ADKの要件は3.11以上ですので、バージョンアップが必要になります。最初は3.13にバージョンアップしてみたのですが、後続作業と最新バージョンではパッケージが合わなかったのかうまく動かず…仕切り直して3.11を利用することにしました! root@nicptestvsi:~# apt install python3.11 バージョンアップ後、デフォルトバージョンとして3.11を指定します。 root@nicptestvsi:~# sudo update-alternatives --install /usr/bin/python3 python3 /usr/bin/python3.10 1 sudo update-alternatives --install /usr/bin/python3 python3 /usr/bin/python3.11 2 sudo update-alternatives --config python3 update-alternatives: using /usr/bin/python3.10 to provide /usr/bin/python3 (python3) in auto mode update-alternatives: using /usr/bin/python3.11 to provide /usr/bin/python3 (python3) in auto mode There are 2 choices for the alternative python3 (providing /usr/bin/python3).Selection Path Priority Status ------------------------------------------------------------ * 0 /usr/bin/python3.11 2 auto mode 1 /usr/bin/python3.10 1 manual mode 2 /usr/bin/python3.11 2 manual modePress <enter> to keep the current choice[*], or type selection number: 2 root@nicptestvsi:~# root@nicptestvsi:~# python3 --version Python 3.11.13 次に下記コマンドを実行して任意のvenvを作成します。 python3 -m venv /path/to/nicpse/project/your-venv-adktest <環境のパスを指定 venvを活性化してログインします。下記コマンド結果のようにvenvに入れましたらUbuntuの設定は完了です。 root@nicptestvsi:~# source /path/to/nicpse/project/your-venv-adktest/bin/activate (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# ADKのインストール 以下コマンドを実行してADKをインストールします。ADKは6月時点で1.5.1が最新バージョンです。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# pip install ibm-watsonx-orchestrate Collecting ibm-watsonx-orchestrate Downloading ibm_watsonx_orchestrate-1.5.1-py3-none-any.whl.metadata (1.4 kB) Collecting certifi>=2024.8.30 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading certifi-2025.6.15-py3-none-any.whl.metadata (2.4 kB) Collecting click<8.2.0,>=8.0.0 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading click-8.1.8-py3-none-any.whl.metadata (2.3 kB) Collecting docstring-parser<1.0,>=0.16 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading docstring_parser-0.16-py3-none-any.whl.metadata (3.0 kB) Collecting httpx<1.0.0,>=0.28.1 (from ibm-watsonx-orchestrate) Downloading httpx-0.28.1-py3-none-any.whl.metadata (7.1 kB) ----中略---- (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate --version ADK Version: 1.5.1 ADKの環境設定 次にADKの環境設定を行います。watsonx OrchestrateのインスタンスIDが必要になるため、watsonx OrchestrateのSetting画面に入り確認します。下記画面をご参考にしてください。 環境設定コマンドはこちらになります。-nの後はvenv名を指定し、-uの後はインスタンスIDを指定します。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate env add -n <仮想環境名> -u <環境のインスタンスID> [INFO] - Environment 'my-name' has been created [INFO] - Existing environment with name 'nicpse' found. Would you like to update the environment 'nicpse'? (Y/n)y [INFO] - Environment 'nicpse' has been created 以下コマンドを実行して、IBM Cloud上のwatsonx Orchestrateと認証設定をします。APIキーの取得方法は「【てくさぽBLOG】IBM watsonx.aiを使ってみた(Part2)」のAPIキーの取得をご確認ください。尚、リモート環境に対する認証は2時間ごとに期限切れになります。期限が切れた場合は再度認証する必要があります。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate env activate nicpse --apikey <APIキー> [INFO] - Environment 'my-ibmcloud-saas-account' is now active [INFO] - Environment 'nicpse' is now active 下記コマンドを実行してCLIから利用できる環境のリストを表示します。IBM Cloud上のwatsonx Orchestrateがactiveとなっていました! (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~# orchestrate env list nicpse https://api.us-south.watson-orchestrate.cloud.ibm.com/instances/XXXXXXXX (active) local http://localhost:XXXX Toolとagentのインポート 次にToolとAgentのインポートを行います。ToolとはAgentがタスクを実行する際に利用する機能です。今回は、IBM様より共有いただいたyfinanceを活用したToolおよびAgentのコードを、ADKを用いてインポートします。なお、yfinanceはヤフーファイナンスから株価などの金融データを取得するためのPythonライブラリです。 最初にToolのインポートを行います。下記の様に、scpなどでToolファイルとrequirements.txtをディレクトリにアップロードしておきます。requirementsファイルは他のモジュールと依存関係がある場合使用します。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~/orchestrate_tool/py/source_02# ls -l total 12 -rw-r--r-- 1 root root 0 Jun 24 04:42 __init__.py drwxr-xr-x 2 root root 4096 Jun 24 04:38 __pycache__ -rw-rw-r-- 1 ubuntu ubuntu 8 Jun 24 03:02 requirements.txt -rw-rw-r-- 1 ubuntu ubuntu 1778 Jun 24 02:46 yfinance_agent.py 下記コマンドを実行してToolファイルとrequirementsファイルをインポートします。企業情報を取得するstock_infoと株価を取得するstock_quoteの2つのToolがインポートされました。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~/orchestrate_tool/py/source_02# orchestrate tools import -k python -f "./yfinance_agent.py" -r "./requirements.txt" [INFO] - Using requirement file: "./requirements.txt" [INFO] - Tool 'stock_info' imported successfully [INFO] - Tool 'stock_quote' imported successfully listコマンドを実行するとインポートされたToolを確認できます。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:# orchestrate tools list ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━┳ ┃ Name ┃ Description ┃ Permission ┃ Type ┃ Toolkit ┃ App ID ┃ ┡━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━╇ │───────────┼────────────┼── │ send_mail_brevo │ send a meil using Brevo. │ write_only │ python │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ├─────────────────────────────────┼──── │ stock_quote │ 企業のTickerSymbolを用いて株価… │ read_only │ python │ │ │ ├─────────────────────────────────┼──── │ Untitled_6160RC │ No description │ read_only │ openapi │ │ │ ├─────────────────────────────────┼──── │ stock_info │ 企業のTickerSymbolを用いて企業… │ read_only │ python │ │ │ └─────────────────────────────────┴──── 次にAgentをインポートします。下記コマンドを実行します。 (your-venv-adktest) root@nicptestvsi:~/orchestrate_tool/py/source_02# orchestrate agents import -f ./yfinance_agent.yaml agent listコマンドでインポート済みのAgentを確認できました。Agentが使用するToolも表示されています。 (your-venv-adktest) # orchestrate agents list ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━ ┃ Name ┃ Description ┃ LLM ┃ Style ┃ Collaborators ┃ Tools ┃ Knowledge Base ┃  ┡━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━━━━━ │ yfinance_age… │ 企業の会社情… │ watsonx/meta- │ react │ │ stock_info, │ │ │ │ │ llama/llama-3 │ │ │ stock_quote │ │ ││ │ │ -2-90b-vision ││ │ -instruct │ │  IBM Cloud上のwatsonx Orchestrateで動作確認 インポートしたAgentとToolをIBM Cloud上のwatsonx Orchestrateで確認します。 watsonx Orchestrateへログインし、BuildからAgent Builderを選択します。 yfinanceエージェントが表示されているので、クリックします。 クリックすると、Agent作成画面に入ります。UIから基盤モデルを変更したり、Agentの振る舞いなど変更することができます。 スクロールして、Toolsetを確認するとADKからインポートしたToolが登録されています。 右のPreviewからAgentの動きを確認することができます。今回はDeployせずPreviewで確認します。入力欄には「IBMの株価は?」と質問してみます。しばらくすると本日の株価が回答されました。Show Reasoningを開くと推論過程を確認することができます。株価を取得するTool「stock_quote」を使用し、AIがユーザの入力から自動的にTicker symbolを入力していることがわかります。 次に「IBMの企業情報」と質問をします。しばらくするとAIがユーザの入力からTicker symbolを入力し、Tool「stock_info」を利用して企業情報を取得、回答されました。ユーザの入力内容からAgentが使用するToolを選択し、実行していることがわかります。   さいごに ADKのご紹介とADKを使ってToolとAgentのインポートを行いました。 ADKのインストールおよび設定について、Pythonバージョンの設定やvenvの作成でつまずく部分はありましたが、venvが作成できればその後の設定はスムーズに進められました。 今回はVSI上のUbuntuサーバにADKをインストールしましたが、ご自身の端末に導入することで、より気軽にAgent開発を行えるかと思います。なお、今回は検証対象外でしたが、watsonx Orchestrate Developer Editionを利用する場合は、インストール要件としてやや高めのスペックが必要になる点にご注意ください。 検証時のADKのバージョンは1.5.1でしたが、7月末では1.8.0が最新バージョンとなっています。比較的頻繁にアップデートされますので適宜Release Notesをご確認ください。バージョンアップでコマンドオプションも変更される場合があるため、マニュアルを確認するかコマンドに`--help`を付与してパラメータを確認することをおすすめします。   お問い合わせ この記事に関するご質問は以下の宛先までご連絡ください。 エヌアイシー・パートナーズ株式会社 技術企画本部 E-mail:nicp_support@NIandC.co.jp   .anchor{ display: block; margin-top:-20px; padding-top:40px; }

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