IBM i

概要

IBM i は1988年の登場以来、卓越したセキュリティーと信頼性が高く評価されている統合オペレーティング環境です。
基幹業務アプリケーションを支えるシステムとして「性能」「信頼性」「資産継承性」を維持しつつ、時代の変化に対応できるシステムとて機能拡張を続けています。

特徴

30年以上変わらない設計思想

IBM i は 1988年に AS/400(オフコン)として登場以来、Power Systems の成長とともに成長し続けています。

  1. アプリケーション資産を継承しながら成長
  2. TIMI による仮想マシンの実現でアプリ後方互換性を担保
  3. 単一レベル記憶によるディスク・パフォーマンスの最適化と管理の手間削減
  4. オブジェクト指向による強力な対ハッキング・セキュリティ

30年以上変わらない設計思想

アプリケーションのタイプと言語

SoRのアプリケーション資産を維持しながら、SoEのオープン性を連携させることができます。

アプリケーションのタイプと言語

新しいビジネスを支えるために継続した機能強化

  1. POWERプロセッサ搭載、仮想化
  2. 可用性、セキュリティ
  3. オープン化(インターネット環境やモバイルのサポート)
  4. ビッグ・データ、アナリティクス・ソリューション
  5. オープンソース

IBM i の主な機能

1. Db2 Mirror for i

IBM Db2 Mirror for i は、同期レプリケーションにより稼働継続性を実現します。

  • 2つのノードが同じDBファイルを読み書き
  • ノードは異なるOSレベルや異なる世代のPower Systems(ハードウェア)で可能
  • 構成はストレージのコピーサービス機能に関係なく可能
  • 保存と復元を使用してミラーリングを構成可能
  • 内蔵ストレージとしてNVMeまたはSAS SSDの構成をサポート

Db2 Mirror for i

2. CBU(Capacity BackUp)for i

CBU for i は、高可用性(HA:High Availability)や災害対策(DR:Disaster Recovery)用に、通常システムよりもコストを抑えて導入します。

  • プライマリシステムがダウンする場合など、IBM i、5250エンタープライズ・エネーブルメント、その他ソフトウェア使用権を一時的にセカンダリシステムに移行し稼働
  • IBM iプライマリーシステムの障害時に、IBM iを含むSWライセンスをCBU機(IBM iセカンダリーシステム)に一時移転
    ※IBM iプライマリーシステムは同じお客様が所有している必要があります

CBU for i

タイプ別バックアップ機におけるライセンスの取り扱い

タイプ 稼働状況 ライセンス考慮点 CBU 適用
Hot いつでも本番機から処理を引き継げるよう、パワー・オン稼働状態にあって常に本番機業務を追随している 本番機と同等に扱われ、稼働にあたって全てのライセンスが必要 登録は可能だが、ライセンス購入を節約できない
Warm 常時パワー・オンの状態にあるが、本番業務を行っていない 本番機障害時にライセンスを移転できる
CBU 対象マシンであれば、IBM i を移転対象にできる
新規またはモデル・アップグレード時に CBU を登録すれば、IBM i を含むライセンス購入を節約できる
Cold パワー・オフの状態で待機している

CBU登録されていない既存マシンを Warm または Cold バックアップ機として利用する場合は、本番機障害時に IBM i 以外のライセンスを移転でき、予め2年間有効なテンポラリ・キーを入手可能です。

3. Cloud Storage Solutions for i(CS4i)

Cloud Storage Solutions for iは、IBM i のデータ(ファイル)をクラウドまたは FTPサーバーへ保管へ保管するソリューションです。

  • テープ・ドライブ、テープ・カートリッジが不要
  • データの暗号化と圧縮をサポート(V1.2より)
    • ファイル圧縮と保存中ファイルの暗号化が可能
    • 暗号化と圧縮機能は、拡張機能(オプション2)で提供
    • 圧縮、暗号化を使用する区画には、拡張機能を購入

Cloud Storage Solutions for i

4. IBM i Access Client Solutions

IBM i Access Clientソリューションは、プラットフォームに依存しない Java™ ベースのインターフェースを提供し、Java をサポートするほとんどのオペレーティング・システム(Linux、Mac、Windows など)で稼働します。

主な機能

  • 5250ディスプレーおよびプリンター・エミュレーション
  • 統合ファイル・システムの処理
  • プリンター出力の処理
  • Db2 for iデータベースの管理
  • SQLスクリプト実行とSQLパフォーマンスセンター

IBM i Access Client Solutions

5. Db2 Web Query for i

※「こちら」からご紹介動画を閲覧いただけます。

Db2 Web Query for i は、販売管理や在庫管理のデータを様々な方法で活用し、さらに、経営ダッシュボードやスケジュール機能、コマンド機能によりリアルタイムに活用できます。

  • タップひとつでリアルタイムに見える化が可能
    • 分析ダッシュボードの各グラフをクリックすると、自動的に詳細グラフが表示
    • 分析ダッシュボードのデザインも簡単
  • シンプルにサーバー1台でも稼働
  • 基幹データベースへ直接アクセスすることでリアルタイム表示
  • 『安心』強固なセキュリティーと優れた監査性

Db2 Web Query for i

IBM iリリース・ロードマップ

IBM i はお客様のニーズに応えるために、アプリケーション資産を継承しながらセキュアで利用しやすい IT環境を継続して提供します。

IBM i 7.4 では、データベース、セキュリティ、可用性など多くの機能拡張が行われており、POWERプロセッサー搭載モデル上でその能力を最大限に活用できます。

IBM iリリース・ロードマップ

IBM iサポート・ロードマップ

常に最新バージョンを基点に、二世代先までの計画を策定しています。IBM i上のお客様資産・投資は将来にわたって活かされます。

IBM iライフサイクル計画

ソリューション一覧

IBM i は、各用途に応じた各種ソリューションとの連携を可能としています。
※以下は一部のソリューション

用途 ソリューション名 提供会社
モバイル aXes ランサ・ジャパン
LongRange ランサ・ジャパン
Visual LANSA ランサ・ジャパン
Looksoftware openlook ソルパック
COCOA 三和コムテック
KONA2 三和コムテック
セキュリティ Enforcive Enterprise Security ソルパック
iSecurity 三和コムテック
Justi ビーティス
HA(High Availability) MIMIX AVAILABILITY 三和コムテック
MIMIX DR 三和コムテック
MIMIX Global 三和コムテック
Quick-EDD (旧Bitis HA) ビーティス
開発 ARCAD RPG Converter for IBM i 日本IBM
ARCAD Observer for IBM i 日本IBM
Rational Developer for i 日本IBM
iSeries Site 日本IBM
Cloud Cloud Power 日本情報通信
IBM Cloud Storage Solution for i 日本IBM
データ活用 Db2 Web Query 日本IBM

TIMI(Technology Independent Machine Interface)

  • ソフトウェアとハードウェアを分離するための仮想化層
  • ハードウェアのテクノロジー更新がソフトウェアに影響しない
    • アプリケーション資産を使用し続けることができる
  • IBM iおよび全アプリケーション・プログラムに対して完璧なAPIセットを提供
  • TIMI層より上位に存在するソフトウェアは必ずTIMI境界を通ることによってハードウェア(およびTIMI層より下のシステム・ソフトウェア)とやりとりする

TIMI

参考情報(IBMサイト)

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